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世界の終わり編
第226話 夜明け、そして朝焼け
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トゥール「楽だなぁ」
トゥールは鳳凰の背に乗りながら風を感じていた。
鳳凰は華麗に隕石の隙間を通り抜けていく。
カナメル「召喚魔法習得すれば良いのに」
トゥール「あーでも昔ムーにトゥールは召喚魔法のセンスがないって言われたんだよなぁ」
カナメル「残念だね」
余裕のある二人とは違い、ツグルは真っ直ぐに前を見ていた。
ツグル「嫌な気配がする」
ツグルの体は自分の意思とは反して何かを拒絶している、
そんな感覚があった。
ツグル「今、俺が聖属性を持っているからか?」
トゥール「そうかもな」
カナメル「ん?まぁいいや、とにかくツグルが無の神の首をとることには変わりないんだよね?」
セリアの聖属性を一時的に受け継いでいる事実を知らないカナメルは不思議そうにしながらも納得した様子だった。
トゥール「そういうこと。何としても俺とカナメルがツグルを無の神の前まで届ける」
その時、突然鳳凰は上昇することをやめた。
鳳凰は苦しそうにもがいてる。
カナメル「どうやらこれ以上先には行けないらしい」
トゥール「お、そうか~でも助かったよ。この先は隕石の欠片も落ちてこなさそうだし、俺だけでも十分だ。サンキューな、カナメル、鳳凰」
ツグル「ありがとう」
ツグルの真っ直ぐな言葉にカナメルは照れくさそうに言い放った。
カナメル「地上で待ってるよ」
トゥールはツグルを掴んで空へと駆け出した。
トゥール「さぁて、ケリをつけるか!!」
鳳凰は隕石を破壊しながら地上へと下降していく。
ツグル「よし、行くぞ!!」
トゥールは障害物の少ない上空をスイスイと上昇していた。
トゥール「なーんか、具合悪くなってきたなぁ」
ツグル「大丈夫か?」
確かにトゥールの顔色は悪くなっていた。
トゥール「痛っ、、、、」
気が付けばトゥールの皮膚は黒ずみ、出血している。
ツグル「なんだ、これは」
ツグルの身体から聖属性の魔力が溢れ、闇の魔力を弾いているように見える。
トゥール「そりゃカナメルの鳳凰が来れないわけだ、近づけばあらゆる生物が消滅するんだろうさ」
しかし、トゥールの身体は黄色のオーラによって再生していた。
苦痛に耐えながら、腐敗と再生を繰り返しトゥールの身体は何とか保たれていた。
トゥール「こんなに用意周到なんだ、俺たちが近くまで来てるなんて思ってないだろうな」
ツグル「確実に仕留めてみせる」
トゥール「さっさと終わらせちまうか!」
トゥールは速度を上げ、真っ直ぐに空へと向かう。
隕石の森を抜けた先に、幽体の悪魔となった無の神がいた。
トゥール「見つけた!!」
トゥールは限界を超え、更に速度を上げる。
無の神「しつこい奴等だ」
無の神が空間を引っ掻くと、いくつもの爪の斬撃がトゥールとツグルを襲った。
安定しない風迅速で避けることは不可能である。
トゥール「ここまで近付けば行けるだろう。行ってこい!!ツグル!!!!」
トゥールはツグルの手を掴み、思いっ切り空へと投げた。
無数の爪の斬撃の間をすり抜け、ツグルは無の神へと向かう。
トゥール「ぐはぁ!!!、、、」
爪の斬撃はトゥールに突き刺さり、トゥールは血と共に地へと落ちていく。
ツグル「終わらせる!!」
白い剣を構え、無の神へと迫るツグル。
しかし、無の神は不気味に笑いながら口を開いた。
無の神「何重にも仕掛けたトラップを潜り抜け、この空の上まで来たことを褒めてやろう。しかし、我にはまだ余力がある。満身創痍の貴様を地に落とすことなど造作もない」
無の神はツグルに向けて手を開いた。
闇の波動がツグルの動きを止める。
ツグル「く、、、、」
動けなくなったツグルはそのまま下へと落下し始めた。
無の神「どれだけの助けを得て、どれだけの運に恵まれようとも、最後の最後に一歩及ばなければ無意味というものよ」
ツグルは何とか腕を動かし、白い剣を投擲した。
しかし、剣は無の神の爪に弾かれた。
無の神「地獄に堕ちろ、人間ども」
倒さなければいけないのに。
ここで倒さなければこの世界は終わってしまう。
勇者になるつもりはない、ただ無の神を倒すことがツグルにとっては使命であり義務だった。
昔読んだ本の中の主人公なら、ここで力が覚醒して必ず悪を滅ぼすのだろう。
しかしツグルは違う、ただの神殺しの怪物である。
今となってはその怪物すらもいなくなってしまった。
今までは運に恵まれただけだった、いつだって誰かが助けてくれた、内なる怪物が力を与えてくれた。
もう人の手は借り尽くした。
