13 / 45
寄り道の章
★シュウトの回想
しおりを挟む
どの世界でも、見た目の愛らしい小動物といえども鋭い爪を持つものだ。
そしてそれに、ひっかかれれば皮膚を切り裂かれ血がにじみミミズ腫れとなる。ミミズ腫れは表面上の傷は小さくても、皮膚内部まで切れ込み、時間がたつにつれ痛みと痒みを伴うもの。
瑠璃の言葉は、まさにシュウトにとってひっかき傷のようなものだった。
瑠璃から【大嫌い宣言】を受けたシュウトはというと、自室に戻り、武具の手入れを始めていた。普段ならこうしていると、ささくれ立った気持ちは、ゆっくりと凪いでいく。無心になろうと、しばらく手を動かしていたが───
「……………………ダメだ」
シュウトは、太刀を傍らに置き、ため息をついた。
全く集中できない。いくら雑念を振り払おうとしても、瑠璃の言葉を思い出してしまう。
『あなたのこと、大っ嫌いです!』
そんな言葉を吐かれたのは、生まれて始めてだった。その衝撃を受け留めるよりも早く、暴言を吐いた当の本人は自室に閉じこもってしまったのだ。
言い捨てされた自分は怒りをぶつけても良いはずだが、そんなことはできないし、もとよりするつもりもない。今は、やるせない気持ちをどうしていいものか、途方に暮れている。
「どうして、こうなった…………」
再開を喜んでいるのは自分だけだったのだろうか。いや、その前に彼女は全く自分のことも、10年前の約束すら覚えていない様子だ。
シュウトは深いため息をついて、瑠璃の部屋に視線を移すと否が応でも庭の桜木が視界に入る。庭の桜木は今が見頃とばかりに満開である。
しかしあの晩は、まだ庭の桜は蕾のままだった─────。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
あの日、突然、庭に迷い込んできた薄紅色の花びら。それは、まごうことなき、桜の花びらであった。
思わず庭に飛び出したが、庭の桜はまだ蕾のままであった。シュウトが訝しげに辺りを見回したのは一瞬だけ。再び、桜の花びらがシュウトへと風に乗って舞い降りたのだ。
その花びらに予感を感じ、シュウトは居ても立ってもいられず、ナギが止めるのも無視して、カザハに飛び乗り、屋敷を飛び出した。
抜き差しならない事情により、二人は世捨て人のような暮らしを強いられていた。そんな自分が軽率に外に飛び出すなど自殺行為であった。そして、予想通りシュウトは刺客に追われる羽目になった。なんとか、追っ手を処分し、行き着いた先は、とある丘。そこにはの満開の桜。幾たびもここへ足を運んだが、この桜木が花を咲かすのは二度目であった。
自分にとって、この桜は特別な意味がある。シュウトだけが、この桜木を『約束の桜』と呼んでいることを誰も知らない。
その満開の桜を目にしたときに、シュウトの予感は確信へと変わった。一歩一歩、カザハが脚を進めるごとに、胸の高鳴りは激しさを増していく。
そして、カザハが脚を止めたとき、シュウトの求め続けたものがそこにはあった。
だが、最初は夢かと思った。または、狐狸妖怪が見せた幻かとも。
願って、願って───心が軋むほどに待ち望んだ少女が───そこに居た。
朝もやの中でも、キラキラと輝く亜麻色の髪は、とても美しく、触れただけで壊れてしまいそうなほどに儚かった。
少女は、崩れるように倒れていた。が、少女は傷を負っていた。袖は無残にも破れて血がにじんでいた───そう、少女は間違いなく生身の人間だった。そして間違いなく、10年前にある約束を交わした少女だった。
また、会えたのだ。シュウトは、心の底から嬉しかった。生まれて初めて、天に感謝した。シュウトの待つだけだった、孤独な世界が一変したのだ。
気を失っている少女に声をかけると、少女は数拍おいて眼を開けた。その瞳は角度によって色彩が変わる不思議なものだった。
