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ずーん、と沈んだ気分のままパーティー会場に足を踏み入れる。
「姉上、顔を上げてください」
隣にいるのはもちろんオスカー様ではなく、愛しの弟アーノルド。
これはもう婚約破棄寸前ですね。私、今夜のパーティーでどうやってオスカー様に婚約破棄を宣言されるのだろう。仮にも今日の主役はルバーニ殿下だし、その後かしら。
どういった理由で婚約破棄されるんだろう。やっぱり悪役令嬢の素質がある私には王妃になる資格なんてないとか? うふふ、ありえそう。
「姉上」
「わかってるわ」
顔を上げて周りに見せつけるようににっこりと微笑む。
しんどいつらいおうちかえりたい。
フルコンボだけど、今夜のパーティーは公爵令嬢として最後のパーティーかもしれないし頑張る。王太子の婚約者としては優秀だった自分を思い出して。やればできる。きっと。たぶん。たぶん……。
私たちが真っ先に向かうのはパーティーの主催であるオスカー様と主賓であるルバーニ殿下の元。
ああ、憂鬱……。
「やぁ、ソフィア。よくきたね」
「は、はい」
「ソフィーちゃん。今日もかわいいね。あとでダンスを申し込むから、そのときはよろしくね」
「ええ、ルバーニ殿下……」
「あっ、姉上っ?」
……あれ? 私、いまなに言った?
アーノルドに揺すぶられてハッとする。顔を上げるとそこには無表情を極めているオスカー様と、満面の笑みを浮かべているルバーニ殿下。
オスカー様の無表情こわい。
ふるふると震えていると、ルバーニ殿下にガシリと肩を掴まれた。
「うれしい! ソフィーちゃんと踊るの楽しみしてるよ!」
ルバーニ殿下、こんな状況でよくそんな笑顔を浮かべられるね……。私がこんなに震えてるのに……。私が震えてるのわからない? ポンコツ?
オスカー様は何故か冷ややかな空気を纏っているし、アーノルドはオスカー様の空気にふるふると震えている。笑顔なのはルバーニ殿下だけ。
というか、どうしてオスカー様はそんなに怒っているような様子なんだろう。不思議。
「ルバーニさま、オスカーさま」
「ジェーン」
「ジェーン嬢」
混沌としてる場に可愛らしい声が落ちた。
振り返ると、そこにはキラキラと輝いてるような美少女。
ジェーン? ジェーンって、だれ?
ジェーンと呼ばれた少女は私たちの間を通り、オスカー様とルバーニ殿下の間に立つ。
まるで雷が落ちたような衝撃が落ちた。
「ソフィー、彼女は──」
「はじめまして、ソフィアさま! わたし、ラボス王国のティーニア公爵が娘、ジェーンです!」
満面の笑みで自己紹介をする美少女に、なんとか笑みを浮かべる。
わかってしまった、気付いてしまった。
この子、きっとアステルの代わりなんだ……! 私が舞台から引き摺り下ろしたヒロインの代わり……!
