ショートショートアンソロジー

ベンチの下の宝物

　公園のベンチに座る佐々木明美（26歳、喫茶店店員）と田中一郎（28歳、自由業）。二人は友人の小林裕也（30歳、小説家）が提案した奇妙なゲームについて話していた。

「裕也が言ってたけど、このベンチの下に宝物が隠されてるらしいよ。」明美が一郎に向かって小声で言った。

「へえ、それってどんな宝物？」一郎が興味深げに尋ねる。

「それが分からないんだって。見つけるまでのお楽しみって裕也が…」言いかけて、明美はベンチの下を覗き込んだ。

そこには小さな、古い木箱があった。明美が箱を開けると、中からは複雑な機械装置が現れた。

「何これ、時計？」一郎が驚きを隠せずに言った。

「いや、これ、地図みたい。見て、この部分が公園を示している！」明美が示した。

　突然、裕也が現れ、「どうだい、驚いた？ 実はこれ、僕の新しい小説のプロモーションなんだ。この地図を使って、次の手がかりを見つけるんだよ。」

「マジかよ、裕也！これめちゃくちゃつまらないぞ！」一郎が笑いながら殴りながら言った。

　明美は今日パンツを履いていなかった。