婚約者は妹の御下がりでした?~妹に婚約破棄された田舎貴族の奇跡~

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その26

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「あの……本当に怖いんですか???」

「ああ、そうさ!!!私は閉所が嫌いなんだ!!!」

「はいはい……まあ、そうは言っても解除する方法くらいは心得ておりますよっと……」

ローズは文献を読み進め、道を塞ぐ仕掛けについては大方把握していました。そして、たった一つだけ、迷路のように入り組んだ道を抜ければゴールにたどり着くことができるということも知っていました。

「さあ、行きましょう。私には道が分かりますから……」

そう言って、王子様を背後に隠し、ローズは暗い道をひたすら突き進むのでした……。

「怖い……ああ、本当に怖いよお!!!」

そう言えば、王子様は夜眠る時も、何かうなされていると、ローズは感じていました。それが、この現象と関係があるのかは分かりませんでしたが、どちらにしても、非常に頼りない王子様だと思うわけでございました。

「ああ、先が思いやられるわ……」

そう言いつつも、旅を続けるのでした。

「王子様!!!鼻水とか、涙とか、くっつけないでください!!!」

顔から出るもの全てを、王子様はローズに押し付けていました。おかげで、ローズの探検服の背中は、汚れてしまいました。

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