悲鳴をあげて崩れ落ちたい気分。きっとこのジェーンがオスカー様の新しい恋人なんだ。ルバーニ殿下と一緒にこの国にきて、私の知らない間にオスカー様といい関係になったんだ。
ひどい。散々私の身体を好きにしておいて、他の女性と恋人になっていたなんて。私のところに来なくなったのは、この女性と恋人になれたからなんだ。
私、私、やっぱり悪役令嬢だ。
だって、それが分かると、落ち込む気持ちよりもぐつぐつと燃え滾るような怒りが湧き上がってきた。
「ロマンス公爵の娘、ソフィアと申します。こちらは弟のアーノルド」
「アーノルド・ロマンスです」
にっこりと笑みを浮かべる。浮かべた笑顔は先ほどよりもずっと自然だったと思う。
「ソ、」
「知りませんでしたわ、こんなに愛らしい女性がラボス王国から来ていただなんて。ご挨拶が遅れて申し訳ございません」
「いいえ! そんな! ソフィアさまにご挨拶できて光栄です。オスカーさまからよくソフィアさまのことを聞いていて、お会いしたいなと思っていたんです」
へぇ。ふぅーん。オスカー様と仲良くお話してたんだー。私が昼間会ってないときはこの子とお茶会してたんだー。へー。ふぅん。
「ソフィ、」
「アーノルド、早くお父様のところに行きましょう? お父様をお待たせしては悪いわ」
不愉快。とっても不愉快。
オスカー様の声すら聴きたくなくて、オスカー様がなにかを言おうとする前に、くるりとアーノルドの方へと顔を向ける。
この場に居たくない。一刻も早く帰りたい。
婚約破棄する理由は理解できた。そして私がラボス王国に連れて行かれるであろうことも。そうよね、次期王妃がラボス王国の令嬢なら、元婚約者はラボス王国に引き取られたほうがいいよね。納得だわ。
婚約破棄された娘がどんな扱いを受けるかなんて決まってるじゃない。
「姉上……?」
「なぁに、アーノルド」
なんだかアーノルドの顔色が悪い。背の高いアーノルドを見つめながらこてんと首をかしげると、アーノルドがびくりと肩を揺らした。
まるで怒っているオスカー様を目の前にした時のような反応。不思議。
「ソ、ソフィー?」
「なんですの、オスカー様」
オスカー様から名前を呼ばれて笑顔のまま振り向く。
どうしてかオスカー様は私の笑顔を見てびっくりしてる。なによ、二人してへんな反応。
ルバーニ殿下とジェーン様は不思議そうに首をかしげてる。
オスカー様が私の頬に手を伸ばそうとしてきて、反射的に一歩後ろに引いた。目を丸くしているオスカー様に口を開く。
「わたくし、お父様のところに行きますの」
「まって、ソフィー。なにか変なこと考えてない?」
「変なこととは?」
「それは……」
「特に考えておりませんわ。わたくしにはアーノルドがおりますから、オスカー様はジェーン様をエスコートしてさしあげては? ああ、ごめんなさい。元からそのつもりでした? 余計なことを言ってしまいましたわ。では、また後ほど」
固まってるアーノルドの腕に自分の腕を絡めて引っ張る。
本当に余計なことを言ってしまった。けど、けど、なにか言わずにはいられなかった。
ムカムカする。腹が立つ。私のエスコートをしてくれないと思ったら、他のかわいい女性の紹介だなんて。
そうよ。最低な女だもの、私。余計なことを言う小賢しい女だもの。捨てられて当然よ。それに比べてジェーン様は素直で可愛らしくて、ヒロインに成り代わっても全然おかしくなかった。
「ソフィー!」
スタスタと大人しくその場を離れようとした私の肩をオスカー様が掴み、振り向かせる。
戸惑った様子のオスカー様を冷めた目で見た。
「なんですの、オスカー様」
「ファーストダンスは、僕と踊るよね?」
「ジェーン様と踊ったらいかが?」
「ソフィー、なにか勘違いをしてるよ。話し合おう」
「べつに話し合う必要などありません。話し合ったところでなにも解決なんてしませんわ」
