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一章

格闘家の知的能力

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 目の前の男と闘うのに、魔物の攻勢を気にしながら闘うのは命取り。
 いくら相手が、近くに魔物達より弱いと言っても知性のある人間。
 決して油断ならないです。
 実際、人類が魔物相手に生き残って来れたのは、その何者よりも賢き知略を駆使したことによるのが大きいでしょうね。

「正気かいな?」

「正気ですが?」

「一歩間違えれば、味方も巻き込みかねない一撃やないか!」

「よく見えましたね。気配を消すのは下手ですが、まぁ少しだけは評価しても良いかも知れません」

 この男の言うとおり、わたしは一歩間違えれば味方を巻き込みかねない大技を繰り出した。
 今は雨が降ってるますからね。
 雨を勢いよく蹴って弾いて威力を付けた事により、侵攻してくる魔物達を全滅させたのです。
 水に勢いを付けると、時に鉄をも貫く鋭い刃物となりますからね。
 それもこれもリアス様の前世の知識と、人間でも使うことができる魔法のおかげ。
 部分強化で脚に全力で魔力を放出すると、雨を吹き飛ばすことができます。
 最も前方の魔物だけですけどね。

「この戦場がいきなり沈黙したのも、わたしの仲間達が魔物達を全滅させたのでしょう」

 そうだ、二人は跡形もなく魔物達の死体を消しましたけど、わたしは死体の山が出来ています。
 その死臭によって、疫病の恐れや毒虫が血肉を求めてやって来るかも知れないです。
 いくら地面がぬかるんでいると言っても、ここは荒野。
 地面が乾燥している層はちょっと彫ればあるでしょう。

「ほぁ!畳替えし!」

 別に魔法でも何でも無いです。
 力任せに地面をひっくり返して死体を埋めてやりました。
 やはり強化されるだけで変わりますね。 
 まぁもう魔力がほとんど残ってません。
 わたしは量が少ないのに完全に元の魔力に戻るのに五分もかかる。
 回復速度が遅い。

「ははっ・・・なぁ、ワイ帰ってもいいか?」

「へぇ、聡いのですね。良いですよ。でも一度だけですからね?」

 引くというなら追撃する必要はありません。
 別に帝国に思い入れはないですしね。
 彼らがここに居ると言うことは、少なくとも帝国を亡くしたい他国の刺客と言うことはたしか。
 でもリアス様とミライ様達が害されなければどうでもいい話です。

「ほんまかいな!ほな、お暇させてもらいますぅ」

「えぇ、どうぞ」

 しかしどうやってこの場所から離脱するのかしら?
 わたしが放置していても、離脱して行く方向を見ればどの国の刺客かわかってしまいますのに。
 しかし次には彼が目の前から消えてしまいました。
 見事ですね。
 全くわからない高速移動です。

「あ、少し地面の色が。あぁ、なるほど」

「死ねや!」

「わかってます」

「指で短剣を受けとめるとか、どこの小説の世界の人間なんや自分」

 魔力が無くても人間の一撃なら受けとめきれますよ。
 それが例え短剣を持っていたとしても、身体強化でもしてない限り受けとめられますし、身体強化を使える人間なら、わたしがやったことが異常だとわかりわざわざ挑んでは来ないはずです。
 ターゲットにするならリアス様がベストでしょうか?
 まぁ殺し合う相手に、リアス様とミライ様とわたしの三択を出されたら間違いなくわたしは、自分を選びますね。
 まだ一寸でも希望がある方を選ぶのは当然でしょう。

「ワイの魔法に気がつきおったんか」

「気づかない方がおかしいでしょう?先ほど地面をひっくり返したわたしの立っている位置は、地面が余りぬかるんでいません。対してあなたが居た場所は、先ほどと変わらない雨でぬかるんだ真っ黒の泥地です。いきなり景色が変われば誰だって気づきましょう?」

