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■僕惚れ③『家族が増えました』
*許せない3
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そうしながら、中途半端にずり上げられたブラに押さえつけられるようにしてはみ出した葵咲の胸に舌を這わせる。
先端のかわいいしこりを口に含んだ瞬間、
「あんっ、り、ひとっ……」
葵咲が、絡められた理人の指をギュッと握りしめて刺激に耐えた。
眉根を寄せるその表情が何とも色っぽくて、理人はもっと、と思ってしまってから
(あー! だからそうじゃないだろ、僕!)
と、自分を叱責すると、葵咲の胸から顔を上げた。
唇を離すとき、わざと固く立ち上がった先端をチュッと吸い上げるように刺激を与えてしまったのは、もはや無意識だ。
「ひゃ、ぁんっ」
葵咲が突然の快感に、驚いたように可愛い声で喘ぐのでさえ、今の理人には危険なのに。
理人は葵咲の指に絡めた手を離すと、彼女をうつ伏せにした。
片手で両腕を戒めるようにマットレスへ縫いとめてから、彼女の上に覆いかぶさると、意識を葵咲の左腕に集中する。
肩口を舐めながら這い降りつつ、少しずつ指先の方へ進む。そうしながら、葵咲の腕を隅々までチェックしていった。
(ん?)
と、肘のすぐ上のあたり、いわゆる二の腕――上腕――の内側ところに本当にうっすらと、赤みを帯びた痣を見つけて。
(指の、あと?)
そう気づいたら、思わず葵咲をベッドに強く押さえ付けてしまっていた。
「理、人っ、痛い……っ」
葵咲に言われて初めて、理人は自分が手加減できていなかったことに気づく。
葵咲の声に少し力を緩めはしたものの、でも彼女を完全に離してあげることもできなくて。
「葵咲、この腕の痣、どうしたの?」
自分でもはっきりと分かるくらい冷たい声音で葵咲に問いかけていた。
「理、人……?」
理人の突然の豹変ぶりに、葵咲がびくりと縮こまって身体を固くする。
(ああ、まただ。僕はどうしていつもこうなんだろう)
理人の放った冷たい声音におびえてしまった葵咲を見て、理人は自分が嫌になった。
葵咲のことが大事すぎて、葵咲を責めてはいけないシーンで、いつも理人は彼女を追い詰めてしまう。
自分でもそれはすべきではないことだと分かっているのに、どうしても感情にセーブがきかなくなる。
(僕は……何に腹を立ててるんだ?)
葵咲が自分の下でギュッと固まったように萎縮してしまったのを肌で感じながら、理人は一人自問する。
「葵咲、僕は……」
そこまで言って、理人はハッと気づいてマットレスに縫いとめたままだった葵咲の戒めを解いた。
そうして葵咲の手を引いて優しく抱き起こすと、腕の中に抱きしめる。
葵咲の耳元に唇を寄せて
「葵咲、酷くしてごめん。お願いだから……力、抜いて?」
そう言ってから、冷たい言い方にならないよう気をつけながら、次の言葉を続けた。
先端のかわいいしこりを口に含んだ瞬間、
「あんっ、り、ひとっ……」
葵咲が、絡められた理人の指をギュッと握りしめて刺激に耐えた。
眉根を寄せるその表情が何とも色っぽくて、理人はもっと、と思ってしまってから
(あー! だからそうじゃないだろ、僕!)
と、自分を叱責すると、葵咲の胸から顔を上げた。
唇を離すとき、わざと固く立ち上がった先端をチュッと吸い上げるように刺激を与えてしまったのは、もはや無意識だ。
「ひゃ、ぁんっ」
葵咲が突然の快感に、驚いたように可愛い声で喘ぐのでさえ、今の理人には危険なのに。
理人は葵咲の指に絡めた手を離すと、彼女をうつ伏せにした。
片手で両腕を戒めるようにマットレスへ縫いとめてから、彼女の上に覆いかぶさると、意識を葵咲の左腕に集中する。
肩口を舐めながら這い降りつつ、少しずつ指先の方へ進む。そうしながら、葵咲の腕を隅々までチェックしていった。
(ん?)
と、肘のすぐ上のあたり、いわゆる二の腕――上腕――の内側ところに本当にうっすらと、赤みを帯びた痣を見つけて。
(指の、あと?)
そう気づいたら、思わず葵咲をベッドに強く押さえ付けてしまっていた。
「理、人っ、痛い……っ」
葵咲に言われて初めて、理人は自分が手加減できていなかったことに気づく。
葵咲の声に少し力を緩めはしたものの、でも彼女を完全に離してあげることもできなくて。
「葵咲、この腕の痣、どうしたの?」
自分でもはっきりと分かるくらい冷たい声音で葵咲に問いかけていた。
「理、人……?」
理人の突然の豹変ぶりに、葵咲がびくりと縮こまって身体を固くする。
(ああ、まただ。僕はどうしていつもこうなんだろう)
理人の放った冷たい声音におびえてしまった葵咲を見て、理人は自分が嫌になった。
葵咲のことが大事すぎて、葵咲を責めてはいけないシーンで、いつも理人は彼女を追い詰めてしまう。
自分でもそれはすべきではないことだと分かっているのに、どうしても感情にセーブがきかなくなる。
(僕は……何に腹を立ててるんだ?)
葵咲が自分の下でギュッと固まったように萎縮してしまったのを肌で感じながら、理人は一人自問する。
「葵咲、僕は……」
そこまで言って、理人はハッと気づいてマットレスに縫いとめたままだった葵咲の戒めを解いた。
そうして葵咲の手を引いて優しく抱き起こすと、腕の中に抱きしめる。
葵咲の耳元に唇を寄せて
「葵咲、酷くしてごめん。お願いだから……力、抜いて?」
そう言ってから、冷たい言い方にならないよう気をつけながら、次の言葉を続けた。
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