ある慈悲深き恋の結末

女子高生のバラバラ死体が撒かれるという凄惨な連続殺人事件が進行中の百条市。極度の人間恐怖症であり、自分だけの世界に閉じこもる男子高校生――柏崎恭平はしかし、孤独感に押し潰されそうなあまり、女子中学生を自宅に拉致監禁しようと決意した。だが何の偶然か、連れて来た少女は自分が学校で憧れ続けてきた上級生――玖貝麗子の妹である彩音と判明する。 
一方、柏崎恭平のクラスメイトである千代原真一は幼馴染の玖貝麗子から、行方不明となった彩音の捜索を手伝って欲しいとお願いされる。ただし彼女は、彩音の行方不明は公けにしないで欲しいという奇妙な条件を付けるのだった。真一は類稀なる優秀な頭脳の持ち主でありながら自殺願望を抱える奇矯な友人――仲野宮ゆめに相談を持ち掛ける。しかしそんななか、真一の恋人が連続殺人事件の被害者として死体で発見された。 
恭平と彩音の怪しい共同生活、彩音の行方を追う真一とゆめ、過去の因縁、連続殺人事件……そして数々の事象が収束した果てで彼らを待ち受けていたのは、あまりにも慈悲深いある結末だった。
(小説家になろう、エブリスタにも掲載中)
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