婚約者は妹の御下がりでした?~妹に婚約破棄された田舎貴族の奇跡~

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その24

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一方、王子とその婚約者ローズたちの間では、ちょっとした諍いが起きておりました。と言うのも、ローズは非常に優秀であって、王子はそれほどでもありませんでした。そして、ローズが何か冒険をしようとすると、王子は、

「怖いから。家にいてゆっくりしようよ……」

と臆病風をふかすばかりでした。ローズにとって、このような日常は退屈極まりないものであり、何か行動したいと思うわけでございました。

そして、王家に眠る古い魔法書を読むことにより、ある事実を突き止めることができました。それは最強の魔法使いと認定された人間に与えられる絶対的な力に関する話でした。王家の宮殿の地下深くにあると言われている古代遺跡の封印を解除することにより、力を得ることができる……書物にはそう記載されていました。

「そんなことができるのでしょうか……」

ローズは王子に質問してみました。すると、王子から帰って来た答えは意外なものでした。

「王家の遺跡なら、昔足を踏み入れたことがあるよ。ものすごい数の階段を下って行かないといけないんだ。そして……私がその時子供だったからかもしれないけど、父上たちは、その先に通じる部屋に入っていったかな」

「それですわ!!!その部屋に力が封印されているんですよ!!!」

ローズは悟りました。そして、

「明日、その遺跡の封印を解除しに行きましょう!!!そうすれば、絶対的な力を手に入れることができますわ!!!」

と言いました。

「いや、一応は父上の許可を取った方がいいんじゃないかと……」

王子様は常に慎重でした。

「なんですか???あなたはいつまでたってもお子様なんですか???それくらい、自分で判断しなさい!!!」

ローズにこう言われて、王子様も渋々従うことになりました……。

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