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第三章 調査任務
27.ハブられる器用貧乏
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◇
「ええと……ここでいいんだよな」
あれから二日後の早朝。
諸々の準備を整えた俺は、調査任務に参加するため、集合場所に指定された王都の北門へと訪れていた。
「お、あそこかな」
日が昇り始めた時間帯のため、ほとんど人がいない通りを歩いていると、門付近の開けた場所に三台の馬車が停留しており、各々の馬車の周囲に五、六人の武装した人間が集合していた。
おそらく彼らが今回の依頼の参加者だろうと当たりをつけ、近付いていく。
「なあ、ここが調査部隊の集合場所で間違いないか?」
俺はもっとも近くにいた、黒い鎧を身に纏った男へと声をかけた。
「あぁん……? 貴様、我ら『黒牙騎士団』に何の用だ?」
「さっき言っただろう。ここが調査部隊の集合場所かって聞いたんだ」
「何だこの生意気なガキは……」
男は俺を品定めするように視線を上から下まで巡らせたあと、訝しげな表情を浮かべた。
本来ならCランク以上の冒険者が参加する任務だ。俺みたいな若造が参加者だと主張したならば、疑うのも当然だろう。
しかし、そんな事態を見越していたアイシャさんは、ギルドが発行した書状を俺に持たせてくれた。
この書状は、『この任務の期間中のみ、俺がCランクの冒険者であること認める』といった内容が記されている。いわば期間限定の仮ライセンスみたいなものだな。
俺は、すぐ必要になるだろうと思って懐に忍ばせていた書状を広げる。
「これで証明になるか?」
目の前の男は無言で書状を俺の手から奪い、素早く目を通している。
「……ふん。お前みたいなガキで頭数を稼ぐとはな。これだから冒険者ギルドは信用ならないんだ」
男は背を向けて、ぽいっと投げ捨てるように書状を俺へと返した。
……おいおい、もうちょっと丁寧に扱ってくれよ。
なにはともあれ、俺がここにいることに納得はしてくれたようだ。歓迎してはいなさそうだが。
この失礼な男の周りにいるやつらも、俺に向け冷たい視線を送っている。
第一印象は最悪だ。これからこいつらと任務を共にするのかと思うと辟易する。
……というか、よくよく見ればこの一団は全員が同じ装備をしていた。武装など細かな違いはあれど、全員がところどころ赤のラインが入った漆黒の鎧を身に纏っている。どことなく威圧的な印象の装備だ。
冒険者の間ではあれが流行っているのかと思ったけど、ふと、さっき話しかけた男の言葉を思い出す。
黒牙騎士団……そう言ってたな。となると、王都にある二つの騎士団のうちのひとつが彼らということになる。
そういえば冒険者だけでなく騎士団も参加するってアイシャさんの説明にもあったな。となると、あの黒い鎧は騎士団の制式装備ってとこか。
「……ふう」
俺は溜め息をつきながら彼らに背を向けた。
どうやら騎士団の連中はエリート意識が高いらしい。冒険者を完全に格下として見下した態度を取っていて、非常に不愉快だ。
……とはいえ、事実上、彼らは平民よりも上の階級である騎士の称号を持った者たちだ。表立って反抗しても、いいことなんてないだろう。
俺は騎士団の連中からなるべく離れるため、冒険者の一団を探すことにした。
三台ある馬車のひとつは、さっきの黒牙騎士団のものだろうから、残る二台を当たってみよう。
「あそこの馬車は……ん? あれも騎士団か?」
