乙女ゲーのガヤポジションに転生したからには、慎ましく平穏に暮らしたい

茶坊ピエロ

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四章

アルゴノート領の内情

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 リアス達をおいて、ジノア一行は幻獣の森を歩いてアルゴノート領へと足を進めていた。
 Sランクの魔物という例外すら飛び出すこの森で、平均年齢がほとんど10代という、側から見たら異常とも言えるこの状況の一行だったが、それに意を唱える者はいない。
 何故なら学生の身でありながら、Aランクの魔物を蹴散らしている人物が複数もいるからだ。

「いやーすごいね、あの三人・・・」

「ジノア様よぉ、俺の出る幕がねぇよ」

「そう?じゃあホウエルも参戦してくれば?」

「そりゃ意地が悪いってもんだ。はぁ~」

 ジノアと護衛騎士ホウエルが軽口を叩くが、目の前に化け物がいるこの状況ではおかしな状態だった。
 騎士中隊で苦戦すると言われるAランクの魔物の、ジャイアントベア、キングオーガやスケルトンキングなどが出てきたが、アルナ、グレイ、グレシアの三人であっという間に対処してしまった。
 アルナはジャイアントベアと近接戦で肩をもぎ取り、キングオーガとグレイは拮抗した物の聖魔法で自身を回復させる事だ持久勝ち。
 グレシアに至ってはスケルトンキングを浄化魔法セイクリッドイクステンションにより浄化してしまった。

「アルナってオレ達より動けるのな」

「そりゃ兄貴に妹ですから」

「前から思ってたけど、アルナって令嬢らしいことができるのに、リアスの関係者に対して崩して話すわよね」

「そんなの兄貴と付き合いができる人間は大抵崩しても許されるからですわ。二人にしたって、Aランクの魔物一体を倒せる事自体が異常なのですわよ?」

 アルナがあったことは実に正しく、この場で年配のメルセデスとホウエルは萎縮している。
 最もメルセデスは専属シェフの為、戦闘面はからっきしなのは仕方のないことだろう。
 むしろ問題はホウエルであり、この場で一番強いのは自分だと自負していた。
 残念ながらこの場で彼より弱い人間は、メルセデスを含まなければ、ジノア、アルバート、パルバディとプラムの4名のみ。

「たしかにオレ達はリアスとの付き合いはまだ浅いからなぁ。むしろあいつの、主にイルミナの指導が頭がおかしいってのもあるが」

「それを言ったらクレセントもでしょ?」

「なぁジノア。あいつらは何を話しているんだ?」

「さぁね。信頼を勝ち取れたら教えてくれると思うよ兄上」

「ふんっ、信頼など皇帝になる身からしたら関係ない」

「そういうとこだよ」

 アルバート自身、先日の決闘から思うこともあったのだが、人間そうそう性格なんて変えられるはずもなく今に至る。

「それよりもリアスは大丈夫かな?」

「ふんっ!奴がどうなろうと知ったことではない!」

「兄上はリアスから認められないと皇太子にはなれないんだから重要だと思うんだけど・・・」

 実際アルバートは皇太子らしからぬ振る舞いを行ったことから廃嫡、或いは平民に降格されることも考えなければならない立場にあった。
 それが母であるエルーザの恩情で、リアスに鍛え直してもらい問題ないとなれば皇太子にすることもやぶさかではないと言明を受けた。
 それはリアスと言う、帝国の防衛力における金の卵がいたから成立したことで、居なければその余地すら挟まなかった。
 国力低下にもつながる行為だからだ。
 しかしアルバートは、そもそもリアスが邪魔しなければ聖女であるリリィと無事結ばれて皇太子の地位も安泰だったことを考えてしまうのだ。

「俺は時期皇帝で奴は臣下だぞ!?」

「今の兄上が時期皇帝なら国が滅ぶね。彼我の実力差もわからずリアス達に一人で挑む馬鹿だし」

「ぐぬっ!」

 皇帝はピラミッド型階級社会の頂点だ。
 それは軍事力においても同じであり、戦局を左右する状況もあるだろう。
 そこで一手を間違えるだけで、国が傾く事案だってあるのだ。
 客観的に物を見れない人間は皇帝には向いてはいない。

