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どうしよう、どうしよう。
オスカー様に嫌われてしまった。
「姉上、お、落ち着いてください……」
「ど、どうしよう、オスカーさまにきらわれてしまっていたらぁ……っ!」
ベッドで大泣きしてる私に対して、アーノルドは私から離れた部屋の入り口で心配そうに私を伺ってる。
ねぇ、もう少し近くに来てくれてもいいじゃない。
「どうせ、どうせオスカーさまをゆうせんしないわたくしなんて、いらないのだわぁっ!」
「いや、姉上、そんなことは……そんなことは、きっと……」
「言い切れてないじゃないっ、アーノルドのばかぁっ!」
オスカー様がお怒りになった理由はわかってる。
私がルバーニ殿下をオスカー様よりも優先したからだ。オスカー様に嫌われたくないのであれば、大人しくしているべきだった。
オスカー様に愛されていると思い上がって、余計な言葉を発してしまった。
「どうせわたくしはオスカーさまにとって、からだだけの存在なのよ……。よけいなことを言うわたくしなんていらないのよぉ……」
「姉上……」
ひっく、ひっくと嗚咽も涙も止まらない。
最後に見たオスカー様の冷たい顔。それだけが脳裏に浮かぶ。
私をソフィアと呼ぶオスカー様。
私、どうなっちゃうんだろう。アステルがいなくなったからオスカー様との婚約破棄にはもうならないと思ったのに。
婚約破棄されたら、私は修道院? それとも、やっぱり娼婦? ぶっかけ腹ボテエンド? 不特定多数の人に犯されなくちゃいけないの?
「あ、アーノルドはわたくしを、こっ、ころしたり、しないわよね……?」
「しませんよ! なに言ってるんですか、姉上!」
「だってぇ……」
アーノルドが私を殺すこともあったんだもん。
そうとはいえずにしくしくと枕に顔を埋める。オスカー様と身体の関係を持ってしまった今、次に誰かと婚約するのは無理だ。
アルドルフ兄様との婚約だって、絶対無理。オスカー様と身体の関係を持つ前ならまだしも、処女を失った私に価値はない。
つまり、私はぶっかけ腹ボテエンド……ではなく、複数人に犯され狂い、ルバーニ殿下と手を取りこの国の乗っ取りエンド。アステルというこの国を守る要の人間がいない今、私はルバーニ殿下とこの国を乗っ取り、オスカー様を自分の犬のように扱うのだろう。
最低な私。それがきっと未来の私なのだわ。
「姉上! 気をしっかり持って!」
「無理よ……。オスカー様、あのデートの日以来わたくしに会いに来てくれないし、最後までソフィアと呼んでいたし、もうわたくしのことなんてこれっぽっちも必要ないのよ」
そう。もうあの日から数週間。それ以来オスカー様は一度も来てくれていない。
今夜はルバーニ殿下の歓迎パーティーなのに。
一応今夜のパーティーの準備はしてあるけど、必要あるのかしら。王太子から必要ないと言われたようなものの私なんてパーティーに出る資格ある? ないわよね?
「そうだわ。やっぱり修道院に行きましょう」
「姉上!」
パッと枕から顔を上げていまだに私を心配してくれてるアーノルドへと笑顔を浮かべる。
「いいの。もう慰めてくれなくて。いつかこんな日が来ると思って、思って、い、いたもの……。ひっく、そ、それ、が、おそかっただけだもの……ふ、うっうぅ……」
「姉上……」
ダメだった。笑顔はすぐに崩れ去って、ボロボロと涙が止まらない。
オスカー様は私を好きでいてくれる、とそんなことを無自覚にも思い込んでいた。それの反動がすごい。
どうせ私はよくて修道院、最悪民たちの公衆便所となる女。
いつだってその覚悟をしておくべきだったのだ。
その覚悟がなかったから、私は今こんなに胸を刺されるような痛みを覚えてる。
「姉上、その、ほら、殿下を信じましょう? 今まで姉上にかけてきた時間はきっと嘘ではありません」
「では、きっとわたくしよりもいい人ができたのだわ。わたくしなんてオスカー様にとっては所詮娼婦のような存在だったのよ」
「しょっ、? あ、姉上! もっと自分に自信を持って! ほら、あの、あっ、ルバーニ殿下への牽制とか、そんなのだったかも……」
