327 / 427
第5章
自分の傲慢さに気が付くクラージュside
やってしまった。
ドラゴンを軽視しているつもりはなかったし、ルナイスを怒らせる気もなかった。
しかしドラゴン達が我が国を守ってくれるようになって、私は愚かにも心の底でドラゴン達を国の所有物だと認識していたのだと今になって気が付いた。
窓から飛び降りたルナイスはホルス殿が背に乗せて飛んで行ったので、怪我はしていないと思うが…窓から飛び降りてしまうほどルナイスにこの場に居たくないと思わせたのだと気が落ちる。
ドラゴン達と共に国を出ると言っていたこともあって、慌てて国王へ自分が犯した過ちを報告すると国王は顔を顰めアーバスノイヤー公爵を城へ呼び出した。
私の失態を謝罪し、問題解決に向けて話し合うのだと思ったのだが国王はアーバスノイヤー公爵の子がドラゴンを連れて国を出るとアーナンダ国の安全を脅かす行いをしたことについてアーバスノイヤー公爵に直ちに息子を呼び戻せと、命令に背くようであれば貴殿を拘束するとまで言い出した。
もちろんすぐに国王へ抗議したが、国王は聞く耳を持たず、公爵はしばらくの沈黙の後にルナイス・ウォードを連れ戻すことは出来ないと静かに告げた。
そんな公爵を国王は客間の一つに軟禁するという暴挙に出た。
「クラージュ。今回の件は他国のこともある。王家とアーバスノイヤーの力の均衡が傾き始めている今、アーバスノイヤー家の者が国を脅かす行動に出たことは許されざることだ。子供の我儘では許されん」
国王へしつこく抗議する私に国王は大きく息を吐き出して、そう告げられた。
国王の立場として父上の言わんとする事は分かるが、父上は言葉が足りない上に行動を間違えている。
ルナイスへの言葉を選びを間違えた私が言うのも違うのかもしれないが…父上は気が付いておられないのだ。
王家とアーバスノイヤー家の力の均衡など、とうの昔に崩れている。
ただアーバスノイヤー家は王になる野望もなければ、王家に逆らう理由も利点もないから今まで通り仕えてくれていただけで、アーバスノイヤー家が本気をだせばこの国を潰すことくらい簡単なことなのだ。
あー
この感じ前にもあったなっと過去を思い出しながら、これ以上父上に何を言っても意味がないと判断し私は軟禁されている公爵の元へと向かった。
部屋の前では近衛騎士が二名立っていたが、私が現れてもピクリとも動かず、止められることなく私は公爵の元に辿り着くことができた。
「ご機嫌よう。クラージュ王太子殿下」
「っ…まず、貴殿の大切な子息に不快な思いをさせたことを詫びる。そして、私に弁明の余地を与えて欲しい」
「なるほど。しかしクラージュ王太子殿下。貴方はこの国の次期国王になろうと言うのに私に怯え許しを請うなど己が情けなくはないのですか?」
謝罪をし、言い訳の時間を願う私を公爵は鼻で笑う。
あまりの威圧感に今すぐこの部屋から出ていきたくなるほどだが、此処で逃げるわけにはいかない。
それこそ次期国王として。
「王族であろうと間違った時には清く謝罪をすることもできなければ国民達を守れない場面もあると思う。それに今回の件で国王は他国の反応を気にされているが…今一番警戒すべきは貴殿等騎士であると私は思っている」
「ほう。それは何故かお聞かせ願えますか」
「他国との戦闘が激化し、ドラゴンと共に戦地を駆ける騎士たちが此度の件を耳にして不信感を抱かないはずがない。いくら国王が命じようと騎士達が動かないのでは守れるものも守れなくなる」
「騎士が動かなくなっては困る。だから形だけの謝罪をして結局はドラゴン達を自分達の都合の良いように扱おうとしているのでしょう?羽を縛って各国に見せびらかせば他国は安心してこれからもアーナンダ国と友好的に過ごしてくれる…本当にそれでアーナンダ国を敵に回そうと企む国を抑制できるとお考えなのですか」
