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盲目乙女に溺れる剣士はとにかく早く移住したい
12.★恋か病か
しおりを挟む「今更、僕以外を見るなんて許さない」
クロウの顔は見えないが、初めて聞くようなその苦痛に満ちた声に、キアラは胸を衝かれる。
怒っているというよりは泣きそうに思えて、今すぐ抱きしめたい衝動に駆られるが、体の自由が効かない。
何か言わなくちゃとキアラが頭を悩ませていると、後ろからうつ伏せの胸を強く掴まれて、彼女は痛みに呻めく。
痛みから逃れるように、反射的に華奢な体が縮こまると、息つく暇もなく背中のジッパーを口で下ろされる。驚きでびくりと小さな肩が震えたけども、クロウは気にも留めない。
ワンピースから覗いた白くきめ細かな、頼りない肩をいつもより強く噛まれて、キアラの口から小さな悲鳴が上がった。
「いたぁっ! やだぁ……ねぇ……あっ、やぁっ」
恐怖と驚きで身を捩るキアラを拘束するように片腕で抱いて、服の上から乱暴に乳房を弄っていた手が、ワンピースの隙間から、薄いピンクのフリルで縁取られたショート丈のビスチェの中へと滑り込んだ。
クロウは乳嘴を摘みながら赤く歯形の付いた肩を舐め、次に柔らかな腕に噛みつき、その痕をなぞるように舐めていく。
「あっ、やぁ! やめてぇっ……」
「やめさせてみれば? キアラなら出来るだろ?」
「出来ないよっ……あっ、いっ……!」
痛みと快感に震えるキアラの背骨を伝うように、つぅと舌が滑る。
キアラの体をよく知る指と舌に翻弄されるままに高い声が漏れて、意図せず艶かしく背中がしなる様を、彼は冷たい視線で眺めた。
「魔法を使って逃げればいいだろ。喘いでないで、ほら僕を切り刻んでみろよ」
「うぁっ! いっ……はあっ……そんなのっ……できないよぉ……あっ、あ、あんっ」
痛いのにそれ以上の快感を与えられて、はぁはぁと吐息を荒げ、だらしなく開いた口から小さく淫らな声を響かせるキアラに、昏い目をしたクロウが笑う。彼のこんな笑い方をキアラは知らない。
「こんなに簡単に降参してちゃダメだろ? 抵抗してみろよ。……それにしても痛くても感じるなんてキアラは本当にやらしいな。余計に心配になるよ」
「ちが……やめて、こわい……んっ、あっ」
再び胸を弄る指の動きを再開されて、せめて快楽から逃れるようにキアラはきゅうと体を丸めるが、意識すればするほど体は敏感に反応してしまう。
「なんで抵抗しないんだ? 痛いのが好き? それとも無理矢理されるのがいいのか?」
「ひゃうっ……やだぁ……痛くしないでぇ……」
わざと耳に寄せて声を落とし、彼の期待通りにぞくぞくと震える肩や、腕の至る所をクロウは再度強く噛んで、痕を残しては舐めて強く吸い付く。
白い肌に、赤い痕がまるで刻印のように鮮やかに映るのを確認しようと、彼は昏い瞳のまま視線を動かした。
「最高。所有印て……良い響きだよな」
うっとりするような声で呟き、クロウは更に腕に、腰に、噛んで強く吸っては痕を残してゆく。
――酷いことをしている自覚はある。
でも何より、キアラは自分のものだという確信が欲しかった。
もう何度もクロウに抱かれて、その度に艶やかに身をくねらすのに、どこを見ても白く無垢に見える肢体に独占の印を付けたい。
「なんで消えてしまうんだろうな……ずっと残ればいいのに。もっと、誰も手出しできないように、一目で僕ものだとわかる印が欲しい」
クロウはそう言ってまた鬱血を散らしては、ひとつずつ確認していく。
魔法を使ってこんな頭のおかしい男から逃げればいいのにと思う反面、絶対に逃さないというクロウもいて、もう彼自身どうしたいのかよくわからない。
「きゃうっ……いっ……ゆるして……」
刻印を打ち込まれる度に、キアラは何度も押し殺すような小さな悲鳴を上げる。
噛み痕の痛みと、敏感になっていく乳觜の快感に彼女の頭はおかしくなりそうだった。
「いたぁっ、すき……はぁっ、あっ、クロウしか、見えないよ……ゆるして……っ」
「ああ、そう思ってたよ。さっきまで」
「ごめっ…あっ、あっ、やぁっ……クロ……」
「全部、僕のものだ。誰にも渡さない」
「うんっ、そぅ……だから……いっ……あ、あ、あっ」
逃げる事も抵抗する事も、きっとクロウの不安を煽るだけだとわかっているのでキアラはされるがままに受け入れる。