 まぁ闘いとの無縁な貴族夫人や令嬢達とか、一般庶民ならすぐには気づかないでしょうけどね。
 でも騎士団くらいになら通じないでしょう。

「それがおかしいんや。自分おもろいな。降参や。ワイじゃ嬢ちゃんには叶わないみたいや」

「そうですか」

「だから今度こそお暇させてもらいまっせ」

「・・・」

 彼がこの場を今度こそ去ろうと背を向けたところで、迷わず後ろから後頭部に蹴りを入れる。
 しかしどうやらそれは予想していたらしいですね。

「見逃してくれるちゃうんかったか?」

「一度だけですよ。チャンスを棒に振ったのはあなたです」

「ええんか?ワイはわかってるで。嬢ちゃん魔力がすっからかんやん。正直ワイに勝てるとは思ってはおらんやろ!」

 仕込みナイフですか。
 どうやら暗器使いのようですね。
 この距離でも指でナイフは掴めるんですよ。
 まぁ毒が付着していると厄介なので避けますが。

「はっは!嬢ちゃん今の不意打ちを避けるなんて勘がええな」

「生半可な鍛え方はしてないので」

 脚を後ろに振り上げると、彼は腕をクロスさせて防御の姿勢を取る。 
 甘い、甘いですね。
 彼は格闘センス自体はないようです。
 なにせ脚は踏ん張る態勢に入っているんですもの。
 今度こそ足の甲が彼の身体に触れる。

「ワイの勝ちやな」

「ふふっ」

 何かしようとしているようですが関係ありません。
 彼は受け身をわかっていません。
 この場合は勢いを殺すためにも後ろに飛ぶべきだったでしょう。
 彼の腕がボキボキと悲鳴が上がりそうな音が鳴り響いて、勢い任せに後方へと吹き飛んでいきます。

「いぎっ・・・あ゛ぁぁぁあ!」

「痛いですか?痛いですよね?」

「このバケもんが!今のは人の身体能力のそれを超えとるで」

「ですね」

「魔力を使ってる気配がなかった。自分、魔力を使わずにこんな身体能力をもっとるんか!」

「じゃないと身体強化を使っても、たかが知れているでしょう?馬鹿なのですか?」

 半分本当で半分嘘ですけどね。
 子供と大人が身体強化魔法を使えば当然大人が勝ちます。
 しかし身体強化魔法に込める魔力量が変われば、子供でも大人程度の力は出せるはずです。
 まぁそれは精霊と話すことが出来なければわかりません。
 魔法は精霊を通して自分達が発動していると思われているのですから。
 しかし実際はわたしみたいな平凡な女でも習得できるくらい魔法は簡単です。
 いえ、それはリアス様の指導力の賜物ですか。

「せやな・・・だが素手でそこまでできるんわ------」

「わたしだけ?でしょうね!」

 腕をまるでクッキーのように簡単に折ることのできる人間がいるのなら、ジャイアントベアなどAランクの魔物に指定されません。
 完全武装した大の男たちの集団である、騎士団を簡単に蹴散らす。
 だからAランクなのです。

「冷静に考えてみてください。わたしの様な人間がいるのなら、他国の間者であるあなたはこの場に現れなかったのでは?」

「せやな。わいはAランクの魔物たちがポンポンと殺されていくのをみて危機感を覚えた。自分らは、まだ幼い。つまり伸びしろがあるちゅーことや。だったら今のうちにその芽は摘み取っておこうと思ったちゅーわけよ」

「それで闘うこと自体が危険と判断して離脱しようというわけですか。ですが判断が少し遅かったですね。わたしが何もしない最初に逃げるべきでした」

「そりゃ耳が痛い話やわ。まぁそれでも嬢ちゃんはまだまだ甘いで。こうして治療する時間を渡してくれたんやからな」

 変な方向に曲がった腕は元通りですか。
 治癒魔法が使えるタイプの精霊持ちですか。
 厄介ですね。
 治癒魔法は聖獣以外ですと神話級の精霊くらいしか使うことが出来ません。
 と言うことは、相手は神話級の精霊持ちとみるべきですか。
 いえ、思い返せば神話級レベルのことをやってのけたではありませんか。
 空間を操る能力や、気配を消す能力はまさに神話級の精霊。