今は無力な男が一人、空から落ちているだけである。
圧倒的絶望感に苛まれながら、ツグルは上空にいる無の神を睨みつけることしか出来なかった。
その時、目の前に白い扉が出現し、扉が開いた。
そこから誰かの手が差し伸べられる。
考える間もなく、ツグルはその手を掴んだ。
扉の中へ入った瞬間、ツグルは無の神の上空にいた。
正確には無の神の上空にあるもう一つの白い扉から飛び出したのだ。
無の神「六人以外にも我の中に誰かがいたというのか!?」
下方にいる無の神は頭を抑えながら、なにやら叫んでいる。
「よくやった、ツグル」
声をかけられたツグルは隣を見た。
そこにいたのはツグルの父、マイケルだった。
ツグル「父さん!?」
マイケル「奴を倒せ、これが最後のチャンスだ」
マイケルの身体は無の神の闇の魔力により腐敗が進行していた。
マイケル「あまりにも重いものを背負わせてしまったね、ごめん。そしてありがとう、ツグルは自慢の息子だ」
ツグル「父さん!俺、父さんに話したいことが沢山あるんだ!!トゥール達と出会ったこと、沢山の強者と戦ったこと、あと、、、」
ツグルの言葉を聞き、マイケルは微笑みながら、粉々に砕け散った。
カナメルがこの空の上へ来れなかった理由は無の神の闇の魔力を鳳凰が感知し、警戒したからだ。
マイケルは文字通り命を懸けて、ツグルのピンチに駆けつけたのだった。
ツグル「、、、、、、父さん」
ツグルは涙を拭い、白い剣を出現させ、手に取った。
ツグル「、、、、父さんの復讐も、この世界の命運も、トゥール達への罪滅ぼしも、全部俺が引き受ける」
無の神は上空からのツグルの接近に気付き、爪で空間を引き裂いた。
爪の斬撃がツグルへと迫る、しかしツグルはその斬撃を全身に受けながら真っ直ぐに無の神へと落ちた。
もう痛みなど感じない、一瞬たりとも無の神から目を離さなかった。
無の神「生意気なガキめ!!」
あっという間に無の神の目の前まで辿り着いたツグルは白い剣に全ての力、魔力、想いを乗せた。
ツグル「俺は、、、神殺しの怪物だ!!!」
白銀に輝く一閃は無の神の魂の一片すら残さない程に全てを焼き尽くした。
その証拠に、終わりへのカウントダウンとなっていた隕石は霧となって消えた。
ツグル「終わった、ようやく終わった。やったよ皆、俺、、、やったよ!!!セリア!!!」
傷だらけの身体に痛みを感じながら、ツグルは空から落ちていた。
気がつくと夜は明け、朝焼けが眩しかった。
ツグルは早く皆に会いたいと思った。
トゥールは鳳凰の背に乗りながら風を感じていた。
鳳凰は華麗に隕石の隙間を通り抜けていく。
カナメル「召喚魔法習得すれば良いのに」
トゥール「あーでも昔ムーにトゥールは召喚魔法のセンスがないって言われたんだよなぁ」
カナメル「残念だね」
余裕のある二人とは違い、ツグルは真っ直ぐに前を見ていた。
ツグル「嫌な気配がする」
ツグルの体は自分の意思とは反して何かを拒絶している、
そんな感覚があった。
ツグル「今、俺が聖属性を持っているからか?」
トゥール「そうかもな」
カナメル「ん?まぁいいや、とにかくツグルが無の神の首をとることには変わりないんだよね?」
セリアの聖属性を一時的に受け継いでいる事実を知らないカナメルは不思議そうにしながらも納得した様子だった。
トゥール「そういうこと。何としても俺とカナメルがツグルを無の神の前まで届ける」
その時、突然鳳凰は上昇することをやめた。
鳳凰は苦しそうにもがいてる。
カナメル「どうやらこれ以上先には行けないらしい」
トゥール「お、そうか~でも助かったよ。この先は隕石の欠片も落ちてこなさそうだし、俺だけでも十分だ。サンキューな、カナメル、鳳凰」
ツグル「ありがとう」
ツグルの真っ直ぐな言葉にカナメルは照れくさそうに言い放った。
カナメル「地上で待ってるよ」
トゥールはツグルを掴んで空へと駆け出した。
トゥール「さぁて、ケリをつけるか!!」
鳳凰は隕石を破壊しながら地上へと下降していく。
ツグル「よし、行くぞ!!」
トゥールは障害物の少ない上空をスイスイと上昇していた。
トゥール「なーんか、具合悪くなってきたなぁ」
ツグル「大丈夫か?」
確かにトゥールの顔色は悪くなっていた。
トゥール「痛っ、、、、」
気が付けばトゥールの皮膚は黒ずみ、出血している。
ツグル「なんだ、これは」
ツグルの身体から聖属性の魔力が溢れ、闇の魔力を弾いているように見える。
トゥール「そりゃカナメルの鳳凰が来れないわけだ、近づけばあらゆる生物が消滅するんだろうさ」
しかし、トゥールの身体は黄色のオーラによって再生していた。
苦痛に耐えながら、腐敗と再生を繰り返しトゥールの身体は何とか保たれていた。