再びシュウトが言葉を掛けるよりも早く、少女はカザハに優しく語りかけた。
その口調は投げやりなのに、どこか淋しげなものだった。
傷で意識が朦朧としていた少女は短い会話の後、再び意識を失ってしまった。だが、シュウトの問いには間違いなく答えた。
『一緒に行く』と。
そして、その言葉どおり屋敷に連れて帰った。
少女が目を覚ますまでは、シュウトは不安で胸が潰されそうだった。寝食を忘れ、片時も離れず、ずっと側にいた。心配もあった。けれど、何より少女の瞳に最初に映るものは自分でありたかったから。
そして、寒いと震える少女に寄り添い暖めた。
何か、悲しい夢でも見ているのか、時々呟く寝言は、どれも悲しい言葉ばかりだった。だから、何度も手を握り、零れる涙をぬぐって、『大丈夫だ』と、言葉をかけた。
そうすると、少女は安心して、再び、深い眠りに落ちていった。
そして、少女が目を覚ましたときに、本当の二人の出会いとなる───と、思ったはずなのに。
「ったく、瑠璃殿は、なぜこうも私につれないのか…」
知らず知らずのうちに眉間に皺が寄る。
目覚めた少女は、見慣れない世界に飛び込んだせいなのか、警戒心をむき出しにしていた。その姿は、まるで毛を逆立てた子猫のようで、ひたすらに可愛いだけ。思わず愛らしさゆえに本気半分、冗談半分で戯れてみたら、本気で彼女を怒らせてしまったようだ。
そして、彼女に乞われるまま思いの丈を伝えた途端、彼女の表情は一変した。皮肉げに顔を歪め、運命なんか信じないと吐き捨てたのだ。
「……そもそも、瑠璃殿のほうから手を伸ばしたというのに」
シュウトは自分の小指を見つめ、唇を噛んだ。
桜木の下で、子供らしい小さくて愛らしい手を伸ばしていた幼い彼女の姿を思い出す。必死に自分を引き止める声も姿も今なお色あせない。
なのに、いざ触れる距離に現れてくれた少女は、自分の手を思いっきり振り払ったのだ。
10年という歳月は長い。人一人の性格を変えることぐらい、不可能ではない。彼女の身に何があったのだろうか。
シュウトにとっても、この10年は一言では言い表せない程、さまざまなことが身に降りかかった。全てを捨てて、異国へ移ることもできた。
けれどシュウトは頑なにこの地にとどまり続けた。それは、桜の木の下で交わした少女との約束を守るために。
「今更、大っ嫌いはないだろう」
そんなことを言われてももう遅い。シュウトにとって、瑠璃は唯一無二の存在であり、既に彼を形成する一部であるのだから。
瑠璃は世界で一人しかいない。他の誰でも代わりはできない。だから、どんなに嫌われても鬱陶しいと思われても絶対に手放すつもりはない。
そしてそれに、ひっかかれれば皮膚を切り裂かれ血がにじみミミズ腫れとなる。ミミズ腫れは表面上の傷は小さくても、皮膚内部まで切れ込み、時間がたつにつれ痛みと痒みを伴うもの。
瑠璃の言葉は、まさにシュウトにとってひっかき傷のようなものだった。
瑠璃から【大嫌い宣言】を受けたシュウトはというと、自室に戻り、武具の手入れを始めていた。普段ならこうしていると、ささくれ立った気持ちは、ゆっくりと凪いでいく。無心になろうと、しばらく手を動かしていたが───
「……………………ダメだ」
シュウトは、太刀を傍らに置き、ため息をついた。
全く集中できない。いくら雑念を振り払おうとしても、瑠璃の言葉を思い出してしまう。
『あなたのこと、大っ嫌いです!』
そんな言葉を吐かれたのは、生まれて始めてだった。その衝撃を受け留めるよりも早く、暴言を吐いた当の本人は自室に閉じこもってしまったのだ。
言い捨てされた自分は怒りをぶつけても良いはずだが、そんなことはできないし、もとよりするつもりもない。今は、やるせない気持ちをどうしていいものか、途方に暮れている。
