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【IF】月・影・舞・華【R18】

其の参 *

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(ファーマス視点)



・・・どうしてこうなった。


自分で誘導しておいて何だが、分身を一心不乱に銜えているリンを見ながら、俺は少し頭を抱えた。

前にシた時は、いちいち俺の反応を伺いながら銜えていたのに。
今回は、脇目も振らず・・・そう、まるで、媚薬で狂ったかのような。

強い媚薬に耐性の無いものは、しばしば色に狂う。
薬の効果が切れるまで、快を求め、性を貪る。
何度かそんな娼婦を見た事がある。

・・・まぁ、それも、俺を相手にしなくてはならなくなった娼婦が、恐怖に駆られ、自我を無くして相手をする為、強い媚薬を使用したからなのだが。俺自身は淡白だったのに、どんなけ絶倫で嗜虐的だと思われたんだかなぁ。顔の所為なんかなぁ。


・・・まぁ、兎に角、リンの様子が変だ。

まず、通常、こんなに素直に甘えてくる事など無い。コイツは筋金入りの甘え下手の筈だ。これでもかってくらいに可愛がって甘やかして、漸く擦り寄ってくるくらいに・・・それも、申し訳なさそうに。

状態異常は無効の体質、と言っていた。であれば、何か薬や毒にやられたとは考えにくい。
・・・いっそ、偽物だ、言われれば信じたくなるほどの甘えぶりだ。

はぁはぁと息も荒く、懸命に俺のモノを舐めしゃぶるリンの頭を撫でる。
艶のある黒髪は、指通りがいい。品のいい黒猫の毛並みのような、上質な絹織物のような、そんな手触りだ。
毛先をくるくると指に巻き遊ぶ。

そんなことは御構い無しに、細い指で竿と袋を大事に扱いながらも、根元から裏筋に添い舌を這わせ、笠の頂点に舌先を入れてくる。
溢れ出てくる先走りを、唇を寄せ丁寧に吸い上げていく。
どんどん、うっとりと、表情が惚けていく。

・・・やべぇ。自分のモノに嫉妬しそうだ。


これが宿なら、裸にひん剥いて、蜜口をこちらに向けて丁寧にお返ししてやるんだが。
如何せん野営中で、討伐依頼の最中だから、なぁ?
最後まではできねぇよな。

そんな事をぼんやりと考えていたら、急に背筋に甘い痺れを感じた。


「うくっ。」


一気に湧き上がる射精感。
下半身に熱が集まっていく。
リンの周りに漂う独特の甘くスパイシーな香りが俺の感覚を刺激してくる。

すると彼女は、惚けた顔のまま、大きく口を開け、はく、と、質量を増した分身を銜えてきた。そして、卑猥な音を立てながら、口全体で分身を責め立ててくる。


・・・頭を押さえつけて、思い切り腰を振ってやりてぇっ!


「くっそっ!」


知らず識らずのうちに、両手で頭を抑えていた。艶かな黒髪をぐしゃりと乱す。
それでも、口ん中をぐちゃぐちゃに責め立て返したくなる気持ちを、無理矢理抑え、彼女が与えてくる刺激に身を任せた。



