深夜バイトでノンケ食いのリーマンに美味しくいただかれてしまった話

いとい乃衣

文字の大きさ
5 / 17

5*

しおりを挟む

「ひああっ……♡♡ キモチイ♡ お兄さんの舌、熱くてッ♡♡ やらしい動きで♡♡ 俺の乳首♡♡ チュッチュ♡♡ってしてるの♡♡ かわいい♡♡」

 坂崎さんは本当に赤ん坊に乳を吸わせるように、俺の髪を撫でまわしながら、俺の後頭部をがっしりと掴んで乳首を吸わせる。
 何かスポーツで鍛えてでもいるのか、ムッチリとした胸筋を押し付けられて息が苦しい。

「ん、ちょっと、坂崎さん! オッパイで俺を窒息死させるつもりですか!?」
 抗議の為に坂崎さんの背中を叩くと、慌てて坂崎さんが腕の力を抜いた。

「あはっ♡ ごめんね♡ エッチ自体久々だから、俺嬉しくって♡♡」
「そうなんですか? 坂崎さんみたいな美人なら、男も女も誘い放題でしょ」 
 贔屓目に見積もっても平均レベルの俺とは、住む世界の違う人だ。
 俺なんて、女どころかゲイ受けもしないって叔父さんには言われてたし、実際坂崎さんが誘ってくれるまで、そういった方面のお誘いは一切なかったのだ。
 坂崎さんだって、俺がノンケってこと以外興味なかっただろうし。

「俺なんか相手にして喜ばなくたって……」

 うっかり自虐を口にしてしまったら、事実とは言え凹んできた。
 そうだよ。俺の価値なんて、この人にとってはノンケってことしかない。
 就活失敗したダメ野郎だし、見た目も全然鍛えてないのが丸わかりのダレた身体に、十人並の顔に傷んだ金髪頭が乗っかってるだけ。
 学生時代の友人に連れられて参加する合コンでは、まっさきに切られるか、イケメンのツテに使われてばっかの哀れなポジション。
 そんな俺がこんな美人を抱けるなんて――もう相手が男だとか、そんなことどうでもいい気さえしてくる。
 分かりやすく落ち込んだ俺を見て、坂崎さんは呆れたようなため息を零した。
 それから、俺の情けない顔を両手で掴んで自身の目線と合わせる。 

「もう、知ってるだろ? 俺はバイじゃなくてゲイだから、女は抱けないし、突っ込んでくれる相手はいても、ノンケの好みの男捕まえられるのは奇跡みたいなもんなの!!」
「でも俺……ノンケだけど、坂崎さんの好みってワケじゃないし……」
 ボソボソと言ったら、「ハァ!?」と坂崎さんは怒ったような声を出して俺を睨みつけた。

「いつ! 俺が、お兄さんのこと好みじゃないつったよ!? 怠けた身体にうすい平凡顔、ズボラさを感じさせるプリン頭! どれもマジで俺の好みだっての! お洒落さの欠片もないビデオショップ店員のエプロンと、擦り切れたジーパンも完璧。全身から漂うこのダメっぽい感じ。俺、すげー好きよ?」
 坂崎さんは、むちゅ♡と俺の唇にキスをすると、抱きかかえたままの頭に頬擦りをする。

「……それって褒めてるんですか?」
「褒めてるだろ!! 俺は、お兄さんがいいの! 好みのノンケ捕まえて、俺今超テンションあがってるし、なんだってお兄さんにしてやりてぇの!!」 
 奇跡なんだから、って困ったように笑う坂崎さんに、俺は不覚にも泣きそうになった。
 なんでかな。なんでこんな綺麗な人が、男が好きってだけで、女が好きな男に相手にされないのかな。
 誰も悪くないし、それが当たり前の世の中だって頭では分かってるけど、納得いかないことだっていっぱいあったんだろうな。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