「どうして、こうなった…………」
再開を喜んでいるのは自分だけだったのだろうか。いや、その前に彼女は全く自分のことも、10年前の約束すら覚えていない様子だ。
シュウトは深いため息をついて、瑠璃の部屋に視線を移すと否が応でも庭の桜木が視界に入る。庭の桜木は今が見頃とばかりに満開である。
しかしあの晩は、まだ庭の桜は蕾のままだった─────。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
あの日、突然、庭に迷い込んできた薄紅色の花びら。それは、まごうことなき、桜の花びらであった。
思わず庭に飛び出したが、庭の桜はまだ蕾のままであった。シュウトが訝しげに辺りを見回したのは一瞬だけ。再び、桜の花びらがシュウトへと風に乗って舞い降りたのだ。
その花びらに予感を感じ、シュウトは居ても立ってもいられず、ナギが止めるのも無視して、カザハに飛び乗り、屋敷を飛び出した。
抜き差しならない事情により、二人は世捨て人のような暮らしを強いられていた。そんな自分が軽率に外に飛び出すなど自殺行為であった。そして、予想通りシュウトは刺客に追われる羽目になった。なんとか、追っ手を処分し、行き着いた先は、とある丘。そこにはの満開の桜。幾たびもここへ足を運んだが、この桜木が花を咲かすのは二度目であった。
自分にとって、この桜は特別な意味がある。シュウトだけが、この桜木を『約束の桜』と呼んでいることを誰も知らない。
その満開の桜を目にしたときに、シュウトの予感は確信へと変わった。一歩一歩、カザハが脚を進めるごとに、胸の高鳴りは激しさを増していく。
そして、カザハが脚を止めたとき、シュウトの求め続けたものがそこにはあった。
だが、最初は夢かと思った。または、狐狸妖怪が見せた幻かとも。
願って、願って───心が軋むほどに待ち望んだ少女が───そこに居た。
朝もやの中でも、キラキラと輝く亜麻色の髪は、とても美しく、触れただけで壊れてしまいそうなほどに儚かった。
少女は、崩れるように倒れていた。が、少女は傷を負っていた。袖は無残にも破れて血がにじんでいた───そう、少女は間違いなく生身の人間だった。そして間違いなく、10年前にある約束を交わした少女だった。
また、会えたのだ。シュウトは、心の底から嬉しかった。生まれて初めて、天に感謝した。シュウトの待つだけだった、孤独な世界が一変したのだ。
気を失っている少女に声をかけると、少女は数拍おいて眼を開けた。その瞳は角度によって色彩が変わる不思議なものだった。
再びシュウトが言葉を掛けるよりも早く、少女はカザハに優しく語りかけた。
その口調は投げやりなのに、どこか淋しげなものだった。
傷で意識が朦朧としていた少女は短い会話の後、再び意識を失ってしまった。だが、シュウトの問いには間違いなく答えた。
『一緒に行く』と。
そして、その言葉どおり屋敷に連れて帰った。
少女が目を覚ますまでは、シュウトは不安で胸が潰されそうだった。寝食を忘れ、片時も離れず、ずっと側にいた。心配もあった。けれど、何より少女の瞳に最初に映るものは自分でありたかったから。
そして、寒いと震える少女に寄り添い暖めた。
何か、悲しい夢でも見ているのか、時々呟く寝言は、どれも悲しい言葉ばかりだった。だから、何度も手を握り、零れる涙をぬぐって、『大丈夫だ』と、言葉をかけた。
そうすると、少女は安心して、再び、深い眠りに落ちていった。
そして、少女が目を覚ましたときに、本当の二人の出会いとなる───と、思ったはずなのに。
「ったく、瑠璃殿は、なぜこうも私につれないのか…」
知らず知らずのうちに眉間に皺が寄る。