「・・・っくっあっ!」

「・・・ふっ・・・んぁっ」


分身が帯びる熱が半端ない。

下を見ると、黒い頭が懸命に上下している。
髪の間から覗き見える頬と耳は赤く上気しており、腰も左右に揺れている。

こんなに懸命に銜えながら、興奮して股を濡らしてるのかと思うと、堪らなく。
今すぐに蜜壺にぶち込んで、喘がせて、蕩けさせてやりたくなる。


「ぅあっ!射精するだすぞっ!!」


ドク、ンっ・・・


「んーーーっ!・・・はっあっ。」



彼女の口一杯以上に、俺は欲を吐き出したらしい。許容量を越え、思わず口を離してしまったのだろう。
そのまま俺の欲は、勢いよく、彼女の顔を、黒い髪を、白く汚した。

惚けた表情で、見せつけるように、口の中のモノを飲み込んだ彼女は、顔に付いた白濁も手で拭い舐めとる。

毛繕いする猫のように、赤い舌でチロチロと手の白濁を舐めとる淫猥なその様子に、俺の滾りは治る事を知らず。

思わず、腕を掴んで引き寄せていた。


「ぁん。」


腕の中に捉えて頬を撫でると、甘えたような、艶っぽい声が漏れ、彼女はしなだれかかりながら、俺を見上げてくる。


「なぁ、リン・・・どうしてほしい?」


わざと、尋ねてみる。
こんなに素直なら、普段聞けない『おねだり』が聞けるかもしれない。
そんな、打算が働いた。

すると彼女は、頬を赤らめながら逡巡した後、俺から離れ、立ち膝姿勢をとった。

徐に、ズボンに手をかけ、ずり下げる。
真っ白な下半身に生える黒い茂みは、差し込んできた月明かりに照らされ、しっとりと濡れているのが見てとれた。

そして、少しモジモジとした後、意を決したのか、くるり、と身体を反転させ、四つ這いになった。

片手で、白い臀部の片側を掴み、広げながら、羞恥で真っ赤になった顔をこちらに向け、涙目で懇願してきた。


「・・・ふぁーます、さんの・・・おっきいの・・・くだ、さぁぃ。」


その瞬間、俺の理性が焼き切れた。





その後俺は、獣のように、背後から突きまくった。
引き締まった腰を押さえつけ、真っ白な臀部にこれでもかって程に俺の腰を打ち付ける。

上体を持ち上げ、首筋に齧り付き、装備の間から手をねじ込み、胸を掴んで乱暴に愛撫する。
剥き出しの秘芽もクリクリと弄り倒すと、甘ったるい嬌声をあげ、腰が揺れてくる。
耳元で卑猥な言葉を投げつけながら、突き刺さすと、奥が俺を締め上げてくる。
何度も、イく、と哭き叫び、イヤイヤと頭を振る。

彼女が何度イっても俺の滾りは収まらず、熱が収まるまで、彼女の隘路に楔を埋めたまま、何度も何度も吐精した。




***




「・・・で、そんなけヤったんだけど、目が覚めたら、あんな縋ってきた事を全く覚えていないって、何だと思う?」

「わぁ、討伐ほっといて、リアルでNTRネトリヨロシクしやがったオッサンの話なんて、聞く必要ねぇ気がする。」

「無かったこと、でいーんじゃないんスか?全ては幻だったんスよ。」


次の日。

俺は、宿の自室にコウとカンを呼び。愛液=魔力回復ポーション疑惑の検証結果について話をした。

・・・あの夜。激しく求めあった後、リンはほぼ気絶状態で眠ってしまった。
そして明け方目覚めた彼女は、珍しい『おねだり』の事を、全く覚えていなかった。
それどころか、覚えていたのは、俺が愛液を吸い取った所まで。あんなに可愛く甘えてきたことも、全くと言っていい程に覚えていなかったのだ。
仕方がないので起きた事を話していくと、熟れたトマルトマトのように、顔を真っ赤にして、逃げてしまったが。



「お前らなぁ。」


やさぐれ投げ遣りな態度の2人に、苦笑いしつつも、申し訳ないのは確かだ。

・・・けど、仕方ないだろう?
懐かない猫が、どういう訳か、急に甘えてきたんだ。
あの破壊力抜群な据え膳を喰わずになんていれるか。
俺は聖人君子じゃぁない。

そんな中、イライラした空気を醸し出しながら、コウがポツリと呟く。


「・・・まぁ、珍しい酔っ払い方したんでしょ。多分。」

「酔っ払い?」

「半年にいっぺんくらいあるか無いかの、本当に稀に、楽しくなって、甘えたになって、ベタベタしてくる酔い方をする時はありましたよ。そして次の日には覚えていない。・・・あまりにも認めないから、ケータイで録画して見せた時の反応が楽しかったんだよね。」

