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第8章 運命の時 呪いの儀式
310話 参戦
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拮抗するルミナとタナトスの戦いの天秤が僅かにタナトスに傾きかけた刹那、激突する両者の中間地点目掛け真っ赤な拳程の大きさの火球が幾つも飛来したかと思えば、まるで誘導弾の如くルミナを翻弄する青い刀身を悉く焼き尽くした。
「誰だ」
不意の援護に、ルミナは驚く。戦場を一瞥すらせずとも、誰も援護に入れない状況は理解できている。
「祝宴の花火にはまだ少し早いんですけど、ねぇ」
タナトスは忌々しそうに流星の先を見やる。拮抗する両者の間に割って入る事など現状の誰も出来ないと、この女も知っている。自然、手は止まる。驚くルミナと冷ややかな態度のタナトスの視線が交差する先、大通りの向こうには……男が立っていた。
惑星アヴァロンの魔導士、その中でも最高位の称号"魔導王"を冠するカルナだ。燃える様な赤い髪の好青年は、その手に一本の杖を握り締めている。持ち手に近い頭部は三日月形をした豪奢な装飾が施され、中央には爛々と輝く赤い宝石がはめ込まれ、その反対側には鍵の先端の様な矩形型の意匠が施された独特な形状の杖は、彼の星に伝わる楽園へと導く正しく鍵を模しているという。
彼等の先祖達は且つて鍵の入手を目論み、互いに敵対していた過去を持つ。それぞれが凄まじい力を持ち、且つ多くの仲間と共に無遠慮に力を振るったために世界は荒廃し徐々に疲弊していった。戦いはいつ終わるとも知れなかったが、その星に立ち寄ったアマテラスオオカミがその争いを止め、また調停役として尽力、更に復興の手伝いまでを行った事で平和的に戦いは終結した……というのが表向きの筋書き。
実際は当該惑星を監視する守護者からの依頼だった。拡大する戦乱はアヴァロン全人類絶滅の引き金になりかねないという理由から、星の加護により想定より早く接触した旗艦の協力を仰いだ。いわば、監視者側の打算だ。無論、彼等が知る由もない。
しかし経緯が、真実がどうであれ彼等は戦乱からの復興に尽力した旗艦への恩義を忘れてはおらず、旗艦と友好関係を結んだ。そんな歴史を持つ魔道士が、何処かへと封印された本物の代わりに継承する模倣品の鍵と共に戦場へと参じた。
「説明頂きたいですね。一体どういうつもりでこんな真似をしているのか」
まだ年若い未熟さと紙一重の熱さを内包した青年は、ルミナとタナトスに向けてその熱量とは真逆の冷静な声色で話しかける。
「フフッ、見て分からないかしら?それともそんな頭も持ち合わせていないの?」
好機。が、思う以上に冷静なカルナにルミナは何も語らない。彼女が辿り着いた真実は余りにも荒唐無稽過ぎて信じて貰えない可能性が高い。下手をすれば即、敵対される可能性を察したルミナは口をつぐむ。一方、タナトスは真摯に問いかけるカルナの態度を嘲笑った。
問答に意味など無いと分かっているのだ。旗艦アマテラスの民、アマツミカボシの大半は情報操作によりかつての英雄とスサノヲを見限り、守護者を選んだ。そして男は旗艦アマテラスに恩義があるアヴァロン出身。恩義に報いようと思うならば、民が支持する守護者と共にルミナと戦う選択肢しか残されていない。それに何よりカルナは現アヴァロンの代表。個人的な感情で軽々しく物事を判断できる立場でもない。
全ての状況が最悪の未来を描き出す。この男も敵に回るという未来だ。が、カルナの視線はずっとタナトスへと釘付けとなったまま。本来敵対すべきルミナを無視し、不敵に笑う女を不快そうに睨む。
「その上で聞きたいんですよ。タナトス、貴女が一体何を考えているのか」
「お断りよ、それに忙しいの。端役のボウヤは大人しく家に帰ってくれる?」
問答は全て無視、真面な回答を寄越すつもりのないタナトスの態度にカルナは沈黙した。一触即発の空気が映像から伝わってくる。裂帛の気迫が3人の中間地点でぶつかり合い、弾ける。
「ならば」
互いに睨み合う状況がカルナの一言で雰囲気が一気に変わった。それまで物腰穏やかだった青年の表情が険しさを増すと同時、周囲にカグツチの光が舞い始めた。巨大な渦を巻き始めた白い粒子が青年の纏う衣服や肌に触れる度、幾何学的な模様が浮かび上がる。魔力、あるいは魔素やマナとも呼ばれるエネルギーが変換され、体内に蓄積され始める。