別の馬車の近くには、さっきの騎士団の黒と対になるような、白い鎧に身を包んだ一団がいた。
となると、彼らも騎士団ってことになる。確かもうひとつは……『白翼騎士団』だったか。
しかし、騎士団となると、さっきと同じように冷たくあしらわれてしまうかもしれない。声をかけるのはやめておこう。
「となると……お、あれが冒険者の集まりかな」
さらに離れたところにもうひとつの集団。見たところ服装に統一感がないので、冒険者が集まっているのだろう。
さすがに騎士団の連中に混ざるのはどうかと思うし、俺の身分的に居場所はあそこだな。
そう思い俺は冒険者の集団へと近付いていくが、残り数メートルのところで足を止めた。
「――――げ」
その理由は、集団の中にいてもひときわ目立つ巨漢。その見覚えのある後ろ姿が目に入ったからだ。
「……あん?」
時既に遅く、俺の接近に気付いたツルツル頭の持ち主が俺へと振り返る。
「あっ……! テメェあんときの……!」
つい先日冒険者ギルドで一悶着あった冒険者、確か『豪腕』とかいう二つ名で呼ばれている男――
「……久し振りだな、ブッチャル」
「気安く呼び捨てにしてんじゃねぇよ!」
ブッチャルは最初に出会ったときのように、頭に青筋を立てながら怒鳴り散らかしていた。
呼び捨てにするなって言われたって、敬う気持ちがないのだから仕方ないじゃないか。
「どしたんすかブッチャルさん? こいつ、知り合いッスか?」
近くにいたいやに線の細い印象をもつ冒険者が、ブッチャルが急に大声をあげたことを疑問に思い、質問を投げかけた。
「ん? ああ……知り合いってほどのもんじゃねえよ。この新顔がイキってたから、身のほどを教えてやっただけだぜ」
「へえ、新人ッスか。……任せてくださいブッチャルさん。俺っちが先輩として冒険者のなんたるかを教えてやりますよ」
「……やめとけ。あんときはちょーっと調子が悪かったとはいえ、俺の攻撃を止めた野郎だ。斥候役のお前じゃ敵わねぇよ」
ブッチャルの隣にいた、ヒョロガリの男がこちらに近付こうと動くが、すぐにブッチャルに肩を掴まれて動きを止める。
「ええっ!? し、新人なのにブッチャルさんの攻撃を……!? ひえぇっ!」
ブッチャルの言葉で目を見開いた男は、顔をひきつらせながらブッチャルの背後へと回り込み、盾にするようにしてちらりとこちらを覗き込んでいた。
「……んで、テメェはなんでここにいやがる」
細長い男とのやり取りで気が削がれたのだろうか、ブッチャルはさきほどよりいくらか落ち着いた表情で俺に問いかける。
「もちろん調査任務に参加するためだ。ほら、これが証拠だ」
俺は先程と同じように、手に持ったままだった書状を広げてみせる。
「はぁ!? お前がCランク扱いだと!? おいおいマジかよ……あのギルドマスターまた適当なことしやがって」
俺の提示した書状に目を通したブッチャルは、呆れ返った様子で頭を抱えていた。
「くそ、アイシャさんの頼みとはいえ、わざわざこの俺が人集めまでして参加したってのによ……ついでに子守りまでしろってか!? 冗談じゃねえぞ」
「いや、別に俺のことは放っておいてくれても構わないんだが……」
「――お、そうか助かるぜ。じゃあこの馬車は俺らで使うからよ、お前は歩いて移動するんだな」
戦闘になっても自分の身ぐらいは自分で守れる。
そういう意図で『放っておいてくれ』と言ったのだが、ブッチャルは言葉通り俺のことを完全に放置するつもりのようだ。
いや……せめて馬車に乗せるぐらいはしてくれてもいいんじゃないか?
