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Lesson3 期限切れ
STEP① 男がデキちゃった!?
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忙しい休日を過ごしたあの日以来、俺と館花さんは会う予定を立てられずにいた。それでも、コネクトでメッセージは送り合っている。以前一緒に買った紅茶の淹れ方を教えながら、仕事や他愛もない話を密接にやり取りするようになった。
そんな中、館花さんとの恋人体験も残り一週間を切ったある日。それは仕事がもうすぐ終わりに近づいた頃だった。突然、ある人物からメッセージがあった。
スマートフォンの振動を感じ、ポケットから取りだす。スマートフォンの画面を明るくして確かめる。蘭子だった。メッセージの内容を見ると、そこには少し焦っているような雰囲気が見受けられた。
『大変! 友達から聞いたんだけど、佳織が他の男の人とデートしてるの見たんだって!!』
蘭子もイチコイ作戦のルールは知ってるはずなんだけどな……。
俺は蘭子にメッセージを送る。
『俺と館花さんは本当の恋人じゃないんだし、館花さんが他の男とデートしてても俺達の間には何も問題はないだろ』
『そうじゃなくて! 偵察しよう!』
『なんで?』
『佳織の彼氏がどんな人なのか、友達として気になるじゃん!』
『……それって俺も行くの?』
『他人のデートを見て、客観的にどんなことが女性に喜ばれるのか学ぶチャンスでしょ!』
行きたくねぇ……。
どうせ蘭子もただ単に館花さんの彼氏がどんな人なのか気になるだけで、俺の恋人のなんたるかを学ばせる気など無いはずだ。
『他のヤツ誘えよ……』
『あれー? もしかして、佳織が他の男とデートしてるのを見たくないとか思ってるのかなー』
この……。
俺は強めにスマートフォンをタップして文面を作る。
『そんなことねぇよ。やってやるよ!』
『さすがきょっち! 話が分かるわね。偵察日はまた連絡するわ』
『分かった』
俺はアプリを終了させた。……厄介なことになったな。
蘭子の挑発でムキになってやると言ってしまったが、改めて冷静に考えるとやっぱりめんどくさい……。
俺は蘭子の指定した駅に向かっていた。電車に揺られ、車窓を眺めながら憂鬱な気分になっていた。
館花さんの彼氏か……。どんな人なんだろうなぁ……。
俺はめんどくさいと思いながら、館花さんと付き合っている男の人がどういう人なのか、なんだかんだ気になっていた。
本当の館花さんを理解してくれる人だといいな……。
電車を降り、帰宅ラッシュの人混みの流れに沿って改札を出た。
「おーっす! きょっち」
蘭子が改札の前で手を振っていた。
「はいはい。来ましたよ」
生足を出したマリン色のミモレ丈スカートに何語か分からない文字の入った白のインナー、その上に羽織った黒のジャケット。そして、なにより目立ったのは黒のサングラスだ。
「ちょっと、なんで変装してこないのよー?」
不満そうに腕組みをする蘭子。俺の服装はそのまま仕事場から来た服装。グレーのパーカーに淡い黄色のスラックスという普通の服装だ。
「そこまでする必要あるか?」
「そうじゃないと気分が出ないじゃない」
気分って、なんの?