「ルバーニ殿下なんて関係ないわよ……。ふふ、でも、そうね……。もしもルバーニ殿下がわたくしを望んでくださるならもうそれもいいかも……」
「姉上っっ?!」
ルバーニ殿下の手を取る。そしたらきっと私は真のラスボスで、オスカー様と両想いにはなれなくてもずっと一緒にいられる。
それも、一つの手かもしれない。
アーノルドが焦ってるけど、仕方ないわ。私とオスカー様が一緒になる道はこれしかない。ルバーニ殿下が手を差し伸べてくださったら、素直にその手を取ろう。
いいじゃない、悪役令嬢。ラスボス令嬢。
それで好きな人と一緒になれるのなら、その手に縋らない理由はない。
「ふ、ふふふ……。どうせわたくしはオスカーさまに捨てられるのだもの……。あとはもう野となれ山となれ、よ……」
「姉上~~っ! わけのわからないこと言ってないで戻ってきてください! 殿下の重い愛を信じて!」
信じる? 生まれて初めてあんなに冷たい声でソフィアと呼ばれて? いつも甘くソフィーと呼ぶ声が冷えた氷のようにソフィアと呼ぶのよ? 無理に決まってる。
「アーノルド……、わたくし、今夜のルバーニ殿下の歓迎パーティーで婚約破棄されても、へ、平気よ……」
「姉上! 最悪の展開じゃなくて最高の展開を! 殿下が手を差し伸べる想像して!」
「ふ、ふふ、そうね……ルバーニ殿下が悪の道に手を差し伸べてるわ……」
「姉上ーーーー!!」
そしたらどうしよう。きっとこの国を乗っ取る手伝いをさせられるのだと思う。
ゲームの中の私は扇情的な格好をしていたし、もしかしたら身体を使って籠絡していたのかも。
オスカー様以外の人と身体を重ねるのは嫌だけど、それがルバーニ殿下の命令ならきっと私は受け入れるのだろう。
だって、そうでもしなくちゃオスカー様が手に入らない。
オスカー様に嫌われてしまった私がオスカー様と一緒にいる方法はただ一つ。この国をルバーニ殿下とともに手中に収め、オスカー様を自分の犬にしてしまうこと。
もちろんそれが道理に反することだとはわかっているけど、それ以外方法がなければ仕方ないじゃない。
オスカー様は次にどなたを婚約者として選ぶのだろう?
全く知らない方だといいなぁ。知ってる方だと怨んでしまいそう。新しい婚約者様がアステルの代わりにこの国を守るのだろうか。
そしたらきっとハッピーエンド……私にとってバッドエンド真っ逆さまよね。
「姉上、ほら! 殿下の瞳に合わせた空色のドレス! 肩から首にかけて水色のレースになっていてとても清楚で素敵ですよ!」
「これがオスカー様との最後のドレスね……」
「そ、それに殿下の髪に合わせたこのブローチやネックレスも!」
「最後ね……」
オスカー様と合わせた衣装はこれですべて最後。
これからの私はきっとはしたなく、貴族令嬢としてはみっともない扇情的な格好をするのだろう。もはや胸の先端がスケスケとか、色んなところが見えそうで見えないドレスとか。
「姉上~、いい加減いいことを考えましょう。殿下がそう簡単に姉上の手を手放すとお思いですか!」
「うん……」
「姉上~~!!」
実際ゲームでは手放されるどころかポイッと捨てれてたし。
「ごめんなさい、アーノルド……。魅力のない姉で。公爵家に迷惑がかかるわ……」
「姉上、本当に落ち着いてください。そうやって暴走するとよくありませんよ。この前もそうやってアルドルフ兄上も巻き込んだじゃありませんか」
「あれは悪かったと思ってるわ。けど、今回は大丈夫よ」
だいたいオスカー様来ないし。私のことソフィアって呼んだし。聞いたこともない冷たい声を出していたし。
あ、泣けてきた。
「わ、わたくし、もう少し落ち着いてから夜会の準備をするわ……」
「あ、姉上! 本当お願いだから変なことは考えないでくださいよ!? 大人しくしててくださいよ!?」
「平気よ、大丈夫」
どうせオスカー様は私に興味なんてないもの。それに今夜の私のエスコートはアーノルド。
これはもう婚約破棄も目前です。
パタンと閉じた扉を背にズルズルとはしたなく床に座ってしまったけど、だってとても苦しかったんだもの。今日くらい許されるわよね?
