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第二部 高校生編
舞台裏で物凄くラブコメしてたんだけど、これ一人称だからさ
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どことなく恐ろしい水曜日を終えて。
陸上部の手伝いも終えた木曜日の放課後。
校門を出る辺りで見慣れた・・・しかし最近はあまり見なかった背中を発見した。
「部長?」
「あ、安心院君・・・やっと、来たんだね」
相も変わらずロリロリしいスタイルな軽音部部長、利根川梅雨。この強制的上目遣いで話されるのは一体いつ振りか。
「やっと、というと・・・随分待っていたんですかね?」
「ああ、結構ね」
「そうですか」
ついこの間まで徹底的に避けられていたが、今日はそういう事でもないようだ。
何かに立ち向かうような・・・決意に満たされた表情をしている。
「少し、歩こうか」
「そうですね。送りますよ」
「いやいや、途中まででいいさ」
「何を言います。もう逢魔が時だ。こんな時間に女性を一人歩きさせては沽券にかかわる。送らせてください」
「そうかい? ・・・君がそういうんなら、まあやぶさかでもないが・・・」
「ありがとうございます」
それに俺の自宅と部長の自宅は全くの別方向って程じゃない。
今日限りだし、長めの寄り道ってことで許してくれるだろう。
「じゃあ行こうか」
二人並んで歩きだす。
30センチ以上の身長差はそのまま歩幅の差となり、普通に歩いているだけでも部長は駆け足気味にならないといけないだろう。
故に俺は最大限スピードを落として、部長のペースに合わせる。
「こうして面と向かって話すのも久しぶりですねえ」
「そうだね。前は・・・君にミズハラしたのを謝った時だったか」
「未だによくわからないんですけど、ミズハラって何なんです?」
当時すでに答えは得たが、ここで聞かねば不自然だろう。
「ああ、ミズハラというのはミュージックハラスメントの略でね。音楽関連のいやがらせ行為の事だ。例としては音楽知識でマウントを取る。カラオケや鼻歌にいきなりハモっていく。などがある」
「・・・かつてない概念ですね」
いやまあ、そういう感じの事をされたことはあるし、時と場合に寄るとも思うのだが。
しかしミズハラという単語は初耳である。
「嫌がらせ行為なんて全部時と場合さ。恋人が囁けば愛の言葉でも、他人が言えばセクハラになるようにね」
「親密故に許される行為、ですか」
「そういう事さ。あの時君は僕のミズハラを許してくれたよね」
「そうですね」
そもそもハラスメントという程の事をされた覚えもない。
その後なじみが一瞬いなくなった時は血の気が引いたが、それは部長と関係のない話だ。
「じゃあ君は・・・僕の事、それなりに、その・・・なんだ。親密、な間柄だという事で、良いのかな?」
「まあ、さっきの理屈を引用するならそうなりますね」
「そ、そうかい・・・」
部長はそれっきり沈黙してしまう。
一体何なんだ。
この、付き合う直前のカップルみたいな距離感の駆け引きは。
これじゃあまるで部長が俺の事を好いているかのようじゃないか。
いやいや流石に無い。あってたまるものか。
別に部長の事が嫌いとかそういう訳じゃないが、仮に『そういう』意味で好かれているというのなら困る。
正直なじみと微の二人体制の時点で若干の心労がある。しかしそれでも俺がどちらかを断りきることが出来ないのはどちらにも並々ならぬ感情を持っているからだ。ベクトルや強弱こそ違えど、きっぱり捨て去るには余りにも重い。
それに微の視点に立ってみれば、俺は虐めという絶望の中で手を差し伸べた相手で、歪んでいく己に付き添ってくれた相手で、歪んだ自分を完全に理解してくれる相手。そりゃあ諦められないだろうし、俺から絶縁するのも申し訳ない。
