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しおりを挟むサンタクロースは、今年も無事に世界中の子供たちにプレゼントを配り終えた。彼は満足そうに笑いながら、自分の家に戻ろうとした。しかし、彼は気づかなかった。彼の袋には、まだ一つのプレゼントが残っていたのだ。
そのプレゼントは、日本の十和田市に住む女の子、ユキちゃんに届けるはずだった。ユキちゃんは、サンタクロースにお手紙を書いて、ぬいぐるみのウサギを欲しいとお願いしていた。サンタクロースは、そのお手紙を読んで、ユキちゃんにぴったりのウサギを用意していた。しかし、彼はそのプレゼントを間違えて、別の子供に渡してしまったのだ。そして、その子供に本当は渡すはずだったプレゼントを、ユキちゃんに渡そうとしていたのだ。
そのプレゼントとは、なんと、ボクシングのグローブだった。それは、アメリカのニューヨークに住む男の子、ジョニーくんに届けるはずだった。ジョニーくんは、サンタクロースにお手紙を書いて、ボクシングのグローブを欲しいとお願いしていた。サンタクロースは、そのお手紙を読んで、ジョニーくんにぴったりのグローブを用意していた。しかし、彼はそのプレゼントを間違えて、ユキちゃんに渡そうとしていたのだ。
サンタクロースは、ユキちゃんの家の屋根に着陸した。彼は煙突から降りて、ユキちゃんの部屋に入った。ユキちゃんはすやすやと眠っていた。サンタクロースは、彼女の枕元にプレゼントを置いた。そして、彼はそのプレゼントを開けてみた。彼は、中から出てきたボクシングのグローブに驚いた。
「あれ?これは、ユキちゃんに渡すはずのプレゼントじゃないぞ。これは、ジョニーくんに渡すはずのプレゼントだ。どうして、こんなことになったんだろう?」
サンタクロースは、自分のミスに気づいた。彼は、慌ててプレゼントを元に戻そうとした。しかし、そのとき、ユキちゃんが目を覚ました。彼女は、サンタクロースに気づいて、喜んだ。
「サンタクロース!本当に来てくれたんだね!」
「あ、あの、ユキちゃん。これは、ちょっと説明が難しいんだけど・・・」
サンタクロースは、困ったように言った。しかし、ユキちゃんは、サンタクロースの手にあるプレゼントに目を向けた。彼女は、そのプレゼントに興味を持った。
「これ、私のプレゼント?開けてもいい?」
「いや、それは、ちょっと待ってくれ。それは、君のプレゼントじゃなくて・・・」
サンタクロースは、必死に止めようとした。しかし、ユキちゃんは、聞く耳を持たなかった。彼女は、サンタクロースの手からプレゼントを奪って、開けてしまった。彼女は、中から出てきたボクシングのグローブに驚いた。
「え?これ、何?」
「ごめんなさい、ユキちゃん。これは、君に渡すはずのプレゼントじゃないんだ。これは、僕が間違えて持ってきてしまったんだ。本当は、君にはぬいぐるみのウサギを渡すはずだったんだ。」
サンタクロースは、謝罪した。しかし、ユキちゃんは、怒ったり泣いたりしなかった。彼女は、ボクシングのグローブを手に取って、笑った。
「わぁ、これ、面白そう!サンタクロース、これで遊んでみようよ!」
「え?遊ぶ?」
サンタクロースは、戸惑った。しかし、ユキちゃんは、サンタクロースにボクシングのグローブをはめさせた。そして、彼女は、サンタクロースに向かって、パンチを繰り出した。
「ほら、ほら、サンタクロース!私と勝負してよ!」
「あ、あの、ユキちゃん。これは、ちょっと危ないんじゃないかな・・・」
サンタクロースは、ユキちゃんの攻撃をかわしながら、言った。しかし、ユキちゃんは、聞く耳を持たなかった。彼女は、サンタクロースに迫って、パンチを繰り出した。
「ほら、ほら、サンタクロース!私に当たらないと、プレゼントをあげないよ!」
「え?プレゼントをあげない?」
サンタクロースは、困惑した。しかし、ユキちゃんは、笑顔で言った。
「うん。私は、サンタクロースにプレゼントをあげるつもりだったんだ。私は、サンタクロースにお手紙を書いて、ありがとうと言いたかったんだ。だから、私は、サンタクロースにぬいぐるみのウサギを用意していたんだ。でも、サンタクロースが間違えて、ボクシングのグローブを持ってきたから、私は、それをプレゼントにすることにしたんだ。私は、サンタクロースが喜んでくれると思ったんだ。」
「え?君は、僕にぬいぐるみのウサギを用意していたの?」
サンタクロースは、驚いた。そして、彼は、ユキちゃんの枕元にある小さな包みに目を向けた。彼は、その包みを開けてみた。彼は、中から出てきたぬいぐるみのウサギに感動した。
「わぁ、これは、君が僕に用意してくれたウサギかい?これは、とても可愛いね」
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