【完結】スーツ男子の歩き方

SAI

文字の大きさ
20 / 42

20. おしおき ☆

しおりを挟む
23時。高見と一緒という事もあり、向かったのはホテルから5分ほど歩いた森の中にある露天風呂だ。このお風呂も僕たちの泊まっている旅館の持ち物になっており、午前1時まで入浴可能になっている。

「すげーっ、立派な岩風呂だ。しかも、誰もいないーっ」

単純な長さで言えば10メートルはあるだろうか。細長く不規則な形をしており、ところどころに大きな岩が温泉から突き出している。3月とはいえまだ肌寒い空気、森の中、空を見上げれば満天の星空。

「くぅううう、露天風呂、さいこーっ」
「くすくすくす、そんなに露天風呂が好きなんですか?」
「そりゃそうよ。大自然の中のお風呂なんて最高じゃん」

はやる気持ちを抑えて体を洗っていると、高見の大きな背中が目に入った。

「背中、流してやろうか?」
「いいんですか?」
「うん。せっかく温泉にいるんだし、温泉といえば「お背中流しましょうか?」でしょ?」

素敵な露天風呂にすっかりテンションも上がり、気分は最高だった。だから僕は一緒にいるのが僕の恋人で、付き合ってから知ったことだけれど、エロエロ王高見だということをすっかり失念していた。

「俺も背中流しますよ」
「おー、頼む」

タオルが背中に当たり、丁度良く背中を撫でる。そのうちタオルが消え、高見の手になり、その手が僕のお尻の穴の近くを撫で始めた時には驚きと共に予期せぬ声が零れてしまった。

「あっ、高見……だめだって」
「どうして?ここには誰もいないじゃないですか。ほら、前も洗いましょ?」

高見が後ろから抱えるようにして僕のペニスを掴んだ。

「あっ」
「どうしたんですか?そんな声出して。ただ洗っているだけですよ」

泡だらけになった高見の手が僕のペニスを撫でまわす。そそり立った僕の竿を上下に洗いながら反対の手で僕の玉袋をやわやわと揉み、やがては会陰部分をツボでも押すかのように刺激した。

「あっ、やっ……あぁんっ……ど……して?」
突然、体が跳ねあがるような快楽が突き抜け僕は体重を高見に預けた。

「ここの奥に前立腺があるんですよ。感じない人も多いんだけど、羽山さんは感じるタイプみたいですね」
「あんっ、あっ、あぁっ」
「そんなに声出すと周りに響きますよ」

高見に言われて僕は慌てて口を塞いだ。そもそも、こんなところでこんな触り方をする高見が悪いんじゃないか。声にはならなかったものの僕のそんな視線に気が付いたのか、高見が笑う。

「俺、池田さんにキスされたこと怒ってますよ」
「あれはっ……あんっ」

「それだけじゃなくて、高藤さんに言い寄られた時、はっきり断れてなかったでしょ。俺がいかなきゃどうなっていたんでしょうね?」

高見の言葉に、ゴクッと唾をのむ。

「羽山さんは俺のものでしょう?」

うんうん、と頷くと高見の唇が降りてきた。唇を割られ、舌が侵入してくる。いつの間にかアナルに指を入れられ、その指は石鹸のぬめりもあってあっという間に二本に増やされた。

「んっ……んんっ」
どちらともない唾液が口の端から零れる。

「三本目」
「あぁっ、いっぱい……」
「そんなわけないでしょ。いつも、もっと大きなものを気持ちよさそうに飲み込んでますよ」
「やぁだ、言わないでっ」

高見が僕の耳元で笑う。

「付き合ってる人がいてもいいからって食事に誘われてましたけど、まさか行ったりしませんよね?」
「し……ない」
「ふぅん。本当ですかね? あの場で断らずに逃げた羽山さんにはお仕置きしないといけないですね」

おしおき?

