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4話 美少女回復魔法使いとの出会い
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翌朝、窓の外から聞こえる鳥の鳴き声に起こされたもののスッキリと目覚めることができた。支度をして朝ごはんを食べるために食堂に向かったのだった。そこで朝食を食べ終えた後、早速ギルドへ向かうことにした。今日はクエストをいくつか受ける予定だ。最初は、リリアナさんに教えてもらった簡単な採取系の依頼にしようと思っている。この街に来る前に新調した服に着替えてから出発することにした。うん、我ながら可愛いと思う!(自画自賛)
そして私は意気揚々とギルドへ向かったのだった。到着すると、別の受付のお姉さんがいた。リリアナさんはいないみたいだ。さっそく依頼書を確認してみることにした。内容はおすすめされた薬草の採取だった。場所は街の外に広がる森の中にあるらしい。とりあえず行ってみようと思い歩き出した時だった。不意に後ろから声をかけられた。振り返るとそこには一人の女性が立っていた。彼女は青髪にピンクの瞳で整った顔立ちをしていた。年齢は20歳前後といったところだろうか……?身長は私よりも高くすらっとした体型をしていた。胸の大きさは少し負けてるかもしれないと思った……ぐぬぬっ!!まぁそんなことはさておき、彼女が話しかけてきた。「ねぇあなた、冒険者なんでしょ?ちょっといいかしら?」突然のことで驚いたものの、とりあえず返事をすることにした。「はいそうですけど何か御用でしょうか……?」私がそう答えると彼女はにっこりと微笑みこう言ってきた。「あなたに頼みがあるのだけれど聞いてくれないかしら?」そう言われたので詳しく聞いてみることにする。
話を聞くと、最近になって魔物の動きが活発になっているらしく危険な状況なのだという。それで、一人で行くよりは複数人で行った方が安全だと思ったから声をかけたのだという。なるほどそういうことなら協力しようじゃないか!そう思い快く引き受けることにしたのである。こうして私達は一緒に森に向かうことになったのである。
彼女の名前はサラと言うらしい。彼女と歩きながら話をしていたのだが、結構話が盛り上がったりして楽しかった。ちなみにサラさんのジョブは神官だということがわかった。回復魔法をメインに使えるそうなので何かケガをした時には回復をしてもらえるかもしれないなと感じた。そうしてしばらく歩くと、薬草がたくさん生えている場所にたどり着いた。歩いて収集をするハードなイメージだったので想像していたよりも楽で良かった。しばらく集めていると、前方に何やら人影が見えた気がしたので目を凝らしてみるとそこにいたのはゴブリンの群れだった。全部で5体ほどいるようだった。それを見た私は驚きのあまり固まってしまった。
(えっ!?嘘でしょ……なんでこんな所にいるのよ……!!しかもよりにもよってなんで今なのよー!!!)心の中で叫ぶしかなかった。
そんなことを考えていたらいつの間にか囲まれていたようだ。やばい完全に逃げ場がないじゃんこれどうしよう……と焦っていると、突然背後から声が聞こえた。「下がってて!」その声に従って後ろに下がると、サラさんが杖を構え呪文を唱え始めていた。どうやら攻撃をしてくれるようだ!期待しながら見ていると、なんと炎が舞い上がりゴブリンたちを焼き尽くしてしまったのだった!回復魔法がメインと聞いていたが、攻撃の威力もすごいな...回復だけではないなんてチートなのではと感心していると、残りの2体がこちらに向かって走ってきたので私も慌てて応戦することにした。といっても素手で殴るだけなんだけどねーw 向かってくるゴブリンに対して思いっきりパンチをすると見事に顔面に命中しそのまま吹っ飛んでいってしまったのだ!