転生したみたいなので異世界生活を楽しみます

さっちさん

文字の大きさ
72 / 207
ダンジョン攻略 第二領〜王都

72.

しおりを挟む
翌日から14階層の攻略に向かった。
下の階よりたしかに魔物もレベルが上がり、道も複雑だ。時々、罠が仕掛けてあったりと進むのに苦労した。
結局、1日で次の階段を見つけるところまでしか行けず、階段横の安全地帯で野営となった。
「コレはこの先、1日一階づつになりそいだな」
「ほんとだね。まあ、ゆっくり行こうよ」
それから夕食を食べて調合をする。
今回、ダンジョンから出たら採取しながら帰りたいかも。そろそろ基本ポーションの素材が残り心許なくなってきた。
アイザックに相談したら構わないよとの事でそれなら第二領から帰ろうと言う事になった。
翌日から1日に1フロアづつ攻略する。
宿に泊まってから一週間後、漸く20階に辿り着いた。
「ククル、ボス戦いけるかい」
「大丈夫。行けるよ」
部屋に入りボスと戦う。ここのボスもドラゴンだった。
ガルとファルも手伝ってくれて無事に倒した。ドロップアイテムを回収し、反対側にでる。
「ん、アイザック、妖精さんがいてるよ」
空間の歪みを見つけたので声を掛けて中に入る準備をする。
「気をつけるんだぞ」
「はーい、いってきます」
空間にはいると視界が一瞬真っ白になり、綺麗な泉が目の前に現れた。
「ここも綺麗だな。どんな子に出会えるのかな」
泉に近づくと黄緑の光が付いてくる。
「こんにちわ、私はククルよ」
「愛し子様、こんにちわ。私は土の妖精よ。会いにきてくれてありがとう。」
どうやら土の妖精さんの様だ。
「こっちにきて」
泉に誘われて近づくと中から小さなゴーレムが出てきた。
「この子を一緒に連れて行ってあげて欲しいの」
「そうなの?構わないよ。でもね、テイムしないと一緒に行けないよ?」
「大丈夫。迷子になってたのを見つけたんだ」
「わかった。あなたの名前はガーデンよ。よろしくね」
契約紋が額に集まる。テイム出来たみたいだ。
#よろしくね。ククルちゃん#
何故かこんなところで仲間がふえた。まぁ、気にしたらキリが無いので良しとしよう。
「ありがとう。愛し子様。お礼にこれを受け取ってください。」
ペンダントが光り、黄緑色の石がはまった。
「ありがとう。大事にするね」
「また、遊びに来てね」
「わかった。また来るよ」
そうしてアイザックのところにもどしてもらった。肩にはガーデンが乗ったままになってるが気にしない。
「おかえり?なんだ、それ?てかゴーレムか。はぁ、ほんとに最近、どうしたものか」
アイザックがブツブツ言っているがほっといて他の子達にガーデンを紹介する。
「とりあえず、13階に帰るかい」
「そうする。みんな影に入ろうか」
従魔達を片付けて転移の魔石で13階に戻る。
とりあえず今日は宿に泊まり明日ギルドに向かう事にした。
翌日、ギルドのキックを訪ねてポーションを買い取ってもらう。
まだ、こないだのが有るには有るそうだがまたしても100本欲しいと言われて出した。
嬉しそうに鑑定し、カードにお金をいれてもらう。とても感謝された。
そこから転移の魔石で外に出てシティまで戻った。
明日は休養し、カタカタに向かいながら採取をする事にした。

