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仕組まれた厳罰と秘められた厳罰(回想編)〜和彦
和彦の覚醒
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オイルが和彦の若者らしい爽やかな頭髪を濡らし、顔に垂れる。
オイルが目に入るのを避け、ギュっと瞳を閉じた和彦は滴るオイルを両手のひらで受け止め、顔に、首に、両胸に擦り込んでいく。
表情がキリリと引き締まっていく。
そして、、、
ウォォォォォォォォォォォォォォォォゥッ!
腹から爆発するような雄叫びが響く。
仁王立ちしていた直江の厳しい顔に驚きが浮かび、ポリタンクを和彦の頭上に掲げていた風間、和彦の背から脇腹、腹筋、胸筋をオイルがついていた手で弄っていた水田、シリーズタブにオイルを擦り込み、さらにその尻を割り和彦の秘孔とその周りを飾る漆黒のケツ毛に魅入って保田の動きがビクッと止まる。
ビシン!
ビシン!
雄叫びに続く破裂音。
和彦が両頬を自らの手で叩いたのだ。
気合。
和彦の目が開く。
落ち着いた、だが、鋭い視線。
和彦の中で何かが弾けたようだ。
挑まれた試合を前に、アスリートとしての本能が目覚めたのだろう。
目をカッと開く。
黒い瞳に強い炎が燃える。
気圧されていた三主将が再び和彦の肌にオイルを擦り込み始める。
先程までは無礼で雑な手つきだったが、動きに丁寧さがます。
仁王立ちの和彦は腕を組み、肌にオイルを擦り込む準備は三主将に任せている。
普段であれば、準備を人任せにする和彦ではない。
自らもテキパキと手を動かすはずだ。
だが、この素っ裸でのオイルレスリングを強要されている状況、さらに、三主将は主謀者達ということでされるに任せているのだろう。
和彦は、久しぶりに燃える闘争心を身の内に感じ、その高揚を楽しんでいる。
大事な試合前の高揚。
プレッシャーの中、心が折れぬよう内心の気を高めていく感覚。
久しぶりに腹の底から気合の雄叫びをあげた時の全身が震える心地よさ。
和彦の準備は整っていく。
鍛えられた身体にオリーブオイルが塗られていき、艶かしく肌が光り、それぞれの筋肉の形、そして、筋肉と筋肉が重なる凹凸を逞しく、そして、美しく浮かび上がらせていく。
この感覚、、、
久しぶりだ、、、、
悪意に満ちた仕打ちの数々に心がボキボキに折れ砕け、絶望の中で足掻いていた自分。
情けない、、、
負けちゃいけないんだ。
心を保たなければ、、、
風間が組んだ和彦の太い二の腕に手をかける。
和彦は正面を向いたまま、風間の手の動きに任せる。
風間は和彦の腕を持ち上げ、漆黒の剛毛が覆う腋の下を露わにし、そこにオイルを擦り込む。
和彦の腋毛が濡れて、怪しく光り始める。
水田は背後から手を伸ばす。
脇腹を通り、熱い胸板の乳首の周りにオイルに濡れた手を這わす。
そして、保田は跪き、前面にまわり、和彦の三角形の漆黒のデルタ地帯から肉棒、玉袋にゆっくりと手を這わす。
保田の優しげな男らしい顔には、いつしか憧憬の色が浮かび、和彦を見上げる。
和彦は前を向いたままだ。
生徒達が肌に手を這わせても、全く気にしていない。
そして、ふと、不思議に思う。
これまで、生徒、、、特に、藤崎一派に対し怯え、慄き、そして、それなのに、彼らを目の前にすると、どんな酷い仕打ちを受けていても股間を反応させてしまっていた自分。
そんな不甲斐ない自分の身体が呪わしかった。
が、今日は素っ裸になり、腋の下を、乳首を、そして、竿と玉袋を、オイルの滑りを帯びた指により弄られているのに全く勃起しない。
自分は、己の意思に反して生徒に肌を触られただけで発情してしまう最低の変態男、、、結城達が嘲りを込めて言う“変態筋肉エロ豚野郎”に成り下がってしまったと気が狂いそうなほどの情けなさ、自己嫌悪を感じていたが、今日は違う。
え?
