花言葉だけが、先に恋を知ってしまった。
花言葉を知ってしまった冬、それでも僕は恋だと信じられなかった。
冬のはじまり、高校一年生の僕は、
同級生の彼女から何気なく花の話を聞いた。
あとから知ったその花言葉は、
――気づいてほしい好意。
けれど自信のない僕は、
それを偶然だと片づけてしまう。
距離は近づいているはずなのに、
付き合うことはできない。
彼女はまだ「好き」に出会っていないから。
花言葉、冬の静けさ、
すれ違う気持ちと視線。
これは、
恋だと分かるまでに時間がかかった
二人の、静かな青春恋愛物語。
冬のはじまり、高校一年生の僕は、
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******
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