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大型ダンジョン第三領、第四領
94.
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ノーイと言うこの男はとにかく声がデカかった。
「ポーションの買取りだな。出してみな」
私は呆気に取られつつも、とりあえずいつも通り5本差し出す。
「ふむ」
鑑定しつつ何か考える素振りを見せる。
「これなら1本220Gだな。他にもあるのか」
正当な価格の様なのでスライム作も合わせて60本だした。
「この数でも買取りして貰えますか?」
「おう、大丈夫だ。この街は薬師ギルドがなくてな。近くの街まで仕入れに行ってるのだ。このくらいの数なら問題ない。なんなら倍くらいは欲しいところだ」
それならとカンカンで売らなかった分、ストックが沢山あるので追加で60本だした。
それらを次々と鑑定していく。
「この量は助かるな。近々、森に魔物の間引きの依頼をかける予定だったから助かった。お前らもよかったら参加しないか?明後日朝から終日行う予定で参加予定は30人程だ。坊主は戦うのが大変なら後方支援でも大丈夫だぞ」
そう言われてアイザックの顔を見ると少し悩んだ後、返事をした。
「この子が支援側に回って良いなら参加しても構わない。流石に前線は可哀想だからな。それでも良いか」
「ああ、助かるな。それなら依頼の受理をして帰ってくれ。明後日の朝6時にギルド前集合だ。予定は一泊だ。よろしくな」
私は合同依頼を受けるのも初めてで少し緊張するけど支援で良いならと頑張る事にした。
当日、ギルドの集合時間に合わせて宿をでる。
時間と共にノーイが説明に現れた。
今回、30人で6つに班わけし、1チームにつき1人は支援要員がつく。
今回一緒に行動するのは男3人組のパーティだ。
「黒銀のアイザックだ」
「ククルです」
「豪剣のノバだ」
「シドンだ」
「ノマーだ」
とりあえず挨拶をする。
「お前たちは森の西側を担当してくれ。狩った魔物の報酬はチームで分けてくれ」
皆んなが了解と頷く。
森の西に進みながら連携について話をする。
「アイザックさん、その子は大丈夫ですか?支援員とは聞きましたが守りながら戦うのは厳しいですよ」
「あぁ、この子は今回支援に回ってもらうが自分の事は自分で守れるから大丈夫だ。一応Cランクだからそこまで気にしなくても良いぞ。」
「そうか、それならうちのノマーと一緒だな。」
ノバとジトンがBランク、ノマーがCランクとそこそこの実力がありそうなので大丈夫だろう。
実は先程、班分けをしていた時に本当なら4人組と一緒になる予定だった。
ところが子供、ククルがいる事に文句をつけられて結局、この班だけ5人となったのだ。
「なんだかすいません」
ククルが謝ると男達は気にするなと言ってくれる。
森の奥にどんどん進んでいくとチラホラ魔物がでる様になってきた。
前を3人組が後をアイザック達で受け持ち順調に進んだ。
森の奥にで野営をし明日、街に向けて引き返すルートになる訳だからとりあえず奥へ奥へと進む。
お昼の休憩をしようとここまで順調に進んできた5人は少し開けたところで休む事にした。
男達は携帯食をアイザック達はおにぎりを食べている。
沢山作っているのでおすすめしてみた。
「よかったら食べますか?」
「おっ、ククルありがとな」
各々受け取りおにぎりを頬張る。
「美味いなコレ」
お口に合った様で嬉しそうにしているので何個か分けてあげる事にした。
午後からも順調に進みそろそろ野営の準備をしようと場所を探している時、遠くて複数の足音が聴こえる。
「アイザック、奥に沢山気配があるよ」
「ノバ、どうやら奥に集団で魔物がいるようだ。先に狩ってしまおうかと思うがどうだ」
「あぁ、それで構わない。おい、奥に集団がいるぞ。一気に叩いてやる」
一同は奥へとすすんでいった。
「これは、集落ができあがってるじゃないか」
どうやらゴブリンとオークの城が出来上がっている様だ。
「コレはちょっとやっかいだな。応援呼ぶか?」
ノバがブツブツ言っている。
その時、一体のゴブリンがこちらに気づいた様で騒ぎ出した。
「やばい、気づかれた。」
数体のゴブリンが襲いかかってきた。
応援を呼ぶ間もなく、戦闘が始まった。
大き目の木を後ろに4人が前に出て攻撃する。
他のゴブリンやオークも気づいた様でどんどん襲ってきた。
「くそっ、数が多いな」
ジトンが舌打ちしながらどんどん倒していく。
相手の数が中々減らないままに三十分程が過ぎた。
「キリが無いな。」
ククルはチラッとアイザックの様子を見る。
「ククル、緊急煙を打ち上げてくれ。その後は参戦出来るか」
「大丈夫。ガルとファルにも手伝ってもらう?」
「そうだな。お願いするか」
