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辺境大戦
軍の訓練と編成
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アースレインの経済は驚くほどのスピードで発展していた。リュジャナはやはり天才的な内政力を持っていて、国が大きくなればなるほど、その力を発揮しているようだ。アースレインは、発展した経済力を背景に、軍を強化する事になった。亜人の兵たちを正式に編入して、新兵を大量に募集する。
辺境東部の各都市で、新兵の募集で集まったのは2万人を数えた。アースレインの勇名もあると思うけど、固定給や社会保障などの条件が、この世界では破格だったようだ。だけど、ほとんどが兵としては素人なので、訓練をする必要があった。
再募集した亜人の兵と、すでに兵として働いてもらっている古参の兵もついでに、新兵の訓練を大々的に行うことになった。その数は8万人。アースレイン軍のそのほとんどが、訓練地である、ルソー平原へと集まっていた。
「新兵はアリューゼに、亜人の訓練はクリシュナに、古参兵はアズキに訓練の指揮を任せるよ。他の将軍は各自サポートで」
新兵をアズキに任せると、壊してしまいそうで怖い。案の定、アズキの訓練は異常に厳しいらしく、古参の兵たちでも音を上げる勢いであった。
亜人たちは、見る見るうちに戦術を理解して、集団戦闘を学んでいった。今まで、学ぶ機会がなかっただけで、理解力は、人間の兵より高いように思う。
集団訓練の中で、亜人の特色がよく見えてきた。巨人族の耐久力、リザードマンの瞬発力、ケンタウロスの突撃力、エルフの弓の精度、など、各、亜人の特徴が見えてくる。
「亜人の組み合わせ次第では、かなり強力な陣形を作ることができそうだ」
フィルナが、訓練の様子を見て、そう呟いた。
訓練と同時に、軍の編成も考え始めた。8万の大軍の編成は、大変であった。さらに半分以上が亜人で、特殊な編成に頭を悩ます。
「亜人の戦闘力を一箇所に集めるのは勿体無い。やはり分散して、各、師団に編成するのがいいと思う」
軍師であるフィルナが、今後の戦略を踏まえて、こう意見してくる。
「そうだね、その方が広範囲の戦略を立てやすいよね」
こうして、軍の編成案が決まったけど、ほとんどフィルナの意見で決定した。俺はウンウンと頷くだけで、なんとも頼りない。
軍は五つの師団と、四つの大隊で編成することになった。第一師団の師団長はクリシュナ。兵数は15,000。アースレイン軍、最大兵力で、主戦力になってもらう。その為に、かなり強力な編成となっている。第二師団の師団長はアズキ。兵数は15,000。歩兵や巨人族など、足は遅いが、耐久力のある編成となっている。第三師団の師団長はアリューゼ。兵数は12,000。騎兵やケンタウロスなど機動力のある編成になっていて、迅速な作戦には期待したい。第四師団の師団長はルソ。元ビュルディ国王の彼だが、軍の司令としての実績から、師団長に任命した。兵数は12,000。旧ビュルディ王国の攻城兵大隊を編成しており、攻城戦に適している。第五師団の師団長はジュゼ。旧ルムシア国王である。猛将と呼べるほどの将軍で、その戦闘力はガゼン兄弟を凌駕する。兵数は12,000で、旧ルムシア王国の鉄騎兵団を中心とした師団で、その防御力はアースレイン軍一と言ってもいいほどであった。
四つの大隊はそれぞれ特殊な任務を想定した部隊で、一つは裕太の護衛の為の近衛大隊、兵数は5,000。一つは、工作部隊であるファシーとヒュレルの特務大隊、兵数は3,000。一つは遊撃隊としての陽動部隊である突撃大隊、兵数は3,000。最後に、万能部隊である、汎用大隊、兵数5,000。こうした編成で決まった。
「こう見ると兵も増えたね・・」
俺がそう言うと、アズキも考え深くこう話す。
「そうだな、エイメルと二人で山賊に殴り込んだ時が懐かしいぞ」
「あん時はまだ、兵は30人だったかな・・あれもそんなに前でもないのにね・・」
その後も、俺とアズキは大軍となった自軍を微笑ましく見ていた。
