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34:挨拶回り
しおりを挟むあの王国とは逆側の3つの隣国の国王夫妻、正教国からは教皇を筆頭に5名の方がいらしてくださいました。
帝国内からは、それぞれの国や地域を治める方が出席してくださいました。
そして、あの王国からは国王夫妻と王太子夫妻です。
上座のテーブルから挨拶回りをします。
いつも以上の褒め言葉と祝辞に、自然と頬が赤くなってしまいます。
殿下との仲の良さを揶揄われたりして、それがまた嬉しかったり、前回にはなかった感情です。
王国のテーブルへ行くと、どことなく申し訳なさそうな表情をしている国王夫妻が立ち上がろうとする。
「どうぞそのままで」
笑顔で殿下が告げると、お二人は頭を下げました。
「おめでとうございます。私共が言えた義理ではないのですが、どうぞ末長く御幸せに」
心からの言葉だと感じて、笑顔を返しました。
「ふん。相変わらず高い宝石をつけまくっているんだな」
祝いの席に不似合いな声と台詞ですね、王太子。
「我が領地の特産品ですから、私が宣伝しなくて誰がするのです?」
そう。我が領地では宝石がザクザク採れます。普通に買えば凄く高いですが、私が身につけている宝飾品は加工代しか掛かっておりません。
ショッキングピンクな王太子の隣を見ると、いつもよりお洒落な側妃…いえ、現正妃が。
「まぁ、正妃様。うちのお店のドレスを着て来てくださったのですね、ありがとうございます」
私のお店のドレスを着た現正妃がいました。
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