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第一章 転生。そして、絶倫皇女の噂

絶倫皇女と本当の前戯 ♡

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『さぁ、始めようか』

 な……なんなのよ、いきなり! 口調といい、雰囲気といい……猫神様のくせに、猫神様のくせにぃぃ!

 もう訳が分からなかった。さっきまでハンプティ・ダンプティ体型だった不細工な猫神様が、イケメンで筋肉もがっしりとしたワイルドな虎に姿を変えていたのだから。

 猫神様はベッドの端に私を追いやり、ジリジリと距離を狭めてきたので慌てて手を猫神様の厚い胸板を押した。

「あ、あの! ちょっと、ストップ!」
『なんだ? あぁ、あの事なら気にしなくていいぞ。ワシとセックスしてもロメオのように死には至らないからな』

 猫神様の発言に私はまやもや固まってしまった。

 んん?ロメオが死んだのって……。

「ロ、ロメオが死んだのって、私のせい?」
『…………い、今更かお前。ワシがこの前ちゃんと説明したし、今までの話の流れで普通分かるだろ! お前さんとセックスした男は精力を吸い取られていに至るって言ったのに、お前さんときたら……』
「うぅ……」

 ごめんよ、猫神様。初体験を経験中に人が死んだし、色んな人に慰められたからすっかり一番重要な事を忘れてたんだ。

 私の心中を察してくれた猫神様はハァ……と軽く溜息を吐き、ポンと私の頭に手を乗せてきた。

『ま、そんなに気にしなくても良い。ここは弱肉強食の世界でもある。お前さんが住んでいた日本とやらとは違ってな』

 いや、普通気にするよ。っていうか、猫神様は私とセックスして大丈夫なの? 本当はヨロヨロの不細工なお爺ちゃん猫なのに、ロメオみたいに死んじゃったりしたら……!

 私の心配を読み取った猫神は先程よりも大きな溜息を吐いた。

『ったく、ごちゃごちゃと面倒くさい。ほら、こっち向け』
「ぶっ!」

 両手で私の頬に手を添え、無理やり顔を猫神様の方へ向かされた。

 バチッと猫神様と目が合った瞬間、ドクン……と心臓が高鳴るかのようにバコバコと動きだしたのである。

「あ……れ?」

 身体がおかしい。妙に体が火照るし、身体の奥が……ジンジンする。これは、一体……?

「あっ……な、何これぇ……⁉︎」
『これが発情だ。ったく、感謝しろよ? 本当なら葬式中に発情して見境なく男を襲ってたはずなんだ。その危機を救ったのがワシじゃ。その発情も序の口。これからもっと酷いのがくる』

 う、嘘でしょ? 今でも心臓がかなりバクバクしてしんどいのにっ。これよりもっと酷いのがきたら……私、どうなっちゃうの?

『な、わかったろ? 発情の怖さが。』
「う……んっ、わかり、ましたからぁ……」
『わかりましたから?』
「は、早くどうにかして下さいっ!」

 ベッドの上でムラムラと湧き上がる性欲を抑えながら猫神様に縋るように懇願した。その様子を見た猫神様がニッと口の端を吊り上げて笑う。

『ふむ。なら、ワシが直々にレクチャーしてやろう。だが、その前に……』

 トンッと指先でおでこを突かれる。

「……あれ?」

 不思議な現象が起こった。猫神様の前の姿が全く思い出せなくなったのだ。確か不細工な猫だったはずなのに、全く顔が思い出せない。目の前にいる人間の姿をとるワイルドな猫神様の姿しか思い出せなくなったのだ。

「ね、猫神様っ……カッコいい……♡」
『ふふん、そうだろう? 前のワシの姿を思い出したら集中できんだろ? 今だけワシのデフォルトの姿の記憶を消してやるから……さぁ、始めよう』
「よ、よろしくお願いしま……す」

 こうして猫神様による本当の性教育が始まったのである。

◇◇◇

 胸の先端を舌でペロリと舐め上げられている。たまにチュウチュウと強く吸われる度に体がピクンと反応してしまう。

「ひぁ……あ……」

 どうしよう、胸がジンジンする……どうしてなの? ロメオの時はこんなに感じにならかった!

