あなた♡おもちゃ~嘘から始まる、イケメンパティシエとの甘くて美味しい脅され関係~

ささきさき

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54:道具を使って…※

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 目の前でわざとらしくローターを揺らし、颯斗がニヤと笑みを浮かべる。

「これなら雛子も愛用してるし怖くないだろ?」
「変な風に言わないで、別に愛用はしてないわよ……」
「なるほど、俺と電話でする時だけ特別に使うってことか」
「だから変な勘繰りは……んっ! あ、待って、まだ話の途中で……あん、んぅ……」

 反論する間もなく振動するローターをショーツの上から押し付けられ、甘い声と共にぴくんと体を跳ねさせてしまう。
 花芽の場所を探るようにローターが布の上を滑る。先端部をするすると滑らせるように擦り、かと思えば振動する全体を押し付けて。
 その動きに雛子はすっかりと翻弄されて甘い声を漏らしていた。もどかしい感覚の時には我慢するようにくぐもった声が出て、そして一番感じやすいところを擦られると耐え切れずに甘い声が喉から出る。自分でも分かりやすい反応だと思う。

「あっ、ん……ふぁ、んっ……」
「雛子、気持ち良いだろ?」
「ん……」
「それならもっと気持ちよくなろうな。ほら、これ使おうぜ」

 ちゅっと一度強めに肩にキスをして、ローターを持つ颯斗の手が体から放れる。
 強張っていた雛子の体から力が抜け、甘く漏れていた声が深い吐息に変わる。もっともローターが離れたからといってその瞬間に快感が消え去るわけではなく、雛子の体には余韻が残っており、それがまたもどかしく焦れったい。
「なに……?」と蕩けた声で尋ねて自分の体を支えるように抱きしめる颯斗を見上げれば、彼は片手に持つ容器を目の前に持ってきた。

 透明な液体が入った容器。軽く揺らせば中の液体も揺れ、その動きから粘度が高い液体と分かる。
 確認するまでもなく分かる。ローションだ。蓋を開けて容器を傾ければ透明な液体がとろりと流れ落ちてくる。
 それをローターで受け止めるのは見せつけるためか。ピンク色のいかにもな機械がローションまみれになりてらてらと光る様は卑猥としか言いようがなく、つうと伝い落ちた液がショーツを濡らすたびにそわりと言い知れぬ感覚が走る。
 そうして再びローターが振動を伴って雛子の秘部へと触れた。ローションの粘度を確認するように何度もぬるぬると擦りつけられ、先程よりも焦れったさと強さを増した快感に再び甘い声が漏れてしまう。無意識に身を捩って快感から逃げようとするも、背後から抱きすくめられていては碌に動けず、ただ彼の腕の中で見悶えるだけだ。

「はっ、んんっ……あ、あっ!」
「なぁ雛子、これも気持ち良いよな」
「う、ん……気持ち、いい……っ! ひ、ひゃっ!」

 体に満ちていた快感に突然異物感が混ざり、びくんっと体を震わせてしまう。
 布越しにぬるぬると快感を与え続けていたローターがショーツの合間から直接肌に触れ、そのうえぬるりと中へと入り込んできたのだ。
 肌に感じていた振動が途端に腹の内側から響き、今まで経験した事のない感覚に体が強張る。咄嗟に「いやっ!」と声をあげて下腹部へと手を伸ばすも、それを颯斗の手に掴まれて阻まれてしまう。

「あっ、やだ、颯斗……、これやだっ……!」
「大丈夫だって、ほら、『中でも楽しめる』って書いてあっただろ? 気持ち良いことなんだから怖がる必要ない」
「で、でも……これ、指の時とっ……んっ、ふぁ……あん、違って……!」
「そんなに奥には入れないから、な?」

 だから大丈夫と耳元で優しく囁かれ、雛子は腹の内の振動を感じながらも「ん、」と素直に頷いた。
 彼の手がバスローブの中へと入り込み柔く胸を揉み、片手は再び下腹部へと伸びる。じんじんと響くような快感を伝えてくる花芽をショーツ越しに指先で擦り、かと思えば指を中へと入れてローターを擦りつけるように押し付ける。首筋や肩にとキスをして時には耳元で名前を呼んで……。
 体全体を愛撫される感覚はあまりに強すぎて、雛子は自分の体の中を大きな波がざわとせり上がってくるのを感じた。
 耐え切れないとぎゅうと彼のバスローブを握りしめれば、限界が近いと察した颯斗がくいと顎を掴んで自分の方へと向かせると深く口付けをしてきた。

「んっむぅ、んぅうう!」

 背後から抱きすくめられ碌に身を捩ることも出来ず、それどころか声も呼吸も塞がれれる。
 その瞬間に雛子の体の中でせり上がっていた快感がぶわと一際大きく膨れ、そして弾けた。噛みつくような深い口付けにより嬌声すらも飲み込まれてしまう。

「んっ、んんぅ……ふぅ……んぁ、あ」

 ようやく唇を解放されれば、吐息と嬌声が混ざり合った艶めかしい声が漏れる。
 ローターを抜かれる感覚もまた背を震わせ、次いで襲ってくる余韻に体の力が全て持っていかれた。くったりと颯斗にもたれかかればまるで労うかのように彼の手が優しく体を撫でてくる。性的な欲を誘う撫で方とは違う、まるで子供をあやすような触れ方。大きな手がしっかりと体に触れてくる感覚は心地良く、意識を微睡ませ……。

「さて、次はいよいよこれを使うか」

 という颯斗の言葉と共に目の前に出された機械にビクリと体を震わせた。

 例の機械、吸うやつだ。
 どこを吸うのかと言えば……、女性が一番快感を得やすい部分。
 その敏感な部分に吸い付き刺激を与える道具である。

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