ルバーニ殿下と協力したら、オスカー様を絶対私のものにしてやる。
オスカー様が泣いて縋っても、嫌がったって私に屈服させてやる。ラスボスの私は絶対強いんだから。ルバーニ殿下と組んで、敵になった私は強いんだから。
ルバーニ殿下がジェーン様に奪われたっていい。オスカー様さえ手に入るのなら。
「ソフィー」
「もういいでしょう。離してくださいまし!」
振り払うようにオスカー様の手から逃げ出そうとすると、手首を掴まれて、アーノルドから剥がされる。
なにをなさるの、と言おうとしたところで、音楽が流れ始めた。
「踊るよ、ソフィー」
「きゃっ!」
無理矢理会場の中心に連れて来られる。
オスカー様に強く掴まれた手首はひりひりと痛みを訴えていて、思わずオスカー様をにらんでしまう。オスカー様は私の睨みを困ったような顔で受け止めた。
「ソフィー、あとで話をしよう」
「ファーストダンスを終えたら、次はジェーン様と踊るのではなくて?」
「……ちゃんと、話し合う必要がありそうだ」
話し合うだなんて。
私のこと、嫌いになったくせに。
「姉上、顔を上げてください」
隣にいるのはもちろんオスカー様ではなく、愛しの弟アーノルド。
これはもう婚約破棄寸前ですね。私、今夜のパーティーでどうやってオスカー様に婚約破棄を宣言されるのだろう。仮にも今日の主役はルバーニ殿下だし、その後かしら。
どういった理由で婚約破棄されるんだろう。やっぱり悪役令嬢の素質がある私には王妃になる資格なんてないとか? うふふ、ありえそう。
「姉上」
「わかってるわ」
顔を上げて周りに見せつけるようににっこりと微笑む。
しんどいつらいおうちかえりたい。
フルコンボだけど、今夜のパーティーは公爵令嬢として最後のパーティーかもしれないし頑張る。王太子の婚約者としては優秀だった自分を思い出して。やればできる。きっと。たぶん。たぶん……。
私たちが真っ先に向かうのはパーティーの主催であるオスカー様と主賓であるルバーニ殿下の元。
ああ、憂鬱……。
「やぁ、ソフィア。よくきたね」
「は、はい」
「ソフィーちゃん。今日もかわいいね。あとでダンスを申し込むから、そのときはよろしくね」
「ええ、ルバーニ殿下……」
「あっ、姉上っ?」
……あれ? 私、いまなに言った?
アーノルドに揺すぶられてハッとする。顔を上げるとそこには無表情を極めているオスカー様と、満面の笑みを浮かべているルバーニ殿下。
オスカー様の無表情こわい。
ふるふると震えていると、ルバーニ殿下にガシリと肩を掴まれた。
「うれしい! ソフィーちゃんと踊るの楽しみしてるよ!」
ルバーニ殿下、こんな状況でよくそんな笑顔を浮かべられるね……。私がこんなに震えてるのに……。私が震えてるのわからない? ポンコツ?
オスカー様は何故か冷ややかな空気を纏っているし、アーノルドはオスカー様の空気にふるふると震えている。笑顔なのはルバーニ殿下だけ。
というか、どうしてオスカー様はそんなに怒っているような様子なんだろう。不思議。
「ルバーニさま、オスカーさま」
「ジェーン」
「ジェーン嬢」
混沌としてる場に可愛らしい声が落ちた。
振り返ると、そこにはキラキラと輝いてるような美少女。
ジェーン? ジェーンって、だれ?
ジェーンと呼ばれた少女は私たちの間を通り、オスカー様とルバーニ殿下の間に立つ。
まるで雷が落ちたような衝撃が落ちた。
「ソフィー、彼女は──」
「はじめまして、ソフィアさま! わたし、ラボス王国のティーニア公爵が娘、ジェーンです!」
満面の笑みで自己紹介をする美少女に、なんとか笑みを浮かべる。
わかってしまった、気付いてしまった。
この子、きっとアステルの代わりなんだ……! 私が舞台から引き摺り下ろしたヒロインの代わり……!