「しかし父上は!」

「あんなゴミを出してくるなよ。今じゃ僕達の腹違いの子供が何人いるかわかったもんじゃない」

「貴様!父を悪く言ってこの恥知らずめ!」

「無責任で育児という育児をしなかったあの男を貶めるのが恥なら、僕は恥知らずでいいよ」

「このっ!」

 アルバートは剣を抜くが、すぐにジノアが彼の手首を捻り剣を落としてホウエルの方に蹴り飛ばす。

「僕は多分ホウエルより弱いよ?兄上はそんな僕より弱いんだ。今までサボってきた付けだね?」

「くっ!」

 アルバートが皇太子になるのはまだまだ先だなとため息を吐くジノア。
 次の瞬間辺りが真っ黒になる。
 
「な、なんだ!?」

「落ち着いてください皇子様方!これはリアス様の奥の手が発動しただけです」

 メルセデスが必死に二人の皇子に説明するがアルバートがパニックを引き起こして話にならない。
 アルナは平静を装っているが、当たりが真っ黒になっても物体がよく見える状況は、リアスにとってかなり追い詰められた状態を意味している。
 更に言えばこの状態でピンチを乗り切っても自身がその根源になってしまうということを知っている。

「アルナ、これは?」

「兄貴の奥の手、<狂戦士の襟巻き>を装備した状態ですわ」

 狂戦士の襟巻きと言っても、この場にいる者には通じない。
 それの存在を知ってるのはアルナとメルセデスだけだからだ。
 
「<狂戦士の襟巻き>ってなにかしら?」

「何と言えばいいでしょうか。実は------」

 狂戦士の襟巻きについてアルナは二人に話す。
 強力な力を得る反面、自身の正気を無くしてしまい敵味方手当たり次第に殺意を振りまく化け物となること。
 そしてそれが使われるときはリアスが、魔物大量発生スタンピードを切り抜けた人達が追い詰められた時に限ると。
 つまりそれだけ彼らは追い詰められていると言うことの証明だった。

「おいおい!じゃあ戻らないと!」

「黙りなさい!アルナですらあの場では足手纏いになると判断されて護衛に来てるのよ。今この場でアルナより弱い人間がぞろぞろ集まっても事態は変わらない。それよりもアルゴノート領で彼らを待つのが、わたし達に取って正しい判断じゃないかしら?」

 実際アルナは確かに強いが、本格的に鍛えたわけじゃない。
 リアスについて回ってたから自ずとAランクの魔物を倒すようになっただけだ。
 Aランク2体以上を相手にするとなれば、アルナでも苦戦することだろう。
 ましてやSランクともなれば、国が束になってなんとかなるレベル。
 羽虫いくら集まろうとも象には傷一つつけられないのだ。

「だけど!」

「あいつらならなんとかなるわよ。わたしだって変えられない運命から抜け出してくれたんだから」

 アルバートが思っているように、グレシアもまた同じことを思っていた。
 どんな理由があろうとも、アルバートは婚約破棄を告げていたことだろう。
 そしてリアスがいなかったときの彼女の人脈ではおそらく不戦敗もいいとこだ。
 何せリアスがいなければ、グレシアは貴族ですらなかったのだから。
 父の失態により、爵位剥奪から平民落ち、最悪は借金まみれの娼婦落ちまでありえた。
 そんな運命がありえたから、まだ自分が公爵令嬢のままでいる奇跡を知っているから、もしかしたらと思ってしまうのだ。

「そうだな。それにミライやイルミナ、精霊達もいるしな!」

「無駄口を叩くな貴様ら!さっさと行くぞ!こっちは疲れてるんだ」

「ここで口挟むなよアルバート」

「グレイ貴様ぁぁ!」

「兄上いい加減にして」

 アルバートが後ろから蹴られてキィキィ言ってる。
 それから談笑を楽しみつつも歩みを進めていく。
 しばらくしてから一行はアルゴノート領へと着いたと同時に、あたりが暗くなくなった。

