侯爵令嬢は前世で冷酷夫だった皇太子に挿入られている最中に思い出す

クマ三郎@書籍&コミカライズ3作配信中

文字の大きさ
31 / 125
第一章

30 繋がる

しおりを挟む







        「あぁっっ♡♡あぁぁん♡♡♡」

    はち切れんばかりに熱く滾った熱杭は、アマリールを奥深くまで串刺している。
    “優しくしてやりたかった”。その言葉通りルーベルは激しくも甘く、そして慈しむように優しくアマリールを抱いていた。

    「ルー♡大きい…大きいの…!!こんなにされたら私また…またイクッ……んんーー♡♡」

    これで何度目だろう。ルーベルはアマリールにひたすら与え続けている。
    今までだって何度も交わった。けれど記憶を取り戻したアマリールのその形も感触も、ルーベルにはまるで初めて味わう柔くて甘い、蜜の滴る極上の果実のように感じられて、自制しようにも止められないのだ。
    だからせめてアマリールの気持ちを置き去りにしないようにと、労るように身体に触れるので精一杯だった。

    「何度でもイケばいい…朝まで抱くぞ。」

    (朝…?だってまだ夜にもなっていないのに?)
    ルーベルの腕はアマリールの細くしなやかな腰を抱き自分に引き寄せる。もっと奥深くまで繋がりたくて。

    「壊れちゃ…!!ルー!そんな奥までしたら壊れちゃうよ…!あっ♡あぁん♡♡」    
    
    「嫌か…?お前が嫌な事はしたくない。どうされるのがいい?」

    アマリールの耳元で優しく囁きながらも腰の動きが止まる事はない。ルーベルの昂りがアマリールを貫き、そして引き抜かれるたび部屋にはぐぢゅぐぢゅと糸を引くような粘り気のある、互いの情欲を更に掻き立てるような淫猥な音が響く。

    「…キスして…?」

    「キス?」

    「ルーとたくさんキスしたいの…」

    繋がった事は数えきれないほどある。でもキスは…何でだろう…あまりして貰ってない気がする。

    「…ルーはキスするの嫌い…?」

    情事の嗜好は人それぞれだろうし、中には潔癖さ故に粘膜の触れ合いを嫌う人だっているだろう。もしかしらたら彼もそうなのかもしれない。とても高潔な人だし何かこだわりがあるのかも…。
    けれどルーの答えは私が予想したどれとも違っていた。

    「…嫌な訳じゃない…ただ唇はリルだけと決めていたんだ…」

    「リルだけ…?でもリルは私よ?」

    「あぁ…そうだな。」

    ルーベルは困ったように笑う。

    「お前は確かにリルだ。はな。」

    今の私がリル…?

    「俺に誓いを…初めて唇を捧げてくれたお前とキスしたかったんだ…。」

    「ルー…」

    「…だが結局そんな気持ちはお前を前にしたら負けてしまって…情けないな。」

    (そんなにも私を…を待っていてくれたんだ…)
    
    「ルー…」

    「リル…愛してる…お前だけだ…」

    少しだけ開いたルーベルの唇から紅い舌が見えた。その瞬間腰に痺れるような震えが駆け巡る。
    ゆっくり、ゆっくりと舌を絡ませると、滑らかで熱いルーベルの舌がアマリールのつるりとした歯列をなぞり、優しくその舌を吸った。
    ルーベルの艶のあるさらりとした髪がアマリールの顔にかかると、そこからほのかに彼の爽やかな香りと混じって汗の匂いがする。
    (…ルーの…とってもいい香り…)
    愛されている。その金色の目に映るのは私だけ。愛おしそうに私を呼ぶ声を聞き、触れて、味わって、彼の匂いに包まれて…今、五感の全てで彼の愛を感じられた。

    「ルー…私、ルーのキス大好き…。」

    一瞬だけ離した唇が囁いたその言葉を聞いたルーベルは再び唇を繋げ、そのまま激しくアマリールの蜜壺を突いた。

    「…んんっ♡…んんんん♡♡♡んっ♡」

    心が繋がれた今、私の全てが彼を嬉々として受け入れている。    
    “過去の想い出にばかり囚われて、今のお前自身を何一つ見ていなかった。”
    ルーの言う通りだ。ルーは私との想い出を。私はルーとの前世を。…お互いが過去の記憶に囚われて、ちゃんと向き合えていなかった。

    「…リル…愛してる…。」

    優しい優しいルー。

    「大好き…大好きよルー…。」

    でも少し…ほんの少しだけ胸が痛む。まるで抜きたくても抜けない棘のように私の胸に居座る記憶。

    【脱げよ】

    同じ人のはずなのに…あのルーはキスもしてくれなかった。たった一度私を抱いて…あとはローザ様を…。

    「…どうしたリル?足りない?」

    ルーは私の顔色に気付くのが本当に早い。
    (これじゃ考え事をするたびに心配させちゃうわね…。)
    そう心の中で苦笑するとルーは不思議そうな顔をする。   

    「ルー…お願いがあるの…」

    「お願い?何だ?」

    「…お願いだから…私以外の人を抱かないで…?」

    自分は今どんな顔をしているだろう。きっと彼を困惑させるような顔をしてるに違いない。無理なお願いなのはわかってる。そして自分は他の男に抱かれておいて何て都合のいいお願いだとも。
    彼はこのエレンディール帝国の皇帝となる人。この先政略の為に妃を娶らねばならない事もあるだろう。そんなのよくわかってる。でも口約束でいい。閨の中での睦言の一つだったとしてもいいのだ。言って欲しかった。
    “お前以外抱かない”と。
    すると彼は驚いたような真剣なような顔をして言った。