快楽に惚けている僕の脳がその言葉を文字として捉える。まだ意味が頭の中で解読されないまま目の前に見せられたのはビンゴ大会で高見が貰ったマッサージボールだ。

「これ、どうするかわかります?」
「まっ……さーじ」
「そうですね。これでもっと気持ち良くなるお仕置きです」

言葉と同時に僕のアナルに当てがわれたそれは僕が理解する前に体内へと侵入した。

「あぁっ」

高見の指で奥へと押し上げられる。

「やぁだ、たかみ、とって」
「取ったらお仕置きにならないでしょう?」

僕と高見がそんなやり取りをしていると、不意に声が聞こえてきた。「おぉう、ここが露天風呂かー」とワイワイした声と音だ。

「誰か来ちゃいましたね」
「高見っ、取って」

僕は慌ててアナルに手を当てるも高見に止められた。

「間に合いませんよ。ほら、早く」

高見に急かされるまま湯船へと急ぐ。足を進めるたびにアナルの中のボールが僕の内部を押し、気を抜くと快楽に心を奪われそうだ。湯船につかりそそり立った股間をタオルで隠す。

「大丈夫。堂々と湯船につかっていれば、股間を凝視されることもないですよ」
「そんなこと言ったって……」

僕とは正反対に高見は堂々としたものだ。

「あれ? 高見さんたちも来ていたんですか?」
「おー、山崎たちも来たのか」
「せっかく温泉にきたんで。寝る前にもう一度、ね」

「考えることは同じだな。ね、羽山さん?」
「え、あぁ、うん」

体を洗っている山崎たちに見えない様に高見の手が僕の背中にまわり、その手が下がっていく。

「ちょっと、どこ触って……ん!!」
バシャッ

小さな声で高見に文句を言っていたが、高見の指が僕のアナルに触れた瞬間、声が出そうになって思わず水面を叩いた。声を誤魔化そうと思ったのだ。

「羽山さん、やりましたねー?」

見事にお湯を被った高見は僕を見てほほ笑む。嫌な予感がした。高見はお返しとばかりに片手は水面を叩き、もう片手は僕のアナルに添え指を差し込む。

「んっ……やめっ……んっ」

高見の指が深く、僕の中にあるマッサージボールを押す。そのたびに快感が駆け抜け、僕は声を我慢しながら高見にしがみついた。

「もー、何、子供みたいなことやってるんですかー」
「や、山崎。もう体は洗い終わったの?」
「だから湯船に来たんですよ。羽山さん、顔、赤くないですか?」

「あぁ、だいぶ温まってるからね」

山崎が寄ってきたことで高見の手が僕から離れ、僕はほぅっと息をついた。それでも中にあるマッサージボールがいつ、どのタイミングで僕に快楽をもたらすかと思うと、ペニスを握られているような落ち着かなさがある。

「高見さんて服脱いでもイケメンですよねー」
「本当だー。いい体してますよねー」

山崎と林が僕たちの傍に近づいてきたので、少し下がろうと足を下げる。

「んっ……!」
「ん?」
「いや、なんでもない。はは、はははは」

しゃがんだ体勢で足を下げたことで下腹部に力が入り、内部でボールがこすれて何とも言えない刺激が起こったのだ。

「羽山さん、お酒まだ抜けてないんじゃないですか?」
「あは、そうかも」
「そうかもじゃないっすよ。早めに上がったほうがいいですよ」
「いや、でもまだ大丈夫だから」

この状態で二人に見送られながら歩くなんて無理だ。

「そうだな。羽山さん、そろそろ出ましょう?」
僕は信じられないというように高見を見て首を振った。

「羽山さん、いくら温泉が好きでも長湯は逆効果ですよ。ほら」

高見に腕を掴まれて強引に立たされ、僕は慌てて山崎たちに背を向けた。股間の膨らみを悟られるわけにはいかないからだ。ここまでされたら、もう出るしかない。

「じゃ、じゃあ、お先に」

山崎たちに軽く手を上げ、恐る恐る足を進める。一歩動くたびに内部に甘い疼きが生まれる。声は出さない様にと我慢しているものの、吐く息が熱くなるのはどうしようもない。

「……っ……はぁ」

背後で山崎たちがキャッキャと泳いでいるような音が聞こえ、その音にホッとした。

「……気持ちいいですか?」
「なっ」

脱衣所に着くなり高見が耳元で囁いた。

「……もう、抜いて」
「ここで? 山崎たちが戻ってくるかもしれないし、他の人が来るかもしれないのに羽山さんのアナルの中を俺の指でかき回していいんですか?」

「その言い方っ」

キッと睨むと高見は愛おしそうな視線で僕を見た。

「羽山さん、すげぇ、可愛いです」


しおりを挟む
感想 1

あなたにおすすめの小説

オッサン課長のくせに、無自覚に色気がありすぎる~ヨレヨレ上司とエリート部下、恋は仕事の延長ですか?