「おぉー、明るくなった」

「よかった。これだけ早いなら兄貴の暴走は最小限で済んだのかな?」

 時間は10分程度だったが、アルナにとっての体感時間は1時間にも及んでおり、かなり早く感じていた。

「お嬢、とりあえず坊ちゃん達は大丈夫だろう。俺たちは早く屋敷に行きやしょう」

「そ、そうですわね」

 一番心配していた二人が大丈夫と言ったことでグレイとグレシアが安堵する。
 ひとまずは帰りを待つだけだった。

「アルナ様!」

「マーサ!久しぶりね」

 アルナに手を振りながら走ってくるのは29歳のシスターマーサ。
 彼女はアルゴノート領にある教会のシスターである。
 そして彼女の後ろには小さい子が追随していた。

「久しぶりですね」

「お兄ちゃん、おかえり・・・」

「な、なに?この可愛い生物は!」

「ふにゃ!?」

 グレシアが目にもとまらぬ速さで彼女を抱き上げる。
 彼女はメルセデスの妹のリリアーナで、今年で8歳になる。
 現在は教会とアルゴノート領を行き来するメイド見習いだ。
 リリアーナはリアスに懐いており、将来はリアスのお付きのメイドになると意気込んでいる。

「マーサ、それにリリアーナ」

「メルセデスも久しぶりね。リアス様はいないのかしら?」

「リアス様は野望用だ!ってか、なんでお前らだけなんだ?いつもならアジャイルのおっさんとグレゴリータのおっさんも出迎えてくれるのに」

 アジャイルとグレゴリータはアルゴノート領の領民で、それぞれ建築士と鍛冶士を営んでいる。
 この二人にリアスはとある計画を持ちかけており、リアス達が外出から戻ってくるときは、マーサとリリアーナを含めて待機してるほどだった。

「ふふっ、それがリアス様にはサプライズがあるからって呼んできてほしいって言われてたのよ!」

「へぇ、リアスにサプライズねー。僕も見てみたいなー」

 身を乗り出すジノア。
 先程までグレイやメルセデスに隠れていたため気付かれなかったのだ。
 グレイは英雄の息子とは言え男爵令息のため知名度はないが、ジノアは第三皇子と言うこともあり平民でも顔は知っていた。