「形だけの謝罪ではない。しかし、ドラゴンと共に戦うアーナンダ国の騎士に不安を抱いている国は一つや二つではないのだ!その不安を取り除き不要な戦争の種を摘み取るにはドラゴンが人を脅かさない証明をしなくてはならない!」
「恐れながらクラージュ殿下。貴方は何故ルナイスが怒りドラゴン達を連れ国外へ出ようとしているか…理由をきちんと理解しておいでなのか」
段々と感情が制御できず、声の大きくなる私とは違い公爵はずっと淡々と私に問いかけてくる。
その冷静さと余裕な姿に力の差を感じ、私は更に公爵を相手に話をすることが怖いと感じる。
王家がアーバスノイヤーを傍に置きながらも警戒しているのは圧倒的な力の差もあるが、常に一挙手一投足を観察され自分の主に相応しいかを見定められているような気がしてとんでもない疲労を感じるからだ。
「っ…ふぅ…ルナイスはドラゴンの恩恵を受けていながらドラゴンを一時的にでも害そうとしたことに怒ったのだと理解している」
焦り、語気を荒げそうになる自分を息を吐き出して何とか落ち着かせ、公爵からの問いに答える。
「それもそうだが、ルナイスだけでなく我等は無意識にこの国がドラゴンの力を己の力と勘違いしていることに気が付いていない愚かさを嘆いているのです。ドラゴンを不安視する同盟国にまずは説明をきちんとし、そしてドラゴンのありのままの姿を見てもらおうと何故思わないのですか。それもせず、始めからドラゴンの力を自分達は自由自在に扱えるのだと他国へアピールしたところで、より不安を煽ると何故分からない」
「っ!」
公爵の言葉に言い返す言葉も何もなかった。
自分は分かっているつもりで分かっていなかったのだ。
ドラゴンの力を抑えることで、他国にドラゴンの安全性を訴え納得が得られると思い込み、ドラゴンの力を抑え込む我が国に他国が更に不安視するなどとは思いもしなかったのだ。
「ルナイスは確かにドラゴンに好かれやすい子ですが、ドラゴンはルナイスや我等の思いのままに動く人形ではありません。龍神の加護というのはそういうものではないのです」
「…」
ショックだった。
ドラゴンに好かれているのはルナイスだけで、そのルナイスが居るこの国はルナイスを通してドラゴンを思うように動かせると思っていた自分が居たことが酷くショックだった。
悪い王ではないが、少し傲慢なところのある父王とは違い、多種多様な国民の意見に耳を傾けより共存できる社会を築いていこうと思っていた自分の傲慢さに口から乾いた笑みが零れ落ちた。
「…国王へ他国の不安感を拭う別の策について提案してくる」
そう言って背を向ける私に公爵は何も言わなかった。
side end
ドラゴンを軽視しているつもりはなかったし、ルナイスを怒らせる気もなかった。
しかしドラゴン達が我が国を守ってくれるようになって、私は愚かにも心の底でドラゴン達を国の所有物だと認識していたのだと今になって気が付いた。
窓から飛び降りたルナイスはホルス殿が背に乗せて飛んで行ったので、怪我はしていないと思うが…窓から飛び降りてしまうほどルナイスにこの場に居たくないと思わせたのだと気が落ちる。
ドラゴン達と共に国を出ると言っていたこともあって、慌てて国王へ自分が犯した過ちを報告すると国王は顔を顰めアーバスノイヤー公爵を城へ呼び出した。
私の失態を謝罪し、問題解決に向けて話し合うのだと思ったのだが国王はアーバスノイヤー公爵の子がドラゴンを連れて国を出るとアーナンダ国の安全を脅かす行いをしたことについてアーバスノイヤー公爵に直ちに息子を呼び戻せと、命令に背くようであれば貴殿を拘束するとまで言い出した。
もちろんすぐに国王へ抗議したが、国王は聞く耳を持たず、公爵はしばらくの沈黙の後にルナイス・ウォードを連れ戻すことは出来ないと静かに告げた。
そんな公爵を国王は客間の一つに軟禁するという暴挙に出た。
「クラージュ。今回の件は他国のこともある。王家とアーバスノイヤーの力の均衡が傾き始めている今、アーバスノイヤー家の者が国を脅かす行動に出たことは許されざることだ。子供の我儘では許されん」