それを見ていたサラさんも唖然としている様子だったが、気を取り直したのか再び詠唱を始めた。今度は風の刃のようなものが飛び交いゴブリンを切り刻んでいった。最後の一体を倒したところで戦闘が終了したようでほっとしたのかその場に座り込んでしまった。そんな私にサラさんが駆け寄ってきて心配そうに声をかけてきた。「大丈夫?怪我はないかしら?」そう聞かれ改めて自分の身体を確認すると擦り傷程度で済んだみたいで安心した。それを見ていた彼女もホッとした様子で魔法で手当をしてくれた。それから私達は街に戻ることにしたのだった。帰り道では先程の戦闘について話をしたりお互いのことについて話し合ったりした。私が持っている武器の使い方や、彼女は元々は王都の方で暮らしていたそうで、たまたま旅の途中で立ち寄ったこの街に興味を持って移住してきたそうだ。今ではすっかり馴染んでいて居心地がいいと言っていた。その後は無事に街に戻ってくることができたのだった。サラさんの受けたギルドの依頼は、複数あってすべて達成してから報告するらしい。「今日は本当にありがとう、おかげで助かったわ」そう言って微笑みかけてくれた。また依頼で向かう場所が被ったらお互いにパーティを組みましょうと言って解散した。
サラさんって不思議な人だな。あんなに攻撃魔法も回復魔法も強いなら一人でもやっていけそうなのに。
もしかしてあのうわさの聖女様だったりするのかな?まさかね。
=====
ギルドへ戻ると、リリアナさんが出迎えてくれた。「おかえりなさい、お疲れ様でした~」と言って微笑んでくれたのを見て思わずドキッとした。やっぱりこの人美人だよなぁなんて思いながら見ていたら不思議そうな顔をされてしまったので慌てて誤魔化したのだった……危なかったぁ~!気をつけないとね……!
リリアナさんは基本、朝昼の時間帯はお休みで夕方からギルドにいるらしい。今日のクエスト中にあった出来事を報告すると驚かれ、見合った報酬を上乗せしてもらえた。
パーティーメンバーに回復してもらったと伝えたが、念のためお医者様にみてもらうことになった。
ギルドおかかえのお医者様に見てもらうと、まったく異常がないとのことだった。
相当腕の良いメンバーに恵まれたのか...?と不思議そうな顔をされてしまった。
慣れない転生先の土地で過ごすこと、初めての戦闘にも少し疲れちゃったな...。
早くリリス様の元へ帰れるようにしたいなと思った。
なので、翌日も依頼を受けようと、掲示された情報を見ていたのだが、今回とは打って変わって討伐系のクエストが多かった。
【討伐依頼】
・キラービーの討伐(ランクD)
報酬:銀貨10枚
・ポイズンスパイダーの討伐(ランクC)
報酬:金貨1枚
・オークの集落の調査及び殲滅(ランクB+)
報酬:金貨30枚
これらのクエストを受けようと思った理由は、実力測定のために採取系のクエスト以外も受けておく必要があったのと、ランクを上げるためには数をこなす必要があるらしい。
ついでに、この世界で生活していくのにまだまだ買いそろえていないものが多くてお金が欲しいからだ。
=====
次の日、早速ギルドに向かい昨日の依頼を確認して受けた。
1番ランクの低いキラービーの討伐は、既になくなっていたのでランクCのポイズンスパイダーを探すために森の中へと入っていくことにした。途中で遭遇したモンスターは倒しながら進んでいくとようやく見つけたのだった。毒霧を吐く厄介な相手だが、動きはそれほど速くないので落ち着いて対処すれば問題ないだろうと思っていたのだが甘かったようだ。
相手は蜘蛛型の魔獣であり、口から糸を吐き出してきたり毒液を飛ばしてきたりと多彩な攻撃を仕掛けてくる上に数で翻弄してくるのだ。それに加えて動きが読めずなかなか当たらないし、当たってもあまりダメージが与えられていないように感じる。このままだとまずいと思い一旦距離を取ろうとしたところ、急に身体が痺れてきて動けなくなってしまったのだ!何が起こったのか分からず混乱しているうちにどんどん力が抜けていきついに倒れ込んでしまった。意識が朦朧とする中でなんとか顔を上げるとそこにはもう一体別の個体がいたことに気づいた時には遅かった。動けない私をあざ笑うかのように近づいてくる。