生徒会長、藤崎竜之介がいないから?
和彦はハッと思う。
なぜだ?
ヤツは俺をいたぶってくる張本人なのに、、、
が、グラウンドで裸になった時も、この体育館で直江から糾弾を受けた時も、知らないうちに藤崎竜之介、、、竜之介くんを探してしまっていた。
そして、そこに藤崎が居ないと分かった時、少し残念に思わなかったか?
和彦の集中力が一瞬途切れる。
だめだ、、、
試合前に集中力を途切れさせちゃ、、、
クヲォォォォォォォォォォォォォォォォゥッ!
再び和彦が腹の底からの気合の声を上げる。
和彦の周囲の空気がビリビリと振動する。
全身が震え、オイルに光る肌に筋肉が浮き上がる。
気迫のオーラ。
グォオオオォォォォォォォッ!
和彦に負けじと直江も気合の声を上げる。
二人の視線がぶつかり火花が散る。
三主将が和彦から離れる。
準備が終わったのだろう。
「用意は良いかっ?」
荒木が言う。
三主将が何か目配せをしている。
そして、ニヤリと嫌な笑いを浮かべ和彦の方を見る。
「ならば向かい合えっ!」
異なる魅力だが共に立派な体格の二人の裸の男がブルーシートの中央で対峙する。
「用意っ!」
二人は足を開き、腰を少し下ろし、下半身を安定させ、両腕を威嚇するようにあげ、睨み合う。
カチッ、、、カチッ、、、
音がする。
三脚が二本立てられ、それぞれにスマホがセットされている。
おそらく保田と風間のスマホだろう。
なぜなら、水田がスマホを掲げ、対峙する二人に向け、画面を操作している。
おそらく2台が定点でオイルレスリングの様子を捉え、水田が移動視点で撮影していくつもりなのだろう。
試合に向けて緊張の面持ちの二人はそんな三主将の様子は無視して、睨み合う。
空気が張り詰める。
「始めっ」
荒木の掛け声。
なぜか上擦っている。
二人は睨み合い、ジリジリと互いの隙を窺う間合いをとる。
オイルが目に入るのを避け、ギュっと瞳を閉じた和彦は滴るオイルを両手のひらで受け止め、顔に、首に、両胸に擦り込んでいく。
表情がキリリと引き締まっていく。
そして、、、
ウォォォォォォォォォォォォォォォォゥッ!
腹から爆発するような雄叫びが響く。
仁王立ちしていた直江の厳しい顔に驚きが浮かび、ポリタンクを和彦の頭上に掲げていた風間、和彦の背から脇腹、腹筋、胸筋をオイルがついていた手で弄っていた水田、シリーズタブにオイルを擦り込み、さらにその尻を割り和彦の秘孔とその周りを飾る漆黒のケツ毛に魅入って保田の動きがビクッと止まる。
ビシン!
ビシン!