国王へしつこく抗議する私に国王は大きく息を吐き出して、そう告げられた。
国王の立場として父上の言わんとする事は分かるが、父上は言葉が足りない上に行動を間違えている。
ルナイスへの言葉を選びを間違えた私が言うのも違うのかもしれないが…父上は気が付いておられないのだ。
王家とアーバスノイヤー家の力の均衡など、とうの昔に崩れている。
ただアーバスノイヤー家は王になる野望もなければ、王家に逆らう理由も利点もないから今まで通り仕えてくれていただけで、アーバスノイヤー家が本気をだせばこの国を潰すことくらい簡単なことなのだ。
あー
この感じ前にもあったなっと過去を思い出しながら、これ以上父上に何を言っても意味がないと判断し私は軟禁されている公爵の元へと向かった。
部屋の前では近衛騎士が二名立っていたが、私が現れてもピクリとも動かず、止められることなく私は公爵の元に辿り着くことができた。
「ご機嫌よう。クラージュ王太子殿下」
「っ…まず、貴殿の大切な子息に不快な思いをさせたことを詫びる。そして、私に弁明の余地を与えて欲しい」
「なるほど。しかしクラージュ王太子殿下。貴方はこの国の次期国王になろうと言うのに私に怯え許しを請うなど己が情けなくはないのですか?」
謝罪をし、言い訳の時間を願う私を公爵は鼻で笑う。
あまりの威圧感に今すぐこの部屋から出ていきたくなるほどだが、此処で逃げるわけにはいかない。
それこそ次期国王として。
「王族であろうと間違った時には清く謝罪をすることもできなければ国民達を守れない場面もあると思う。それに今回の件で国王は他国の反応を気にされているが…今一番警戒すべきは貴殿等騎士であると私は思っている」
「ほう。それは何故かお聞かせ願えますか」
「他国との戦闘が激化し、ドラゴンと共に戦地を駆ける騎士たちが此度の件を耳にして不信感を抱かないはずがない。いくら国王が命じようと騎士達が動かないのでは守れるものも守れなくなる」
「騎士が動かなくなっては困る。だから形だけの謝罪をして結局はドラゴン達を自分達の都合の良いように扱おうとしているのでしょう?羽を縛って各国に見せびらかせば他国は安心してこれからもアーナンダ国と友好的に過ごしてくれる…本当にそれでアーナンダ国を敵に回そうと企む国を抑制できるとお考えなのですか」
「形だけの謝罪ではない。しかし、ドラゴンと共に戦うアーナンダ国の騎士に不安を抱いている国は一つや二つではないのだ!その不安を取り除き不要な戦争の種を摘み取るにはドラゴンが人を脅かさない証明をしなくてはならない!」
「恐れながらクラージュ殿下。貴方は何故ルナイスが怒りドラゴン達を連れ国外へ出ようとしているか…理由をきちんと理解しておいでなのか」
段々と感情が制御できず、声の大きくなる私とは違い公爵はずっと淡々と私に問いかけてくる。
その冷静さと余裕な姿に力の差を感じ、私は更に公爵を相手に話をすることが怖いと感じる。
王家がアーバスノイヤーを傍に置きながらも警戒しているのは圧倒的な力の差もあるが、常に一挙手一投足を観察され自分の主に相応しいかを見定められているような気がしてとんでもない疲労を感じるからだ。
「っ…ふぅ…ルナイスはドラゴンの恩恵を受けていながらドラゴンを一時的にでも害そうとしたことに怒ったのだと理解している」
焦り、語気を荒げそうになる自分を息を吐き出して何とか落ち着かせ、公爵からの問いに答える。
「それもそうだが、ルナイスだけでなく我等は無意識にこの国がドラゴンの力を己の力と勘違いしていることに気が付いていない愚かさを嘆いているのです。ドラゴンを不安視する同盟国にまずは説明をきちんとし、そしてドラゴンのありのままの姿を見てもらおうと何故思わないのですか。それもせず、始めからドラゴンの力を自分達は自由自在に扱えるのだと他国へアピールしたところで、より不安を煽ると何故分からない」