他にも気配を感じた。相手はさらに3匹いたのだ。そのうち1匹がこちらに向けて濃い毒霧を吐き出してきたのだ!咄嗟に避けようとしたが間に合わずに吸い込んでしまった。その瞬間、さらに身体が痺れるような感覚が襲ってきたと思ったら意識がさらに朦朧としてきた……!まずいと思って必死に抵抗しようとしたけれどそれも虚しく地面に倒れこんでしまった。朦朧とする意識の中で最後に見た光景はこちらに近づいてくる蜘蛛の姿であった……。そこで私の意識は途切れた……目が覚めるとそこはベッドの上だった。辺りを見回すと知らない部屋にいたので驚いてしまったがすぐに思い出した。
倒れて意識が完全になくなる寸前に誰かがやってきて、運んでくれたような記憶がうっすらとある。ここはギルド内にある医務室のような場所と予想ができた。部屋の隅にギルドのマークが入った旗のようなものが掲げられていた。身体を起こそうとしたがまだ力が入らないようで起き上がることができなかった。どうしたものかと考えているうちに部屋のドアが開き誰かが入ってきたようだった。その人物は私の姿を見るなり駆け寄ってきたかと思うと心配そうに声をかけてきた。それはサラさんだったのだ! どうして彼女がここにいるんだろう?と疑問に思ったが、どうやら昨日助けてもらったらしい。お礼を伝えると、安心したのか表情が少し和らいだようにみえた。「身体の具合はどうかしら?まだどこか痛いところとかない?」と聞かれたので大丈夫だと答えたら更に安心したように息を吐いていた。その後、助けてもらった時の詳細を教えてもらった後、回復魔法もかけてもらいかなり身体が動かせるようになった。
ギルドの人にも話をつけ了承を得たので、一旦宿に帰ろうかと思っていたらサラさんが私を呼び止めてきた。何だろうと思って振り向くと真剣な表情でこう言ってきたのだった……。
「まだしばらくは安静にしてほしいんだけど、動けるようになったら一緒にご飯でも食べない?話したいこともあるしどうかな……?」突然のお誘いにびっくりしたものの断る理由もなかったので了承することにした!やったー!!それにしても話ってなんだろう……?私もサラさんに聞きたいこともあるし...。まぁいっか!とにかく今はゆっくり休まないとね~♪
サラさんと別れた直後に、ギルドの人からリリアナさんから預かった手紙だと封蝋のついた封筒を渡された。
なんだか普通の手紙とは違うような気がして、内容が気になってしまい早く帰って読みたいと思った。
リリス様の元へ帰りたい気持ちも山々だが、とりあえず今日は宿屋に帰ることにした。
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そして私は意気揚々とギルドへ向かったのだった。到着すると、別の受付のお姉さんがいた。リリアナさんはいないみたいだ。さっそく依頼書を確認してみることにした。内容はおすすめされた薬草の採取だった。場所は街の外に広がる森の中にあるらしい。とりあえず行ってみようと思い歩き出した時だった。不意に後ろから声をかけられた。振り返るとそこには一人の女性が立っていた。彼女は青髪にピンクの瞳で整った顔立ちをしていた。年齢は20歳前後といったところだろうか……?身長は私よりも高くすらっとした体型をしていた。胸の大きさは少し負けてるかもしれないと思った……ぐぬぬっ!!まぁそんなことはさておき、彼女が話しかけてきた。「ねぇあなた、冒険者なんでしょ?ちょっといいかしら?」突然のことで驚いたものの、とりあえず返事をすることにした。「はいそうですけど何か御用でしょうか……?」私がそう答えると彼女はにっこりと微笑みこう言ってきた。「あなたに頼みがあるのだけれど聞いてくれないかしら?」そう言われたので詳しく聞いてみることにする。