まあ、正直なところ、俺ひとりなら馬車よりも遥かに速く移動できるので、まったく問題ない。だが、この依頼は俺だけが請け負ったものではない。単独で先行して和を乱すのも不本意だ。
「まあ、どうしても任務に付いて来ようってんなら、いけすかねぇ騎士様に情けなく頭を下げて頼み込むといいさ! ガハハッ!」
上機嫌に笑いながら、ブッチャルは馬車へと乗り込んだ。
俺を小馬鹿にしたことで憂さが晴れたのだろう。
「騎士団……か。まあ、まだあっちの白い鎧の一団の方に声をかけていないし、一応行ってみるか」
俺はため息をつきながら、白翼騎士団と思わしき一団のもとへと向かった。
「ええと……ここでいいんだよな」
あれから二日後の早朝。
諸々の準備を整えた俺は、調査任務に参加するため、集合場所に指定された王都の北門へと訪れていた。
「お、あそこかな」
日が昇り始めた時間帯のため、ほとんど人がいない通りを歩いていると、門付近の開けた場所に三台の馬車が停留しており、各々の馬車の周囲に五、六人の武装した人間が集合していた。
おそらく彼らが今回の依頼の参加者だろうと当たりをつけ、近付いていく。
「なあ、ここが調査部隊の集合場所で間違いないか?」
俺はもっとも近くにいた、黒い鎧を身に纏った男へと声をかけた。
「あぁん……? 貴様、我ら『黒牙騎士団』に何の用だ?」
「さっき言っただろう。ここが調査部隊の集合場所かって聞いたんだ」
「何だこの生意気なガキは……」
男は俺を品定めするように視線を上から下まで巡らせたあと、訝しげな表情を浮かべた。
本来ならCランク以上の冒険者が参加する任務だ。俺みたいな若造が参加者だと主張したならば、疑うのも当然だろう。
しかし、そんな事態を見越していたアイシャさんは、ギルドが発行した書状を俺に持たせてくれた。
この書状は、『この任務の期間中のみ、俺がCランクの冒険者であること認める』といった内容が記されている。いわば期間限定の仮ライセンスみたいなものだな。
俺は、すぐ必要になるだろうと思って懐に忍ばせていた書状を広げる。
「これで証明になるか?」
目の前の男は無言で書状を俺の手から奪い、素早く目を通している。
「……ふん。お前みたいなガキで頭数を稼ぐとはな。これだから冒険者ギルドは信用ならないんだ」
男は背を向けて、ぽいっと投げ捨てるように書状を俺へと返した。
……おいおい、もうちょっと丁寧に扱ってくれよ。
なにはともあれ、俺がここにいることに納得はしてくれたようだ。歓迎してはいなさそうだが。
この失礼な男の周りにいるやつらも、俺に向け冷たい視線を送っている。
第一印象は最悪だ。これからこいつらと任務を共にするのかと思うと辟易する。
……というか、よくよく見ればこの一団は全員が同じ装備をしていた。武装など細かな違いはあれど、全員がところどころ赤のラインが入った漆黒の鎧を身に纏っている。どことなく威圧的な印象の装備だ。
冒険者の間ではあれが流行っているのかと思ったけど、ふと、さっき話しかけた男の言葉を思い出す。
黒牙騎士団……そう言ってたな。となると、王都にある二つの騎士団のうちのひとつが彼らということになる。
そういえば冒険者だけでなく騎士団も参加するってアイシャさんの説明にもあったな。となると、あの黒い鎧は騎士団の制式装備ってとこか。
「……ふう」
俺は溜め息をつきながら彼らに背を向けた。
どうやら騎士団の連中はエリート意識が高いらしい。冒険者を完全に格下として見下した態度を取っていて、非常に不愉快だ。
……とはいえ、事実上、彼らは平民よりも上の階級である騎士の称号を持った者たちだ。表立って反抗しても、いいことなんてないだろう。
俺は騎士団の連中からなるべく離れるため、冒険者の一団を探すことにした。
三台ある馬車のひとつは、さっきの黒牙騎士団のものだろうから、残る二台を当たってみよう。
「あそこの馬車は……ん? あれも騎士団か?」
別の馬車の近くには、さっきの騎士団の黒と対になるような、白い鎧に身を包んだ一団がいた。
となると、彼らも騎士団ってことになる。確かもうひとつは……『白翼騎士団』だったか。