――どれだけクロウを好きなのか、こんなに酷い事をされても好きだなんてキアラ自身異常だと思うし、むしろ執着されていると思えば嬉しく感じるほど病的なのに、他に目が行く隙なんかこれっぽっちもないのに、どうして伝わらないのか、もどかしくて仕方ない。
「好き、好きなの……ごめんなさ……んっ、あっ」
何度も好きと繰り返していると、噛み付く口と、器用に蠢く指が止まり、後ろからうなじに額を付けたクロウが痛々しい肩を抱きしめた。
強く抱いてしまったせいでキアラが痛みに体を強張らせたことに気付き、彼は少しだけ腕を緩めるが、決して離しはしない。
「なんで逃げようとしないんだ……」
逃がすつもりはないけれど、それでもキアラの意思でここにいて欲しい。なのに、何も抵抗せず、逃げる素振りも見せないキアラを見ていると、クロウの胸が痛む。
「ん……はぁっ……だって、不安なんでしょう? ごめんね。シルヴィスは弟みたいで……どうしても放っておけなくて……」
「……なんでキアラが謝るんだよ」
「だって、嫌われたくないの……何よりクロウが大切なの……許して」
心も体も傷付けているのに、クロウを責めもせず、抵抗もせず、痛みも怒りも全て受け入れようとしていたキアラに自分の器量の狭さを急にひしひしと感じ始め、彼は恥ずかしさで自己嫌悪に陥る。
そうやって我に返ったクロウは、罪悪感だけが痛いほど押し寄せて来た。
肘をついて身体を支えるキアラを後ろから覆い被さるように抱き直し、肩口の赤い跡を今更ながら癒すかのように、優しく舐め上げていく。
「言い方間違えちゃった……。クロウの顔も髪も、優しいところも、強いところも全部大好きだよ。いくら似ていても全然別だもの。ずっとクロウしか好きになれないんだから、信じて」
「僕も……好きだ。ごめん。絶対に誰にも渡したくない」
「えへ、嬉しい……」
少し体を捻って顔を向けると、後ろから覗き込むように強く唇を吸われて、名残惜しげに離れたクロウがまた背筋に舌を這わしていく。
再びゆるりと開始された心地よい愛撫に、体を支えていた肘が崩れて、キアラの上半身がシーツに沈んだ。
肩に腕に、腰の噛み跡に魔力を込めて口付けていくと、暖かな温度と共に、赤く腫れた跡が消えていく。
痛々しい跡は消してしまいたいけれど少し勿体ない気もするクロウは、今度は痛くないように少し緩く吸い付いてみた。
歯形の代わりに小さな赤い花を咲かせる自分に呆れながらも、白い肌にやさしく所有の印を付けていく。
「んっ……見えるとこ……だめだよ?」
「なんで?」
「だって……父さん母さんにバレちゃう……」
「もういいよ。どうせ知ってる」
どうしてダメなんだと首を傾げられると、クロウに弱いキアラは強く拒否が出来ない。
NOが聞こえてこないのを良しとして、彼は点々と痕を残しながら、手と舌でキアラの全身をなぞっていく。
さっきまでとは打って変わり、優しく撫でるような手と、背中を上下する舌にキアラが身を委ねていると、臍の周りをくるりと撫でた指がそのまま下着の中へと侵入する。
敏感な芽に一瞬触れた指を潤い始めている秘所に突き立てられ、キアラは素直に声をあげてシーツを握る指に強く力が入ってしまう。
「すごく濡れてるな……とろとろで締め付けてくる。キアラの中、本当最高……」
「やだぁ……そういうこと、言わないでいいからぁ……きゃうっ! あっ、あっ……んぅ……」
片手で腰の辺りまで落ちたシンプルな白いワンピースの裾をめくり、下着の上から弾力のある丸みを撫でられぞくりと息を吐く。赤いリボンを編み込んだ薄ピンクの生地を結ぶ紐が口で解かれ、はらりと秘所を守る布が落ちる。
その間もずっとクロウは器用に、中から壁を一定のリズムで押してキアラを絶頂させてから、指をゆっくり引き抜いて柔らかな双丘に指を食い込ませた。
「今どんな格好してるかわかってる?」
敏感な部分を執拗に刺激されてくたりと放心状態のキアラは、沈んだ上半身のせいで腰だけを高く上げたような体勢をクロウの言葉で思い出して、羞恥に全身が染まる。
慌てて腰を下ろそうとするが、お尻に食い込んだ指に固定されているので、思うように動かすことが出来ない。
「や、やだぁっ! 恥ずかしいよっ、やめて……っ」
後ろに顔を向け、羞恥で滲む涙で潤む瞳をクロウに向けると、彼は愉悦に目を細めてキアラを見下ろす。なによりもキアラの笑顔が一番だけど、弾む吐息で泣いている顔は最高に彼の欲を満たしてくれる。
「いいね、その顔。最高」
捕らえるような欲情に溢れる熱い視線を受けて、キアラは一瞬で羞恥よりも心身ともに蕩けるような感覚が上回り、瞳と体が更に潤んでしまった。