「っ!」
公爵の言葉に言い返す言葉も何もなかった。
自分は分かっているつもりで分かっていなかったのだ。
ドラゴンの力を抑えることで、他国にドラゴンの安全性を訴え納得が得られると思い込み、ドラゴンの力を抑え込む我が国に他国が更に不安視するなどとは思いもしなかったのだ。
「ルナイスは確かにドラゴンに好かれやすい子ですが、ドラゴンはルナイスや我等の思いのままに動く人形ではありません。龍神の加護というのはそういうものではないのです」
「…」
ショックだった。
ドラゴンに好かれているのはルナイスだけで、そのルナイスが居るこの国はルナイスを通してドラゴンを思うように動かせると思っていた自分が居たことが酷くショックだった。
悪い王ではないが、少し傲慢なところのある父王とは違い、多種多様な国民の意見に耳を傾けより共存できる社会を築いていこうと思っていた自分の傲慢さに口から乾いた笑みが零れ落ちた。
「…国王へ他国の不安感を拭う別の策について提案してくる」
そう言って背を向ける私に公爵は何も言わなかった。
side end
あなたにおすすめの小説
第5皇子に転生した俺は前世の医学と知識や魔法を使い世界を変える。
黒ハット
ファンタジー
前世は予防医学の専門の医者が飛行機事故で結婚したばかりの妻と亡くなり異世界の帝国の皇帝の5番目の子供に転生する。子供の生存率50%という文明の遅れた世界に転生した主人公が前世の知識と魔法を使い乱世の世界を戦いながら前世の奥さんと巡り合い世界を変えて行く。
【完結】旦那様、どうぞ王女様とお幸せに!~転生妻は離婚してもふもふライフをエンジョイしようと思います~
魯恒凛
恋愛
地味で気弱なクラリスは夫とは結婚して二年経つのにいまだに触れられることもなく、会話もない。伯爵夫人とは思えないほど使用人たちにいびられ冷遇される日々。魔獣騎士として人気の高い夫と国民の妹として愛される王女の仲を引き裂いたとして、巷では悪女クラリスへの風当たりがきついのだ。
ある日前世の記憶が甦ったクラリスは悟る。若いクラリスにこんな状況はもったいない。白い結婚を理由に円満離婚をして、夫には王女と幸せになってもらおうと決意する。そして、離婚後は田舎でもふもふカフェを開こうと……!
そのためにこっそり仕事を始めたものの、ひょんなことから夫と友達に!?
「好きな相手とどうやったらうまくいくか教えてほしい」
初恋だった夫。胸が痛むけど、お互いの幸せのために王女との仲を応援することに。
でもなんだか様子がおかしくて……?
不器用で一途な夫と前世の記憶が甦ったサバサバ妻の、すれ違い両片思いのラブコメディ。
※5/19〜5/21 HOTランキング1位!たくさんの方にお読みいただきありがとうございます
※他サイトでも公開しています。
【無断転載・AI利用禁止 / No Unauthorized Use or AI Training】
本作品の無断転載・複製・AI学習利用を禁じます。
Unauthorized reproduction or use for AI training is strictly prohibited.
© 魯恒凛 / RoKourin
転生先がヒロインに恋する悪役令息のモブ婚約者だったので、推しの為に身を引こうと思います
結城芙由奈@コミカライズ連載中
恋愛
【だって、私はただのモブですから】
10歳になったある日のこと。「婚約者」として現れた少年を見て思い出した。彼はヒロインに恋するも報われない悪役令息で、私の推しだった。そして私は名も無いモブ婚約者。ゲームのストーリー通りに進めば、彼と共に私も破滅まっしぐら。それを防ぐにはヒロインと彼が結ばれるしか無い。そこで私はゲームの知識を利用して、彼とヒロインとの仲を取り持つことにした――
※他サイトでも投稿中
聖女の兄で、すみません!