話を聞くと、最近になって魔物の動きが活発になっているらしく危険な状況なのだという。それで、一人で行くよりは複数人で行った方が安全だと思ったから声をかけたのだという。なるほどそういうことなら協力しようじゃないか!そう思い快く引き受けることにしたのである。こうして私達は一緒に森に向かうことになったのである。
彼女の名前はサラと言うらしい。彼女と歩きながら話をしていたのだが、結構話が盛り上がったりして楽しかった。ちなみにサラさんのジョブは神官だということがわかった。回復魔法をメインに使えるそうなので何かケガをした時には回復をしてもらえるかもしれないなと感じた。そうしてしばらく歩くと、薬草がたくさん生えている場所にたどり着いた。歩いて収集をするハードなイメージだったので想像していたよりも楽で良かった。しばらく集めていると、前方に何やら人影が見えた気がしたので目を凝らしてみるとそこにいたのはゴブリンの群れだった。全部で5体ほどいるようだった。それを見た私は驚きのあまり固まってしまった。
(えっ!?嘘でしょ……なんでこんな所にいるのよ……!!しかもよりにもよってなんで今なのよー!!!)心の中で叫ぶしかなかった。
そんなことを考えていたらいつの間にか囲まれていたようだ。やばい完全に逃げ場がないじゃんこれどうしよう……と焦っていると、突然背後から声が聞こえた。「下がってて!」その声に従って後ろに下がると、サラさんが杖を構え呪文を唱え始めていた。どうやら攻撃をしてくれるようだ!期待しながら見ていると、なんと炎が舞い上がりゴブリンたちを焼き尽くしてしまったのだった!回復魔法がメインと聞いていたが、攻撃の威力もすごいな...回復だけではないなんてチートなのではと感心していると、残りの2体がこちらに向かって走ってきたので私も慌てて応戦することにした。といっても素手で殴るだけなんだけどねーw 向かってくるゴブリンに対して思いっきりパンチをすると見事に顔面に命中しそのまま吹っ飛んでいってしまったのだ!それを見ていたサラさんも唖然としている様子だったが、気を取り直したのか再び詠唱を始めた。今度は風の刃のようなものが飛び交いゴブリンを切り刻んでいった。最後の一体を倒したところで戦闘が終了したようでほっとしたのかその場に座り込んでしまった。そんな私にサラさんが駆け寄ってきて心配そうに声をかけてきた。「大丈夫?怪我はないかしら?」そう聞かれ改めて自分の身体を確認すると擦り傷程度で済んだみたいで安心した。それを見ていた彼女もホッとした様子で魔法で手当をしてくれた。それから私達は街に戻ることにしたのだった。帰り道では先程の戦闘について話をしたりお互いのことについて話し合ったりした。私が持っている武器の使い方や、彼女は元々は王都の方で暮らしていたそうで、たまたま旅の途中で立ち寄ったこの街に興味を持って移住してきたそうだ。今ではすっかり馴染んでいて居心地がいいと言っていた。その後は無事に街に戻ってくることができたのだった。サラさんの受けたギルドの依頼は、複数あってすべて達成してから報告するらしい。「今日は本当にありがとう、おかげで助かったわ」そう言って微笑みかけてくれた。また依頼で向かう場所が被ったらお互いにパーティを組みましょうと言って解散した。
サラさんって不思議な人だな。あんなに攻撃魔法も回復魔法も強いなら一人でもやっていけそうなのに。
もしかしてあのうわさの聖女様だったりするのかな?まさかね。
=====
ギルドへ戻ると、リリアナさんが出迎えてくれた。「おかえりなさい、お疲れ様でした~」と言って微笑んでくれたのを見て思わずドキッとした。やっぱりこの人美人だよなぁなんて思いながら見ていたら不思議そうな顔をされてしまったので慌てて誤魔化したのだった……危なかったぁ~!気をつけないとね……!
