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1章
帰省
しおりを挟むソフィアは、無事エドワード達...デーヴィド帝国の者達に保護され、思い出の地へと向かうことになった。
向かう途中では、騎士達にソフィアは護られながら、帝国までの楽しい旅をしていた。
一週間という短い間なのに、いつの間にかソフィアの笑顔は少しずつ戻りはじめていた。
それに、もちろん帝国の者達が気づかないはずもなく、彼らもまた、笑顔を見せていた。
皇太子であるエドワードは、離れていた分を埋めるかのように、ソフィアを愛でながら、幸せオーラを周囲に放ちソフィアを独占していた。
皇帝も皇妃も、久々に見る息子の笑顔に喜ばしく想い目に涙を浮かべて
「「願わくは、この2人が生涯幸せに暮らせますように」」と小声で呟いた。
そうして、いつの間にか短い旅は終わり、ソフィア達は無事デーヴィド帝国へと戻って来たのだった。
ーーーーーーーー
一方その頃、ライラット王国の王宮では.......
『デーヴィド帝国の皇族一行は帰路についた』
という、緊急連絡が自国の騎士によってもたらされていた。
しかも、リリアン公爵家令嬢ソフィア・アメリア・リリアンとこの国の宰相ウィリアム・ノア・アレクサンダー、アレクサンダー家のメイドや執事達〝全員〟、
そして、王宮一と呼ばれている医師のシュバルツ・レイニーも一緒に帝国へ向かったということも伝えられた。
ちなみに、アレクサンダー家とレイニー家の屋敷を含む敷地は全て、なくなっていたことも伝えられた。
どうやったのかは、誰も理解できる者は現れなかった。
王宮内は混乱に陥った。
なぜか帝国の方々が、帰ってしまったうえに、〝忌み子〟を連れていったから。
王都内ではすでに混乱に陥っていたが、詳しい話が、すぐに国民達の間にも広まると、王国に対する不満は余計に高まっていった。
~~~~~~~
帝国にソフィア達が帰って来たあとのお話
ライラット王国に不満を感じた国民が帝国に移住しようとしていたが、
皇帝がライラット王国の国民の入国を拒否しているうえに、ソフィア様を傷つけたライラット国の国民をソフィア様を敬愛している帝国の騎士達が入国させるわけもなく、国境にて追い返されていた。
騎士達はそのあとも、次々と人々を追い返していった。
彼らに、罪悪感がないわけではないが、敬愛するソフィア様がされた仕打ちを考えれば、軽いものだと誰もが考えるのだった。
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