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第2話(上から目線のクズ野郎)
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俺は衛兵に案内されて王宮にやってくる。とりあえずデカイ。俺はしがないガキだからドイツとかにある城には行った事が無いが、あんな感じな気がする。
とりあえず王宮に入ると迷路のように入り組んでいる中を進まされて、応接室のような高級家具っぽいものが置いてある部屋に案内される。ここにおいてあるものを壊すといくら請求されるんだか。大人しく座って待っていようと、ソファーに腰掛ける。
いつもTVを見るように、足を組んで手をソファーの背もたれに掛ける様に広げながら、デカイ態度で座る。頭をコテンと背もたれに乗っけて天井を見る。すっげぇ高そうなシャンデリアがユラユラ揺れていて、その度に日の光を反射して綺麗だ。
「あー、一服してぇ。タバコ吸えないけど」
なんかタバコを吸うやつの気持ちが少しわかりながら暇な時間を過ごす。いい加減暇すぎて回りにあるものを物色しながらウロウロしてしまいそうになる頃に、部屋がノックされる。
「あー、入ってますよー」
先程と同じようなデカイ態度のまま、まるでトイレのドアがノックされたかのように応える。すると扉がガチャリと開き、とても偉そうな全身鎧のオッサンと笑顔を浮かべたローブのジジイが入ってくる。何か、メイドさん的なものを期待していたのだが、超期待外れだ。
「貴様が『異界渡り』か?」
上から目線で全身鎧のオッサンから突然問いかけられた。俺はメイドさんがいなかったのが非常に気に食わなかったので、態度を変えずに応対する。
「よくわからんが。そうかもしれないし。そうじゃないかもしれん」
俺の不遜な態度に青筋を立てる全身鎧のオッサン。プルプル震えている所をみてると堪え性のない単純バカ騎士団長って言った所か。
「その衣服を見れば、この世界の人間じゃない事は一目瞭然じゃろうて」
ローブを着たジジイが温和に分析する。コイツは話が通じるかもしれんとか思ってよくみると、その細い目の奥にある瞳が鋭くこちらを値踏みしている。
「さっさと要件を言ってくれ。メンドイ」
ダメだこりゃ、こいつらじゃ話しにならんと俺は結論付けると、尊大な態度のまま発言する。俺の発言にオッサンもジジイもかなりご立腹になったようだ。
「調子に乗るなよガキが」
オッサンが剣を抜きそうな勢いでこちらを睨んでくる。そもそも、そっちが上から目線で来るからだろうが。メイドさんを連れてきてくれれば丁寧な対応をしたのに、空気も読めんバカをわざわざ敬う理由はない。
「あぁん?こちとら急に呼び出されて、放置されて腹立ってんだ。飲み物一つも茶菓子一つも出さねぇで、なに上から目線で話してんだよ」
多少口が悪いのは認めるが、行き倒れのジジイの面倒を見るくらい善行をしている俺は、誰にも後ろ指を指されるような生き方はしてない。圧力には屈しずに戦う主義だ。
「これ以上ワシらが話しても収拾はつかなそうじゃ。予定通りに大人しく王の面前に連れて行くべきじゃろう」
とジジイが言うので
「偉そうにいっているけど、アンタも俺を値踏みしてただろ?わかってないと思ったら大間違いだ」
俺が教えてやると、ジジイは吃驚した顔をすると、ニタリと悪の魔法使いみたいな笑顔を浮かべる。
「そなたは中々使えそうじゃな。楽しみじゃわい。すぐに迎えのものを呼びに遣すから待っておれ」
ジジイはそう言うとオッサンと一緒に部屋を出て行く。また、部屋に残された俺は暇な時間を過ごすのかと嫌な気分になっていた。
しかしすぐにノックがすると、若いメイドさんが水差しと茶菓子を持って部屋に入ってくる。なんだよジジイ。ちゃんと気が効くじゃねぇかよ。俺は若いメイドさんの所作に見入りながら、少しばかり、異世界転移に感謝するのだった。
水で喉を潤して茶菓子を食べながらメイドさんを観察しつつ待っていると、若い騎士のアンチャンがやってくる。笑顔を浮かべていて人当たりも良く気も効いている若い騎士に謁見の間とやらに連れて行かれる。
謁見の間には、とても小さい小太りの王様が椅子にはまっていた。隣にはナイスバディすぎる王妃様が座っていて、つい、そのこぼれそうな胸に見入ってしまう。
「そなたが『異界渡り』じゃな?」
ひどく優しい声色で王様が気軽に語りかけてくる。信頼できそうな声色だ。あの全身鎧のオッサンとはえらい違いだ。
「よくわからんが、多分そうだ。気が付いたらこの城の向こうの草原にいた」
素直に応えると王様は質問を続けてくるので、俺は小気味よく返していく。
「あと三つ首狼を一人で倒したと聞いたのじゃが?」
「あぁ、ちょいと裏技を使ってね」
「魔王軍が来て草原に三つ首狼を放って帰っていったから、非常に困って追ったのじゃ」
「あぁ、なるほど。だから三つ首狼以外の敵がいないわけだ」
「被害も結構多くての。騎士団の何名かも命を落としていた所、そなたが討伐してくれたと知って、余は大喜びじゃ。あとで褒美を取らすから持って帰るとよいぞ」
さすがに王様、話がわかるし早い。褒美と三つ首狼の素材でしばらくは食っていけるなと安心する。
「できれば、もう一つお願いがあるのじゃが?」
王様が神妙な顔をしながらお願いしてくる。俺は褒美がもらえると知ってご機嫌になったのでお願いを聞こうとする。