ぽたぽたと床にシミを作る涙に大きなため息を吐いて、涙を止めようとしてみたけど涙は止まってくれなかった。
オスカー様に嫌われてしまった。
「姉上、お、落ち着いてください……」
「ど、どうしよう、オスカーさまにきらわれてしまっていたらぁ……っ!」
ベッドで大泣きしてる私に対して、アーノルドは私から離れた部屋の入り口で心配そうに私を伺ってる。
ねぇ、もう少し近くに来てくれてもいいじゃない。
「どうせ、どうせオスカーさまをゆうせんしないわたくしなんて、いらないのだわぁっ!」
「いや、姉上、そんなことは……そんなことは、きっと……」
「言い切れてないじゃないっ、アーノルドのばかぁっ!」
オスカー様がお怒りになった理由はわかってる。
私がルバーニ殿下をオスカー様よりも優先したからだ。オスカー様に嫌われたくないのであれば、大人しくしているべきだった。
オスカー様に愛されていると思い上がって、余計な言葉を発してしまった。
「どうせわたくしはオスカーさまにとって、からだだけの存在なのよ……。よけいなことを言うわたくしなんていらないのよぉ……」
「姉上……」
ひっく、ひっくと嗚咽も涙も止まらない。
最後に見たオスカー様の冷たい顔。それだけが脳裏に浮かぶ。
私をソフィアと呼ぶオスカー様。
私、どうなっちゃうんだろう。アステルがいなくなったからオスカー様との婚約破棄にはもうならないと思ったのに。
婚約破棄されたら、私は修道院? それとも、やっぱり娼婦? ぶっかけ腹ボテエンド? 不特定多数の人に犯されなくちゃいけないの?
「あ、アーノルドはわたくしを、こっ、ころしたり、しないわよね……?」
「しませんよ! なに言ってるんですか、姉上!」
「だってぇ……」
アーノルドが私を殺すこともあったんだもん。
そうとはいえずにしくしくと枕に顔を埋める。オスカー様と身体の関係を持ってしまった今、次に誰かと婚約するのは無理だ。
アルドルフ兄様との婚約だって、絶対無理。オスカー様と身体の関係を持つ前ならまだしも、処女を失った私に価値はない。
つまり、私はぶっかけ腹ボテエンド……ではなく、複数人に犯され狂い、ルバーニ殿下と手を取りこの国の乗っ取りエンド。アステルというこの国を守る要の人間がいない今、私はルバーニ殿下とこの国を乗っ取り、オスカー様を自分の犬のように扱うのだろう。
最低な私。それがきっと未来の私なのだわ。
「姉上! 気をしっかり持って!」
「無理よ……。オスカー様、あのデートの日以来わたくしに会いに来てくれないし、最後までソフィアと呼んでいたし、もうわたくしのことなんてこれっぽっちも必要ないのよ」
そう。もうあの日から数週間。それ以来オスカー様は一度も来てくれていない。
今夜はルバーニ殿下の歓迎パーティーなのに。
一応今夜のパーティーの準備はしてあるけど、必要あるのかしら。王太子から必要ないと言われたようなものの私なんてパーティーに出る資格ある? ないわよね?