翌日、フルフルの街に到着した。
「アイザック、サラさんのところに寄っても良いかな」
「構わないぞ」
とりあえずギルドに向かい受付でサラさんを呼んでもらった。
「あら、ククルちゃん。久しぶりね。あっちで話しましょうか」
小部屋に案内されたので近況を報告し、ついでにポーションを買取してもらう。
「中級はダンジョンで殆ど買取に出したので上級ばっかりなんです」
「ダンジョンってもしかして迷宮型にいってきたの?」
「はい、ちゃんと攻略して来ましたよ」
「凄い成長ね。あそこは中々難易度も高くて上級者向けよ。大したものね」
鑑定が終わりお金をカードに入れてもらう。
「薬師の試験にその歳で一発合格も規格外だけど冒険者としても規格外ね。ランク上げる?」
「いや、それはやめとく。この歳でBランクは目立ち過ぎる」
アイザックが断ってくれた。
「それもそうね。暫く街にいるの?」
「明後日には出発します。今、王都に拠点を置いてて今月中に戻らないとダメなので」
「そうなのね。来月、王都に行く予定があるからその時に一度ゆっくりお話したいわ」
「わかりました。王都に来たら連絡下さい。」
とりあえず大体の日程を聞いて中央ギルドを通して連絡をもらう事になった。

予定通り2日後にはカタカタに向かって出発した。
前回通った時よりも楽に進める。薬草も順調に集まり何事もなくカタカタに到着した。

「アイザック様、ククル様おかえりなさいませ」
マルセルが出迎えてくれた。
「タニット様とヤルバルト様が王都よりお戻りになられてますよ」
普段は別の屋敷に住んでいるそうだがゴーライク様が不在の為、2人は屋敷に滞在して、代理で仕事をこなしているとか。
2人に挨拶しに向かった。
「兄さん、ヤルバルトただいま」
「ただいまです」
「おっ、戻ったか。おかえり」
「お2人ともおかえりなさい。」
そこからあの後、カイザーがどうなったかの笑い話を聞かせてもらった。
どうやら女の子前に照れながら話しかけたらククルだったというオチにもはや救い様の無いくらい落ち込んだらしい。
それでも一晩寝たら開き直ってアイツが女なのが悪いとか言い出したとか。
結局は女の癖に旅なんかしてと馬鹿にし出したらしくルーズベルト様の事もあるので貴族としての嗜みを勉強し直せとキツく怒られたそうだ。
よそ様の令嬢を大声で侮辱するなどもっての他だ。
「ホントお馬鹿だね。」
私はその一言に尽きたのだ。
しおりを挟む
感想 133

あなたにおすすめの小説

憧れのスローライフを異世界で?

さくらもち
ファンタジー
アラフォー独身女子 雪菜は最近ではネット小説しか楽しみが無い寂しく会社と自宅を往復するだけの生活をしていたが、仕事中に突然目眩がして気がつくと転生したようで幼女だった。 日々成長しつつネット小説テンプレキターと転生先でのんびりスローライフをするための地盤堅めに邁進する。

(完結)もふもふと幼女の異世界まったり旅

あかる
ファンタジー
死ぬ予定ではなかったのに、死神さんにうっかり魂を狩られてしまった!しかも証拠隠滅の為に捨てられて…捨てる神あれば拾う神あり? 異世界に飛ばされた魂を拾ってもらい、便利なスキルも貰えました! 完結しました。ところで、何位だったのでしょう?途中覗いた時は150~160位くらいでした。応援、ありがとうございました。そのうち新しい物も出す予定です。その時はよろしくお願いします。

1歳児天使の異世界生活!

春爛漫
ファンタジー
 夫に先立たれ、女手一つで子供を育て上げた皇 幸子。病気にかかり死んでしまうが、天使が迎えに来てくれて天界へ行くも、最高神の創造神様が一方的にまくしたてて、サチ・スメラギとして異世界アラタカラに創造神の使徒(天使)として送られてしまう。1歳の子供の身体になり、それなりに人に溶け込もうと頑張るお話。 ※心は大人のなんちゃって幼児なので、あたたかい目で見守っていてください。

転生チート薬師は巻き込まれやすいのか? ~スローライフと時々騒動~ 

志位斗 茂家波
ファンタジー
異世界転生という話は聞いたことがあるが、まさかそのような事を実際に経験するとは思わなかった。 けれども、よくあるチートとかで暴れるような事よりも、自由にかつのんびりと適当に過ごしたい。 そう思っていたけれども、そうはいかないのが現実である。 ‥‥‥才能はあるのに、無駄遣いが多い、苦労人が増えやすいお話です。 「小説家になろう」でも公開中。興味があればそちらの方でもどうぞ。誤字は出来るだけ無いようにしたいですが、発見次第伝えていただければ幸いです。あと、案があればそれもある程度受け付けたいと思います。

裏の林にダンジョンが出来ました。~異世界からの転生幼女、もふもふペットと共に~

あかる
ファンタジー
私、異世界から転生してきたみたい? とある田舎町にダンジョンが出来、そこに入った美優は、かつて魔法学校で教師をしていた自分を思い出した。 犬と猫、それと鶏のペットと一緒にダンジョンと、世界の謎に挑みます!