なじみからすれば愛情が積み重なり続けた相手で、それを受け入れてくれる相手で、俺としても本当に愛している。
そんなどうあがいても消しきれないお互いの感情を誤魔化す苦肉の策が現状だ。
しかし部長には・・・正直言って、そこまでしようと思う程感情移入は無い。
なので今のまやっとした距離感の探り合いはもっとこう、先輩後輩からただの友達、みたいな感じの変遷を行うためのものであると非常に嬉しい。というか気楽だ。
そもそもそういう背景が無くても断ったが。
だってホラ・・・俺ってなんていうか、おっぱい星人だからさ。ロリはちょっと、守備範囲外。昔はイケたんだけど、今はなじみでさっぱり矯正されたよ。年食うと性癖落ち着いて女の子が可愛そうなのだと抜けなくなるあれに似ている。
顔は悪くないけどなじみと比べるとどうも見劣りするし、性格もちょっと良くわからないとこあるしなぁ・・・ミズハラとか。
友達ならそれでもいいんだけど、恋人には刺激より安心感が欲しい派閥の人間だし。
恐ろしく最低な採点をしてしまったが、これが本音だ。
まあ、実際のところ『そういう』意味で好かれていることは無いだろう。どこぞでフラグを立てた覚えもないしな。もし仮に好かれていたとしても、時間的に考えれば苦肉の策を打つ必要があるほどのクソデカ感情に育っているとも考えにくい。シンプルに断れば問題あるまい。
「安心院君、ここまででいいよ」
「そうですか? まだ少しありますけど」
「いいさ。どうせ5分もないよ。それに少し、一人になりたいからね」
「・・・そういう事なら、まあ、わかりました」
部長の家を少し離れたあたりで解散した。
元より俺から押し売りしたような同行だ。否と言われればそれまででしかない。
「そういえば」
「うん?」
「来週からの部活ってどうします? 部長が全然来てくれないから何したらいいのかわからないんですけど」
「君ね・・・そう言うときの為に軽音魂のグループがあるんだろう? そこで相談してくれたらもっと早くに対応できたのに」
「ああ、そういえば。どうもアナログ人間なもので、そういう発想が少ないんですよね」
「直した方が良いよ?」
「肝に銘じます」
「あー・・・それで軽音部だっけ。来週からは僕もちゃんと出るよ。長い事欠席してて済まなかった」
「いえいえ。大人数ならまだしも部長と俺の二人だけですからね。その辺の融通はいくらでも利きますよ」
このあたりは小規模だからこそのフットワークだ。
「それじゃあまた来週にでも」
「・・・そうだね、来週に」
薄暗い道で手を振って別れた。
少し一人になりたいと言っていた部長は、一人で何を考えて歩いているのだろうか。
*
まあ部長が何を考えていようが俺には関係のない話だ。正直な所そこまで興味があるわけでもない。
俺が持っていた関心は恋愛感情を持たれていると困るからやめてくれ、というある種自分本位の関心だ。
所で『噂をすれば影』という諺をご存じだろうか。
要は誰それについて話しているとその誰それがいつの間にか背後にいる、という風な、言ってしまえば『フラグ』という奴だ。
科学的に考えてそうそうあることでもないはずなのだが、言霊の威力が凄まじいのか結構ある様に感じてしまう。傘を持っていると雨が降らないとか、トーストを落とした時にバターを塗った面が下を向いて着地する確率は着地先に敷いてあるカーペットの値段に比例するとか。例を挙げればキリがないが所謂ジンクスであろう。
さて、俺は先程脳内限定とはいえなじみと微の関係性について言及した。
先述したジンクスになぞらえるなら、その懸念が今まさに影となってやってきたわけである。
部屋に入って俺の視界に飛び込んできた光景は、どちらかと言えば、杞憂だったと安堵する所なのだろうか。
両手を後ろ手に縛られる微と、今まさに微の両足を縛り上げたなじみ。
