剣ぺろ伝説〜悪役貴族に転生してしまったが別にどうでもいい〜

みっちゃん

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第2章 前途多難な1年目

第102話 女性ってたしか…

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「幼い頃から一緒にいるわたしは誰よりもクロウ様を理解しております」

「だから?これから共に過ごせばその程度の差簡単に埋まるけど?」

「ですが幼少期の彼を知る事はできませんよね?」

「貴女にとってはそうでしょうね?」

前世の事を話す事は出来ない、だからこそエムルみなちゃんはその特権を話す事ができない。

メイディには悪いが幼少期の頃の自分を知っているのはエムルみなちゃんも同じなのだ、マウントは取れない。

「貴女にって、貴女こそクロウ様の小さい頃の姿見た事ありませんよね?」

「…あるわよ?」

「一瞬ですよね?ずっと見てたんですか?」

「必要なのは過去じゃなくて今と未来でしょ?」

もしメイディに前世の事を話す事ができればエムルみなちゃんはかなり有利になるだろう、しかしマウント合戦のみの話だ。

それ以外ではあまり活用性はない。

「過去も大事な思い出ですよ?」

「過去の出来事でしか威張れないの?」

「貴女にはそれがないですから」

「ないなら作ればいい、10年後には今も昔になるんだから」

2人の目つきがガチで怖い、今カノと元カノの取り合いみたいな感じで今すぐここから逃げ出したい気分だ。

「浮気した男の気分だよ」

「「その時はその相手を殺すから安心してね?」」

「…は…はい」

怖ぇよ……マジで怖いよ、なに男の浮気は遊びで、女の浮気は本気ガチみたいな感じ、俺そんなクズ野郎にならないよ!?

「まぁ目の前にそのクソ女がいるんですけどね?」

「あら?自己紹介かな?よく的を得てるよ?」

エムルみなちゃんもメイディもどっちも大切な存在だ、酷い話だが、俺はどちらかを選ぶ事が出来ない。

だからこそ2人が言いそうな『どっちを選ぶの?』が本当に怖い、そんな事を言われて仕舞えば、自分は間違いなく選べなくなる。

「王族のくせに人の男を取る趣味があるなんて…中々ですよねぇ」

「メイド風情のくせにこんなにも調子に乗るなんて、本当にバカだよねぇ」

「………」

「………」

(…口論が終わったぞ?)

散々言い争っていたが不意に黙り始める、なにを考えているのだろうか?

「…わたしのクロウ様を狙う害虫が」

「…元々彼はおれのものなんだよ、それを奪った雌猫が」

「「殺すぞ?…あ?」」

もう怒りのボルテージがMAXになっており、そろそろ本当に殺し合いが始まりそうなので勇気を持って止める。

「ストップ、これ以上は見逃せない」

「何ですか?クロウ様、貴方も邪魔をするのですか?」

「ふざけんなよ?お前にすり寄る寄生虫を取り払おうとしているだけだぞ?」

「…これ以上やるなら俺は2人とも嫌いになるぞ?」

その言葉で2人は口を閉ざす、怒りと殺意が向けられているが、クロウの覚悟に取り敢えず話だけは聞いてくれるような感じになった。

「メイディには悪いけど、エムルとは昔からの付き合いがあるんだ、その理由は答えられないけど」

わたしに黙って相引きしていたと?」

「そう言うわけじゃない、全てが終わったらちゃんと話すよ、そうじゃないと俺達の計画は失敗してしまうんだ」

「…」

メイディには本当の事は話せない、もし話せば今度こそ軌道修正が出来なくなる(かもしれない)。

だからこそ全てが終わり、クロウが追放された時に改めてこの世界の事を話そう。

「エムル、お前にも悪い事をした、けど本当にメイディは俺にとって大切な人になったんだ…お前と同じで」

「それで納得しろと?好きな人が他の女とイチャイチャしている所を眺めていろと?」

「そんな事はしない、俺は好きな人にそんな酷い事は出来ない」

とはいえ、クロウはそんな酷い事をしてしまっているのでクソ野郎の分類に入ってはいるが、それでもこれ以上傷つける事はしたくないと思っている。

「じゃあどうしろと?」

「まさかわたしと彼女2人と交際するつもりですか?」

「…ダメ?」

「「………」」コク

複雑な感じだけど、取り敢えず2人と交際する事が決定した。

——————————————————————
「2人はいいの?」

「嫌ですけど、クロウ様が悲しむ姿は見たくないので」

「一応ここは一夫多妻は認められているし、クロウが悲しむ顔を見ながら一緒にいるのは死にたくなるから」

「…本当にありがとうございます」
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