きゅんと疼く体がもどかしくてクロウの目を眺めていると、内腿に溢れる蜜を掬った指がまたゆっくりと壷口に埋め込まれ、自然と嬌声が零れ出す。
「あぁっ! そこ……だめぇっ……!」
「ここ?」
「やっ! だめっ! はぅっ…あん、あ、ああっ」
何度も擦るように、弱い場所を探る指の動きに耐えきれず、顔を埋めるようにシーツに縋っていると指に代わってぬるりとした舌が挿入された。キアラは全身をびくつかせながら、上がる艶声の間隔が短くなっていく。
与えられる快感も勿論のことながら、大好きなクロウの舌が誰にも見せない敏感な場所を暴いていると思うと、より一層体の反応が敏感になる。
「あっ、あぁーっ! やぁっ……! んっ!」
ぐにぐにと強く押したり出し入れされる度に、悩ましげに腰を揺らしていると、焦るようにベルトを緩める音が聞こえ、まるで別の生き物みたいに蠢いていた舌から解放された。
間を置かずクロウが熱い昂りを押し付けるので、子宮がまた切なく疼いてくる。
「そんなに期待した顔されると、堪らないな」
「んっ……だって、ほしぃっ……も、だめぇ……っ」
「ああ、僕も……」
何度か入り口を擦る度にくちくちと音がして、期待に高鳴るキアラの体はそれだけでくらくらする程の快感が駆け抜ける。こくりと喉を鳴らしていると、押し付けられた熱が後ろから一気に押し進められた。
目の前がチカチカする程の快感に支配されて、強すぎる快感を逃すように甘やかな声が止まらない。
「ふぁっ! あ、あっ、あ、きもちいっ……おかしくなっちゃうぅ……っ! あっ!やだぁっ!」
「うん、おかしくなっていいから……っ」
荒々しく貫かれる動きに合わせて艶かしく揺れる腰に指を食い込ませていたが、玉のように伝う汗で指が滑り、クロウは片腕をキアラの横について体を支える。
背中に密着するクロウの普段より高い体温と、荒い吐息にキアラは幸福感を覚えるけども、いつもみたいに抱き合って、心も体も隙間を埋めてほしい。
「あっ、んっ、この格好やだぁ……」
「良さそうだけど……」
「あっ、そ、そういう事、言わないでぇっ……ね、ぎゅってして……」
シーツに縋り付いて懇願すると一度体を解放され、向きを変えようと少し体を捻ったところで強い力で抱きしめられる。
少し驚いた彼女に息つく間もなくクロウは早急に口付けた。
やや強引に入り込み、絡みつく舌に必死に応えているうちに、気が付けばやっぱり天井が上にあって、しどけない両足をクロウの肩に乗せられる。
「あんまり、可愛いこと言わないでくれ」
「いや……?」
「可愛いすぎるから困る」
「なにそれぇ……」
片時も視線を外さないクロウの瞳はなんだかいつも以上に熱に浮かされてるような気がして、つられるようにキアラの瞳も熱く潤んでしまう。
再び熱い杭をゆっくり埋め込まれ、その質量に体を震わせると、また抽送が開始される。
「あっ、好きっ……あ、あん、あっ! くろっ、すきっ!」
そうするといつもの様に、キアラはすぐにクロウ以外の事を考えることが出来なくなる。
揺さぶられながら目の前のクロウに腕を伸ばすと、たおやかな体を強く抱きしめた彼は愛おしげに口付ける。
強く抱く腕に安心して快楽に身を任せると、あっという間に波に飲まれて絶頂に体が締まり、同時に抱きしめるクロウの腕にも更に力が入る。
注がれる熱い余韻を感じながらキアラは何度も想いを呟き、首元に顔を埋めて肩で息をするクロウの頭を抱きしめた。
しばらく息を整えて顔を上げたクロウは、まだ大きく胸を上下させているキアラの頬を撫で、情けない顔で項垂れた。
「ごめん、痛かっただろ……」
覚えたての魔法でもう痛々しい痕は消してしまったけど、見えない傷口を舐めるかのように舌を這わすクロウの顔に手を添え、くすぐったそうに肩をずらす。
「大丈夫だよ。でも、もうしないでね?」
「ごめん」
ふふっと笑って、何度も謝る鳶色の頭を引き寄せて、癖で跳ねる髪を撫でる。
もう触り慣れた、キアラの髪より少し硬い指触りがとても愛おしい。
「なんで伝わらないのかなぁ……こんなに好きなのに」
「本当にごめん。キアラのことになると、おかしいくらい冷静になれない」
クロウが一途に慕ってくるキアラをつい可愛いと思ってしまったのは、もうずっと昔のことだ。もしかすると、その時には仄かな恋に落ちていたのかもしれない。
今まで剣への執着で気持ちに蓋をして来た反動もあるだろうし、そもそもあれだけ剣に妄執していた事を考えると、元々どうしても譲れないものへの執着が異常に強いのかもしれないと、クロウ自身思い当たる。