中岡 始
BL
「新しい営業課長は、超敏腕らしい」 そんな噂を聞いて、期待していた橘陽翔(28)。 しかし、本社に異動してきた榊圭吾(42)は―― ヨレヨレのスーツ、だるそうな関西弁、ネクタイはゆるゆる。 (……いやいや、これがウワサの敏腕課長⁉ 絶対ハズレ上司だろ) ところが、初めての商談でその評価は一変する。 榊は巧みな話術と冷静な判断で、取引先をあっさり落としにかかる。 (仕事できる……! でも、普段がズボラすぎるんだよな) ネクタイを締め直したり、書類のコーヒー染みを指摘したり―― なぜか陽翔は、榊の世話を焼くようになっていく。 そして気づく。 「この人、仕事中はめちゃくちゃデキるのに……なんでこんなに色気ダダ漏れなんだ?」 煙草をくゆらせる仕草。 ネクタイを緩める無防備な姿。 そのたびに、陽翔の理性は削られていく。 「俺、もう待てないんで……」 ついに陽翔は榊を追い詰めるが―― 「……お前、ほんまに俺のこと好きなんか?」 攻めるエリート部下 × 無自覚な色気ダダ漏れのオッサン上司。 じわじわ迫る恋の攻防戦、始まります。 【最新話:主任補佐のくせに、年下部下に見透かされている(気がする)ー関西弁とミルクティーと、春のすこし前に恋が始まった話】 主任補佐として、ちゃんとせなあかん── そう思っていたのに、君はなぜか、俺の“弱いとこ”ばっかり見抜いてくる。 春のすこし手前、まだ肌寒い季節。 新卒配属された年下部下・瀬戸 悠貴は、無表情で口数も少ないけれど、妙に人の感情に鋭い。 風邪気味で声がかすれた朝、佐倉 奏太は、彼にそっと差し出された「ミルクティー」に言葉を失う。 何も言わないのに、なぜか伝わってしまう。 拒むでも、求めるでもなく、ただそばにいようとするその距離感に──佐倉の心は少しずつ、ほどけていく。 年上なのに、守られるみたいで、悔しいけどうれしい。 これはまだ、恋になる“少し前”の物語。 関西弁とミルクティーに包まれた、ふたりだけの静かな始まり。 (5月14日より連載開始)

経理部の美人チーフは、イケメン新人営業に口説かれています――「凛さん、俺だけに甘くないですか?」年下の猛攻にツンデレ先輩が陥落寸前!

中岡 始
BL
社内一の“整いすぎた男”、阿波座凛(あわざりん)は経理部のチーフ。 無表情・無駄のない所作・隙のない資料―― 完璧主義で知られる凛に、誰もが一歩距離を置いている。 けれど、新卒営業の谷町光だけは違った。 イケメン・人懐こい・書類はギリギリ不備、でも笑顔は無敵。 毎日のように経費精算の修正を理由に現れる彼は、 凛にだけ距離感がおかしい――そしてやたら甘い。 「また会えて嬉しいです。…書類ミスった甲斐ありました」 戸惑う凛をよそに、光の“攻略”は着実に進行中。 けれど凛は、自分だけに見せる光の視線に、 どこか“計算”を感じ始めていて……? 狙って懐くイケメン新人営業×こじらせツンデレ美人経理チーフ 業務上のやりとりから始まる、じわじわ甘くてときどき切ない“再計算不能”なオフィスラブ!