「そうだわ。やっぱり修道院に行きましょう」
「姉上!」
パッと枕から顔を上げていまだに私を心配してくれてるアーノルドへと笑顔を浮かべる。
「いいの。もう慰めてくれなくて。いつかこんな日が来ると思って、思って、い、いたもの……。ひっく、そ、それ、が、おそかっただけだもの……ふ、うっうぅ……」
「姉上……」
ダメだった。笑顔はすぐに崩れ去って、ボロボロと涙が止まらない。
オスカー様は私を好きでいてくれる、とそんなことを無自覚にも思い込んでいた。それの反動がすごい。
どうせ私はよくて修道院、最悪民たちの公衆便所となる女。
いつだってその覚悟をしておくべきだったのだ。
その覚悟がなかったから、私は今こんなに胸を刺されるような痛みを覚えてる。
「姉上、その、ほら、殿下を信じましょう? 今まで姉上にかけてきた時間はきっと嘘ではありません」
「では、きっとわたくしよりもいい人ができたのだわ。わたくしなんてオスカー様にとっては所詮娼婦のような存在だったのよ」
「しょっ、? あ、姉上! もっと自分に自信を持って! ほら、あの、あっ、ルバーニ殿下への牽制とか、そんなのだったかも……」
「ルバーニ殿下なんて関係ないわよ……。ふふ、でも、そうね……。もしもルバーニ殿下がわたくしを望んでくださるならもうそれもいいかも……」
「姉上っっ?!」
ルバーニ殿下の手を取る。そしたらきっと私は真のラスボスで、オスカー様と両想いにはなれなくてもずっと一緒にいられる。
それも、一つの手かもしれない。
アーノルドが焦ってるけど、仕方ないわ。私とオスカー様が一緒になる道はこれしかない。ルバーニ殿下が手を差し伸べてくださったら、素直にその手を取ろう。
いいじゃない、悪役令嬢。ラスボス令嬢。
それで好きな人と一緒になれるのなら、その手に縋らない理由はない。
「ふ、ふふふ……。どうせわたくしはオスカーさまに捨てられるのだもの……。あとはもう野となれ山となれ、よ……」
「姉上~~っ! わけのわからないこと言ってないで戻ってきてください! 殿下の重い愛を信じて!」
信じる? 生まれて初めてあんなに冷たい声でソフィアと呼ばれて? いつも甘くソフィーと呼ぶ声が冷えた氷のようにソフィアと呼ぶのよ? 無理に決まってる。
「アーノルド……、わたくし、今夜のルバーニ殿下の歓迎パーティーで婚約破棄されても、へ、平気よ……」
「姉上! 最悪の展開じゃなくて最高の展開を! 殿下が手を差し伸べる想像して!」
「ふ、ふふ、そうね……ルバーニ殿下が悪の道に手を差し伸べてるわ……」
「姉上ーーーー!!」
そしたらどうしよう。きっとこの国を乗っ取る手伝いをさせられるのだと思う。
ゲームの中の私は扇情的な格好をしていたし、もしかしたら身体を使って籠絡していたのかも。
オスカー様以外の人と身体を重ねるのは嫌だけど、それがルバーニ殿下の命令ならきっと私は受け入れるのだろう。
だって、そうでもしなくちゃオスカー様が手に入らない。
オスカー様に嫌われてしまった私がオスカー様と一緒にいる方法はただ一つ。この国をルバーニ殿下とともに手中に収め、オスカー様を自分の犬にしてしまうこと。
もちろんそれが道理に反することだとはわかっているけど、それ以外方法がなければ仕方ないじゃない。
オスカー様は次にどなたを婚約者として選ぶのだろう?
全く知らない方だといいなぁ。知ってる方だと怨んでしまいそう。新しい婚約者様がアステルの代わりにこの国を守るのだろうか。
そしたらきっとハッピーエンド……私にとってバッドエンド真っ逆さまよね。
「姉上、ほら! 殿下の瞳に合わせた空色のドレス! 肩から首にかけて水色のレースになっていてとても清楚で素敵ですよ!」
「これがオスカー様との最後のドレスね……」
「そ、それに殿下の髪に合わせたこのブローチやネックレスも!」
「最後ね……」
オスカー様と合わせた衣装はこれですべて最後。
これからの私はきっとはしたなく、貴族令嬢としてはみっともない扇情的な格好をするのだろう。もはや胸の先端がスケスケとか、色んなところが見えそうで見えないドレスとか。
「姉上~、いい加減いいことを考えましょう。殿下がそう簡単に姉上の手を手放すとお思いですか!」
「うん……」
「姉上~~!!」
実際ゲームでは手放されるどころかポイッと捨てれてたし。
「ごめんなさい、アーノルド……。魅力のない姉で。公爵家に迷惑がかかるわ……」
「姉上、本当に落ち着いてください。そうやって暴走するとよくありませんよ。この前もそうやってアルドルフ兄上も巻き込んだじゃありませんか」
「あれは悪かったと思ってるわ。けど、今回は大丈夫よ」
だいたいオスカー様来ないし。私のことソフィアって呼んだし。聞いたこともない冷たい声を出していたし。
あ、泣けてきた。
「わ、わたくし、もう少し落ち着いてから夜会の準備をするわ……」
「あ、姉上! 本当お願いだから変なことは考えないでくださいよ!? 大人しくしててくださいよ!?」
「平気よ、大丈夫」
どうせオスカー様は私に興味なんてないもの。それに今夜の私のエスコートはアーノルド。
これはもう婚約破棄も目前です。
パタンと閉じた扉を背にズルズルとはしたなく床に座ってしまったけど、だってとても苦しかったんだもの。今日くらい許されるわよね?
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