あまり人にも物にも執心しない性分だと思っていたクロウだったが、剣への執着がなくなった途端に恐ろしいほどのキアラへの執着が現れる辺り、一度に一つのものしか愛せないんだろう。
しかもその愛は深いというか、やたらと重い。
面倒な僕はどこまでも面倒な性質なんだと、彼は自分自身を理解し、いろんな意味を込めてまたキアラにごめんと伝える。
「もういいの。でも私のこと、もっと信じてほしいな」
謝罪の意味をどこまで分かっているのか、キアラは撫でていた鳶色の髪にキスを落として、クロウの顔をそっと上げさせる。
「それにね、シルヴィスも私の事は恋愛対象として見てないから。安心してね」
「それはどうだか……」
「うーん、どっちかと言うと……クロウの事が気になって仕方ないんじゃないかな?」
「そんなわけないだろ」
そんなわけあると思う。
絶対納得しないから言わないけど。
本当によく似ているけれど、それでもキアラは、シルヴィスには一度も切ない疼きを感じなかった。
「喧嘩するほど仲がいいって言うもんね」
「冗談」
クロウが見る限り、シルヴィスはキアラに好意を持っている。
それが恋なのか何なのかは分からないけども、あまり長く一緒にいさせたくはない。
自分では認めたくないが、家族全員から似てると言われるシルヴィスだからこそ、好みが被っていてもおかしくない。
その気掛かりがより一層クロウを悩ませている。
「家が出来るまで宿暮らしでもするか……」
「あと二ヶ月近くあるよ? 宿代勿体なくない?」
「これでも結構稼いでるから、ご心配なく」
そういえばキアラは両親をはじめ、クロウの報酬をよく知らない。さらりと軽く言われた言葉に驚愕して、また例の盲目フィルターが発動する。
「格好よくて強くて優しくて、料理も完璧なのに更にエリートなの?! クロウがどこまでも理想の恋人過ぎるよ~!」
別にエリートではないけども、突如現れるキアラの暴走にはもう慣れて来たので、訂正するのも面倒なクロウはそのまま流す。
魔物や厄介な犯罪者がいる限り、食いっぱぐれることはないだろう。
「まあね、一生苦労はさせないから安心して」
「うぅ……本当に恰好良い……好き」
「はいはい」
目をハートにして、しばらく腕に巻きついてゴロゴロと擦り寄っていたキアラだったが、ハッと何かに気付いたようにクロウを見つめた。
「何?」
「一生……? 一生て言った?」
「気付くの遅いな……前にも幸せにするって言っただろ」
「言った! 覚えてる! うわーん! 大好き! 一生離れない!」
「そうしてくれると助かる」
ムードも何もあったものじゃない。大粒の涙を流す毎度子どものようなキアラの頭を撫でて、クロウはしょうがないなと困った様に笑い、これからの事を考える。
必要なものは向こうで揃える気だったが、それでもある程度の準備は必要になってくる。
明日すぐに出発という訳にもいかないけど、準備が終わり次第出かけてしばらく宿で過ごすのも良し、のんびり日をかけて向かうのも良し。
出来上がりを待たなくても何とかなる事にもっと早く気付けば良かったと、クロウはシーツに突っ伏した。
「これからいつも二人っきりになるんだね。嬉しいな……明日から少しずつ用意していこうね。えへ、気が早いかな?」
二人っきり。
これから二人で暮らすのだからその通りで、むしろそうなる為に家を出るのだが、キアラの口から聞いたクロウは俄然やる気が出てきた。
「早くない。一日で用意しよう。むしろ今日用意しよう」
「やったぁ! 一日で出来るかわかんないけど……私も頑張って用意するね」
のし掛かる様に、小柄な体にはやや大きすぎるやわらかな胸を素肌に直接押し付けられ、また組み敷いてキスをしようとしたクロウだったが、
「ダメだよ。準備するんでしょう?」
と人差し指で唇を止められて、その可愛さに思わず天を仰ぐ。
シルヴィスには脳筋だと馬鹿にされているクロウだが、興味を持ったことには頭の回転がすこぶる速い。瞬時に、荷造り+近隣への挨拶+両親への引継ぎ諸々のスケジュールを脳内で組み立てた。
元々持ち物が多くないクロウは荷が少なく、キアラも衣類と少しの小物だけを持っていくだけのシンプルな荷造りになった事と、やたらと手際良く出立の準備をするクロウのおかげでたった三日で移住の日となった。
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