ククルは緊急煙を打ち上げ、前線へも向かった。
「ポーションの買取りだな。出してみな」
私は呆気に取られつつも、とりあえずいつも通り5本差し出す。
「ふむ」
鑑定しつつ何か考える素振りを見せる。
「これなら1本220Gだな。他にもあるのか」
正当な価格の様なのでスライム作も合わせて60本だした。
「この数でも買取りして貰えますか?」
「おう、大丈夫だ。この街は薬師ギルドがなくてな。近くの街まで仕入れに行ってるのだ。このくらいの数なら問題ない。なんなら倍くらいは欲しいところだ」
それならとカンカンで売らなかった分、ストックが沢山あるので追加で60本だした。
それらを次々と鑑定していく。
「この量は助かるな。近々、森に魔物の間引きの依頼をかける予定だったから助かった。お前らもよかったら参加しないか?明後日朝から終日行う予定で参加予定は30人程だ。坊主は戦うのが大変なら後方支援でも大丈夫だぞ」
そう言われてアイザックの顔を見ると少し悩んだ後、返事をした。
「この子が支援側に回って良いなら参加しても構わない。流石に前線は可哀想だからな。それでも良いか」
「ああ、助かるな。それなら依頼の受理をして帰ってくれ。明後日の朝6時にギルド前集合だ。予定は一泊だ。よろしくな」
私は合同依頼を受けるのも初めてで少し緊張するけど支援で良いならと頑張る事にした。
当日、ギルドの集合時間に合わせて宿をでる。
時間と共にノーイが説明に現れた。
今回、30人で6つに班わけし、1チームにつき1人は支援要員がつく。
今回一緒に行動するのは男3人組のパーティだ。
「黒銀のアイザックだ」
「ククルです」
「豪剣のノバだ」
「シドンだ」
「ノマーだ」
とりあえず挨拶をする。
「お前たちは森の西側を担当してくれ。狩った魔物の報酬はチームで分けてくれ」
皆んなが了解と頷く。
森の西に進みながら連携について話をする。
「アイザックさん、その子は大丈夫ですか?支援員とは聞きましたが守りながら戦うのは厳しいですよ」
「あぁ、この子は今回支援に回ってもらうが自分の事は自分で守れるから大丈夫だ。一応Cランクだからそこまで気にしなくても良いぞ。」
「そうか、それならうちのノマーと一緒だな。」
ノバとジトンがBランク、ノマーがCランクとそこそこの実力がありそうなので大丈夫だろう。
実は先程、班分けをしていた時に本当なら4人組と一緒になる予定だった。
ところが子供、ククルがいる事に文句をつけられて結局、この班だけ5人となったのだ。
「なんだかすいません」
ククルが謝ると男達は気にするなと言ってくれる。
森の奥にどんどん進んでいくとチラホラ魔物がでる様になってきた。
前を3人組が後をアイザック達で受け持ち順調に進んだ。
森の奥にで野営をし明日、街に向けて引き返すルートになる訳だからとりあえず奥へ奥へと進む。
お昼の休憩をしようとここまで順調に進んできた5人は少し開けたところで休む事にした。
男達は携帯食をアイザック達はおにぎりを食べている。
沢山作っているのでおすすめしてみた。
「よかったら食べますか?」
「おっ、ククルありがとな」
各々受け取りおにぎりを頬張る。
「美味いなコレ」
お口に合った様で嬉しそうにしているので何個か分けてあげる事にした。
午後からも順調に進みそろそろ野営の準備をしようと場所を探している時、遠くて複数の足音が聴こえる。
「アイザック、奥に沢山気配があるよ」
「ノバ、どうやら奥に集団で魔物がいるようだ。先に狩ってしまおうかと思うがどうだ」
「あぁ、それで構わない。おい、奥に集団がいるぞ。一気に叩いてやる」
一同は奥へとすすんでいった。
「これは、集落ができあがってるじゃないか」
どうやらゴブリンとオークの城が出来上がっている様だ。
「コレはちょっとやっかいだな。応援呼ぶか?」
ノバがブツブツ言っている。
その時、一体のゴブリンがこちらに気づいた様で騒ぎ出した。
「やばい、気づかれた。」
数体のゴブリンが襲いかかってきた。
応援を呼ぶ間もなく、戦闘が始まった。
大き目の木を後ろに4人が前に出て攻撃する。
他のゴブリンやオークも気づいた様でどんどん襲ってきた。
「くそっ、数が多いな」
ジトンが舌打ちしながらどんどん倒していく。
相手の数が中々減らないままに三十分程が過ぎた。
「キリが無いな。」
ククルはチラッとアイザックの様子を見る。
「ククル、緊急煙を打ち上げてくれ。その後は参戦出来るか」
「大丈夫。ガルとファルにも手伝ってもらう?」
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ククルは緊急煙を打ち上げ、前線へも向かった。
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