「それじゃ、偵察しに行こうー!」
そう言ってつかつか歩きだす蘭子。俺は駅の出口へ向かう蘭子を追った。
俺と蘭子がやってきたのは旅行会社の店舗の前。旅行会社のある歩道とは反対の歩道にいる。俺達は旅行会社の店舗に背を向けてガードパイプに座っていた。旅行会社の店舗はもちろん、館花さんが働いている場所だ。
「私の友達が佳織と彼氏らしき人を見た時刻は二回とも二十時~二十二時頃。つまり、仕事帰りの可能性が高いのよ」
「それで、仕事帰りをつけるのか」
俺達は途中で買った菓子パンを食べていた。
「でもさ、今日必ずその男の人とデートするかどうかは分からないんだろ?」
「まあね」
「今日は違うってなった時はどうするんだよ?」
「その時は日を改めるに決まってるじゃん」
やっぱり続くのか……。
「蘭子、友達から聞いたって言ったよな?」
「そうだけど、どうかした?」
「それってただの見間違いっていう可能性もあるんじゃないのか?」
「高校の時佳織とよく遊んでたし、同窓会の時にも会ってるから間違いないって」
蘭子は自信満々に笑みを浮かべた。
「ふーん……」
ま、少し経てば分かるか。
そんな中、館花さんとの恋人体験も残り一週間を切ったある日。それは仕事がもうすぐ終わりに近づいた頃だった。突然、ある人物からメッセージがあった。
スマートフォンの振動を感じ、ポケットから取りだす。スマートフォンの画面を明るくして確かめる。蘭子だった。メッセージの内容を見ると、そこには少し焦っているような雰囲気が見受けられた。
『大変! 友達から聞いたんだけど、佳織が他の男の人とデートしてるの見たんだって!!』
蘭子もイチコイ作戦のルールは知ってるはずなんだけどな……。
俺は蘭子にメッセージを送る。
『俺と館花さんは本当の恋人じゃないんだし、館花さんが他の男とデートしてても俺達の間には何も問題はないだろ』
『そうじゃなくて! 偵察しよう!』
『なんで?』
『佳織の彼氏がどんな人なのか、友達として気になるじゃん!』
『……それって俺も行くの?』
『他人のデートを見て、客観的にどんなことが女性に喜ばれるのか学ぶチャンスでしょ!』
行きたくねぇ……。
どうせ蘭子もただ単に館花さんの彼氏がどんな人なのか気になるだけで、俺の恋人のなんたるかを学ばせる気など無いはずだ。
『他のヤツ誘えよ……』
『あれー? もしかして、佳織が他の男とデートしてるのを見たくないとか思ってるのかなー』
この……。
俺は強めにスマートフォンをタップして文面を作る。
『そんなことねぇよ。やってやるよ!』
『さすがきょっち! 話が分かるわね。偵察日はまた連絡するわ』
『分かった』
俺はアプリを終了させた。……厄介なことになったな。
蘭子の挑発でムキになってやると言ってしまったが、改めて冷静に考えるとやっぱりめんどくさい……。
俺は蘭子の指定した駅に向かっていた。電車に揺られ、車窓を眺めながら憂鬱な気分になっていた。
館花さんの彼氏か……。どんな人なんだろうなぁ……。
俺はめんどくさいと思いながら、館花さんと付き合っている男の人がどういう人なのか、なんだかんだ気になっていた。
本当の館花さんを理解してくれる人だといいな……。
電車を降り、帰宅ラッシュの人混みの流れに沿って改札を出た。
「おーっす! きょっち」
蘭子が改札の前で手を振っていた。
「はいはい。来ましたよ」
生足を出したマリン色のミモレ丈スカートに何語か分からない文字の入った白のインナー、その上に羽織った黒のジャケット。そして、なにより目立ったのは黒のサングラスだ。
「ちょっと、なんで変装してこないのよー?」
不満そうに腕組みをする蘭子。俺の服装はそのまま仕事場から来た服装。グレーのパーカーに淡い黄色のスラックスという普通の服装だ。
「そこまでする必要あるか?」
「そうじゃないと気分が出ないじゃない」
気分って、なんの?
「それじゃ、偵察しに行こうー!」
そう言ってつかつか歩きだす蘭子。俺は駅の出口へ向かう蘭子を追った。
俺と蘭子がやってきたのは旅行会社の店舗の前。旅行会社のある歩道とは反対の歩道にいる。俺達は旅行会社の店舗に背を向けてガードパイプに座っていた。旅行会社の店舗はもちろん、館花さんが働いている場所だ。
「私の友達が佳織と彼氏らしき人を見た時刻は二回とも二十時~二十二時頃。つまり、仕事帰りの可能性が高いのよ」
「それで、仕事帰りをつけるのか」
俺達は途中で買った菓子パンを食べていた。
「でもさ、今日必ずその男の人とデートするかどうかは分からないんだろ?」
「まあね」
「今日は違うってなった時はどうするんだよ?」
「その時は日を改めるに決まってるじゃん」
やっぱり続くのか……。
「蘭子、友達から聞いたって言ったよな?」
「そうだけど、どうかした?」
「それってただの見間違いっていう可能性もあるんじゃないのか?」
「高校の時佳織とよく遊んでたし、同窓会の時にも会ってるから間違いないって」
蘭子は自信満々に笑みを浮かべた。
「ふーん……」
ま、少し経てば分かるか。
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