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それから程無くして私とエルド様の文通が始まった。
いつしか私はエルド様の手紙が届くのを待ち遠しくなっている事に気が付く。
『カリーナ恋してるの?』
『エルドが好き?』
『あいつ、俺のカリーナを…ぶっ飛ばしてよい?』
「もう、そんなんじゃないわよ!エルド様とは文通友達よ」
いつもの様に屋敷の掃除をしながら、スイ、リー、ミゥと話していると、お父様が呼んでいる使用人が呼びに来た。
「お父様、お呼びでしょうか?」
部屋にはお父様の他にお義母様が居る。
「アイリスの婚約発表の日が決まった」
「そうですか…」
「ロザリオ侯爵家を継ぐ者を遠縁から養子として迎い入れる」
あぁそういう事ね。
私が邪魔だから出て行けと言いたいのね…だからあの時にサイヤと一緒に出て行かせてくれれば良かったのに。
「畏まりました。それでは何時までに出て行けば宜しいのでしょうか?」
「アイリスの結婚式後だ」
「結婚式はいつなのでしょうか?」
「……アイリスの王妃教育が終了する目処がついたら王宮より連絡が来る」
だから、それが何時なのよ!!
王妃教育なんて相当大変よね!?
淑女教育もなかなか終らなかったアイリスが直ぐに終るとは思えない。
1年後2年後?まさか3年後なんて…アイリスなら有りそうで怖い。
「アイリスの王妃教育は、もう始まっているのですか?」
「…いや」
えぇー!?婚約すると決まってから1週間以上経ってますけれど?
『淑女教育もまともに出来ていないと怒られてたよ~』
『泣きながら馬鹿王子に家庭教師が意地悪だと言っていたよ~』
あぁ淑女教育のし直しで王太子妃の教育が始まらない訳なのね…。
「結婚式の日取りが決まったら知らせる。何時でも出れる様に準備はしておけ。それと婚約発表パーティーには出席する様に。一応、姉だから不参加などしたらアイリスの立場が悪くなる。イザベル、ドレスを用意してやれ。話は以上だ」
私は部屋を出ると、また深い溜め息を付く。
『ああー!また幸せ逃げたぁー!』
『あいつらマリーナの幸せ逃がす。懲らしめるか?』
「私は大丈夫よ!」
侯爵家を出る事に躊躇いは無い。
貴族の娘で在りながら、貴族らしい生活もしてこなかった。
だから貴族への執着も無い。
平民になれば、伯爵家のエルド様とは文通は難しくなる。
それが寂しいだけ…。
アイリスと王太子との婚約発表パーティー。
茶会以来のドレスに着替える。
前回も着替えを手伝ってくれた侍女が、ポツリと呟いた。
「前奥様が御存命でしたら、マリーナ様は毎日綺麗に着飾ってドレスやワンピースを着ていたでしょうに…。旦那様は一体…「それ以上言っては駄目よ。私は、あなた達と一緒に居れて幸せなのだから。あなた達が居たから遣ってこれたの」
「マリーナ様。勿体ないお言葉です。…さぁ今日は髪を結い上げましょう。前回は目立たない様に!との事でしたが、今回は気にせずに出来ますからね♪」
「うふふ、私は前回と同じで見立たなくて良いのだけれど…今回は貴女に任せるわ」
髪を結い、少しだけ化粧もしてくれた。
「まぁこれが私?凄い!魔法でも使ったの?」
「マリーナ様は、奥様に似て美人なのですよ」
ドレスは、いつも通りシンプルなのだが、髪と化粧で綺麗に見える。
『『『うわぁ~♪マリーナ、綺麗!』』』
「皆、ありがとう」
今日は、アイリスも両親も先に王宮に行っているので1人で王宮に向かう予定だ。
「マリーナお嬢様!アルス伯爵子息がお嬢様を御迎えに来ておりますが、如何致しましょう?」
えっ?エルド様が!?ど、どうして?
