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苺佳ちゃんは小さな頃から愛らしい容姿をしており、性格も明るく
朗らかな子で、その上家柄も良くご両親が人格者であるなど、難が
見受けられない優良物件に見えるから、うちの親たちが幼少の頃から
結婚相手として選んだことはまぁ理解はできる。
だが、生涯を共にするパートナーを親に決められるなんて真っ平だ、
という考えを俺はずっと持っているので、弟はどんな風にこの良縁を
受け止めているのだろう? と気に掛かるわけだ。
・・なので、当初は大きな荷物を背負わされて気の毒になぁ~という感想を
持っていたのだが、その後は徐々に他に特に熱烈に好きな相手がいないので
あれば、案外俊介のヤツ、幸運を引き当てたのかもしれないぞ、という
考えに変わっていった。
◇ ◇ ◇ ◇
こんな風に弟のことを生暖かく見ていた2年後、もっとも悪手なできごとが起きた。
この2~3年俊介の結婚問題が、自分も結婚を意識するような年齢に
近づいてきた中で、時折ふと気になっていたのはもしかして、こんなことが
起きはしまいか、という予見とまでは言えないが杞憂みたいなものが
あったのかもしれない。
苺佳ちゃんは小さな頃から愛らしい容姿をしており、性格も明るく
朗らかな子で、その上家柄も良くご両親が人格者であるなど、難が
見受けられない優良物件に見えるから、うちの親たちが幼少の頃から
結婚相手として選んだことはまぁ理解はできる。
だが、生涯を共にするパートナーを親に決められるなんて真っ平だ、
という考えを俺はずっと持っているので、弟はどんな風にこの良縁を
受け止めているのだろう? と気に掛かるわけだ。
・・なので、当初は大きな荷物を背負わされて気の毒になぁ~という感想を
持っていたのだが、その後は徐々に他に特に熱烈に好きな相手がいないので
あれば、案外俊介のヤツ、幸運を引き当てたのかもしれないぞ、という
考えに変わっていった。
◇ ◇ ◇ ◇
こんな風に弟のことを生暖かく見ていた2年後、もっとも悪手なできごとが起きた。
この2~3年俊介の結婚問題が、自分も結婚を意識するような年齢に
近づいてきた中で、時折ふと気になっていたのはもしかして、こんなことが
起きはしまいか、という予見とまでは言えないが杞憂みたいなものが
あったのかもしれない。
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