10歳で記憶喪失になったけど、チート従魔たちと異世界ライフを楽しみます(リメイク版)

犬社護
ファンタジー
10歳の咲耶(さや)は家族とのキャンプ旅行で就寝中、豪雨の影響で発生した土石流に巻き込まれてしまう。 意識が浮上して目覚めると、そこは森の中。 彼女は10歳の見知らぬ少女となっており、その子の記憶も喪失していたことで、自分が異世界に転生していることにも気づかず、何故深い森の中にいるのかもわからないまま途方に暮れてしまう。 そんな状況の中、森で知り合った冒険者ベイツと霊鳥ルウリと出会ったことで、彼女は徐々に自分の置かれている状況を把握していく。持ち前の明るくてのほほんとしたマイペースな性格もあって、咲耶は前世の知識を駆使して、徐々に異世界にも慣れていくのだが、そんな彼女に転機が訪れる。それ以降、これまで不明だった咲耶自身の力も解放され、様々な人々や精霊、魔物たちと出会い愛されていく。 これは、ちょっぴり天然な《咲耶》とチート従魔たちとのまったり異世界物語。 ○○○ 旧版を基に再編集しています。 第二章(16話付近)以降、完全オリジナルとなります。 旧版に関しては、8月1日に削除予定なのでご注意ください。 この作品は、ノベルアップ+にも投稿しています。

転生したので、今世こそは楽しく生きます!~大好きな家族に囲まれて第2の人生を謳歌する~

結笑-yue-
ファンタジー
『可愛いわね』 『小さいな』 『…やっと…逢えた』 『我らの愛しい姫。パレスの愛し子よ』 『『『『『『『『『『我ら、原初の精霊の祝福を』』』』』』』』』』 地球とは別の世界、異世界“パレス”。 ここに生まれてくるはずだった世界に愛された愛し子。 しかし、神たちによって大切にされていた魂が突然できた輪廻の輪の歪みに吸い込まれてしまった。 神たちや精霊王、神獣や聖獣たちが必死に探したが、終ぞ見つけられず、時間ばかりが過ぎてしまっていた。 その頃その魂は、地球の日本で産声をあげ誕生していた。 しかし異世界とはいえ、神たちに大切にされていた魂、そして魔力などのない地球で生まれたため、体はひどく病弱。 原因不明の病気をいくつも抱え、病院のベッドの上でのみ生活ができる状態だった。 その子の名は、如月結笑《キサラギユエ》ーーー。 生まれた時に余命宣告されながらも、必死に生きてきたが、命の燈が消えそうな時ようやく愛し子の魂を見つけた神たち。 初めての人生が壮絶なものだったことを知り、激怒し、嘆き悲しみ、憂い……。 阿鼻叫喚のパレスの神界。 次の生では、健康で幸せに満ち溢れた暮らしを約束し、愛し子の魂を送り出した。 これはそんな愛し子が、第2の人生を楽しく幸せに暮らしていくお話。 家族に、精霊、聖獣や神獣、神たちに愛され、仲間を、友達をたくさん作り、困難に立ち向かいながらも成長していく姿を乞うご期待! *:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈ 小説家になろう様でも連載中です。 第1章無事に完走したので、アルファポリス様でも連載を始めます! よろしくお願い致します( . .)" *:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈*:;;;;;:*◈

転生したら神だった。どうすんの?

埼玉ポテチ
ファンタジー
転生した先は何と神様、しかも他の神にお前は神じゃ無いと天界から追放されてしまった。僕はこれからどうすれば良いの? 人間界に落とされた神が天界に戻るのかはたまた、地上でスローライフを送るのか?ちょっと変わった異世界ファンタジーです。

処理中です...