二度とお姉様と呼ばないで〜婚約破棄される前にそちらの浮気現場を公開させていただきます〜

雑煮

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お姉様、火事場の馬鹿力を見せる。

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「はっ……!!」


手のひらに力を込めて、炎を大鷲ゾンビに向かって放つ。



ギュエエエエ!!!!


よし!当たった!



大鷲ゾンビはのたうち回り、私の炎に包まれ倒れた。



「まぁ、すごい。

すごい威力だわ……」


ジェイダ夫人や使用人の人達は驚いたようにその炎を見つめている。

一般的炎の威力がどれくらいかよく知らないけれど、やっぱり私の炎の威力は大きいのね。


ゴォオオオオオ

ギャエエエエエエエ!!!


大変っ。上空にいる五匹が、仲間がやられて怒っているのね。


「くっ……!」


やっぱり無理だわ。空にいる大鷲ゾンビ達には遠くて炎を避けられてしまうわ。


すると、私に向かって大鷲ゾンビの一匹が私に向かって突っ込んできた。


私は咄嗟に炎でシールドをつくり、大鷲ゾンビが近づいて来れないようにする。



「皆さん私のシールドの範囲内に!!」


私のその声で城中の兵士や使用人達が集まる。
既に怪我人も数人出ているようね。

私の魔力も無限ではないし他にまともな戦力になりそうな兵士もいないようね。

ギルバート達が戻ってくるかも分からない。

私が効率よく大鷲ゾンビ達を仕留めなければいけないわ。




「リビア嬢!!そんなに大量に魔力を消費したら貴女の身が持たないわ!!」

「大丈夫ですわ。その前にこの鳥達を殲滅してご覧に入れます。」



何も出来なかった前の人生と今は違う。

一度死を経験して、もう一度死んだって別に構わない。



ジェイダ夫人お義母様、貴女は私が守ります。



   
ふぅ。

呼吸を一旦整える。


大丈夫。

練習を生かせば大丈夫よ。

非常事態のこの状況で火事場の馬鹿力で幾らでも炎が出せる妙な自信と、私の意識と炎がよく順応して思い通りに操れているしね。



「今から攻撃に転じます!シールドを解除しますが、皆さんここを離れませんよう!」

不安がる周囲を他所に、私は鳥達がある程度近くに寄ったタイミングで炎のシールドを解き、鳥達に向かって炎を放った。



イメージ通り、光線のように伸びた炎を鳥達の手前でネットのように大きく網状に広げる。そして炎の大網で鳥達を一気に……捕まえる!!!





ギョエエエエ!!!


「おおっ!!」

「鳥達が!!」



炎の網で捕まえた鳥達は暴れ回るが、炎に触れると恐れて大人しくなる。


……炎の網をつくるのでだいぶん集中力を使ってしまったのかしら。息が上がってきたし、ちょっとでも油断したらすぐに網が解けてしまいそう。


あともう少しなのに……!火力が上がらない!


  
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