さよなら、しゅうまつ。

黒川

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夢みたいだ。

アイツのペニスを喉奥まで咥えこんで、歯が当たらない様に唇を窄めて扱く。
触れられる場所は何処でもいいから触れたい。舌も使って裏筋をゾリゾリと刺激する。
顎が痛いし舌の根元が攣りそうだけど、離したくない。
離したらそれで終わりにさせられてしまうかも知れない。
それは嫌だ。
ペニスはどんどん堅さと質量を増している。そうだ、それでいい。生理現象であって……俺との行為に興奮してるワケじゃない。
喉奥を突かれる度に嘔吐き涙が溢れる。
これも生理現象であって、これが最初で最後であってアイツは別に俺の事が好きでこういう事をしてる訳では無いと言う事実が悲しくて泣いてるワケではない。

「……っは……悪く無ぇな……」

髪の毛を掴まれる。

「んっぉぇ……うぐっ……お゛ぅぅぁ」

グポっと喉奥のさらに奥に突っ込まれ、一瞬胃カメラの導入が脳内を過ぎった。
……似てるな……と、どうでもいい事を思い出し、苦しさに耐えられず咥えていたペニスを口から出してしまった。
しまった……再度咥えようとペニスを掴もうとすると、その手を払われた。
そして、掴まれている髪の毛を再度強く上にあげられ、強制的にアイツと目が合う。
目が合えば、鼻で俺の事を笑っていた。


「みっともねぇ。顔が色々とグチャグチャ。汚ぇ」


うん、そう。汚いのは知ってる。涙も鼻水もヨダレも、全部垂れ流していた。だってどうせ最後だし。俺がどういう格好だったかなんて関係ない。
大事なのは、繋がる事、それだけだ。
幸い、俺のみっともない姿を見ても、アイツのペニスは上を向いている。
大丈夫、後ろの準備だって、アイツが来る前に済ましてる。
前戯も慣らしも要らない。
突っ込んで、揺すって、俺の中に入れてくれればそれだけでいい。

セックスした、その事実を俺にくれればいい。

「セックスしよう」

髪の毛を掴まれた手を、やんわりと解いてズボンと下着を下ろして下半身を晒す。
俺は、アイツをベッドに仰向けに押し倒して、上に乗った。

「お前は何もしなくていい。ただ、チンコを俺のケツの中に入れてくれれば、それでいいから」

顔は見れないから、どんな表情をしているか分からない。
けど抵抗もしてこないから、俺はアイツのペニスを掴んで俺の胎の中に押し込んだ。


「……んっ……ぁ……ふ……」


前もって解してたお陰もあってスムーズに挿入は出来た。
ヌルヌルとアイツのペニスが俺の胎の中を犯す。
入ってる。
アイツの先端が良い所を掠めると身体がビクビクと震える。
気持ちいい。
ずっとこうなる事を望んでいた。
好き。大好きだった。好きとか愛してるとか、そんな表現じゃ足りない。
欲しくて手に入れたくて傍に居たくて、最期にギュッと抱き合って、それで終わりたかった。

……抱き合うのは……無理か。
アイツは寝そべって俺の事を見てる……はず。
俺はずっと下を向いてアイツの顔が見えない様に腰を振ってる。


「あ……あ……ぁんふ……」


夢中になってイイトコロを擦ると気持ちよさも頂点を迎える。


「ぁ……クル……イく………」


もっと、もっとと貪欲に自分の欲しいリズムで腰を動かしていると、そこに違うタイミングで下から突き上げられた。


「ひゃぁぁん!!」


突然の事で、突然の快楽で嬌声が口から零れる。
ウッカリ顔を上げ、アイツの顔を見てしまった。

アイツは、とても悪い顔をしていた。

「下手過ぎ。で、独り善がりすぎ」

そう言ってアイツはグッと身体を起こしてきた。
それと同時に俺の背中と腰に手を回して、密着してくると、俺では届かなかった一層深い場所にグリグリと押し込んできた。

「あ゛っ……だめ……深ぁ………ぉ……」

「全部挿入はいって無かったんだよ、ヤルなら飲み込め」

「うぁ……」

ぐぽ、と音は聞こえないが恐らく入ってはダメそうな感覚が胎内を襲った。
若干恐怖を覚えたが…………でも……でも……

「きもちいい…………」

そう思い込んで、アイツの首に腕を回して、全身が触れ合えるように引っ付いた。
そこからは怒涛だった。
『2人でセックスすると言う事は』を体現させられた。俺が一方的にアイツを犯すのとは違う。アイツも俺を蹂躙し、俺もアイツを搾り取る。

「やっ……やっ……んん~~~!!!」

「や、じゃねーだろ。なんて言うんだ?」

「きもちー、ソコ……あんっ……もっとぉぉ」

「あとは?」

「好き……っ!!お前が好きっ!!好き!!!」

「ん、俺もだよ」

本気なのかセックス中の睦言なのか分からないけど、少なくとも今の状況は『合意のセックス』で間違い無いはずだ。
俺は今までの感情をアイツにぶつけ、ボロボロと泣きながらヨがりイキ続けた。


…………最後に、こんな思い出作れたなら……諦められ…………


「来世は俺に近付かねぇとか思ってる?残念だな。地の果てまで追いかけてやんよ」


……アイツのセリフに目を見張り、それから……俺も……


「ずっとお前としゅうまつ過ごしたい……」


ずっと言えなかった言葉をアイツに伝えた。
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