雄叫びに続く破裂音。
和彦が両頬を自らの手で叩いたのだ。
気合。
和彦の目が開く。
落ち着いた、だが、鋭い視線。
和彦の中で何かが弾けたようだ。
挑まれた試合を前に、アスリートとしての本能が目覚めたのだろう。
目をカッと開く。
黒い瞳に強い炎が燃える。
気圧されていた三主将が再び和彦の肌にオイルを擦り込み始める。
先程までは無礼で雑な手つきだったが、動きに丁寧さがます。
仁王立ちの和彦は腕を組み、肌にオイルを擦り込む準備は三主将に任せている。
普段であれば、準備を人任せにする和彦ではない。
自らもテキパキと手を動かすはずだ。
だが、この素っ裸でのオイルレスリングを強要されている状況、さらに、三主将は主謀者達ということでされるに任せているのだろう。
和彦は、久しぶりに燃える闘争心を身の内に感じ、その高揚を楽しんでいる。
大事な試合前の高揚。
プレッシャーの中、心が折れぬよう内心の気を高めていく感覚。
久しぶりに腹の底から気合の雄叫びをあげた時の全身が震える心地よさ。
和彦の準備は整っていく。
鍛えられた身体にオリーブオイルが塗られていき、艶かしく肌が光り、それぞれの筋肉の形、そして、筋肉と筋肉が重なる凹凸を逞しく、そして、美しく浮かび上がらせていく。
この感覚、、、
久しぶりだ、、、、
悪意に満ちた仕打ちの数々に心がボキボキに折れ砕け、絶望の中で足掻いていた自分。
情けない、、、
負けちゃいけないんだ。
心を保たなければ、、、
風間が組んだ和彦の太い二の腕に手をかける。
和彦は正面を向いたまま、風間の手の動きに任せる。
風間は和彦の腕を持ち上げ、漆黒の剛毛が覆う腋の下を露わにし、そこにオイルを擦り込む。
和彦の腋毛が濡れて、怪しく光り始める。
水田は背後から手を伸ばす。
脇腹を通り、熱い胸板の乳首の周りにオイルに濡れた手を這わす。
そして、保田は跪き、前面にまわり、和彦の三角形の漆黒のデルタ地帯から肉棒、玉袋にゆっくりと手を這わす。
保田の優しげな男らしい顔には、いつしか憧憬の色が浮かび、和彦を見上げる。
和彦は前を向いたままだ。
生徒達が肌に手を這わせても、全く気にしていない。
そして、ふと、不思議に思う。
これまで、生徒、、、特に、藤崎一派に対し怯え、慄き、そして、それなのに、彼らを目の前にすると、どんな酷い仕打ちを受けていても股間を反応させてしまっていた自分。
そんな不甲斐ない自分の身体が呪わしかった。
が、今日は素っ裸になり、腋の下を、乳首を、そして、竿と玉袋を、オイルの滑りを帯びた指により弄られているのに全く勃起しない。
自分は、己の意思に反して生徒に肌を触られただけで発情してしまう最低の変態男、、、結城達が嘲りを込めて言う“変態筋肉エロ豚野郎”に成り下がってしまったと気が狂いそうなほどの情けなさ、自己嫌悪を感じていたが、今日は違う。
え?
生徒会長、藤崎竜之介がいないから?
和彦はハッと思う。
なぜだ?
ヤツは俺をいたぶってくる張本人なのに、、、
が、グラウンドで裸になった時も、この体育館で直江から糾弾を受けた時も、知らないうちに藤崎竜之介、、、竜之介くんを探してしまっていた。
そして、そこに藤崎が居ないと分かった時、少し残念に思わなかったか?
和彦の集中力が一瞬途切れる。
だめだ、、、
試合前に集中力を途切れさせちゃ、、、
クヲォォォォォォォォォォォォォォォォゥッ!
再び和彦が腹の底からの気合の声を上げる。
和彦の周囲の空気がビリビリと振動する。
全身が震え、オイルに光る肌に筋肉が浮き上がる。
気迫のオーラ。
グォオオオォォォォォォォッ!
和彦に負けじと直江も気合の声を上げる。
二人の視線がぶつかり火花が散る。
三主将が和彦から離れる。
準備が終わったのだろう。
「用意は良いかっ?」
荒木が言う。
三主将が何か目配せをしている。
そして、ニヤリと嫌な笑いを浮かべ和彦の方を見る。
「ならば向かい合えっ!」
異なる魅力だが共に立派な体格の二人の裸の男がブルーシートの中央で対峙する。
「用意っ!」
二人は足を開き、腰を少し下ろし、下半身を安定させ、両腕を威嚇するようにあげ、睨み合う。
カチッ、、、カチッ、、、
音がする。
三脚が二本立てられ、それぞれにスマホがセットされている。
おそらく保田と風間のスマホだろう。
なぜなら、水田がスマホを掲げ、対峙する二人に向け、画面を操作している。
おそらく2台が定点でオイルレスリングの様子を捉え、水田が移動視点で撮影していくつもりなのだろう。
試合に向けて緊張の面持ちの二人はそんな三主将の様子は無視して、睨み合う。
空気が張り詰める。
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荒木の掛け声。
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二人は睨み合い、ジリジリと互いの隙を窺う間合いをとる。
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