たっぷりチョコ
BL
聖女として呼ばれた妹の代わりに異世界に召喚されてしまった、古河大矢(こがだいや)。
三ヶ月経たないと元の場所に還れないと言われ、素直に待つことに。
そんな暇してる大矢に興味を持った次期国王となる第一王子が話しかけてきて・・・。
BL。ラブコメ異世界ファンタジー。
【新版】転生悪役モブは溺愛されんでいいので死にたくない!
煮卵
BL
ゲーム会社に勤めていた俺はゲームの世界の『婚約破棄』イベントの混乱で殺されてしまうモブに転生した。
処刑の原因となる婚約破棄を避けるべく王子に友人として接近。
なんか数ヶ月おきに繰り返される「恋人や出会いのためのお祭り」をできる限り第二皇子と過ごし、
婚約破棄の原因となる主人公と出会うきっかけを徹底的に排除する。
最近では監視をつけるまでもなくいつも一緒にいたいと言い出すようになった・・・
やんごとなき血筋のハンサムな王子様を淑女たちから遠ざけ男の俺とばかり過ごすように
仕向けるのはちょっと申し訳ない気もしたが、俺の運命のためだ。仕方あるまい。
クレバーな立ち振る舞いにより、俺の死亡フラグは完全に回避された・・・
と思ったら、婚約の儀の当日、「私には思い人がいるのです」
と言いやがる!一体誰だ!?
その日の夜、俺はゲームの告白イベントがある薔薇園に呼び出されて・・・
ーーーーーーーー
この作品は以前投稿した「転生悪役モブは溺愛されんで良いので死にたくない!」に
加筆修正を加えたものです。
リュシアンの転生前の設定や主人公二人の出会いのシーンを追加し、
あまり描けていなかったキャラクターのシーンを追加しています。
展開が少し変わっていますので新しい小説として投稿しています。
続編出ました
転生悪役令嬢は溺愛されんでいいので推しカプを見守りたい! https://www.alphapolis.co.jp/novel/687110240/826989668
ーーーー
校正・文体の調整に生成AIを利用しています。
【完結。一気読みできます!】悪役令息に転生したのに、ヒーローもヒロインも不在で、拾って育てた執事が最強なんだが……なんで?!
はぴねこ
BL
前世の弟が好きだったゲームの世界に、悪役令息として転生してしまった俺。
本来なら、ヒロインをいじめ、ヒーローが活躍するための踏み台になる……
そんな役割のはずなのに、ヒーローともヒロインとも出会えない。
いじめる対象すら見つけられない新米悪役令息とか、ポンコツすぎないだろうか?
そんな俺に反して、子供の頃に拾って育てた執事は超優秀で、なぜか「悪役執事スキル」を着実に磨いている。
……いや、違う!
そうじゃない!!
悪役にならなきゃいけないのは俺なんだってば!!!
推しの運命を変えるため、モブの俺は嫌われ役を演じた
月冬
BL
乙女ゲームの世界に転生した俺は、ただのモブキャラ。
推しキャラのレオンは、本来なら主人公と結ばれる攻略対象だった。
だから距離を置くつもりだったのに――
気づけば、孤独だった彼の隣にいた。
「モブは選ばれない」
そう思っていたのに、
なぜかシナリオがどんどん壊れていく。
これは、
推しの未来を知るモブが、運命を変えてしまう物語。
事なかれ主義の回廊
由紀菜
BL
大学生の藤咲啓嗣は通学中に事故に遭い、知らない世界で転生する。大貴族の次男ランバート=アルフレイドとして初等部入学前から人生をやり直し、学園で出会う無愛想で大人顔負けの魔法の実力者であるヨアゼルン=フィアラルドと親友になるが、彼に隠された力に翻弄され次々と襲ってくる災難に巻き込まれる。終いには、国家の存続を揺るがす大事件にまで発展することに・・・