またのご利用をお待ちしています。

あらき奏多
BL
職場の同僚にすすめられた、とあるマッサージ店。 緊張しつつもゴッドハンドで全身とろとろに癒され、初めての感覚に下半身が誤作動してしまい……?! ・マッサージ師×客 ・年下敬語攻め ・男前土木作業員受け ・ノリ軽め ※年齢順イメージ 九重≒達也>坂田(店長)≫四ノ宮 【登場人物】 ▼坂田 祐介(さかた ゆうすけ) 攻 ・マッサージ店の店長 ・爽やかイケメン ・優しくて低めのセクシーボイス ・良識はある人 ▼杉村 達也(すぎむら たつや) 受 ・土木作業員 ・敏感体質 ・快楽に流されやすい。すぐ喘ぐ ・性格も見た目も男前 【登場人物(第二弾の人たち)】 ▼四ノ宮 葵(しのみや あおい) 攻 ・マッサージ店の施術者のひとり。 ・店では年齢は下から二番目。経歴は店長の次に長い。敏腕。 ・顔と名前だけ中性的。愛想は人並み。 ・自覚済隠れS。仕事とプライベートは区別してる。はずだった。 ▼九重 柚葉(ここのえ ゆずは) 受 ・愛称『ココ』『ココさん』『ココちゃん』 ・名前だけ可愛い。性格は可愛くない。見た目も別に可愛くない。 ・理性が強め。隠れコミュ障。 ・無自覚ドM。乱れるときは乱れる 作品はすべて個人サイト(http://lyze.jp/nyanko03/)からの転載です。 徐々に移動していきたいと思いますが、作品数は個人サイトが一番多いです。 よろしくお願いいたします。

先輩、可愛がってください

ゆもたに
BL
棒アイスを頬張ってる先輩を見て、「あー……ち◯ぽぶち込みてぇ」とつい言ってしまった天然な後輩の話

仕方なく配信してただけなのに恋人にお仕置される話

カイン
BL
ドSなお仕置をされる配信者のお話

オッサン課長のくせに、無自覚に色気がありすぎる~ヨレヨレ上司とエリート部下、恋は仕事の延長ですか?

中岡 始
BL
「新しい営業課長は、超敏腕らしい」 そんな噂を聞いて、期待していた橘陽翔(28)。 しかし、本社に異動してきた榊圭吾(42)は―― ヨレヨレのスーツ、だるそうな関西弁、ネクタイはゆるゆる。 (……いやいや、これがウワサの敏腕課長⁉ 絶対ハズレ上司だろ) ところが、初めての商談でその評価は一変する。 榊は巧みな話術と冷静な判断で、取引先をあっさり落としにかかる。 (仕事できる……! でも、普段がズボラすぎるんだよな) ネクタイを締め直したり、書類のコーヒー染みを指摘したり―― なぜか陽翔は、榊の世話を焼くようになっていく。 そして気づく。 「この人、仕事中はめちゃくちゃデキるのに……なんでこんなに色気ダダ漏れなんだ?」 煙草をくゆらせる仕草。 ネクタイを緩める無防備な姿。 そのたびに、陽翔の理性は削られていく。 「俺、もう待てないんで……」 ついに陽翔は榊を追い詰めるが―― 「……お前、ほんまに俺のこと好きなんか?」 攻めるエリート部下 × 無自覚な色気ダダ漏れのオッサン上司。 じわじわ迫る恋の攻防戦、始まります。 【最新話:主任補佐のくせに、年下部下に見透かされている(気がする)ー関西弁とミルクティーと、春のすこし前に恋が始まった話】 主任補佐として、ちゃんとせなあかん── そう思っていたのに、君はなぜか、俺の“弱いとこ”ばっかり見抜いてくる。 春のすこし手前、まだ肌寒い季節。 新卒配属された年下部下・瀬戸 悠貴は、無表情で口数も少ないけれど、妙に人の感情に鋭い。 風邪気味で声がかすれた朝、佐倉 奏太は、彼にそっと差し出された「ミルクティー」に言葉を失う。 何も言わないのに、なぜか伝わってしまう。 拒むでも、求めるでもなく、ただそばにいようとするその距離感に──佐倉の心は少しずつ、ほどけていく。 年上なのに、守られるみたいで、悔しいけどうれしい。 これはまだ、恋になる“少し前”の物語。 関西弁とミルクティーに包まれた、ふたりだけの静かな始まり。 (5月14日より連載開始)

壁乳

リリーブルー
BL
ご来店ありがとうございます。ここは、壁越しに、触れ合える店。 最初は乳首から。指名を繰り返すと、徐々に、エリアが拡大していきます。 俺は後輩に「壁乳」に行こうと誘われた。 じれじれラブコメディー。 4年ぶりに続きを書きました!更新していくのでよろしくお願いします。 (挿絵byリリーブルー)

騙されて快楽地獄

てけてとん
BL
友人におすすめされたマッサージ店で快楽地獄に落とされる話です。長すぎたので2話に分けています。

スライムパンツとスライムスーツで、イチャイチャしよう!

ミクリ21
BL
とある変態の話。

趣味で乳首開発をしたらなぜか同僚(男)が近づいてきました

ねこみ
BL
タイトルそのまんまです。

処理中です...