私はエルド様が待つ玄関ホールへと急いだ。
いつしか私はエルド様の手紙が届くのを待ち遠しくなっている事に気が付く。
『カリーナ恋してるの?』
『エルドが好き?』
『あいつ、俺のカリーナを…ぶっ飛ばしてよい?』
「もう、そんなんじゃないわよ!エルド様とは文通友達よ」
いつもの様に屋敷の掃除をしながら、スイ、リー、ミゥと話していると、お父様が呼んでいる使用人が呼びに来た。
「お父様、お呼びでしょうか?」
部屋にはお父様の他にお義母様が居る。
「アイリスの婚約発表の日が決まった」
「そうですか…」
「ロザリオ侯爵家を継ぐ者を遠縁から養子として迎い入れる」
あぁそういう事ね。
私が邪魔だから出て行けと言いたいのね…だからあの時にサイヤと一緒に出て行かせてくれれば良かったのに。
「畏まりました。それでは何時までに出て行けば宜しいのでしょうか?」
「アイリスの結婚式後だ」
「結婚式はいつなのでしょうか?」
「……アイリスの王妃教育が終了する目処がついたら王宮より連絡が来る」
だから、それが何時なのよ!!
王妃教育なんて相当大変よね!?
淑女教育もなかなか終らなかったアイリスが直ぐに終るとは思えない。
1年後2年後?まさか3年後なんて…アイリスなら有りそうで怖い。
「アイリスの王妃教育は、もう始まっているのですか?」
「…いや」
えぇー!?婚約すると決まってから1週間以上経ってますけれど?
『淑女教育もまともに出来ていないと怒られてたよ~』
『泣きながら馬鹿王子に家庭教師が意地悪だと言っていたよ~』
あぁ淑女教育のし直しで王太子妃の教育が始まらない訳なのね…。
「結婚式の日取りが決まったら知らせる。何時でも出れる様に準備はしておけ。それと婚約発表パーティーには出席する様に。一応、姉だから不参加などしたらアイリスの立場が悪くなる。イザベル、ドレスを用意してやれ。話は以上だ」
私は部屋を出ると、また深い溜め息を付く。
『ああー!また幸せ逃げたぁー!』
『あいつらマリーナの幸せ逃がす。懲らしめるか?』
「私は大丈夫よ!」
侯爵家を出る事に躊躇いは無い。
貴族の娘で在りながら、貴族らしい生活もしてこなかった。
だから貴族への執着も無い。
平民になれば、伯爵家のエルド様とは文通は難しくなる。
それが寂しいだけ…。
アイリスと王太子との婚約発表パーティー。
茶会以来のドレスに着替える。
前回も着替えを手伝ってくれた侍女が、ポツリと呟いた。
「前奥様が御存命でしたら、マリーナ様は毎日綺麗に着飾ってドレスやワンピースを着ていたでしょうに…。旦那様は一体…「それ以上言っては駄目よ。私は、あなた達と一緒に居れて幸せなのだから。あなた達が居たから遣ってこれたの」
「マリーナ様。勿体ないお言葉です。…さぁ今日は髪を結い上げましょう。前回は目立たない様に!との事でしたが、今回は気にせずに出来ますからね♪」
「うふふ、私は前回と同じで見立たなくて良いのだけれど…今回は貴女に任せるわ」
髪を結い、少しだけ化粧もしてくれた。
「まぁこれが私?凄い!魔法でも使ったの?」
「マリーナ様は、奥様に似て美人なのですよ」
ドレスは、いつも通りシンプルなのだが、髪と化粧で綺麗に見える。
『『『うわぁ~♪マリーナ、綺麗!』』』
「皆、ありがとう」
今日は、アイリスも両親も先に王宮に行っているので1人で王宮に向かう予定だ。
「マリーナお嬢様!アルス伯爵子息がお嬢様を御迎えに来ておりますが、如何致しましょう?」
えっ?エルド様が!?ど、どうして?
私はエルド様が待つ玄関ホールへと急いだ。
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