一言で言うなら、そういう光景が出来ていた。
納得の犯罪臭。
「・・・いやちゃうんよ」
それは、誰が言った一言だっただろうか。
少なくとも俺には、全員の心が一致団結した結果生まれた、ある種の相互理解の様に思えた。
陸上部の手伝いも終えた木曜日の放課後。
校門を出る辺りで見慣れた・・・しかし最近はあまり見なかった背中を発見した。
「部長?」
「あ、安心院君・・・やっと、来たんだね」
相も変わらずロリロリしいスタイルな軽音部部長、利根川梅雨。この強制的上目遣いで話されるのは一体いつ振りか。
「やっと、というと・・・随分待っていたんですかね?」
「ああ、結構ね」
「そうですか」
ついこの間まで徹底的に避けられていたが、今日はそういう事でもないようだ。
何かに立ち向かうような・・・決意に満たされた表情をしている。
「少し、歩こうか」
「そうですね。送りますよ」
「いやいや、途中まででいいさ」
「何を言います。もう逢魔が時だ。こんな時間に女性を一人歩きさせては沽券にかかわる。送らせてください」
「そうかい? ・・・君がそういうんなら、まあやぶさかでもないが・・・」
「ありがとうございます」
それに俺の自宅と部長の自宅は全くの別方向って程じゃない。
今日限りだし、長めの寄り道ってことで許してくれるだろう。
「じゃあ行こうか」
二人並んで歩きだす。
30センチ以上の身長差はそのまま歩幅の差となり、普通に歩いているだけでも部長は駆け足気味にならないといけないだろう。
故に俺は最大限スピードを落として、部長のペースに合わせる。
「こうして面と向かって話すのも久しぶりですねえ」
「そうだね。前は・・・君にミズハラしたのを謝った時だったか」
「未だによくわからないんですけど、ミズハラって何なんです?」
当時すでに答えは得たが、ここで聞かねば不自然だろう。
「ああ、ミズハラというのはミュージックハラスメントの略でね。音楽関連のいやがらせ行為の事だ。例としては音楽知識でマウントを取る。カラオケや鼻歌にいきなりハモっていく。などがある」
「・・・かつてない概念ですね」
いやまあ、そういう感じの事をされたことはあるし、時と場合に寄るとも思うのだが。
しかしミズハラという単語は初耳である。
「嫌がらせ行為なんて全部時と場合さ。恋人が囁けば愛の言葉でも、他人が言えばセクハラになるようにね」
「親密故に許される行為、ですか」
「そういう事さ。あの時君は僕のミズハラを許してくれたよね」
「そうですね」
そもそもハラスメントという程の事をされた覚えもない。
その後なじみが一瞬いなくなった時は血の気が引いたが、それは部長と関係のない話だ。
「じゃあ君は・・・僕の事、それなりに、その・・・なんだ。親密、な間柄だという事で、良いのかな?」
「まあ、さっきの理屈を引用するならそうなりますね」
「そ、そうかい・・・」
部長はそれっきり沈黙してしまう。
一体何なんだ。
この、付き合う直前のカップルみたいな距離感の駆け引きは。
これじゃあまるで部長が俺の事を好いているかのようじゃないか。
いやいや流石に無い。あってたまるものか。
別に部長の事が嫌いとかそういう訳じゃないが、仮に『そういう』意味で好かれているというのなら困る。
正直なじみと微の二人体制の時点で若干の心労がある。しかしそれでも俺がどちらかを断りきることが出来ないのはどちらにも並々ならぬ感情を持っているからだ。ベクトルや強弱こそ違えど、きっぱり捨て去るには余りにも重い。
それに微の視点に立ってみれば、俺は虐めという絶望の中で手を差し伸べた相手で、歪んでいく己に付き添ってくれた相手で、歪んだ自分を完全に理解してくれる相手。そりゃあ諦められないだろうし、俺から絶縁するのも申し訳ない。
なじみからすれば愛情が積み重なり続けた相手で、それを受け入れてくれる相手で、俺としても本当に愛している。