さて、これだけの戦力が揃ってきたけど、さらにトドメの戦力を用意しようと考えた。そう、二回目のガチャである。経済状況が良くなったと言っても、まだまだオリハルコン硬貨100枚は大金であった。だけど、俺にはガチャ運が良いスキルがある。ここはやっぱりガチャを回したほうがいいだろう。まあ、本当はただたんにガチャがやりたいだけなんだけど・・
辺境東部の各都市で、新兵の募集で集まったのは2万人を数えた。アースレインの勇名もあると思うけど、固定給や社会保障などの条件が、この世界では破格だったようだ。だけど、ほとんどが兵としては素人なので、訓練をする必要があった。
再募集した亜人の兵と、すでに兵として働いてもらっている古参の兵もついでに、新兵の訓練を大々的に行うことになった。その数は8万人。アースレイン軍のそのほとんどが、訓練地である、ルソー平原へと集まっていた。
「新兵はアリューゼに、亜人の訓練はクリシュナに、古参兵はアズキに訓練の指揮を任せるよ。他の将軍は各自サポートで」
新兵をアズキに任せると、壊してしまいそうで怖い。案の定、アズキの訓練は異常に厳しいらしく、古参の兵たちでも音を上げる勢いであった。
亜人たちは、見る見るうちに戦術を理解して、集団戦闘を学んでいった。今まで、学ぶ機会がなかっただけで、理解力は、人間の兵より高いように思う。
集団訓練の中で、亜人の特色がよく見えてきた。巨人族の耐久力、リザードマンの瞬発力、ケンタウロスの突撃力、エルフの弓の精度、など、各、亜人の特徴が見えてくる。
「亜人の組み合わせ次第では、かなり強力な陣形を作ることができそうだ」
フィルナが、訓練の様子を見て、そう呟いた。
訓練と同時に、軍の編成も考え始めた。8万の大軍の編成は、大変であった。さらに半分以上が亜人で、特殊な編成に頭を悩ます。
「亜人の戦闘力を一箇所に集めるのは勿体無い。やはり分散して、各、師団に編成するのがいいと思う」
軍師であるフィルナが、今後の戦略を踏まえて、こう意見してくる。
「そうだね、その方が広範囲の戦略を立てやすいよね」
こうして、軍の編成案が決まったけど、ほとんどフィルナの意見で決定した。俺はウンウンと頷くだけで、なんとも頼りない。
軍は五つの師団と、四つの大隊で編成することになった。第一師団の師団長はクリシュナ。兵数は15,000。アースレイン軍、最大兵力で、主戦力になってもらう。その為に、かなり強力な編成となっている。第二師団の師団長はアズキ。兵数は15,000。歩兵や巨人族など、足は遅いが、耐久力のある編成となっている。第三師団の師団長はアリューゼ。兵数は12,000。騎兵やケンタウロスなど機動力のある編成になっていて、迅速な作戦には期待したい。第四師団の師団長はルソ。元ビュルディ国王の彼だが、軍の司令としての実績から、師団長に任命した。兵数は12,000。旧ビュルディ王国の攻城兵大隊を編成しており、攻城戦に適している。第五師団の師団長はジュゼ。旧ルムシア国王である。猛将と呼べるほどの将軍で、その戦闘力はガゼン兄弟を凌駕する。兵数は12,000で、旧ルムシア王国の鉄騎兵団を中心とした師団で、その防御力はアースレイン軍一と言ってもいいほどであった。
四つの大隊はそれぞれ特殊な任務を想定した部隊で、一つは裕太の護衛の為の近衛大隊、兵数は5,000。一つは、工作部隊であるファシーとヒュレルの特務大隊、兵数は3,000。一つは遊撃隊としての陽動部隊である突撃大隊、兵数は3,000。最後に、万能部隊である、汎用大隊、兵数5,000。こうした編成で決まった。
「こう見ると兵も増えたね・・」
俺がそう言うと、アズキも考え深くこう話す。
「そうだな、エイメルと二人で山賊に殴り込んだ時が懐かしいぞ」
「あん時はまだ、兵は30人だったかな・・あれもそんなに前でもないのにね・・」
その後も、俺とアズキは大軍となった自軍を微笑ましく見ていた。
さて、これだけの戦力が揃ってきたけど、さらにトドメの戦力を用意しようと考えた。そう、二回目のガチャである。経済状況が良くなったと言っても、まだまだオリハルコン硬貨100枚は大金であった。だけど、俺にはガチャ運が良いスキルがある。ここはやっぱりガチャを回したほうがいいだろう。まあ、本当はただたんにガチャがやりたいだけなんだけど・・
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