千技の魔剣士 器用貧乏と蔑まれた少年はスキルを千個覚えて無双する
とある男爵家にて、神童と呼ばれる少年がいた。
少年の名はユーリ・グランマード。
剣の強さを信条とするグランマード家において、ユーリは常人なら十年はかかる【剣術】のスキルレベルを、わずか三ヶ月、しかも若干六歳という若さで『レベル3』まで上げてみせた。
先に修練を始めていた兄をあっという間に超え、父ミゲルから大きな期待を寄せられるが、ある日に転機が訪れる。
生まれ持つ【加護】を明らかにする儀式を受けたユーリが持っていたのは、【器用貧乏】という、極めて珍しい加護だった。
その効果は、スキルの習得・成長に大幅なプラス補正がかかるというもの。
しかし、その代わりにスキルレベルの最大値が『レベル3』になってしまうというデメリットがあった。
ユーリの加護の正体を知ったミゲルは、大きな期待から一転、失望する。何故ならば、ユーリの剣は既に成長限界を向かえていたことが判明したからだ。
有力な騎士を排出することで地位を保ってきたグランマード家において、ユーリの加護は無価値だった。
【剣術】スキルレベル3というのは、剣を生業とする者にとっては、せいぜい平均値がいいところ。王都の騎士団に入るための最低条件すら満たしていない。
そんなユーリを疎んだミゲルは、ユーリが妾の子だったこともあり、軟禁生活の後に家から追放する。
ふらふらの状態で追放されたユーリは、食料を求めて森の中へ入る。
そこで出会ったのは、自らを魔女と名乗る妙齢の女性だった。
魔女に命を救われたユーリは、彼女の『実験』の手伝いをすることを決断する。
その内容が、想像を絶するものだとは知らずに――
少年の名はユーリ・グランマード。
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