通りすがりのエルフから激重感情を向けられた貧乏男爵令嬢の日常

時はヴィトリア朝時代後期のイングランド。幻想が消え、文明と科学が世界を塗り替えようとしていた時代。

エヴェリーナ・エイヴェリーはコッツウォルズ地方の小さな領地で慎ましく暮らす、17歳の貧乏男爵令嬢。ある日父親が嘘の投資話に騙されて、払えないほどの借金を背負うはめに。

借金返済と引き換えに舞い込んできたのは、実業家との婚約。彼はただ高貴な血筋が欲しいだけ。

「本当は、お父様とお母様みたいに愛し合って結婚したいのに……」

その婚約式に乱入してきたのはエルフを名乗る貴公子、アルサリオン。

「この婚約は無効です。なぜなら彼女は私のものですから。私……?通りすがりのエルフです」

......いや、ロンドンのど真ん中にエルフって通り過ぎるものですか!?っていうか貴方誰!?

エルフの常識はイングランドの非常識!私は普通に穏やかに領地で暮らしたいだけなのに。
貴方のことなんか、絶対に好きにならないわ!

ティーカップの底に沈む、愛と執着と少しの狂気。甘いお菓子と一緒に飲み干して。
これは、貧乏男爵令嬢と通りすがりのエルフの、互いの人生を掛けた365日の物語。
24h.ポイント 278pt
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