「何それ、見た事無いっスよ?漢らしく、日本酒飲んでる姿しか知らないっス。」

「うーん。人前じゃほぼ出ないからなぁ。多分元の世界あっちでも知っている人間は殆どいないよ?知ってるのは、今中と奥さんくらいかな。宅飲みしていた時に気が緩んで、一度目撃されたかな。」


そんな話をしながら、はぁ、とため息を吐いて、コウは俺を睨んでくる。


「しかも、その状態でエロに突入なんて、激レアじゃないですか。僕だって、そんな事殆ど無かったのに。くっそっ!ファーマスさん、いっぺん逝ってもらって良いですか?」

「お手伝いするっスよ。」

「まてこら。」


高まる殺気に苦笑いを返す。
まぁ、リンのあの状態は、かなり特別な状態だったと言うのはよく分かった。


「・・・ま、冗談はさておき。検証なんスけどね。」

「カン・・・ぶった切ったね。」

「話進まないんで。」


眉を顰めるコウを鼻で笑いながら、話を進めるカン。

だんだんとカンは物言いに遠慮がなくなり。
コウも素を見せ、楽しそうにする。

全く・・・俺も含め、この関係は不思議なモンだ。

年齢はそれぞれなのに、『愛する人』で結び付く関係。

ライバルであり、本来ならば相手を出し抜き、彼女の目を自分にだけ向けさせる筈なのに。
彼女があまりにも、頼ることに、愛する事に、不器用すぎるから、全員で構い倒すしかなくて。


ぎゃいぎゃいと、まだ言い合いをしていたカンが、ふと呟く。


「・・・でも、まぁ、あんな風な甘え方するんスねぇ。確かに萌えるわ。師匠がガッつきたくなるのも分かります。」

「え、何それ・・・!?カン!さてはお前っ、アルに盗撮させたなっ!?」

「・・・何の事やら。」

「お前なぁ~~っ!!ずりぃぞっ!見せやがれっ!」


首元を掴んでコウが詰め寄るが、カンはヘラヘラと笑っていた。


「・・・仲良いなぁ、お前ら。」


呆れたように呟きながらも、この喧騒も悪くはないなと、笑ってしまう。

そしてそのうち、4人で睦み合う必要が出てくるんだろうなぁと、予感していた。
リンのあの姿は、俺一人の秘密に留めておきたかったのだが、元々コウが知っていて、カンにもバレてんのなら、共有した方が色々と楽しいのかと考えを切り替える。

そんな事を考えている時点で、俺にとってはリンだけではなく、コイツらのことも大事なんだと、しみじみ思っていた。


*****************

※ とりあえず、ある種のホワイトデー企画終了。結局、カンの覗きオチとなりましたw


※ 検証結果として。(裏設定)
・リンのアレ→残滓の繋がりがある男3人への魔力譲渡の媒体。
・譲渡分だが、男側が減ってる分をそのまま渡す事になる。何故か、回復力も高め、治癒魔法発動。
・男3人の体液→リンに魔力譲渡媒体となるが、リンに取り込まれる際は、約5倍に増幅。白いのじゃなくても、汗、唾液でも増幅作用あり。
・今回の状況について
 リンからファーマスに魔力譲渡。2割位が一気に無くなり貧血状態。→ファーマスの耳朶にイチャペロしていた段階で、魔力取り込み直し。→加減がわからず、チューする頃には、供給過多で酔っ払いモード突入。

・因みに、男共は経口摂取しかないけど、リン側は上でも下でも取り込めちゃいますw
・一番効率が良いのは、魔力量膨大なカンから、リンへの魔力譲渡。
リンから他3人に譲渡→カンからリンに譲渡、で無限に回せるというオチ。

※ この検証のためだけに、リンさんの尊い犠牲があった事だけ、お伝え致しますwww
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