くま先生とおっきなわんこに気にいられてお嫁入り?しちゃいました

波木真帆

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すごすぎる部屋

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「よかったな、アレックス」

「わふっ! わふっ!」

球磨先生が嬉しそうな声をあげると、アレックスが尻尾をブンブン振って喜びを表してくれる。
俺がここに住むのをこんなにも喜んでくれるのはちょっと照れくさいけど、嬉しい。

「よし、そうと決まれば客間の準備をしてくるからアレックスとここで遊んでいてくれ」

「あ、手伝います」

自分が使わせてもらう部屋だもんな。

「そう? じゃあ、家を案内がてら一緒に準備しようか。アレックス、ついてこい。お前の部屋も隼人くんに紹介しよう」

「ばうっ!」

アレックスは本当に賢くて先生の言葉をちゃんと理解しているみたいだ。
俺の裾を引っ張って自分の部屋に連れて行こうとしている。

「ははっ。わかった。行くよ。アレックス、待って」

すっかりその気になっているアレックスに引っ張られてリビングをでた。

「ここがアレックスの部屋だよ」

「ええーっ! ここ?」

目の前にはさっきの広いリビングと同じくらい広い部屋。
テーブルやソファといった大型家具がない分、余計に広く見える。

アレックスが走り回れるように坂道が作られていたり、トンネルがあったり、その一角にアレックスの寝るスペースも完備されている。かなり贅沢な部屋だ。
ここだけで俺のアパートの何倍あるんだろう……

「アレックス、お前幸せだな。こんなすごい部屋があって」

つい本音が出て、アレックスに話しかける。

「わふ?」

アレックスはわからないとでも言うように首を傾げる。

「こんなすごい家で可愛がられてたらわかんないか」

アレックスの頭を撫でながら笑うと、先生がスッと俺の隣にしゃがみ込んだ。

「アレックスはこれから隼人くんもここに住むから一緒だよ、って言ってるんだよ。なぁ、アレックス」

先生が話しかけるとアレックスは尻尾をブンブンと振って、そうだ、そうだと言うように声をあげる。

「隼人くんが使う部屋に案内するよ。アレックスはここで遊んでおくか?」

「ばうっ!」

ご主人さまの声に大喜びで部屋を駆け回る。
この広さと設備ならアレックスのような大型犬でも運動量は足りるだろうな。

「隼人くん。こっちだよ」

立ち上がる時にさっと肩を抱かれて、そのまま部屋を出る。
なんとなく離れるタイミングを失ってしまって、そのまま二階に向かう階段を上がっていく。

「こっちが私の部屋だ。隼人くんには向かいの客間を使ってもらう」

部屋につき、先生がそっと離れた。
カチャリと扉を開けると、まず目に入ってくるのは二人掛けのソファ。
それに一人で寝るには大きなベッド。天井まである大きな本棚。勉強しやすそうな机。
そんな家具たちが入ってても全く圧迫感を感じない広い部屋。

「こ、こんなすごい部屋を使ってもいいんですか?」

「ああ、好きに使ってくれて構わない」

ベッドの後ろはオープンクローゼットになっていて、そこだけで俺のアパートの部屋くらいありそうだ。
うちから全ての荷物を運び入れても、このクローゼットの半分も満たないかもしれない。

「何か必要なものがあったら揃えるから遠慮なく言ってくれ」

「い、いえ。そんなっ。これ以上に要望なんてないですよ」

本当にすごすぎて、気づけば口が開いてしまう。
ベッドの上でゴロゴロと二周はできそうな広いベッドに近づいて手を置くと、寝心地の良さそうなマットレスに驚く。
これだとめちゃくちゃよく寝れそう。

「ベッド、気に入った?」

俺の肩を抱き、一緒にベッドに腰を下ろす。

「はい。うちのベッド、アパートに備え付けのやつで一応マット敷いて上に布団を敷いてるんですけど腰が痛くて最初の頃は寝にくかったんですよ。今はもう慣れましたけど。こんなすごいベッドに寝てしまったら戻れなくなりそうです」

「いいよ。戻らなくても。うちはずっといてくれていいんだから」

優しい眼差しで見つめられて何故かドキッとしてしまう。

「あ、あの書斎ってどこですか?」

話題を変えるように立ち上がり、質問すると先生は笑って立ち上がった。

「あっちだよ。案内しよう」

一緒に部屋を出て廊下を進む。

「ここだよ」

「わぁー! 本当に資料がいっぱい!」

大学の図書館では見たことないものもある。

「ここも好きに使っていいから。いちいち私に確認を取らなくていいからね」

本当に至れり尽くせりな待遇に、俺は驚きと喜びが隠せなかった。
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