婚約者をNTRれた勇者の童貞は初恋姉ポジの私が大変美味しく頂きました。

りんごちゃん

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勇者くん2

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 近隣の魔物を倒すと、おれの足が向かうのは当然のようにミゲラ姉のところだった。
 ミゲラ姉のいつもの顔を見てると自然と涙が溢れてきて、おれを慰めるために酒を飲ませてくれたミゲラ姉に、おれは自然と悲劇のヒーローぶっていた。

 好きだった、大切だった、優しくしたかった、ずっと一緒にいたかった、旅は過酷で大変だった、辛かった、寂しかった、けど頑張った。
 そんな想いを吐き出すと、ミゲラ姉はただただ撫でてくれた。慰めるように寄り添ってくれた。

 キスをしたあとのミゲラ姉の口から、クラリスの名前が出て、自然と涙が溢れる。どういう意味の涙だか、よくわからない。

 けれど、泣いたおかげで意識がはっきりしてきた。
 ミゲラ姉はおれよりも酔いが回ってて、丸出しのおっぱいをおれに見せつけながら、そこにおれの手を誘導する。
 まるで夢のようだった。おれの指が沈む柔らかすぎるミゲラ姉の胸に夢中になる。時折顔を上げると、ミゲラ姉の顔は情欲に塗れていて、その色っぽさに心臓を鷲掴みにされると同時に、他の男とこんなことをした経験があるのだと思うと悔しくて痛みに揺れる。
 ミゲラ姉をこんな風にしたのはきっとあいつだと思った。
 教会の時からミゲラ姉の隣にいるあの男。
 男にしては綺麗な顔をしてるあの男はいつもミゲラ姉の隣にいる。おれを見て、馬鹿だなあって顔をする。きっと世界で一番嫌いな男。

「ヴィンスは私の身体になにしてもいいんだよ」

 ミゲラ姉がいやらしくおれを誘う。
 苦しくて苦しくて仕方ないのに、おれは興奮してる。

 ──ああ、そっか。
 結局おれは。

 ミゲラ姉と交わりながら溢れ出す。
 ずっと昔に封じ込めたミゲラ姉への気持ち。荒れ狂う嵐みたいにミゲラ姉以外なんてどうでもいい気持ち。
 子どもみたいに甘えて、縋って、ミゲラ姉のおれを見る目に期待して、ミゲラ姉はおれが好きなんだと勘違いして。
 次の日の朝、起きたらミゲラ姉のほうが先に起きてた。目が合うと優しく笑ってくれる。
 ちゃんと言おう。
 今度こそ。間違えないように。
 それなのに。

「ヴィンセントに責任取れだなんて絶対に言わないから」

 ミゲラ姉はまたおれを突き離す。

「ヴィンセントは大切な弟だから大好きだけど、男としては見てないから安心して?」

 残酷な言葉でおれを殺す。

 初めてミゲラ姉に噛み付いた。ミゲラ姉の言葉を無視して、ミゲラ姉を押し倒した。
 俺を止めようとするミゲラ姉を無視して、昨日堪能したミゲラ姉のナカに指を入れて精液を掻き出す。
 そのときに気がついた。
 ミゲラ姉は初めてで、溢れ出た精液から破瓜の血が混じってた。

 なんで、どうして、あんな。
 言葉にならなかった。
 ミゲラ姉は初めてのくせにあんなに淫乱におれを誘って、自分からおれを受け入れて、それなのにおれを好きじゃないって言う。

 変態で、淫乱で、おれの心を散々もてあそんで、好きでもないやつと寝るなんて許さない。

 俺を気にも留めないで生きるなんて許さない。

 何度も何度もナカに出した。
 いっそのこと妊娠すればいいと思いながらミゲラ姉を犯した。

 もらった休みはすべてミゲラ姉を抱く時間に使った。
 ミゲラ姉は仕事もあって、一日中ずっとってわけには行かなかったし、途中で気絶したように寝てしまうときもあったけど、夢中で腰を振ってた。
 もう手離さない。ミゲラ姉が俺をどう思っていても関係ない。
 一回城に戻って、ミゲラ姉との結婚の準備をしよう。
 勇者の旅が終わってから、じゃなくてすぐにでも結婚しなくちゃ。

 そうじゃないと、ミゲラ姉は他の男を誘うから。

 俺を弄んだように、他の男を誘って自分だけ満足して残酷な言葉を吐き出す。
 俺みたいな被害者はもう作っちゃいけない。
 ミゲラ姉に囚われるのは俺だけで充分だ。

 結婚の申請まで時間がかかったけど、無事に済んで街にまた戻った。
 ミゲラ姉を連れて行かなくちゃ。ミゲラ姉をひとりにしたら、ダメだから。
 聖女が着いてきたのは仕方ない。休みじゃないときは基本的にパーティ行動を厳命されてる。
 ミゲラ姉と結婚したら、嫌でもパーティのやつらと行動しなくちゃいけないし、一人でも顔合わせにはちょうどいいはずだ。