悲鳴をあげて崩れ落ちたい気分。きっとこのジェーンがオスカー様の新しい恋人なんだ。ルバーニ殿下と一緒にこの国にきて、私の知らない間にオスカー様といい関係になったんだ。
ひどい。散々私の身体を好きにしておいて、他の女性と恋人になっていたなんて。私のところに来なくなったのは、この女性と恋人になれたからなんだ。
私、私、やっぱり悪役令嬢だ。
だって、それが分かると、落ち込む気持ちよりもぐつぐつと燃え滾るような怒りが湧き上がってきた。
「ロマンス公爵の娘、ソフィアと申します。こちらは弟のアーノルド」
「アーノルド・ロマンスです」
にっこりと笑みを浮かべる。浮かべた笑顔は先ほどよりもずっと自然だったと思う。
「ソ、」
「知りませんでしたわ、こんなに愛らしい女性がラボス王国から来ていただなんて。ご挨拶が遅れて申し訳ございません」
「いいえ! そんな! ソフィアさまにご挨拶できて光栄です。オスカーさまからよくソフィアさまのことを聞いていて、お会いしたいなと思っていたんです」
へぇ。ふぅーん。オスカー様と仲良くお話してたんだー。私が昼間会ってないときはこの子とお茶会してたんだー。へー。ふぅん。
「ソフィ、」
「アーノルド、早くお父様のところに行きましょう? お父様をお待たせしては悪いわ」
不愉快。とっても不愉快。
オスカー様の声すら聴きたくなくて、オスカー様がなにかを言おうとする前に、くるりとアーノルドの方へと顔を向ける。
この場に居たくない。一刻も早く帰りたい。
婚約破棄する理由は理解できた。そして私がラボス王国に連れて行かれるであろうことも。そうよね、次期王妃がラボス王国の令嬢なら、元婚約者はラボス王国に引き取られたほうがいいよね。納得だわ。
婚約破棄された娘がどんな扱いを受けるかなんて決まってるじゃない。
「姉上……?」
「なぁに、アーノルド」
なんだかアーノルドの顔色が悪い。背の高いアーノルドを見つめながらこてんと首をかしげると、アーノルドがびくりと肩を揺らした。
まるで怒っているオスカー様を目の前にした時のような反応。不思議。
「ソ、ソフィー?」
「なんですの、オスカー様」
オスカー様から名前を呼ばれて笑顔のまま振り向く。
どうしてかオスカー様は私の笑顔を見てびっくりしてる。なによ、二人してへんな反応。
ルバーニ殿下とジェーン様は不思議そうに首をかしげてる。
オスカー様が私の頬に手を伸ばそうとしてきて、反射的に一歩後ろに引いた。目を丸くしているオスカー様に口を開く。
「わたくし、お父様のところに行きますの」
「まって、ソフィー。なにか変なこと考えてない?」
「変なこととは?」
「それは……」
「特に考えておりませんわ。わたくしにはアーノルドがおりますから、オスカー様はジェーン様をエスコートしてさしあげては? ああ、ごめんなさい。元からそのつもりでした? 余計なことを言ってしまいましたわ。では、また後ほど」
固まってるアーノルドの腕に自分の腕を絡めて引っ張る。
本当に余計なことを言ってしまった。けど、けど、なにか言わずにはいられなかった。
ムカムカする。腹が立つ。私のエスコートをしてくれないと思ったら、他のかわいい女性の紹介だなんて。
そうよ。最低な女だもの、私。余計なことを言う小賢しい女だもの。捨てられて当然よ。それに比べてジェーン様は素直で可愛らしくて、ヒロインに成り代わっても全然おかしくなかった。
「ソフィー!」
スタスタと大人しくその場を離れようとした私の肩をオスカー様が掴み、振り向かせる。
戸惑った様子のオスカー様を冷めた目で見た。
「なんですの、オスカー様」
「ファーストダンスは、僕と踊るよね?」
「ジェーン様と踊ったらいかが?」
「ソフィー、なにか勘違いをしてるよ。話し合おう」
「べつに話し合う必要などありません。話し合ったところでなにも解決なんてしませんわ」
ルバーニ殿下と協力したら、オスカー様を絶対私のものにしてやる。
オスカー様が泣いて縋っても、嫌がったって私に屈服させてやる。ラスボスの私は絶対強いんだから。ルバーニ殿下と組んで、敵になった私は強いんだから。
ルバーニ殿下がジェーン様に奪われたっていい。オスカー様さえ手に入るのなら。
「ソフィー」
「もういいでしょう。離してくださいまし!」
振り払うようにオスカー様の手から逃げ出そうとすると、手首を掴まれて、アーノルドから剥がされる。
なにをなさるの、と言おうとしたところで、音楽が流れ始めた。
「踊るよ、ソフィー」
「きゃっ!」
無理矢理会場の中心に連れて来られる。
オスカー様に強く掴まれた手首はひりひりと痛みを訴えていて、思わずオスカー様をにらんでしまう。オスカー様は私の睨みを困ったような顔で受け止めた。
「ソフィー、あとで話をしよう」
「ファーストダンスを終えたら、次はジェーン様と踊るのではなくて?」
「……ちゃんと、話し合う必要がありそうだ」
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