「神話級の精霊を持つ男が国を出てもよろしいのですか?」

「ふはは!治癒魔法を使うだけで神話級の精霊持ちと判断するか。嬢ちゃん皇女か何かかいな?」

「いいえ、タダの平民ですよ」

「嘘を吐けぇ」

 まぁ神話級の精霊しか聖属性の魔法を使えないのは、世間では知られていませんしね。
 実際リアス様が教えて下さらなければ知ることもなかったでしょう。
 見えない毒針ですか。
 気配が元からない針に闘気はないと判断したのでしょう。
 甘いですね。
 気持ちがこもっていたら武器にもそれは宿ると言うのに。

「これも躱すんか。皇女は大事に育てられるって言われてんのは虚偽やったんかいな」

「恐らく正しいと思いますよ。言っているでしょう?わたしは平民です」

「んじゃなにか。ワイはそんな平民に追い詰められてるとか馬鹿なことゆーんじゃないやろな?」

「言いますよ?それに事実です」

 攻撃の隙を与えない事に関しては上手いですね。
 足下にはまきびしや落とし穴なんてのも用意しているようですし、むやみに近付けません。
 更に見えない短剣や針、手裏剣なんかもありますね。
 飛び道具は多彩で上手く距離を保っていますか。
 空間を操る魔法ですものね。
 回収も容易なのでしょう。

「はぁ、嬢ちゃんすごいわ。勝てる気がせーへん」

「でも負ける気もしないと」

「せやな。嬢ちゃんの攻撃はすごいちゅーのはわかった。せやから近づきさえしなければ負けることはない。さっきの一撃で仕留めきれんかったのは、嬢ちゃんのミスや」

「そうですか。甘いのはどっちだか」

 投げてきた短剣を受けとめて、そのまま返します。
 さすがにキリが無いですし。
 少し痛みがしますね。
 なるほど受けとめられることも想定済みですか。
 これはヤマオロシの毒ですか。
 皮膚に炎症を引き起こす葉で、煎じることで即効性が生まれます。

「やっと触ってくれたかいな。しびれを切らして障るのは目に見えてたんや」

「感嘆に値しますよ。用意周到ですね」

「せやろ。ワイはウサギ狩るときも全力を尽くすんや」

「わたしがウサギですか。面白いことを言う」

 たしかに格闘メインで闘う人間に取って近付けないのは致命的です。
 しかし彼は間違っていますね。
 距離を取るというのは、遠距離で攻撃手段のない者や確実に勝てる相手、そして時間制限のある相手にしか通じません。
 
「嬢ちゃんはべっぴんさんやからな」

「お褒めにあずかり光栄です。ですが魔力が戻りましたよ。いいんですか?さっきの光景をみてないわけじゃないですよね?」

「わかっとる。せやからこの位置にきたんや」

 なるほど。
 リアス様が居る位置を背にすることで、わたしが先ほど魔物達を倒したような技を繰り出さないようにしていたのですね。
 
「考えましたね。これではたしかにわたしは攻撃がしにくいです」

「せやろ!それであんさんは終わりや!」

 毒針を身体を傾けて避けながら、彼の言葉に耳を向けます。
 最初は彼も悔しそうな顔をしていましたが、どうやら慣れたようですね。
 避けても何も思わなくなったようです。
 それにしてもおかしいですね。