「ヴィンセント!」
「クラリス?」

 街に入ったのは昼間だったから、まっすぐミゲラ姉の住んでる家に向かう。周りが俺を見てなにかコソコソしてたけど、とにかく早くミゲラ姉に会いたかった。それなのに、途中で止められた。
 俺の名前を呼ぶのはお腹が膨らんでるクラリスで、どうして俺の名前を呼ぶのだろうと首をかしげる。

「戻ってきてくれたのね」
「なにを言ってるの?」
「なにって……。あたしとあたしの子のために帰ってきてくれたんでしょ? ミゲラとのことは水に流してあげる。だから、仲直りしましょ!」

 本当になにを言っているのだろう。
 狂ってしまったのかな、一瞬そんな考えが浮かぶけど、クラリスの目は正気だ。本気で言ってる。
 弓の勇者はどうしたんだろう。あいつも一人で来てたんだから、休みが終わって帰ったんだろうか。

「俺が戻ってきたのはクラリスのためじゃないよ。そもそもクラリスは違う男を選んだんでしょう。もう俺の出る幕はないよ」
「それは、ミゲラと……」
「ミゲラ姉は俺を慰めて、」
「あたしはいつもミゲラに勝てないの!?」

 その言葉には少なからず心当たりがあって、言葉に詰まる。
 クラリスが好きだった。けど、クラリスの前でちゃんとミゲラ姉を諦めていられただろうか。あらためて考えるとよくわからない。
 それでも、ミゲラ姉とクラリスだったら、いつだってクラリスを優先していたと思う。
 だって、そう意識してたんだから。

「いつだってミゲラを優先して、いつだってあたしは後回しだったじゃないっ!」
「そんなことをした覚えはない。俺はクラリスが好きで、結婚を考えてた」
「っ、ミゲラは、ヴィンセントの特別だった……っ!」
「そうだね。俺が、ミゲラ姉をひとりにしたから」

 たくさんの人が集まってきてるけど、その中にミゲラ姉はいない。まだ寝てるんだろうか。
 俺が来たらなんて言うのかな。

「クラリス、君が言いたいのはそういうことじゃないだろう?」
「メフィス! あなた、なんで」
「ヴィンセントが来たって聞いたからね。言いたいこともあったから出てきたんだよ」

 ピシリと俺の身体が固まる。
 メフィス。いつもミゲラ姉の隣に立って勝ち誇るように笑ってたあの男。
 メフィスは俺の前に立つと、にこやかに笑って俺の頬を叩いた。

「なっ!」
「君は少しミゲラのことを考えてやってくれないか。君が毎夜連れ込み宿にミゲラを連れ込んだせいで可哀想に。彼女は他の男に身の危険を感じてどこか遠いところに引っ越してしまった」
「うそだ」
「本当だよ。善意で君を慰めただけなのに、君はそんなミゲラに欲情して何度も傷付けたそうだね。ミゲラは初めてだというのに、ああ、身体中に噛み跡があって、情事の跡が生々しく残っていたよ」

 どくん、と心臓が揺れる。
 なんで、そんなことを知ってる?
 ミゲラ姉に残した噛み跡には際どい場所が多かった。それこそ、裸を見せないとわからない。

 魔力が揺れる。制御できなくなりそうな怒りが渦を巻く。どくどくと鼓動が早まって、殺せ殺せと頭の中で声がする。
 俺からミゲラ姉を奪おうとする人間は。

「ヴィンセントさまっ! なりませんっ!」

 聖女と呼ばれる男の声がする。清涼な魔力が流れてきて、幾分か魔力が落ち着いた。

「やっぱり噂は本当だったんだ。勇者がいつか魔王になるって噂」
「な、」

 耳元で囁かれた言葉に目を見開く。
 なんでこの男が知ってる。普通の人間は知らない、勇者の最大の秘密。
 魔王は勇者から生まれる。勇者が絶望し、魔力が大きく揺れたとき、魔力が変質し魔王となる。

「まあ、それはいいけど。ミゲラの身体は見てないよ。本人が笑って言ってたから知ってるだけ。知ってる? 街ではヴィンセントとミゲラが先に身体の関係を持ってたってことになってるよ」
「何言ってるんだ。クラリスが他の男の子どもを妊娠して悲しんでたから、ミゲラ姉が俺を慰めてくれたんだ! それもないのにミゲラ姉と関係を持つはずないだろ!」

 クラリスとのことがなかったら、俺は永遠にミゲラ姉の弟だった。ミゲラ姉はいつも俺を子ども扱いしてたから。
 たとえ酒が入っても、クラリスのことで悲しんでる俺がいなければミゲラ姉は絶対に俺と身体の関係を持ったりしなかった。断言できる。

 ざわりと周りが騒ついたけど、どうでもいい。

「ミゲラ姉はどこにいるの、知ってるだろ」
「知ってるけど言わないよ。ミゲラの頼みだからね。親友の頼みは断れない。そもそもヴィンセントがミゲラとの関係を秘密にするようにしてたら、ミゲラは引っ越さずに済んだのに。……どうせミゲラを手に入れて浮かれまくって、他の男にミゲラは自分のものって見せつけたかったんだろうけど」

