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ジーク 出会いと永遠の別れ
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しおりを挟む今思い出しても、最初の4日間は苦痛だった。
お茶会(お見合い)の会場に入った瞬間から、婚約者候補選びが始まった。
あちこちで試験管らしき者達が変装しながら、令嬢達の服装や立ち振る舞いなどをチェックをしていた。
私も笑顔を絶やさないように、紳士らしくあたりさわりのないような対応をしていた。
ほどほどの令嬢は、全てを青一色にしていた。デザインはそれぞれだが、センスがいいとはいえない。似合っていなかった。
見ていて気分も悪かった。違う色を身に着けている令嬢を探す方が、大変だったな。髪の色が違うからまだわかるが、どの令嬢も同じに見える。
そういえば。2日目のお茶会で、マリーナに会ったんだよな。ローズマリーに少しは似ているから、ローズマリーと重ね合わせて見ていたから少しは楽しかったな。
青ドレスに色んな色の花が散りばめられ、小物と合わせてセンスは良かったな。
とうとう待ちに待った、最後の5日目。
6名集まるはずが、会場に現れたのはローズマリーだけだった。
他の出席者達は、当日の朝に欠席の連絡がきた。
(家族で腹痛があり、なにかに当ったのではと。現在調査中。)
なんて幸運なんだろう。(ニヤリ)
やはり。私達は、運命なんだと感じたよ。
服装は、青ドレスの裾にリーフが銀色の刺繍で施されていた。
小物は、緑と銀色だった。
似合っているが、それを見た瞬間。ドス黒い物がわき出てきたが、直ぐにおさまった。
なぜなら。目の前にいる小さな天使から女神になっていたローズマリーを、今から(母上や試験管がいるが)独占できると考えると幸せだった。
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