「一つ聞いても良いですか?」

「なんや?」

「あなたは暗器使いだと思いました。そして空間の神話級の精霊持ちだとも」

「それは事実やがなんでや」

 やはりおかしいです。
 たしかにそうだと納得してしまいました。
 彼は暗器使いで、神話級の精霊の持ち主・・・

「違いますね。あなたの精霊は幻惑の類いを操る精霊と言ったところでしょうか」

 表情が変わらないのはさすがというトコロでしょう。
 しかし余りにも不自然さがないのが不自然です。
 相手が的外れなことを言えば、表情は少しでも変わります。
 格闘家はそう言ったことに機敏だ。
 何故なら相手の感情で、どういった動きをしてくるか読まなければいけないからです。

「まずおかしいと思ったのは、あなたの言葉にわたしの思考が誘導されていることです。おかしいと思ったのに納得しようとしていたこと。強制力は上位精霊レベルと言ったところでしょう」

「嬢ちゃん・・・」

「あぁなるほど、最初に逃げ出した時点でわたしは幻惑にかかっていたのですね。だから最初から後ろにいたというのに、攻撃を仕掛けてこなかった。そして思考を誘導している事実を隠すために、馬鹿な行動の演出をした」

 極めつけは腕を折ったときです。
 あの時たしかにボキボキといった感触と音が頭に鳴り響いた。
 それでわたしは彼を吹き飛ばした。
 そこ自体が罠。
 あれは必要な演出でした。
 神話級の精霊持ちだと判断すれば、無用な警戒を生むことができる。
 だとしたらわたしが少しでも迷ってしまった思考を無理矢理抑制出来る類いも使えることでしょう。

「嬢ちゃんが何を言ってるかわからへんな」

「あなた自身には、これと言った特筆すべき戦闘能力はないのでしょう。だからあなたに課せられた任務は時間稼ぎ。そしてどうしてわたしにぶつけられたかは、魔法を使う人間には看破されるリスクがあるのでしょうね。その点身体強化しか使えないわたしは、あなたにとって格好の的だったというわけだ」

「それが事実だと仮定して治療はどうするんや。さすがに骨が折れた感触は近接戦を得意とする嬢ちゃん相手に腕を折る感触は幻惑魔法でごまかせるもんじゃあらへん」

「ですね。それが本当の腕だとしたらですけどね」

 恐らく何かしらの魔道具で、義手のように動かせる者を身体の中に仕込んでいたのでしょう。
 実にいやらしいですね。
 ナイフを受けとめたことと良い、時間稼ぎに特化した戦士ですか。

「義手だと居ても言いたいんか?でもそんなものどこにもあらへんで。それに嬢ちゃんが投げ返したナイフは本物やったろ?幻惑魔法で相手を------」

「どうしても幻惑魔法じゃないと思わせたいのですね。思考が見え見えです。近接戦しか出来ない筋肉だるまだとでも思いましたか?残念ですね。あなたは知略に関してはそこそこできるのかもしれません。しかし格闘家という者は総じて頭が良い。相手との攻撃の間に無数の駆け引きを行うのですからね。知将といえど格闘家との駆け引き勝負は、こちらが軍配をあげますから」

 騎士は知りませんが少なくとも、武器を持たない人間は判断を間違えれば大事な身体という武器を失うのですから当然です。
 つまり、彼の敗因はわたしを甘く見ていたこと。

「嬢ちゃんを甘く見ていたことは認める。せやかてどうするんや。ワイを放置して加勢しに行くんかい?」

「それは望まないところでしょう。あなたの相手をわたしにと判断した様な相手なら恐るるに足りません」

 彼を相手にしたら一番怖いのはリアス様でしょう。
 リアス様は思考を誘導しやすいですからね。
 考えが短慮ですから、そこはクレセント様やミライ様とわたしで支えないといけないところですし。

「なんやと」

「あら怒りましたか?ですが彼我の実力差を判断出来ない人間を警戒する理由がありませんよ。単純な実力を見ればわたしが一番弱いんですから。足止めするならわたし以外の二人のどちらかを選ぶべきでしたね。まぁ相性が良いとかもあるのでしょうけど、三人もいてそれがわからない時点で当然でしょう」