 それに足を少し動かすだけでも下がヌルッとしている。それがとてつもなく恥ずかしくて、顔が真っ赤になっているのが自分でも分かった。

『ふむ。やはりワシが作った身体は感度が良いな。だが……まだまだこれからだぞ?』
「あ、やっ……そこ、はぁ……!」

 猫神様様に内腿を優しく撫でられ、最終的に向かった先は女性器だった。陰唇の表面を優しく指先でツーッと撫でられるだけで自分の内側から分泌された体液で滑りが良くなっているのが分かり、私は更に恥ずかしくなってしまった。

『ハハッ、すっかり女の顔だな! さっきまで何も知らない処女だったのに』
「は、恥ずかしいので黙ってて下さい……」

 さっきまでギャアギャア騒いでた娘が、しおらしくなる様を見て猫神様はニャハハッ!と笑った。

『ま、もっと凄いのはこれからなんだがな』

 そう言って、自分の唇をペロリの軽く舐めると私の両膝に手を掛けて、ゆっくりと脚を左右に開いた。

「……っ」

 外気に触れた影響なのか性器がヒクンと反応した。興奮して少し開いた陰唇に毛の生えていない真っ白な性器を初めて他人に見られたせいなのか、ますます恥ずかしくなってしまい、思わず両手で顔を覆ってしまう。

「あっ、やだぁ……」
『フフッ、触ってないのにもうこんなになっているなんてな……怖くないか?』
「……へ?」

 まさか行為の最中に気を遣ってくれるなんて思ってもみなかったので、私はキョトンとしたまま金色の目を見つめていると猫神様は呆れたようななんとも言えない表情をさせ、猫耳をペタンと頭に沿わせていた。

『全く……ロメオの奴め。これだからアイツのチンコは小さいままなのだ』

 ボソボソと何か小言を言っていたが、今のは私に発言したものではないという事だけは分かった。

「……猫神様?」
『いや、なんでもない』

 気を取り直して私に意識を向けてくれた。長い指に愛液を絡ませ、小陰唇が重なり合う上部を集中的に優しく撫でるように擦り上げると徐々に普段とは違う痺れるような刺激が全身に走り始めた。

「あぁ、んっ……なに、これぇ?」
『んん? お前さん、ココも初めてか?』

 不安気にゆっくりと頷く。それを見た猫神様は少したじろいだように見えた。

 そりゃそうか……この人間はずっと入院生活を強いられていたのだ。自慰なんてする訳ないか。

 そう思いながら、暫くクリトリスを指先で優しく一定の速さで上下に擦り上げていると、本格的に息が上がり始めた。ベットのシーツをギュッと握り締めながら、潤む目で見つめてくる彼女の美しさは神でも魅了するものがある。

「ね、猫神様……なんか身体、変っ……!」
『どう感じる?』
「んっ……んん、わかんないよぉ……でも」
『でも?』

 揶揄うように微笑みながら問うと「気持ちぃ……♡」と少し顔を蕩けさせながらこちらを見つめてきたのである。

『ッ⁉︎ ふ、ふぉぉぉ……⁉︎』

 突如、ドックンッ‼︎ と股間が疼くのを感じた。神である自分がここまで興奮するのは数百年ぶり。

 それに彼女は自分が今まで作った人間達の器の中でも渾身作。殆どの力をイングリッド姫の器を作るのに注ぎ込んだ芸術品(自分の性癖の塊)でもあるので、彼女の身体に欲情するのは当たり前と言えば、当たり前かもしれない。

 うぅ……こちらも本気で罹らねば、申し訳が勃たない……いや、たたないというもの! 気を引き締めなければ……こっちがヤられる!

「猫神様ぁ♡ は、早くして……?」

 興奮しているせいなのか、自らの指で陰唇を左右に開き、涙目で誘う姿は本当にエロかった。

 全く……どこでそんなの覚えたんだ。処女のくせに!

 それに応えるようにクリトリスをコリコリと親指で擦り上げると嬌声が上がり始めた。それはどんどん大きく、甲高いものになる。

「ひゃあぁん♡ 猫神様っ! わ、私、変になっちゃうぅぅ……♡」
『気持ち良いか?』
「う、んっ♡ セックスって、こんな……気持ち良いの?」

 ハァハァと呼吸を繰り返しながら頬を紅潮させ、イングリッド姫自ら陰唇を更に左右に広げると、少し隠れて見えづらかった小さく主張しているクリトリスが更に顔を出した。

 摩るだけじゃ物足りないかもしれないと、猫神は試しに触り方を変えてみる。

 今度はグリグリと押し潰す様に触れると「やぁん♡」と顔を歪ませて頭を左右に振られた。どうやら、今のイングリッドには刺激が強すぎたようである。

 すぐに『すまない』と謝り、上下に摩りなおすと姫の身体がヒクヒクと痙攣し始めた。

「あっ…………あ、あぁっ、何か来るっ! もう駄目ぇぇ♡」

 ビクンッと体を大きく痙攣させながら、胸を上下させてハーッ、ハーッと荒く呼吸を繰り返していた。その様子を見た猫神は満足気な表情をさせていた。

『フフッ、イッたな。どうだ、これが本当の前戯だ!』

 猫神様が何か言っていたが、私はそれどころではなかった。今まで感じた事のない甘い快感が身体を駆け抜けた。頭が真っ白になる程の快感。こ、これが……本物の前戯?

(どうしよう……すっごく、すっごく気持ち良い♡)

 これがイングリッド姫、初の絶頂体験。これがイングリッド姫がセックスにハマったキッカケになってしまったのだった。
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