 嫌になる。メフィスの言葉は全部その通りで、なにも言い返せない。
 だから、この男は嫌いだ。
 俺にだけ聞こえるような声で、メフィスは話を続ける。

「ああ、そんな顔しないでくれる? 僕は君を気に入ってるんだ。ミゲラをずっとしつこく想い続けてたくせに他の女を選ぼうとしてた君をね」
「っ、」
「ミゲラと一緒にいる僕を殺す勢いで見る君を見るのは楽しかった。だから、本当は内緒だけどヒントをあげるよ」

 メフィスはくすくすと笑う。

「ミゲラは肉より魚派なんだ」

 まるで馬鹿にしているとしか思えない言葉を残して、メフィスはいなくなった。

 肉より魚派。つまり、海や川の近くの街か村にいるっていうことだと思う。
 メフィスの言う通りにするのは嫌だったけど、それしか手掛かりがなくて、俺は仕方なく海や川の近くの街を渡り歩くことにした。
 いつかミゲラ姉に会える、そんな確信を持って。
 二ヶ月近くミゲラ姉と会えなくて、苦しくて苦しくて魔力が変質しそうになったし、魔物を倒すと勇者を歓迎する声が酷くて女をあてがわれたりしたし、大変だった。
 けれどやっとミゲラ姉と再会できた。
 そうしたらミゲラ姉の手を掴んでる男がいて、しかもミゲラ姉もまんざらでもない感じで、頭がおかしくなるかと思った。

 ──やっぱり、ミゲラ姉をひとりにしたらまた俺みたいな被害者を作る。
 そう確信した。

 ミゲラ姉は俺の気持ちに全く気付いてない。それとも気付いてて気付かないフリをしてるんだろうか。
 男から奪うようにミゲラ姉の手を取ると、ミゲラ姉は不思議そうに俺を見つめた。

「ヴィンセント、なにするの?」
「ミゲラ姉こそ、なにしてるの?」
「なにって、アッシュの告白を、んぶっ」
「なに、してるの?」

 ミゲラ姉の顔を下から鷲掴みにする。唇を尖らせても、ミゲラ姉はかわいい。
 俺がこの場にいる男たちを牽制するように魔力を放出させるけど、ミゲラ姉は平然として困ったようにしている。
 なんで、どうして。どうしてミゲラ姉は俺のことを好きになってくれないの? 俺が悪いことしたから? ミゲラ姉を教会に入れたから?
 身勝手な想いが溢れて止まらない。
 こんなに好きなのに、こんなに愛してるのに。

「ヴィンセントさまっ、なにをなさっているの!?」
「なんだ、この異様な魔力は……」
「ヴィンセント、魔力、やばい」

 ユリアンの声にハッとして、魔力を必死に元に戻す。
 魔王になったら最初に一番大切な人を殺すらしい。俺の場合はきっとミゲラ姉だ。魔王になるわけにはいかない。
 だけど少しだけ思う。
 ミゲラ姉を殺して俺のものにするのもいいかもしれない、と。

 ミゲラ姉をここに置いておいたら、また他の人間が犠牲になる。俺みたいにミゲラ姉に狂っちゃう。
 ギロリとミゲラ姉の前に座る男を睨みつけると、すぐに恐怖で小さくなる。よかった、この男はまだマシだったみたい。ミゲラ姉に狂ってなくてよかった。
 ホッとしてミゲラ姉をこの場から連れ出す。ミゲラ姉がワガママ言ってたけど、最後にはちゃんと一緒に外に出てってくれた。
 最後まであの男を気にかけてたのはすごく腹が立つけど、ミゲラ姉はちゃんと俺に着いてきてくれた。

 ミゲラ姉に言いたいことはたくさんある。
 どうして引っ越す前に俺に一言でも相談してくれなかったの。どうして俺を好きになってくれないの。俺がミゲラ姉のことが好きだって、どうして気付いてくれないの。好きだ、愛してる、結婚したい、ずっと一緒にいたいんだ。

「ミゲラ姉の家に行こう」
「いいけど……。ヴィンセントと話すことってあるの?」

 ピシリと身体の動きが止まって、変質した魔力が溢れ出す。
 抑えなくちゃ、わかってるけど、ミゲラ姉の言葉が俺を殺しにかかってきてて、魔力が溢れて溢れて止まらない。
 ユリアンの清涼な魔力でさえ届いてはいるけど、俺を留める抑制力にはならない。
 どうしよう、とどこか他人事のように思っていると、ふに、と柔らかいなにかが俺の手を包んだ。

「っ、み、ミゲラ姉?」
「ん?」

 ミゲラ姉が俺の手を掴んでる。ミゲラ姉が自分から、俺の手を繋いでる。しかも恋人繋ぎだ。
 嬉しくて恥ずかしくて顔が赤くなって仕方ない。

「ヴィンセント、お姉さんとたくさんお話しなくちゃいけないことがあるみたいね」
「うん。そうだよ。ミゲラ姉に言いたいこと、たくさんある」

 たくさんたくさん、ミゲラ姉に言いたいこと、伝えたいこと。

 俺ね、ミゲラ姉のことを愛してるんだ。
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