「最初から気づいていたんかい」

「あれだけ視線を向けられたら、気づくなと言う方が無理ですよ」

「ははっそうかい」

「覚悟は出来てますか?」

「ワイを殺すんか。嬢ちゃんの格闘センスは大したもんやけど、ワイを殺すことはできひんで。気づいていると思うが本物の毒針も飛ばしたりしてるんやで?ワイの優位に変わりはあらへん」

「まだ自分が優位と思ってるんですね。センスがある」

「センス?」

「笑いのセンスですよ。そんなしゃべり方してるだけあります。ですが終わりにしましょう」

 部分強化魔法を脚に施した。
 これで彼への距離はゼロにも等しくなった。
 
「雨をまた蹴ってくるんか?いいんか?ワイの後ろには嬢ちゃんのお仲間がいるんやぞ?」

「お二人ならわたしの攻撃程度、塵芥にも等しいですよ?」

「だったら嬢ちゃんがそれを放つ前に殺すしかあらへんな!」

 持ち物にあったすべての針や剣を投げてきますか。
 幻影で更に数を増やした。
 これでどれが本物かはわかりませんね。
 思考誘導と幻惑魔法を使っていると言うことだけがわかっただけで、幻惑魔法自体を破ったわけじゃないですから当然ですか。

「刺さればほとんどが致死量になる毒や!即効性はないから、苦しむ羽目になるけどなぁ!ワイを殺せたとしても、嬢ちゃんもしまいや!ワイがもし生きてたら、動けない嬢ちゃんの最期に可愛がってやるさかいな!いくら雨の水を蹴れても、全弾撃ち落とすのは不可能やからな!」

 でしょうね。
 ですけど、何も問題ありません。

「そんな心配してませんよ?」

「なっ!」

 全力で横に走って剣が過ぎ去ったところで、彼の目の前に移動する。
 それさえ出来れば何本だろうと死ぬことはありません。
 最初に今のような攻撃をされていたら、死んでいた可能性は否めないです。
 わたしもまだまだですね。

「嬢ちゃんは最初からこれを狙って」

「そもそもわたしはあなたを殺す気は最初からありませんからね」

 リアス様と違って、体術の心得がない人間相手に点穴を打つと心臓まで止まってしまいかねませんので、打たないですけど、この距離ならその必要もありません。
 脳を少しだけ揺らせばそれで終わりです。
 強化魔法をすべて解いてそのまま頭を蹴ります。
 もちろん手加減してね。
 リアス様が前世で、ケーボーとやらで殴られただけで死ぬほど脳は繊細らしいですから。

「あがっ・・・」

「少し加減しすぎましたか。まだ意識が残っているようで」

「意識が残っていても身体が思うように動かせへんから関係ないわ!」

「あら?幻惑魔法でそうやって誘導しているのでは?」

「ちゃうちゃう!だからその手を収めてくれ嬢ちゃん。ま、まてい!」

 顔が真っ青になっている辺り本当でしょう。
 意識まで刈り取るつもりでしたのに、やはりわたしはまだまだです。

「ふぅ、嬢ちゃん何者なんや?」

「敵に名乗るほどわたしは甘くないですよ」

 わたしは彼のズボンをまさぐっている。
 そして大事な物に手をかけた。

「あ、嬢ちゃん動けないワイを襲おうってのか。まぁ英雄色を好むゆーもんな。いいで、嬢ちゃんみたいなべっぴんさんを抱けるなら、ワイも本望や」

「何を勘違いしているんですか。こうするために決まってるでしょう?」

「ぎ、ぎゃぁあああああああああああ!」

 わたしは彼の大事な物を思いきり潰して、二度と使えない不能にしてやりました。
 彼みたいな男は、女の敵です。
 二度と使えないのが一番ですからね
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