「ならばッ、カルナ=ダグザ・ロア!!過去の恩義の為、一個人として旗艦アマテラスの助太刀に入る!!」
カルナはそう啖呵を切るや、マントとスーツのジャケットを脱ぎ捨てた。この不透明な状況の中、惑星アヴァロンの最高戦力が僅か1名と言えど味方になった。私達の都合を優先した偽りの友好は長い時を経て本物へと変わり、今その恩義を返そうと命を懸けると言ってのけた。
守護者達はその言葉に苦悶と苛立ちを隠せず、対照的にスサノヲ達は胸を撫で下ろした。状況から考えればほぼ確実に敵対すると予測されたアヴァロン最強の一角が味方になると宣言したのだ。決断へと至る心情への疑問よりも安堵が勝るのは当然。が、そんな不測の事態であっても尚、タナトスは笑う。まるで、想定の範囲内と言わんばかりに。
「そう、なら一緒に反逆者の汚名を被りなさい。覚悟はあるんでしょう?」
「そのつもりですよ。やはり、直接見に来て正解だった。覚悟しろ!!」
その言葉に大聖堂を護衛すると言いながら今まで姿の見えなかった彼の行動が浮かび上がった。それとなく大聖堂から排除されたか、あるいは一旦他の代表の下へと戻っていたらしい。
「あぁ、やっぱりこうなっちゃうのね。だから誰も呼びたくなかったのだけど、でもそれじゃマイフレンドが可愛そうだしね」
「半年以上前に起きた戦役の件、聞かせてもらいましょうか。洗いざらい全部、あの時何を考え旗艦を混乱の渦に落とし込んだのか。もし事情があるのならば話くらいは聞きますよ」
「へぇ。でも残念、ガキと話す事なんて無いわ。どうしても聞きたいのなら、力づくで聞きなさいな」
貼り付いた笑みを消したタナトスはカルナに吐き捨てると、青い刀身に手を掛け、その力を封じる護符を1枚剥がした。大聖堂全体に、更に強烈で不気味な波動が広がる。
「ウフフフッ、暗香疎影……さぁ、何処まで戦えるかしら?」
空を漂う刃は女の言霊に反応、その数を当初の何倍にも増やすと、直後に霧散、視界から消え失せた。ルミナもカルナも突然の光景に驚くが、互いの顔を一瞬見合わせたかと思うとシンクロする様に同じタイミングで走り始めた。
直後、2人が立っていた直上から青い刃が真っ直ぐに突き立てられた。ズドン、と言う大きな音と振動が間髪入れずに地を揺らしたかと思えば、周辺が抉れ、吹き飛んだ。もしあのまま突っ立っていたら即死していた筈だ。特に防壁を持たないカルナはひとたまりも無い。
「チッ、早い!!」
「外見に似合わずッ……ッと、激しい気性のようで」
上空からの強襲は続く。2人が走り続けるその真後ろを、凄まじい威力を持つ青い刃が地面を抉り続ける。
「アハハハ、さぁ頑張りなさい。僅かでも気を抜けば死んでしまうわよ」
女は口から笑みを零す。が、表情は暗く冷たい。護符塗れの刃を振るう光景は、まるでオーケストラの指揮者がタクトを振る様子と似ている。しかし奏でられるは美しい楽曲ではなく、悍ましい威力を誇る無数の青い刃が空を切り裂きながら地に突き刺さり、傍らを抉り抜く音と衝撃。
言葉通り気を抜けば、止まれば死ぬ。2人は大通りの中央から歩道へと駆け抜けながら、不意に街灯を力任せに蹴りつけながら空へと飛びあがった。直後、細長い刃が地面からも突き出した。音もなく、ヒュンと風を切る音が無数に重なる。攻撃が空からだけではないと直感で悟った2人は、更に空を蹴りながら付近のビルの壁面に着地すると、まるで地面の様に走る。
上下からの連撃、しかも何処から来るか分からないと来れば安全なのは壁だけだと、そう考えた。
が、壁を走る2人は互いに視線を絡ませながら、無言で頷くと急旋回、一転して地面へと戻った。何故、と思考する前に回答が映る。2人が距離を取ったビルの壁面を破壊しながら青い刃が突き出した。荒々しい攻撃の波は、瞬く間に無数の大穴を開けた。空も、地面も、壁も、安全な場所など何処にもない。宣言通り、止まれば死ぬ攻撃が360度全方向から襲い来る。
逃げは悪手。それは例え一時でも、だ。故に反撃以外の選択肢は無い。しかし気が付けば先程まで執拗に追跡していた刃は何時の間にか消え失せていた。思考を先読みした、あるいはそう誘導したタナトスは既に攻撃から防御へと転じていた。