    「当たり前だ。何を言ってる。」

    あまりに反応が早く、そして目を見て真っ直ぐ言うものだからアマリールは笑ってしまった。
    それだけで十分だった。その言葉だけで。

    「そうよね…ルーは同じ私でも記憶の無い私は“リル”じゃないって言うような人だもの……」

    そこでアマリールの言葉は突然途切れた。
    その目はここではないどこかを見ている。
    
    「リル?どうした?」

    記憶の無い私は“リル”じゃない…。
    キスは“リル”としたかった…。
    ルーは“リル”以外は抱きたくない…。

    何でだろう。何故かすごく引っ掛かる…。

    「リル?」

    「…ううん…何でもないの…ルーお願い……もっとして…?」

    アマリールが手を伸ばすとルーベルは深くアマリールに口付けた。
    快感に心と身体を揺さぶられながら必死でルーベルにしがみつき、考える事を止めようと必死で感じた。

    「すごい…すごいの…あっ♡あぁぁっ♡♡」

    四つん這いにされ、腰を高く上げて彼を飲み込んだ蜜壺が、自分の意思を無視するようにきゅんきゅんと収縮しルーベルを締め付ける。

    「…っリル!!あまり締め付けるな…!!」

    誘惑するようにアマリールから止めどなく溢れる蜜。その甘い香りにあてられたルーベルは今にも爆ぜてしまいそうな自身を引き抜き、誘われるままアマリールの蜜壺へと唇を寄せた。

    「あっっ♡♡やぁぁぁん♡♡」

    四つん這いのまま熱い舌を差し入れられ、指で花芽を擦られたアマリールは腰を弓なりにしならせシーツを握り締める。

    「甘い…酔いそうなくらい甘くて濃い…」

    もっともっとと蜜を強く吸い上げそれを全て飲み込むと、ルーベルはまだ足りないとばかりに長い指を二本差し入れて蜜壺の奥から掻き出し始めた。   

    「やぁぁっ♡♡ひぁぁぁん♡♡」

    腰をしならすたびにシーツに胸の頂きが擦れて更に感じてしまう。ルーベルはそれに気付き空いている手を桃色の小さな突起に伸ばした。

    「きゃっ♡♡あぁっ…そこ…ダメぇ…♡♡」

    人差し指で優しく上下に弾かれ固くなった突起は更なる快感を誘う。
    蜜壺の奥から迫り来る大きな波を感じてアマリールはルーベルに懇願する。

    「ルーお願い…ルーが欲しいの…指じゃ嫌…指じゃ淋しいよ……ルー…!」

    「わかった…一緒にイこう。」

    ルーベルは妖艶に微笑むとアマリールの身体を仰向けにし、足を大きく開かせた。
    わざと焦らすように昂りを花芽にずりずりと擦り付け、期待と羞恥に目を潤ませるアマリールをしばらくうっとりと見つめた後、その圧倒的な質量を持つ熱杭を一気に奥まで埋め込んだ。

    「あぁぁん♡♡ルー♡ルー♡♡♡」

    「……っ!…リル、俺を食い千切るつもりか?そんなに締め付けるな。」

    アマリールにそんなつもりはこれっぽっちもなかったけれど、ルーベルのあまりに大きな昂りはほんの少しの収縮も許してはくれない。

    「ルーのが大きいの…あぁっ♡♡もうダメ…ダメなのルー♡♡」

    「…まだ駄目だ…まだイカせない…!!」

    ぐぷぐぷと泡立つ蜜を纏って光る己を恍惚とした表情で眺めながら、ルーベルはひたすらにアマリールを責めた。

    「ルー♡♡ルー♡♡愛してるっ…愛してるぅ……!!」

    声にならないような声を上げながら絶頂を受け入れるアマリールに覆い被さり、その顔から目を逸らす事なくルーベルも爆ぜた。



    意識が途切れる瞬間、アマリールは走馬灯を見た。

    (…ルー…?違う…これはあの日の…殿……?)

    それはあの日…前世で悔しそうに唇を噛み締め、赤い目をして寝台から去って行ったルーベルの姿だった……。
    

    
    

    

    
しおりを挟む
感想 73

あなたにおすすめの小説

【R18】純粋無垢なプリンセスは、婚礼した冷徹と噂される美麗国王に三日三晩の初夜で蕩かされるほど溺愛される

奏音 美都
恋愛
数々の困難を乗り越えて、ようやく誓約の儀を交わしたグレートブルタン国のプリンセスであるルチアとシュタート王国、国王のクロード。 けれど、それぞれの執務に追われ、誓約の儀から二ヶ月経っても夫婦の時間を過ごせずにいた。 そんなある日、ルチアの元にクロードから別邸への招待状が届けられる。そこで三日三晩の甘い蕩かされるような初夜を過ごしながら、クロードの過去を知ることになる。 2人の出会いを描いた作品はこちら 「純粋無垢なプリンセスを野盗から助け出したのは、冷徹と噂される美麗国王でした」https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/443443630 2人の誓約の儀を描いた作品はこちら 「純粋無垢なプリンセスは、冷徹と噂される美麗国王と誓約の儀を結ぶ」 https://www.alphapolis.co.jp/novel/702276663/183445041

愛する殿下の為に身を引いたのに…なぜかヤンデレ化した殿下に囚われてしまいました

Karamimi
恋愛
公爵令嬢のレティシアは、愛する婚約者で王太子のリアムとの結婚を約1年後に控え、毎日幸せな生活を送っていた。 そんな幸せ絶頂の中、両親が馬車の事故で命を落としてしまう。大好きな両親を失い、悲しみに暮れるレティシアを心配したリアムによって、王宮で生活する事になる。 相変わらず自分を大切にしてくれるリアムによって、少しずつ元気を取り戻していくレティシア。そんな中、たまたま王宮で貴族たちが話をしているのを聞いてしまう。その内容と言うのが、そもそもリアムはレティシアの父からの結婚の申し出を断る事が出来ず、仕方なくレティシアと婚約したという事。 トンプソン公爵がいなくなった今、本来婚約する予定だったガルシア侯爵家の、ミランダとの婚約を考えていると言う事。でも心優しいリアムは、その事をレティシアに言い出せずに悩んでいると言う、レティシアにとって衝撃的な内容だった。 あまりのショックに、フラフラと歩くレティシアの目に飛び込んできたのは、楽しそうにお茶をする、リアムとミランダの姿だった。ミランダの髪を優しく撫でるリアムを見た瞬間、先ほど貴族が話していた事が本当だったと理解する。 ずっと自分を支えてくれたリアム。大好きなリアムの為、身を引く事を決意。それと同時に、国を出る準備を始めるレティシア。 そして1ヶ月後、大好きなリアムの為、自ら王宮を後にしたレティシアだったが… 追記:ヒーローが物凄く気持ち悪いです。 今更ですが、閲覧の際はご注意ください。

お腹の子と一緒に逃げたところ、結局お腹の子の父親に捕まりました。

下菊みこと
恋愛
逃げたけど逃げ切れなかったお話。 またはチャラ男だと思ってたらヤンデレだったお話。 あるいは今度こそ幸せ家族になるお話。 ご都合主義の多分ハッピーエンド? 小説家になろう様でも投稿しています。

今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を

澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。 そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。 だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。 そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。

結婚式に結婚相手の不貞が発覚した花嫁は、義父になるはずだった公爵当主と結ばれる

狭山雪菜
恋愛
アリス・マーフィーは、社交界デビューの時にベネット公爵家から結婚の打診を受けた。 しかし、結婚相手は女にだらしないと有名な次期当主で……… こちらの作品は、「小説家になろう」にも掲載してます。

婚約解消されたら隣にいた男に攫われて、強請るまで抱かれたんですけど?〜暴君の暴君が暴君過ぎた話〜

紬あおい
恋愛
婚約解消された瞬間「俺が貰う」と連れ去られ、もっとしてと強請るまで抱き潰されたお話。 連れ去った強引な男は、実は一途で高貴な人だった。

人狼な幼妻は夫が変態で困り果てている

井中かわず
恋愛
古い魔法契約によって強制的に結ばれたマリアとシュヤンの14歳年の離れた夫婦。それでも、シュヤンはマリアを愛していた。 それはもう深く愛していた。 変質的、偏執的、なんとも形容しがたいほどの狂気の愛情を注ぐシュヤン。異常さを感じながらも、なんだかんだでシュヤンが好きなマリア。 これもひとつの夫婦愛の形…なのかもしれない。 全3章、1日1章更新、完結済 ※特に物語と言う物語はありません ※オチもありません ※ただひたすら時系列に沿って変態したりイチャイチャしたりする話が続きます。 ※主人公の1人(夫)が気持ち悪いです。

愛されないと吹っ切れたら騎士の旦那様が豹変しました

蜂蜜あやね
恋愛
隣国オデッセアから嫁いできたマリーは次期公爵レオンの妻となる。初夜は真っ暗闇の中で。 そしてその初夜以降レオンはマリーを1年半もの長い間抱くこともしなかった。 どんなに求めても無視され続ける日々についにマリーの糸はプツリと切れる。 離縁するならレオンの方から、私の方からは離縁は絶対にしない。負けたくない! 夫を諦めて吹っ切れた妻と妻のもう一つの姿に惹かれていく夫の遠回り恋愛(結婚)ストーリー ※本作には、性的行為やそれに準ずる描写、ならびに一部に性加害的・非合意的と受け取れる表現が含まれます。苦手な方はご注意ください。 ※ムーンライトノベルズでも投稿している同一作品です。

処理中です...