「ジ、ジ、ジ、ジノア様ぁぁ!?」

「ふんっ、ジノア程度で驚かれては困る!」

 アルバートも負けじと前に出たことで、マーサの脳の許容量はぶっちぎっていた。

「あ、アルバート様まで・・・ふぁぁあ」

 そして気を失い倒れ込むマーサを支えるメルセデス。
 リリアーナはそれをニヤニヤと見つめていた。

「お兄ちゃんはマーサ姉を教会に送り届けてよ!みんなはあたしが案内するから!」

「あ、あぁ頼むぜ」

 そう言うとメルセデスはマーサを抱えて教会の方へと歩いていった。
 
「大丈夫かしら?」

「アルバートとジノア様の所為だぞ?後で謝っとけよ」

「貴様!何故ジノアは様付けで俺は呼び捨てなんだ!」

「はぁ、めんどくせぇな。おいパルバディ!テメェちゃんと殿下の手綱握られねぇと今度こそアデルさんに見捨てられんぞ」

「わ、わかってる!アルバート様、今は落ち着いてください」

「貴様、俺に意見する気か!」

「チッ!そんなんだから廃嫡寸前にさせられんだよ。馬鹿が反省しろやドアホホホホ!申し訳ありませんつい本音が」

「貴様ぁぁぁ!!」

「やかましいわ!」

 グレイはアルバートとパルバディの二人にドロップキックをかまし、二人は吹っ飛んでいく。
 しかしそんなこと知ったことなく、埃を振り払ってグレシアの元へ行く。

「リリアーナちゃん。オレはリアスの親友のグレイって言うんだ。よろしくな」

「リアス様の!?」

「親友とか嘘つかないの。わたしはリアスの友達のグレシアよ」

「あ、えっと・・リリアーナ・フォン・アルゴノートです」

「え、アルゴノート?」

 リリアーナとメルセデス、そして二人の母親はリアスと同じ姓を持つ。
 理由は多々あるが、母子家庭で支えるのが難しくなった為の理由だ。

「あ、あの・・この領地では領主様の恩情で、アルゴノートの姓を持つ人も珍しくない・・・です」

「そうなのですわ!兄貴が考えた新しい貴族の在り方ですのよ!領民達の生活を保障する代わりに、姓を与えて技術提供の為に領民達に色々な研究をさせると言うものですわ!」

 なるほどなとグレシアは感心する。
 この姓を与えると言うことは一見恩情にも見えなくないが、姓が同じになることで無意識に家族としての一体感を感じさせる。
 要する絆が深まり互いが互いを支え合う気持ちにさせるのだ。
 更に領民と領主も近しい存在になる。
 技術を手に入れた技術者はより環境の良い場所で贅沢な暮らしをするため領地を出ていくのも少なくないが、アルゴノート領の場合はほぼゼロに近かった。
 領民の生活を保障しているのは領主としては当然のことではあるが、それをあたかも恩を売っている様に見せるのも大きなことだった。
 そもそもこの国の貴族は領民に対して何かすると言う行為をどぶさらいと言い蔑むためにそれは拍車をかけている。
 この領地運営の唯一の欠点といえば、指揮を取るのがリアスでなければならないと言うことだったが、それすらもリアスはクリアしている。

「リアス様はすごいのです!ここでは子供が製作物の提案者になって夢物語の道具を作る研究をしたりもしています!」

「へぇ、すごいなリアスは」

「すごいなんてもんじゃないわよ。そりゃこの領地が人気が出るわけね」

「どういうことだ?」

「製作物の提案者が子供って言うことは例えばそう、空飛ぶ馬車とかの夢物語を提案したとして、それを研究する費用をこの国の領主が出すと思うかしら?」

「そりゃ、馬鹿かと一蹴されるだろ」

「それがこの領地では罷り通るのよ?しかもそれが罷り通ると言うことは、確実に領地にとってプラスになる技術者がいないと出来ない行為なのよ」

 そもそもこの世界の教育方針は、リアスの前世の日本よりも低い。
 その為、リアスが教えを請いた技術者達は子供の提案くらいなんなく応えられてしまうのだ。
 この世界にないビデオカメラを簡単に量産させた技術者達は伊達ではなかった。

「いずれは兄貴はこの領地に7歳から通える平民の学校も建てたいらしいですわ!」

「7歳・・・たしかに貴族達はそのくらいから教育を受けるけれど、それを平民もとなったらどれだけの利益を生む怪物が生まれるか。面白いわね」

 本来であれば7歳はリリアーナの様に、職場で見習いとして学ぶのが平民の常識だ。
 それが貴族同様に知識を身につければどうなるかは想像に固くない。
 ここは男爵領ではあったが、どれだけ優良物件かはあまり領地経営に関わっていないグレシアでも把握できる。
 しかし国の常識的に周りの貴族にはあまり高評価はされないと言うのが痛い話だった。
 競争相手がいればこの国はもっと発展していくとグレシアはここまで話を聞いて思った。

「ふんっ!くだらん!領民に媚を売って貴族としての恥を知れ」

「貴族としての恥だと思う人に、決闘で恥をかかされたんだ」

「な!?」

「リアスに恥をかかされた兄上がリアスを貶すと言うことは、自分を貶すことと同じだよ。兄上から自尊心をとったら何も残らないんだからやめな」

 いつも以上に声色を低くしながら言うジノアに少しだけ背筋を立てるアルバート。
 普段温厚な人間を怒らせるのは、本能が恐怖を感じているのだ。

「す、すまない」

「謝るのは僕じゃない。リリアーナちゃんの顔を見なよ?ものすごーく怒ってるよ」

「す、すまなかった」

「皇子様嫌い!」

 子供は時に残酷である。
 例え相手が偉い立場であっても本音を言えてしまうのだ。
 更にここはリアスの領地であり、領民はリアスに守られていることもあって貴族に対して強気にこそ出ないものの、間違ったことは間違ってると意見できる人間がほとんどだった。
 飢餓での一件での不満を抑えたリアスの功績は如実に表れている。

「流石のアルバートも子供に嫌われるとショックか。固まってるよ」

 自尊心の塊のアルバートは決して子供が嫌いというわけではなく、むしろ好きだったためにこの言葉は胸を抉るほど痛かったため、石の様に固まってしまった。
 それを必死に慰めるパルバディだったが、心の傷というものはそう簡単に治るものでもない。

「ほっときましょ?リリアーナちゃん、リアスのおうちに案内してくれるかしら?」

「はいっ!わかりました」

 スカートの裾を摘んでお辞儀する彼女の姿を微笑ましくみながら、一行はアルゴノート邸へと向かった。
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