無表情、冷徹に獲物を見下す女の周囲に青く輝く刃が展開される。止まれば死、逃げても死、さりとて攻撃に転じても死。伝説と呼ばれた超兵器は、敵対する者にあらゆる死を振り撒く。
「誰だ」
不意の援護に、ルミナは驚く。戦場を一瞥すらせずとも、誰も援護に入れない状況は理解できている。
「祝宴の花火にはまだ少し早いんですけど、ねぇ」
タナトスは忌々しそうに流星の先を見やる。拮抗する両者の間に割って入る事など現状の誰も出来ないと、この女も知っている。自然、手は止まる。驚くルミナと冷ややかな態度のタナトスの視線が交差する先、大通りの向こうには……男が立っていた。
惑星アヴァロンの魔導士、その中でも最高位の称号"魔導王"を冠するカルナだ。燃える様な赤い髪の好青年は、その手に一本の杖を握り締めている。持ち手に近い頭部は三日月形をした豪奢な装飾が施され、中央には爛々と輝く赤い宝石がはめ込まれ、その反対側には鍵の先端の様な矩形型の意匠が施された独特な形状の杖は、彼の星に伝わる楽園へと導く正しく鍵を模しているという。
彼等の先祖達は且つて鍵の入手を目論み、互いに敵対していた過去を持つ。それぞれが凄まじい力を持ち、且つ多くの仲間と共に無遠慮に力を振るったために世界は荒廃し徐々に疲弊していった。戦いはいつ終わるとも知れなかったが、その星に立ち寄ったアマテラスオオカミがその争いを止め、また調停役として尽力、更に復興の手伝いまでを行った事で平和的に戦いは終結した……というのが表向きの筋書き。
実際は当該惑星を監視する守護者からの依頼だった。拡大する戦乱はアヴァロン全人類絶滅の引き金になりかねないという理由から、星の加護により想定より早く接触した旗艦の協力を仰いだ。いわば、監視者側の打算だ。無論、彼等が知る由もない。
しかし経緯が、真実がどうであれ彼等は戦乱からの復興に尽力した旗艦への恩義を忘れてはおらず、旗艦と友好関係を結んだ。そんな歴史を持つ魔道士が、何処かへと封印された本物の代わりに継承する模倣品の鍵と共に戦場へと参じた。
「説明頂きたいですね。一体どういうつもりでこんな真似をしているのか」
まだ年若い未熟さと紙一重の熱さを内包した青年は、ルミナとタナトスに向けてその熱量とは真逆の冷静な声色で話しかける。
「フフッ、見て分からないかしら?それともそんな頭も持ち合わせていないの?」
好機。が、思う以上に冷静なカルナにルミナは何も語らない。彼女が辿り着いた真実は余りにも荒唐無稽過ぎて信じて貰えない可能性が高い。下手をすれば即、敵対される可能性を察したルミナは口をつぐむ。一方、タナトスは真摯に問いかけるカルナの態度を嘲笑った。
問答に意味など無いと分かっているのだ。旗艦アマテラスの民、アマツミカボシの大半は情報操作によりかつての英雄とスサノヲを見限り、守護者を選んだ。そして男は旗艦アマテラスに恩義があるアヴァロン出身。恩義に報いようと思うならば、民が支持する守護者と共にルミナと戦う選択肢しか残されていない。それに何よりカルナは現アヴァロンの代表。個人的な感情で軽々しく物事を判断できる立場でもない。
全ての状況が最悪の未来を描き出す。この男も敵に回るという未来だ。が、カルナの視線はずっとタナトスへと釘付けとなったまま。本来敵対すべきルミナを無視し、不敵に笑う女を不快そうに睨む。
「その上で聞きたいんですよ。タナトス、貴女が一体何を考えているのか」
「お断りよ、それに忙しいの。端役のボウヤは大人しく家に帰ってくれる?」
問答は全て無視、真面な回答を寄越すつもりのないタナトスの態度にカルナは沈黙した。一触即発の空気が映像から伝わってくる。裂帛の気迫が3人の中間地点でぶつかり合い、弾ける。
「ならば」
互いに睨み合う状況がカルナの一言で雰囲気が一気に変わった。それまで物腰穏やかだった青年の表情が険しさを増すと同時、周囲にカグツチの光が舞い始めた。巨大な渦を巻き始めた白い粒子が青年の纏う衣服や肌に触れる度、幾何学的な模様が浮かび上がる。魔力、あるいは魔素やマナとも呼ばれるエネルギーが変換され、体内に蓄積され始める。
「ならばッ、カルナ=ダグザ・ロア!!過去の恩義の為、一個人として旗艦アマテラスの助太刀に入る!!」