そんなどうあがいても消しきれないお互いの感情を誤魔化す苦肉の策が現状だ。
しかし部長には・・・正直言って、そこまでしようと思う程感情移入は無い。
なので今のまやっとした距離感の探り合いはもっとこう、先輩後輩からただの友達、みたいな感じの変遷を行うためのものであると非常に嬉しい。というか気楽だ。
そもそもそういう背景が無くても断ったが。
だってホラ・・・俺ってなんていうか、おっぱい星人だからさ。ロリはちょっと、守備範囲外。昔はイケたんだけど、今はなじみでさっぱり矯正されたよ。年食うと性癖落ち着いて女の子が可愛そうなのだと抜けなくなるあれに似ている。
顔は悪くないけどなじみと比べるとどうも見劣りするし、性格もちょっと良くわからないとこあるしなぁ・・・ミズハラとか。
友達ならそれでもいいんだけど、恋人には刺激より安心感が欲しい派閥の人間だし。
恐ろしく最低な採点をしてしまったが、これが本音だ。
まあ、実際のところ『そういう』意味で好かれていることは無いだろう。どこぞでフラグを立てた覚えもないしな。もし仮に好かれていたとしても、時間的に考えれば苦肉の策を打つ必要があるほどのクソデカ感情に育っているとも考えにくい。シンプルに断れば問題あるまい。
「安心院君、ここまででいいよ」
「そうですか? まだ少しありますけど」
「いいさ。どうせ5分もないよ。それに少し、一人になりたいからね」
「・・・そういう事なら、まあ、わかりました」
部長の家を少し離れたあたりで解散した。
元より俺から押し売りしたような同行だ。否と言われればそれまででしかない。
「そういえば」
「うん?」
「来週からの部活ってどうします? 部長が全然来てくれないから何したらいいのかわからないんですけど」
「君ね・・・そう言うときの為に軽音魂のグループがあるんだろう? そこで相談してくれたらもっと早くに対応できたのに」
「ああ、そういえば。どうもアナログ人間なもので、そういう発想が少ないんですよね」
「直した方が良いよ?」
「肝に銘じます」
「あー・・・それで軽音部だっけ。来週からは僕もちゃんと出るよ。長い事欠席してて済まなかった」
「いえいえ。大人数ならまだしも部長と俺の二人だけですからね。その辺の融通はいくらでも利きますよ」
このあたりは小規模だからこそのフットワークだ。
「それじゃあまた来週にでも」
「・・・そうだね、来週に」
薄暗い道で手を振って別れた。
少し一人になりたいと言っていた部長は、一人で何を考えて歩いているのだろうか。
*
まあ部長が何を考えていようが俺には関係のない話だ。正直な所そこまで興味があるわけでもない。
俺が持っていた関心は恋愛感情を持たれていると困るからやめてくれ、というある種自分本位の関心だ。
所で『噂をすれば影』という諺をご存じだろうか。
要は誰それについて話しているとその誰それがいつの間にか背後にいる、という風な、言ってしまえば『フラグ』という奴だ。
科学的に考えてそうそうあることでもないはずなのだが、言霊の威力が凄まじいのか結構ある様に感じてしまう。傘を持っていると雨が降らないとか、トーストを落とした時にバターを塗った面が下を向いて着地する確率は着地先に敷いてあるカーペットの値段に比例するとか。例を挙げればキリがないが所謂ジンクスであろう。
さて、俺は先程脳内限定とはいえなじみと微の関係性について言及した。
先述したジンクスになぞらえるなら、その懸念が今まさに影となってやってきたわけである。
部屋に入って俺の視界に飛び込んできた光景は、どちらかと言えば、杞憂だったと安堵する所なのだろうか。
両手を後ろ手に縛られる微と、今まさに微の両足を縛り上げたなじみ。
一言で言うなら、そういう光景が出来ていた。
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