目覚めた少女は、見慣れない世界に飛び込んだせいなのか、警戒心をむき出しにしていた。その姿は、まるで毛を逆立てた子猫のようで、ひたすらに可愛いだけ。思わず愛らしさゆえに本気半分、冗談半分で戯れてみたら、本気で彼女を怒らせてしまったようだ。
そして、彼女に乞われるまま思いの丈を伝えた途端、彼女の表情は一変した。皮肉げに顔を歪め、運命なんか信じないと吐き捨てたのだ。
「……そもそも、瑠璃殿のほうから手を伸ばしたというのに」
シュウトは自分の小指を見つめ、唇を噛んだ。
桜木の下で、子供らしい小さくて愛らしい手を伸ばしていた幼い彼女の姿を思い出す。必死に自分を引き止める声も姿も今なお色あせない。
なのに、いざ触れる距離に現れてくれた少女は、自分の手を思いっきり振り払ったのだ。
10年という歳月は長い。人一人の性格を変えることぐらい、不可能ではない。彼女の身に何があったのだろうか。
シュウトにとっても、この10年は一言では言い表せない程、さまざまなことが身に降りかかった。全てを捨てて、異国へ移ることもできた。
けれどシュウトは頑なにこの地にとどまり続けた。それは、桜の木の下で交わした少女との約束を守るために。
「今更、大っ嫌いはないだろう」
そんなことを言われてももう遅い。シュウトにとって、瑠璃は唯一無二の存在であり、既に彼を形成する一部であるのだから。
瑠璃は世界で一人しかいない。他の誰でも代わりはできない。だから、どんなに嫌われても鬱陶しいと思われても絶対に手放すつもりはない。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
敵に貞操を奪われて癒しの力を失うはずだった聖女ですが、なぜか前より漲っています
藤谷 要
恋愛
サルサン国の聖女たちは、隣国に征服される際に自国の王の命で殺されそうになった。ところが、侵略軍将帥のマトルヘル侯爵に助けられた。それから聖女たちは侵略国に仕えるようになったが、一か月後に筆頭聖女だったルミネラは命の恩人の侯爵へ嫁ぐように国王から命じられる。
結婚披露宴では、陛下に側妃として嫁いだ旧サルサン国王女が出席していたが、彼女は侯爵に腕を絡めて「陛下の手がつかなかったら一年後に妻にしてほしい」と頼んでいた。しかも、侯爵はその手を振り払いもしない。
聖女は愛のない交わりで神の加護を失うとされているので、当然白い結婚だと思っていたが、初夜に侯爵のメイアスから体の関係を迫られる。彼は命の恩人だったので、ルミネラはそのまま彼を受け入れた。
侯爵がかつての恋人に似ていたとはいえ、侯爵と孤児だった彼は全く別人。愛のない交わりだったので、当然力を失うと思っていたが、なぜか以前よりも力が漲っていた。
※全11話 2万字程度の話です。
押しつけられた身代わり婚のはずが、最上級の溺愛生活が待っていました
cheeery
恋愛
名家・御堂家の次女・澪は、一卵性双生の双子の姉・零と常に比較され、冷遇されて育った。社交界で華やかに振る舞う姉とは対照的に、澪は人前に出されることもなく、ひっそりと生きてきた。
そんなある日、姉の零のもとに日本有数の財閥・凰条一真との縁談が舞い込む。しかし凰条一真の悪いウワサを聞きつけた零は、「ブサイクとの結婚なんて嫌」と当日に逃亡。
双子の妹、澪に縁談を押し付ける。
両親はこんな機会を逃すわけにはいかないと、顔が同じ澪に姉の代わりになるよう言って送り出す。
「はじめまして」
そうして出会った凰条一真は、冷徹で金に汚いという噂とは異なり、端正な顔立ちで品位のある落ち着いた物腰の男性だった。
なんてカッコイイ人なの……。
戸惑いながらも、澪は姉の零として振る舞うが……澪は一真を好きになってしまって──。
「澪、キミを探していたんだ」
「キミ以外はいらない」
【完結】 異世界に転生したと思ったら公爵令息の4番目の婚約者にされてしまいました。……はあ?