しかし、騎士団となると、さっきと同じように冷たくあしらわれてしまうかもしれない。声をかけるのはやめておこう。
「となると……お、あれが冒険者の集まりかな」
さらに離れたところにもうひとつの集団。見たところ服装に統一感がないので、冒険者が集まっているのだろう。
さすがに騎士団の連中に混ざるのはどうかと思うし、俺の身分的に居場所はあそこだな。
そう思い俺は冒険者の集団へと近付いていくが、残り数メートルのところで足を止めた。
「――――げ」
その理由は、集団の中にいてもひときわ目立つ巨漢。その見覚えのある後ろ姿が目に入ったからだ。
「……あん?」
時既に遅く、俺の接近に気付いたツルツル頭の持ち主が俺へと振り返る。
「あっ……! テメェあんときの……!」
つい先日冒険者ギルドで一悶着あった冒険者、確か『豪腕』とかいう二つ名で呼ばれている男――
「……久し振りだな、ブッチャル」
「気安く呼び捨てにしてんじゃねぇよ!」
ブッチャルは最初に出会ったときのように、頭に青筋を立てながら怒鳴り散らかしていた。
呼び捨てにするなって言われたって、敬う気持ちがないのだから仕方ないじゃないか。
「どしたんすかブッチャルさん? こいつ、知り合いッスか?」
近くにいたいやに線の細い印象をもつ冒険者が、ブッチャルが急に大声をあげたことを疑問に思い、質問を投げかけた。
「ん? ああ……知り合いってほどのもんじゃねえよ。この新顔がイキってたから、身のほどを教えてやっただけだぜ」
「へえ、新人ッスか。……任せてくださいブッチャルさん。俺っちが先輩として冒険者のなんたるかを教えてやりますよ」
「……やめとけ。あんときはちょーっと調子が悪かったとはいえ、俺の攻撃を止めた野郎だ。斥候役のお前じゃ敵わねぇよ」
ブッチャルの隣にいた、ヒョロガリの男がこちらに近付こうと動くが、すぐにブッチャルに肩を掴まれて動きを止める。
「ええっ!? し、新人なのにブッチャルさんの攻撃を……!? ひえぇっ!」
ブッチャルの言葉で目を見開いた男は、顔をひきつらせながらブッチャルの背後へと回り込み、盾にするようにしてちらりとこちらを覗き込んでいた。
「……んで、テメェはなんでここにいやがる」
細長い男とのやり取りで気が削がれたのだろうか、ブッチャルはさきほどよりいくらか落ち着いた表情で俺に問いかける。
「もちろん調査任務に参加するためだ。ほら、これが証拠だ」
俺は先程と同じように、手に持ったままだった書状を広げてみせる。
「はぁ!? お前がCランク扱いだと!? おいおいマジかよ……あのギルドマスターまた適当なことしやがって」
俺の提示した書状に目を通したブッチャルは、呆れ返った様子で頭を抱えていた。
「くそ、アイシャさんの頼みとはいえ、わざわざこの俺が人集めまでして参加したってのによ……ついでに子守りまでしろってか!? 冗談じゃねえぞ」
「いや、別に俺のことは放っておいてくれても構わないんだが……」
「――お、そうか助かるぜ。じゃあこの馬車は俺らで使うからよ、お前は歩いて移動するんだな」
戦闘になっても自分の身ぐらいは自分で守れる。
そういう意図で『放っておいてくれ』と言ったのだが、ブッチャルは言葉通り俺のことを完全に放置するつもりのようだ。
いや……せめて馬車に乗せるぐらいはしてくれてもいいんじゃないか?
まあ、正直なところ、俺ひとりなら馬車よりも遥かに速く移動できるので、まったく問題ない。だが、この依頼は俺だけが請け負ったものではない。単独で先行して和を乱すのも不本意だ。
「まあ、どうしても任務に付いて来ようってんなら、いけすかねぇ騎士様に情けなく頭を下げて頼み込むといいさ! ガハハッ!」
上機嫌に笑いながら、ブッチャルは馬車へと乗り込んだ。
俺を小馬鹿にしたことで憂さが晴れたのだろう。
「騎士団……か。まあ、まだあっちの白い鎧の一団の方に声をかけていないし、一応行ってみるか」
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