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第7章 ふたたびの王都

第193話 つめがあまい

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「エレンさま~~~~~!!!」







ゼノは一目散にエレンに駆け寄るとエレンをぎゅうぎゅう抱き締めた。







「ぐぇ( ´_ゝ`)

ゼノ、苦しいよ( ´_ゝ`)」





「エレンさま!!

よくぞご無事で!!

商業ギルドでの仕事を片付けて、王宮に荷物を届けて、いそいで宿屋に帰ってきたらエレン様がいらっしゃらなくて!!

大人しく宿屋で待っててくださるとは思ってはいませんでしたが、不安で、不安で!!」






ゼノは涙を流しながら叫んだ。






「はいはい( ´_ゝ`)

宿屋から抜け出して悪かったよ( ´_ゝ`)

ジンに恋文を書かせてあげようと思ってね( ´_ゝ`)」







「恋文?

リンあてにですか?」







ゼノはエレンに関係することのみ頭がおかしいだけで、それ以外は勘もよくまともだった。






「そうそう( ´_ゝ`)

ジンを唆してここまで無理矢理連れてきたのはエレンだから、ジンは悪くないから( ´_ゝ`)」








「はぁ、元々ジンには荷が重いと思ってましたから。

それで、ジンは恋文かけたんですか?」







「いや( ´_ゝ`)

まだ書けなくてうんうん唸ってるよ( ´_ゝ`)」







「はぁ、では仕方がないから手伝いますか。」








「本当に?( ´_ゝ`)?

いや~、ゼノは変態だけど、頭はいいから助かるよ( ´_ゝ`)

あ、くれぐれもまともな恋文にしてよね( ´_ゝ`)」








「分かっていますよ。

それよりエレン様、なんだか変な香りがしますが?」







「あれ?

まだ匂うかな?

鼻が麻痺しちゃってるのかな?

ユーリのとこでお風呂借りればよかったな( ´_ゝ`)」










「…………ユーリ?」









「あ、やべ( ´_ゝ`)」








魔王はつめがあまかった。




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