アレキサンダー・プディングタイム・ショート

楠丸

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プロローグ

恐怖の不良女ロボット隊!

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 結んだ髪を天に向かって立て、口を「へ」の字に結んだ、目つきの悪い女のロボット団が、どんどん、どんどん、と行進する。行進が一斉に止まったと思いきや
両腕を水平に伸ばし、ずんずん、ずんずん、と腰を振る。そしてまた前進する。数歩進んで、同じ姿勢でまた腰を振る。そしてまた、行進する。行進と腰振りを繰り返しながら、地平線向こうの、真っ赤な太陽へ向かい、前進していく。

 その後ろから、上を向いた大きな鼻孔にどばっとエメラルドグリーンに輝く鼻くそを詰め、黄色い鼻水を二本ぶったらした笑顔の女のロボット団が続き、行進を一度止めたと思いきや、両鼻孔に人差し指を深々と挿入し、まるで散歩中に小用を足す牡犬のように片足を上げる。その時だけ、眉を吊り上げた怒った顔になる。

「一億一心カッポジれ! 一億一心カッポジれ! ハーッ!」眦を決めた表情で大合唱、また前進する。

 どしん、どしん、と大地を踏み鳴らし、一定のタイミングで「一億一心カッポジれ! 一億一心カッポジれ! ハーッ!」と合唱し、ちょんまげの女ロボット団に続き、夕陽の向こうへ消えていく。
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