リリアナさんは基本、朝昼の時間帯はお休みで夕方からギルドにいるらしい。今日のクエスト中にあった出来事を報告すると驚かれ、見合った報酬を上乗せしてもらえた。
パーティーメンバーに回復してもらったと伝えたが、念のためお医者様にみてもらうことになった。
ギルドおかかえのお医者様に見てもらうと、まったく異常がないとのことだった。
相当腕の良いメンバーに恵まれたのか...?と不思議そうな顔をされてしまった。
慣れない転生先の土地で過ごすこと、初めての戦闘にも少し疲れちゃったな...。
早くリリス様の元へ帰れるようにしたいなと思った。
なので、翌日も依頼を受けようと、掲示された情報を見ていたのだが、今回とは打って変わって討伐系のクエストが多かった。
【討伐依頼】
・キラービーの討伐(ランクD)
報酬:銀貨10枚
・ポイズンスパイダーの討伐(ランクC)
報酬:金貨1枚
・オークの集落の調査及び殲滅(ランクB+)
報酬:金貨30枚
これらのクエストを受けようと思った理由は、実力測定のために採取系のクエスト以外も受けておく必要があったのと、ランクを上げるためには数をこなす必要があるらしい。
ついでに、この世界で生活していくのにまだまだ買いそろえていないものが多くてお金が欲しいからだ。
=====
次の日、早速ギルドに向かい昨日の依頼を確認して受けた。
1番ランクの低いキラービーの討伐は、既になくなっていたのでランクCのポイズンスパイダーを探すために森の中へと入っていくことにした。途中で遭遇したモンスターは倒しながら進んでいくとようやく見つけたのだった。毒霧を吐く厄介な相手だが、動きはそれほど速くないので落ち着いて対処すれば問題ないだろうと思っていたのだが甘かったようだ。
相手は蜘蛛型の魔獣であり、口から糸を吐き出してきたり毒液を飛ばしてきたりと多彩な攻撃を仕掛けてくる上に数で翻弄してくるのだ。それに加えて動きが読めずなかなか当たらないし、当たってもあまりダメージが与えられていないように感じる。このままだとまずいと思い一旦距離を取ろうとしたところ、急に身体が痺れてきて動けなくなってしまったのだ!何が起こったのか分からず混乱しているうちにどんどん力が抜けていきついに倒れ込んでしまった。意識が朦朧とする中でなんとか顔を上げるとそこにはもう一体別の個体がいたことに気づいた時には遅かった。動けない私をあざ笑うかのように近づいてくる。
他にも気配を感じた。相手はさらに3匹いたのだ。そのうち1匹がこちらに向けて濃い毒霧を吐き出してきたのだ!咄嗟に避けようとしたが間に合わずに吸い込んでしまった。その瞬間、さらに身体が痺れるような感覚が襲ってきたと思ったら意識がさらに朦朧としてきた……!まずいと思って必死に抵抗しようとしたけれどそれも虚しく地面に倒れこんでしまった。朦朧とする意識の中で最後に見た光景はこちらに近づいてくる蜘蛛の姿であった……。そこで私の意識は途切れた……目が覚めるとそこはベッドの上だった。辺りを見回すと知らない部屋にいたので驚いてしまったがすぐに思い出した。
倒れて意識が完全になくなる寸前に誰かがやってきて、運んでくれたような記憶がうっすらとある。ここはギルド内にある医務室のような場所と予想ができた。部屋の隅にギルドのマークが入った旗のようなものが掲げられていた。身体を起こそうとしたがまだ力が入らないようで起き上がることができなかった。どうしたものかと考えているうちに部屋のドアが開き誰かが入ってきたようだった。その人物は私の姿を見るなり駆け寄ってきたかと思うと心配そうに声をかけてきた。それはサラさんだったのだ! どうして彼女がここにいるんだろう?と疑問に思ったが、どうやら昨日助けてもらったらしい。お礼を伝えると、安心したのか表情が少し和らいだようにみえた。「身体の具合はどうかしら?まだどこか痛いところとかない?」と聞かれたので大丈夫だと答えたら更に安心したように息を吐いていた。その後、助けてもらった時の詳細を教えてもらった後、回復魔法もかけてもらいかなり身体が動かせるようになった。
ギルドの人にも話をつけ了承を得たので、一旦宿に帰ろうかと思っていたらサラさんが私を呼び止めてきた。何だろうと思って振り向くと真剣な表情でこう言ってきたのだった……。
「まだしばらくは安静にしてほしいんだけど、動けるようになったら一緒にご飯でも食べない?話したいこともあるしどうかな……?」突然のお誘いにびっくりしたものの断る理由もなかったので了承することにした!やったー!!それにしても話ってなんだろう……?私もサラさんに聞きたいこともあるし...。まぁいっか!とにかく今はゆっくり休まないとね~♪
サラさんと別れた直後に、ギルドの人からリリアナさんから預かった手紙だと封蝋のついた封筒を渡された。
なんだか普通の手紙とは違うような気がして、内容が気になってしまい早く帰って読みたいと思った。
リリス様の元へ帰りたい気持ちも山々だが、とりあえず今日は宿屋に帰ることにした。
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