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第9章 いつもより羽目を外した気がするの

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 確かに王都で食べてたお菓子、いくら高級品で贅沢品だからと言えどただの砂糖の塊だったもんね。
 食材に謝れと言いたいくらいにお砂糖だった。
 それを幼い頃から食べ続けてれば言わずもがな?
 そもそも新しいものを産み出す能力が低めのこの世界でお菓子と言う物はソレしかないんだから仕方ない。
 だから紅茶も無糖が主流なんだろうね……。
 カモミールのミルクティが何故か人気が高いから今度は何がロイヤルなのかわからないロイヤルミルクティでも振る舞いますかね。
 個人的には緑茶に煎餅が食べたい。
 炊いたご飯を潰して潰して潰しまくって餅状にしたら小さく整形して天日干ししたのを油で揚げるか揚げ焼きにしたら美味しいのかな……。
 煎餅はたしか七輪みたいなもので素焼きにするんだっけ?
 ちょっぴりピリ辛の醤油につけたらなんかソレっぽくなりそう。
 そして似てなくてもなんだか美味しそう。

 お腹がすいたなぁ……。ペコペコペコリンだよ……。

 やっぱりトンカツ作ろう。
 んでもってガッツリ食べたいからカツの卵とじを作ってカツ丼にしよう。
 ぐぅ~きゅる……やっぱり魔法を使うと疲れるし、お腹すくなぁ……。
 乱入した俺が言うことではないけど、早くこの集まり終わらないかなぁ~……。

「あ、そうそう。ルカのデコピンで呪いは綺麗サッパリと消えたからあの魔法とセットみたいだね。いやぁ、我が子ながら面白いねぇ」

 しみじみと言うので兄に「呪われたらルーの思いきりデコピン必須かぁ……。ってことは一週間に一回の制限つけないとなぁ……」と過保護な台詞をいただいた。
 えー、何でぇ!? と抗議したら魔力が一瞬で消えたし、指をかなり痛がってたからと言われました。
 あえて口にはせずにいつも心の中で思ってたけど、うちの家族は過保護過ぎやしませんか?
 魔法を使用するときは誰だって自己責任でしょ?

「…………あれ? 安心感からかなんか疲労感がすごい気がする~……」
「ルカ、危ないッ! う、うひぃ~……危ない、危ない。ルカの頭にコブが出来たらマジで全員から、そして終わったら父様に体全体が膨れ上がるくらいボッコボッコにボコられるところだった」

 魔力を使いすぎたらしくて目眩を起こした俺はゼノさんに間一髪のところで抱っこされました。
 後ろに倒れたから頭ぶつけなくてよかったな……。
 確実に強打する勢いだったし、ぶつけたらぶつけたでもしかしたら記憶喪失になってたかもしれぬ……。
 確率は何故か高そうな気がするのは正直無いとは言えないゲームの世界だからね。
 ほら、ぶっちゃけて言えば開発者の夢が詰まってる世界ってことだし──。




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