「何だ?俺の出来ることならやってもいい」
「魔王を倒して欲しいのじゃ」
「わかった。余裕だ」
あれ?いつの間にか魔王を倒すことになってしまった。まぁいいか。多分ワンパンだし。
こうして俺の魔王討伐の旅が始まる。数日で終わるけど
とりあえず王宮に入ると迷路のように入り組んでいる中を進まされて、応接室のような高級家具っぽいものが置いてある部屋に案内される。ここにおいてあるものを壊すといくら請求されるんだか。大人しく座って待っていようと、ソファーに腰掛ける。
いつもTVを見るように、足を組んで手をソファーの背もたれに掛ける様に広げながら、デカイ態度で座る。頭をコテンと背もたれに乗っけて天井を見る。すっげぇ高そうなシャンデリアがユラユラ揺れていて、その度に日の光を反射して綺麗だ。
「あー、一服してぇ。タバコ吸えないけど」
なんかタバコを吸うやつの気持ちが少しわかりながら暇な時間を過ごす。いい加減暇すぎて回りにあるものを物色しながらウロウロしてしまいそうになる頃に、部屋がノックされる。
「あー、入ってますよー」
先程と同じようなデカイ態度のまま、まるでトイレのドアがノックされたかのように応える。すると扉がガチャリと開き、とても偉そうな全身鎧のオッサンと笑顔を浮かべたローブのジジイが入ってくる。何か、メイドさん的なものを期待していたのだが、超期待外れだ。
「貴様が『異界渡り』か?」
上から目線で全身鎧のオッサンから突然問いかけられた。俺はメイドさんがいなかったのが非常に気に食わなかったので、態度を変えずに応対する。
「よくわからんが。そうかもしれないし。そうじゃないかもしれん」
俺の不遜な態度に青筋を立てる全身鎧のオッサン。プルプル震えている所をみてると堪え性のない単純バカ騎士団長って言った所か。
「その衣服を見れば、この世界の人間じゃない事は一目瞭然じゃろうて」
ローブを着たジジイが温和に分析する。コイツは話が通じるかもしれんとか思ってよくみると、その細い目の奥にある瞳が鋭くこちらを値踏みしている。
「さっさと要件を言ってくれ。メンドイ」
ダメだこりゃ、こいつらじゃ話しにならんと俺は結論付けると、尊大な態度のまま発言する。俺の発言にオッサンもジジイもかなりご立腹になったようだ。
「調子に乗るなよガキが」
オッサンが剣を抜きそうな勢いでこちらを睨んでくる。そもそも、そっちが上から目線で来るからだろうが。メイドさんを連れてきてくれれば丁寧な対応をしたのに、空気も読めんバカをわざわざ敬う理由はない。
「あぁん?こちとら急に呼び出されて、放置されて腹立ってんだ。飲み物一つも茶菓子一つも出さねぇで、なに上から目線で話してんだよ」
多少口が悪いのは認めるが、行き倒れのジジイの面倒を見るくらい善行をしている俺は、誰にも後ろ指を指されるような生き方はしてない。圧力には屈しずに戦う主義だ。
「これ以上ワシらが話しても収拾はつかなそうじゃ。予定通りに大人しく王の面前に連れて行くべきじゃろう」
とジジイが言うので
「偉そうにいっているけど、アンタも俺を値踏みしてただろ?わかってないと思ったら大間違いだ」
俺が教えてやると、ジジイは吃驚した顔をすると、ニタリと悪の魔法使いみたいな笑顔を浮かべる。
「そなたは中々使えそうじゃな。楽しみじゃわい。すぐに迎えのものを呼びに遣すから待っておれ」
ジジイはそう言うとオッサンと一緒に部屋を出て行く。また、部屋に残された俺は暇な時間を過ごすのかと嫌な気分になっていた。
しかしすぐにノックがすると、若いメイドさんが水差しと茶菓子を持って部屋に入ってくる。なんだよジジイ。ちゃんと気が効くじゃねぇかよ。俺は若いメイドさんの所作に見入りながら、少しばかり、異世界転移に感謝するのだった。
水で喉を潤して茶菓子を食べながらメイドさんを観察しつつ待っていると、若い騎士のアンチャンがやってくる。笑顔を浮かべていて人当たりも良く気も効いている若い騎士に謁見の間とやらに連れて行かれる。
謁見の間には、とても小さい小太りの王様が椅子にはまっていた。隣にはナイスバディすぎる王妃様が座っていて、つい、そのこぼれそうな胸に見入ってしまう。
「そなたが『異界渡り』じゃな?」
ひどく優しい声色で王様が気軽に語りかけてくる。信頼できそうな声色だ。あの全身鎧のオッサンとはえらい違いだ。
「よくわからんが、多分そうだ。気が付いたらこの城の向こうの草原にいた」
素直に応えると王様は質問を続けてくるので、俺は小気味よく返していく。
「あと三つ首狼を一人で倒したと聞いたのじゃが?」
「あぁ、ちょいと裏技を使ってね」
「魔王軍が来て草原に三つ首狼を放って帰っていったから、非常に困って追ったのじゃ」
「あぁ、なるほど。だから三つ首狼以外の敵がいないわけだ」
「被害も結構多くての。騎士団の何名かも命を落としていた所、そなたが討伐してくれたと知って、余は大喜びじゃ。あとで褒美を取らすから持って帰るとよいぞ」
さすがに王様、話がわかるし早い。褒美と三つ首狼の素材でしばらくは食っていけるなと安心する。
「できれば、もう一つお願いがあるのじゃが?」
王様が神妙な顔をしながらお願いしてくる。俺は褒美がもらえると知ってご機嫌になったのでお願いを聞こうとする。
「何だ?俺の出来ることならやってもいい」
「魔王を倒して欲しいのじゃ」
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