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ナタリーさんに起こされました。
どうやら、そろそろ歓迎会が始まるようです。
侍女の皆さんに再度、ドレスと髪などを整えて貰いました。
私は侍女の皆さんと護衛の皆さんに連れられて大ホールに向かいました。
私は来賓扱いらしく、別枠での入場になるらしいです。
***
現在、私は大ホール前の扉にいます。
相手が決まっていないため、今回は護衛を伴っての入場だそうです。
そして、今はこのオリフィア皇国の貴族の皆さんが集まっています。
ざわざわとお喋りを楽しんでいらっしゃるようです。
多くの方々が居られるので話の内容などは聞き取れませんが。
暫くすると皇族の方々が入場されたようです。
入場時の音楽が流れました。
音楽が止まると皇帝陛下のお言葉が始まりました。
静かに聞かないといけないためでしょう、皇帝陛下のお言葉が良く聞こえます。
「この度、我がオリフィア皇国の皇族家に隣国グレンタス王国のご令嬢が嫁がれることになった。しかし、相手はまだ決まっていない。これはしっかりと交流して貰い、思いあった者同士で一緒になって貰いたいという両国の思いからそうしたのだ」
皆が知らないからと、そういう設定になったのですね。
ですが、これで母国も恥をかかなくてすみます。
皇帝陛下の機転に感謝です。
家族やアーノルド様が恥をかくのはかまわないのですが、心を砕いてくださった王様や王妃様に申し訳なかったですから良かったです。
「それでは入場していただこう!隣国グレンタス王国ルージュ伯爵家のご令嬢、リーシェン・ルージュ伯爵令嬢だ」
皇帝陛下のお言葉のあとにファンファーレが鳴り響き、大ホールの扉が開きました。
私が入るとすぐに扉が閉まり、私は護衛の皆さんを伴って進みます。
私はまっすぐ皇帝陛下たちのおられる上座前まで歩きました。
私に対する視線はあまりよろしくありませんでした。
不躾に値踏みをされる方、皇族との婚儀が決まっているようなもので嫉妬されてる方、我がグレンタス王国を良く思っていないのか憎悪に似た瞳でみられる方と様々です。
普通に歓迎はされていません。
分かってはいましたが、ここまでとは思いませんでした。
ですが、私はそんな方々など気にもしません。
そんなのなど自国で嫌と言うほど感じてきました。
実際に被害もありましたよ。
王家の方が解決してくれましたが。
アーノルド様ではありませんよ、王様や王妃様です。
私は上座前に着くと皇族の皆さんに礼をし、皇帝陛下より皆に挨拶をするように言われたので向き直りました。
「皇帝陛下よりご紹介あずかりました。グレンタス王国より参りました。リーシェン・ルージュです」
ああ、困りました。
ここも同じのようですね。
どうやら私は何処にも受け入れて貰えないのでしょうね。
貴族の方々からは嫉妬、憎悪、不躾な値踏みの視線。
皇族家より獲物を狙う瞳をしています。
それは私と言うより私を手にすることで手に入る何かを見据えています。
しかし、ルートヴィッヒ様だけは私ではなく扉の方を見ています。
扉の先に何かあるのでしょうか?
そうしていると急に扉が開きました。
私を含め、皆さんが驚き、扉の方を見ました。
そこには一人の男性がおりました。
「兄上、皇国をあげてのパーティーに私を呼ばないとはいったいどういう了見ですかな?」
「ユ、ユリウス」
「皇太子である私に知られては不味いことでもありましたか?ねぇ、皇帝陛下」
「あっ、い、いや」
どうやら入ってきたのはオリフィア皇国の皇太子であるユリウス・オリフィア皇太子でした。
いったい、どう言うことでしょう?
どうやら、そろそろ歓迎会が始まるようです。
侍女の皆さんに再度、ドレスと髪などを整えて貰いました。
私は侍女の皆さんと護衛の皆さんに連れられて大ホールに向かいました。
私は来賓扱いらしく、別枠での入場になるらしいです。
***
現在、私は大ホール前の扉にいます。
相手が決まっていないため、今回は護衛を伴っての入場だそうです。
そして、今はこのオリフィア皇国の貴族の皆さんが集まっています。
ざわざわとお喋りを楽しんでいらっしゃるようです。
多くの方々が居られるので話の内容などは聞き取れませんが。
暫くすると皇族の方々が入場されたようです。
入場時の音楽が流れました。
音楽が止まると皇帝陛下のお言葉が始まりました。
静かに聞かないといけないためでしょう、皇帝陛下のお言葉が良く聞こえます。
「この度、我がオリフィア皇国の皇族家に隣国グレンタス王国のご令嬢が嫁がれることになった。しかし、相手はまだ決まっていない。これはしっかりと交流して貰い、思いあった者同士で一緒になって貰いたいという両国の思いからそうしたのだ」
皆が知らないからと、そういう設定になったのですね。
ですが、これで母国も恥をかかなくてすみます。
皇帝陛下の機転に感謝です。
家族やアーノルド様が恥をかくのはかまわないのですが、心を砕いてくださった王様や王妃様に申し訳なかったですから良かったです。
「それでは入場していただこう!隣国グレンタス王国ルージュ伯爵家のご令嬢、リーシェン・ルージュ伯爵令嬢だ」
皇帝陛下のお言葉のあとにファンファーレが鳴り響き、大ホールの扉が開きました。
私が入るとすぐに扉が閉まり、私は護衛の皆さんを伴って進みます。
私はまっすぐ皇帝陛下たちのおられる上座前まで歩きました。
私に対する視線はあまりよろしくありませんでした。
不躾に値踏みをされる方、皇族との婚儀が決まっているようなもので嫉妬されてる方、我がグレンタス王国を良く思っていないのか憎悪に似た瞳でみられる方と様々です。
普通に歓迎はされていません。
分かってはいましたが、ここまでとは思いませんでした。
ですが、私はそんな方々など気にもしません。
そんなのなど自国で嫌と言うほど感じてきました。
実際に被害もありましたよ。
王家の方が解決してくれましたが。
アーノルド様ではありませんよ、王様や王妃様です。
私は上座前に着くと皇族の皆さんに礼をし、皇帝陛下より皆に挨拶をするように言われたので向き直りました。
「皇帝陛下よりご紹介あずかりました。グレンタス王国より参りました。リーシェン・ルージュです」
ああ、困りました。
ここも同じのようですね。
どうやら私は何処にも受け入れて貰えないのでしょうね。
貴族の方々からは嫉妬、憎悪、不躾な値踏みの視線。
皇族家より獲物を狙う瞳をしています。
それは私と言うより私を手にすることで手に入る何かを見据えています。
しかし、ルートヴィッヒ様だけは私ではなく扉の方を見ています。
扉の先に何かあるのでしょうか?
そうしていると急に扉が開きました。
私を含め、皆さんが驚き、扉の方を見ました。
そこには一人の男性がおりました。
「兄上、皇国をあげてのパーティーに私を呼ばないとはいったいどういう了見ですかな?」
「ユ、ユリウス」
「皇太子である私に知られては不味いことでもありましたか?ねぇ、皇帝陛下」
「あっ、い、いや」
どうやら入ってきたのはオリフィア皇国の皇太子であるユリウス・オリフィア皇太子でした。
いったい、どう言うことでしょう?
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