まさか「好き」とは思うまい

和泉臨音
BL
仕事に忙殺され思考を停止した俺の心は何故かコンビニ店員の悪態に癒やされてしまった。彼が接客してくれる一時のおかげで激務を乗り切ることもできて、なんだかんだと気づけばお付き合いすることになり…… 態度の悪いコンビニ店員大学生(ツンギレ)×お人好しのリーマン(マイペース)の牛歩な恋の物語 *2023/11/01 本編(全44話)完結しました。以降は番外編を投稿予定です。

【完結・BL】胃袋と掴まれただけでなく、心も身体も掴まれそうなんだが!?【弁当屋×サラリーマン】

彩華
BL
 俺の名前は水野圭。年は25。 自慢じゃないが、年齢=彼女いない歴。まだ魔法使いになるまでには、余裕がある年。人並の人生を歩んでいるが、これといった楽しみが無い。ただ食べることは好きなので、せめて夕食くらいは……と美味しい弁当を買ったりしているつもりだが!(結局弁当なのかというのは、お愛嬌ということで) だがそんなある日。いつものスーパーで弁当を買えなかった俺はワンチャンいつもと違う店に寄ってみたが……────。 凄い! 美味そうな弁当が並んでいる!  凄い! 店員もイケメン! と、実は穴場? な店を見つけたわけで。 (今度からこの店で弁当を買おう) 浮かれていた俺は、夕飯は美味い弁当を食べれてハッピ~! な日々。店員さんにも顔を覚えられ、名前を聞かれ……? 「胃袋掴みたいなぁ」 その一言が、どんな意味があったなんて、俺は知る由もなかった。 ****** そんな感じの健全なBLを緩く、短く出来ればいいなと思っています お気軽にコメント頂けると嬉しいです ■表紙お借りしました

【完結】※セーブポイントに入って一汁三菜の夕飯を頂いた勇者くんは体力が全回復します。

きのこいもむし
BL
ある日突然セーブポイントになってしまった自宅のクローゼットからダンジョン攻略中の勇者くんが出てきたので、一汁三菜の夕飯を作って一緒に食べようねみたいなお料理BLです。 自炊に目覚めた独身フリーターのアラサー男子(27)が、セーブポイントの中に入ると体力が全回復するタイプの勇者くん(19)を餌付けしてそれを肴に旨い酒を飲むだけの逆異世界転移もの。 食いしん坊わんこのローグライク系勇者×料理好きのセーブポイント系平凡受けの超ほんわかした感じの話です。

後輩の幸せな片思い

Gemini
BL
【完結】設計事務所で働く井上は、幸せな片思いをしている。一級建築士の勉強と仕事を両立する日々の中で先輩の恭介を好きになった。どうやら先輩にも思い人がいるらしい。でも憧れの先輩と毎日仕事ができればそれでいい。……と思っていたのにいざ先輩の思い人が現れて心は乱れまくった。

相性最高な最悪の男 ~ラブホで会った大嫌いな同僚に執着されて逃げられない~

柊 千鶴
BL
【執着攻め×強気受け】 人付き合いを好まず、常に周囲と一定の距離を置いてきた篠崎には、唯一激しく口論を交わす男がいた。 その仲の悪さから「天敵」と称される同期の男だ。 完璧人間と名高い男とは性格も意見も合わず、顔を合わせればいがみ合う日々を送っていた。 ところがある日。 篠崎が人肌恋しさを慰めるため、出会い系サイトで男を見繕いホテルに向かうと、部屋の中では件の「天敵」月島亮介が待っていた。 「ど、どうしてお前がここにいる⁉」「それはこちらの台詞だ…!」 一夜の過ちとして終わるかと思われた関係は、徐々にふたりの間に変化をもたらし、月島の秘められた執着心が明らかになっていく。 いつも嫌味を言い合っているライバルとマッチングしてしまい、一晩だけの関係で終わるには惜しいほど身体の相性は良く、抜け出せないまま囲われ執着され溺愛されていく話。小説家になろうに投稿した小説の改訂版です。 合わせて漫画もよろしくお願いします。(https://www.alphapolis.co.jp/manga/763604729/304424900)

僕の恋人は、超イケメン!!

八乙女 忍
BL
僕は、普通の高校2年生。そんな僕にある日恋人ができた!それは超イケメンのモテモテ男子、あまりにもモテるため女の子に嫌気をさして、偽者の恋人同士になってほしいとお願いされる。最初は、嘘から始まった恋人ごっこがだんだん本気になっていく。お互いに本気になっていくが・・・二人とも、どうすれば良いのかわからない。この後、僕たちはどうなって行くのかな?

処理中です...