カルナはそう啖呵を切るや、マントとスーツのジャケットを脱ぎ捨てた。この不透明な状況の中、惑星アヴァロンの最高戦力が僅か1名と言えど味方になった。私達の都合を優先した偽りの友好は長い時を経て本物へと変わり、今その恩義を返そうと命を懸けると言ってのけた。
守護者達はその言葉に苦悶と苛立ちを隠せず、対照的にスサノヲ達は胸を撫で下ろした。状況から考えればほぼ確実に敵対すると予測されたアヴァロン最強の一角が味方になると宣言したのだ。決断へと至る心情への疑問よりも安堵が勝るのは当然。が、そんな不測の事態であっても尚、タナトスは笑う。まるで、想定の範囲内と言わんばかりに。
「そう、なら一緒に反逆者の汚名を被りなさい。覚悟はあるんでしょう?」
「そのつもりですよ。やはり、直接見に来て正解だった。覚悟しろ!!」
その言葉に大聖堂を護衛すると言いながら今まで姿の見えなかった彼の行動が浮かび上がった。それとなく大聖堂から排除されたか、あるいは一旦他の代表の下へと戻っていたらしい。
「あぁ、やっぱりこうなっちゃうのね。だから誰も呼びたくなかったのだけど、でもそれじゃマイフレンドが可愛そうだしね」
「半年以上前に起きた戦役の件、聞かせてもらいましょうか。洗いざらい全部、あの時何を考え旗艦を混乱の渦に落とし込んだのか。もし事情があるのならば話くらいは聞きますよ」
「へぇ。でも残念、ガキと話す事なんて無いわ。どうしても聞きたいのなら、力づくで聞きなさいな」
貼り付いた笑みを消したタナトスはカルナに吐き捨てると、青い刀身に手を掛け、その力を封じる護符を1枚剥がした。大聖堂全体に、更に強烈で不気味な波動が広がる。
「ウフフフッ、暗香疎影……さぁ、何処まで戦えるかしら?」
空を漂う刃は女の言霊に反応、その数を当初の何倍にも増やすと、直後に霧散、視界から消え失せた。ルミナもカルナも突然の光景に驚くが、互いの顔を一瞬見合わせたかと思うとシンクロする様に同じタイミングで走り始めた。
直後、2人が立っていた直上から青い刃が真っ直ぐに突き立てられた。ズドン、と言う大きな音と振動が間髪入れずに地を揺らしたかと思えば、周辺が抉れ、吹き飛んだ。もしあのまま突っ立っていたら即死していた筈だ。特に防壁を持たないカルナはひとたまりも無い。
「チッ、早い!!」
「外見に似合わずッ……ッと、激しい気性のようで」
上空からの強襲は続く。2人が走り続けるその真後ろを、凄まじい威力を持つ青い刃が地面を抉り続ける。
「アハハハ、さぁ頑張りなさい。僅かでも気を抜けば死んでしまうわよ」
女は口から笑みを零す。が、表情は暗く冷たい。護符塗れの刃を振るう光景は、まるでオーケストラの指揮者がタクトを振る様子と似ている。しかし奏でられるは美しい楽曲ではなく、悍ましい威力を誇る無数の青い刃が空を切り裂きながら地に突き刺さり、傍らを抉り抜く音と衝撃。
言葉通り気を抜けば、止まれば死ぬ。2人は大通りの中央から歩道へと駆け抜けながら、不意に街灯を力任せに蹴りつけながら空へと飛びあがった。直後、細長い刃が地面からも突き出した。音もなく、ヒュンと風を切る音が無数に重なる。攻撃が空からだけではないと直感で悟った2人は、更に空を蹴りながら付近のビルの壁面に着地すると、まるで地面の様に走る。
上下からの連撃、しかも何処から来るか分からないと来れば安全なのは壁だけだと、そう考えた。
が、壁を走る2人は互いに視線を絡ませながら、無言で頷くと急旋回、一転して地面へと戻った。何故、と思考する前に回答が映る。2人が距離を取ったビルの壁面を破壊しながら青い刃が突き出した。荒々しい攻撃の波は、瞬く間に無数の大穴を開けた。空も、地面も、壁も、安全な場所など何処にもない。宣言通り、止まれば死ぬ攻撃が360度全方向から襲い来る。
逃げは悪手。それは例え一時でも、だ。故に反撃以外の選択肢は無い。しかし気が付けば先程まで執拗に追跡していた刃は何時の間にか消え失せていた。思考を先読みした、あるいはそう誘導したタナトスは既に攻撃から防御へと転じていた。
無表情、冷徹に獲物を見下す女の周囲に青く輝く刃が展開される。止まれば死、逃げても死、さりとて攻撃に転じても死。伝説と呼ばれた超兵器は、敵対する者にあらゆる死を振り撒く。
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