はくら(仮名)
恋愛
ある日、リーゼロッテは前世の記憶と女神によって転生させられたことを思い出す。当初は困惑していた彼女だったが、とにかく普段通りの生活と学園への登校のために外に出ると、その通学路の途中で貴族のヴォクス家の令息に見初められてしまい婚約させられてしまう。そしてヴォクス家に連れられていってしまった彼女が聞かされたのは、自分が4番目の婚約者であるという事実だった。
※本作は別ペンネームで『小説家になろう』にも掲載しています。
転生令嬢と王子の恋人
ねーさん
恋愛
ある朝、目覚めたら、侯爵令嬢になっていた件
って、どこのラノベのタイトルなの!?
第二王子の婚約者であるリザは、ある日突然自分の前世が17歳で亡くなった日本人「リサコ」である事を思い出す。
麗しい王太子に端整な第二王子。ここはラノベ?乙女ゲーム?
もしかして、第二王子の婚約者である私は「悪役令嬢」なんでしょうか!?
幼い頃に、大きくなったら結婚しようと約束した人は、英雄になりました。きっと彼はもう、わたしとの約束なんて覚えていない
ラム猫
恋愛
幼い頃に、セリフィアはシルヴァードと出会った。お互いがまだ世間を知らない中、二人は王城のパーティーで時折顔を合わせ、交流を深める。そしてある日、シルヴァードから「大きくなったら結婚しよう」と言われ、セリフィアはそれを喜んで受け入れた。
その後、十年以上彼と再会することはなかった。
三年間続いていた戦争が終わり、シルヴァードが王国を勝利に導いた英雄として帰ってきた。彼の隣には、聖女の姿が。彼は自分との約束をとっくに忘れているだろうと、セリフィアはその場を離れた。
しかし治療師として働いているセリフィアは、彼の後遺症治療のために彼と対面することになる。余計なことは言わず、ただ彼の治療をすることだけを考えていた。が、やけに彼との距離が近い。
それどころか、シルヴァードはセリフィアに甘く迫ってくる。これは治療者に対する依存に違いないのだが……。
「シルフィード様。全てをおひとりで抱え込もうとなさらないでください。わたしが、傍にいます」
「お願い、セリフィア。……君が傍にいてくれたら、僕はまともでいられる」
※糖度高め、勘違いが激しめ、主人公は鈍感です。ヒーローがとにかく拗れています。苦手な方はご注意ください。
※『小説家になろう』様『カクヨム』様にも投稿しています。
偉物騎士様の裏の顔~告白を断ったらムカつく程に執着されたので、徹底的に拒絶した結果~
甘寧
恋愛
「結婚を前提にお付き合いを─」
「全力でお断りします」
主人公であるティナは、園遊会と言う公の場で色気と魅了が服を着ていると言われるユリウスに告白される。
だが、それは罰ゲームで言わされていると言うことを知っているティナは即答で断りを入れた。
…それがよくなかった。プライドを傷けられたユリウスはティナに執着するようになる。そうティナは解釈していたが、ユリウスの本心は違う様で…
一方、ユリウスに関心を持たれたティナの事を面白くないと思う令嬢がいるのも必然。
令嬢達からの嫌がらせと、ユリウスの病的までの執着から逃げる日々だったが……
甘い匂いの人間は、極上獰猛な獣たちに奪われる 〜居場所を求めた少女の転移譚〜
具なっしー
恋愛
「誰かを、全力で愛してみたい」
居場所のない、17歳の少女・鳴宮 桃(なるみや もも)。
幼い頃に両親を亡くし、叔父の家で家政婦のような日々を送る彼女は、誰にも言えない孤独を抱えていた。そんな桃が、願いをかけた神社の光に包まれ目覚めたのは、獣人たちが支配する異世界。
そこは、男女比50:1という極端な世界。女性は複数の夫に囲われて贅沢を享受するのが常識だった。
しかし、桃は異世界の女性が持つ傲慢さとは無縁で、控えめなまま。
そして彼女の身体から放たれる**"甘いフェロモン"は、野生の獣人たちにとって極上の獲物**でしかない。
盗賊に囚われかけたところを、美形で無口なホワイトタイガー獣人・ベンに救われた桃。孤独だった少女は、その純粋さゆえに、強く、一途で、そして獰猛な獣人たちに囲われていく――。
※表紙はAIです
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる