あの、めんどくさいんで隠居してもいいですか？( ´_ゝ`) ？～麗しの姫と怠惰な従者～

第45話 姫様と姉上

ミーナの逆鱗に触れたバジリスク将軍はミーナをジュリアの侍女にすることを諦め、

ミーナへの配慮が足りなかったことを謝罪した。

ミーナは引き続き、

家政をしきりながら、

弟の面倒を見ることになった。

ミーナは若くして主婦業と子育てをすることになり、

そのストレスの捌け口として、

恋愛小説を読み漁るようになった。

ミーナの部屋は恋愛小説に占領され、

ついには

「どうせイーチェ兄上は家にいないし。」

といってイーチェの部屋も恋愛小説で占領し始めた。

ミーナは恋愛話が大好きで、

世話好きでもあったので、

友人や知り合いの縁談話に、

首を突っ込んでは引っ掻き回したり、

一周回って役にたったりしていた。

『現実（主婦業）』と『非現実（恋愛小説）』が同居する女、それがミーナだった。

フィーはこの世話好きの姉が好きだったが、

ジュリアとミーナの仲は最悪だった。

ターニャとフィーはジュリア付きだったので、

ミーナとジュリアが顔をあわせる機会もあったが、

顔をあわせると険悪な雰囲気になり、

表だって喧嘩はしなかったが、

嫌味の応酬になった。

ミーナはジュリアに両親を取られたという思いが捨てられなかったし、

ジュリアはジュリアでミーナを目の敵にしていた。

「なんでひめさまは姉上がそんなに嫌いなの？？( ´_ゝ`)？？」

フィーはよるとさわると険悪になるジュリアとミーナが不思議だった。