ツヨシくんとトモカちゃん

ツヨシくん編

コンビニ

　オッス、オラぁ、ツヨシだ。

　失礼しました。少し変化を求めてしまいました。

　さて、僕とトモカちゃんは、他愛ない会話が好きです。
　お互いにコミュニケーションを億劫おっくうがらないのは、とても良い事です。愛し合ってるかぁーい？ などと自慢したいくらい。

　世間一般では、結婚も５年目を迎えると、慣れからくる飽きが来ても良い頃だそうです。
　僕には、全く信じられない事象です。もう、人差し指を頭に当て、グリグリ動かして貫通させようとする位のクレージーさです。

　更に、７年目には浮気する事になっているそうです。
　僕は、トモカちゃん以外の女性の前でチ○コを出したのは、母親だけです。キッパリとキリ！
　更に更に恐ろしい事に、離婚や殺意に発展する場合さえあると聞きます。

　ところが、僕らはまだ“新婚”8年目なので、会話もHも楽しい時期です。


　さて、トモカちゃんが勤務先から帰る途中、コンビニの横を通ると、積み上げられたダンボールの上に話のネタを発見したそうです。
　僕が居間で寛いでいると、彼女が報告してきました。はしゃぐ姿が可愛い。

「ねえ、コンビニの横で寝ていたよ」

　僕は、それを聞いて、ホームレスが寝ていたんだと思いました。

「寒いのにね」

「毛皮を着ているから大丈夫だよ」

　僕は、頭の中のホームレスのイメージを訂正します。もしかすると、泥酔した大物ロックシンガーかも知れません。大変です。外タレの可能性もあります。トリバゴのCMの女性ナタリーエモンズさんみたいに、日本語が達者だと良いのですが……。

「酔っ払いなの？」

「お酒は飲まないよ。猫だもん」

　トモカちゃんは、ウフフと笑います。
　これはやられました。カメラを持って飛び出さなくて良かったです。照れ隠しに、僕も笑うしかありません。

　僕は、何時もトモカちゃんに翻弄されています。