トゥール「こんなに用意周到なんだ、俺たちが近くまで来てるなんて思ってないだろうな」
ツグル「確実に仕留めてみせる」
トゥール「さっさと終わらせちまうか!」
トゥールは速度を上げ、真っ直ぐに空へと向かう。
隕石の森を抜けた先に、幽体の悪魔となった無の神がいた。
トゥール「見つけた!!」
トゥールは限界を超え、更に速度を上げる。
無の神「しつこい奴等だ」
無の神が空間を引っ掻くと、いくつもの爪の斬撃がトゥールとツグルを襲った。
安定しない風迅速で避けることは不可能である。
トゥール「ここまで近付けば行けるだろう。行ってこい!!ツグル!!!!」
トゥールはツグルの手を掴み、思いっ切り空へと投げた。
無数の爪の斬撃の間をすり抜け、ツグルは無の神へと向かう。
トゥール「ぐはぁ!!!、、、」
爪の斬撃はトゥールに突き刺さり、トゥールは血と共に地へと落ちていく。
ツグル「終わらせる!!」
白い剣を構え、無の神へと迫るツグル。
しかし、無の神は不気味に笑いながら口を開いた。
無の神「何重にも仕掛けたトラップを潜り抜け、この空の上まで来たことを褒めてやろう。しかし、我にはまだ余力がある。満身創痍の貴様を地に落とすことなど造作もない」
無の神はツグルに向けて手を開いた。
闇の波動がツグルの動きを止める。
ツグル「く、、、、」
動けなくなったツグルはそのまま下へと落下し始めた。
無の神「どれだけの助けを得て、どれだけの運に恵まれようとも、最後の最後に一歩及ばなければ無意味というものよ」
ツグルは何とか腕を動かし、白い剣を投擲した。
しかし、剣は無の神の爪に弾かれた。
無の神「地獄に堕ちろ、人間ども」
倒さなければいけないのに。
ここで倒さなければこの世界は終わってしまう。
勇者になるつもりはない、ただ無の神を倒すことがツグルにとっては使命であり義務だった。
昔読んだ本の中の主人公なら、ここで力が覚醒して必ず悪を滅ぼすのだろう。
しかしツグルは違う、ただの神殺しの怪物である。
今となってはその怪物すらもいなくなってしまった。
今までは運に恵まれただけだった、いつだって誰かが助けてくれた、内なる怪物が力を与えてくれた。
もう人の手は借り尽くした。
今は無力な男が一人、空から落ちているだけである。
圧倒的絶望感に苛まれながら、ツグルは上空にいる無の神を睨みつけることしか出来なかった。
その時、目の前に白い扉が出現し、扉が開いた。
そこから誰かの手が差し伸べられる。
考える間もなく、ツグルはその手を掴んだ。
扉の中へ入った瞬間、ツグルは無の神の上空にいた。
正確には無の神の上空にあるもう一つの白い扉から飛び出したのだ。
無の神「六人以外にも我の中に誰かがいたというのか!?」
下方にいる無の神は頭を抑えながら、なにやら叫んでいる。
「よくやった、ツグル」
声をかけられたツグルは隣を見た。
そこにいたのはツグルの父、マイケルだった。
ツグル「父さん!?」
マイケル「奴を倒せ、これが最後のチャンスだ」
マイケルの身体は無の神の闇の魔力により腐敗が進行していた。
マイケル「あまりにも重いものを背負わせてしまったね、ごめん。そしてありがとう、ツグルは自慢の息子だ」
ツグル「父さん!俺、父さんに話したいことが沢山あるんだ!!トゥール達と出会ったこと、沢山の強者と戦ったこと、あと、、、」
ツグルの言葉を聞き、マイケルは微笑みながら、粉々に砕け散った。
カナメルがこの空の上へ来れなかった理由は無の神の闇の魔力を鳳凰が感知し、警戒したからだ。
マイケルは文字通り命を懸けて、ツグルのピンチに駆けつけたのだった。
ツグル「、、、、、、父さん」
ツグルは涙を拭い、白い剣を出現させ、手に取った。
ツグル「、、、、父さんの復讐も、この世界の命運も、トゥール達への罪滅ぼしも、全部俺が引き受ける」
無の神は上空からのツグルの接近に気付き、爪で空間を引き裂いた。
爪の斬撃がツグルへと迫る、しかしツグルはその斬撃を全身に受けながら真っ直ぐに無の神へと落ちた。
もう痛みなど感じない、一瞬たりとも無の神から目を離さなかった。
無の神「生意気なガキめ!!」
あっという間に無の神の目の前まで辿り着いたツグルは白い剣に全ての力、魔力、想いを乗せた。
ツグル「俺は、、、神殺しの怪物だ!!!」
白銀に輝く一閃は無の神の魂の一片すら残さない程に全てを焼き尽くした。
その証拠に、終わりへのカウントダウンとなっていた隕石は霧となって消えた。
ツグル「終わった、ようやく終わった。やったよ皆、俺、、、やったよ!!!セリア!!!」
傷だらけの身体に痛みを感じながら、ツグルは空から落ちていた。
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