これから君と

第一章 始まり

９、

目の前モクと名乗った少女が現れた。

その少女はあきれたような眼をしていた。

──ねえ、君は何のために武器を選びに来たの？

何のため……アルと生活するためにお金を稼がなきゃいけないから、そのためには武器が必要で、長くいい武器を使いたかったから。

──じゃあ、武器って何のためにあると思う？人を傷つけるため？それとも守るため？

それは、守るためじゃあないの？

──そうだね、君にはいないの？守りたい人って。

守りたい人、僕が守りたいのは……アル、僕はアルを守りたい！

前の世界ではずっと守ってもらってばかりだった。

でも、この世界にきて僕には力がある、あの時と違って、だから今度は僕があるを守りたい！

──ふふっ、そうだね。じゃあ早くここから出なきゃ。

でもどうやって出ればいいの？

──今ならあの子にどうすればいいのかわかるんじゃない？
だってここは君の架空の世界。
だから君の思い通りになるんだよ。

僕の架空の世界、そう呟きながら、モクが指をさした僕を見た。
僕は相変わらず、ずっと叩かれていた。

僕があの子にできること、ここは僕の世界。

僕はずっと助けてほしかった。

痛いのはつらいし、誰も守ってくれなかった。でもここが僕の世界なら、僕だけが僕を守れる。
僕は守りたい！

そう思い僕は叩かれている僕のところに行き来、叩かれているのをかばった。

──まあ、及第点って感じかな？

そう言う声が聞こえてきた。

抱きしめた腕の中を見ると白い銃に変わっていた。

──私は、守りの武器守白もはく君を私の主と認めることをここに誓う

その瞬間まわりが白く輝いた。

その光はとても暖かく、なんだかとても泣きたくなった。

目が覚めると知らない天井が目に入った。

ここは？

「レイ！よかったやっと目が覚めたんだね？」

アル……そうか、認められたんだね。

「アル、僕ね、僕ね、頑張ったよ？認められたよ」

僕がそういうとアルは嬉しそうに微笑んでくれた。

体を起こして、白い武器を見るとかすかに光っていた。

触れてみると、光が強くった。

光がおさまり目を開けてみるとただ白かっただけの武器に邪魔にならない、きれいな装飾がついていて、とてもきれいだった。

「おきたか？……どうやら白いのに認められたようだな。」

そう言われ、黒いほうを見るとそっちのほうは何も変化がなかった。

「それで、そっちのほうはどうするんだい？買うか？」

どうしよう、少し悩んでしまった。

──黒は君の力になるよ。ただね、まだその時が来てないだけなんだ。だからお願いそのこと一緒に選んで。

そう言われ、少し悩んだが買うことにした。

やっぱりただでもらうには申し訳ないので、お金を払った。